ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

ドイヒーなジビエくん。

2016-09-05 19:30:54 | Weblog


引き続き、狩猟免許。

の話。

一次試験が終わる。90分の試験時間。大体の人が15分でペンを置く。
30分経過すると退室してよろしい。

30分で退室したとして、そこから2時間、暇である。一次試験の合格発表までの2時間、暇なのである。

暇なので外でタバコを吸っているのである。

そこに集まった狩猟免許取得を志す面々。

みんな、凄いのである。

何が凄いって。

その志の強さが凄い。ゴイスーなのである。ひどく凄い。ゴイスードイヒーなのである。

もう、なんか、罠の掛け方やら、獲れた獲物の殺し方、捌き方、食し方。残酷な話のオンパレードなのであります。ドイヒーな人たちです。何の何処そこが旨くて、何処そこは不味くて食えたもんじゃない。とか。ドイヒーゴイスーなジビエくんたちなのであります。

ここに集まった120人。そのうちの118人が、みなみな、猟師を目指しているのです。残る二人は僕と親方です。
何が目的かもわからずに、受けに来ている二人なのであります。

待ちに待った末、結果発表!

ゴーカーク!合格なのであります。しんぐくん、一次試験突破なのであります!
結果発表を見ると、120人全員合格なのであります!

「あぁぁ、良かったぁ〜。勉強して来なくて良かったよ〜」

二次試験は実技。

罠猟免許の実技は、箱罠の設置。
裏側の蓋を開けて、エサをセットして、裏側の蓋を閉めて、表側の蓋のストッパーを外して、蓋を持ち上げて、セット!
これで、小動物がエサをパクリとやったら、ガシャーンと蓋が閉まる作り。

二次試験はなんなくクリアー、だと思われる。楽勝なのである。

1時に二次試験が始まって、合格発表は4時。とにかく、死ぬほど待ち時間が溢れる一日なのである。

またまた外に集まったジビエな人々。
イノシシの内臓の取り外し方とか、鹿の革のなめし方とか、アライグマの肉は旨いけど身が少なすぎて労力の無駄になるから殺すだけで食べないとか、タヌキは不味いとか、動物の膀胱は絶対に傷つけてはいけないとか・・・話してる。

そして、いよいよ、結果発表のお時間。ドキドキワクワクのお時間。

しんぐくんは65番。

あった!ありました!65番!
おめでとうございまーす。合格でーす。

タイピング一級に次いで、食品衛生責任者に次いで、罠猟免許を取得しましたぁ!

イェーイ!どれも、なんにも役に立ちませーん!

でも嬉しいでーす!

へへへ。

ちなみに、欠番は4つ。つまり四人の方々は二次試験で落ちてしまった。
その中の一人は、ジビエ談義に参加していた人で、試験が終わったあとでこう言っていた。
「やべぇ、おれ、鉄砲返す時に、教官に銃口を向けちゃった」

そりゃあ・・・ね。

合格率70パーセント。らしい。

2016-09-05 17:10:30 | Weblog
台風被害の片付けやらなんやらで、何かと忙しく過ごした。
狩猟免許試験の勉強なんて、する暇がなかった。忙しくなかったら勉強したのか?と問われれば、「ん?」と答えるしかないのだが、まぁ、そんな感じだ。
教科書にあたる「狩猟読本」のアンダーラインを引いた箇所は、一通り3回ほど見通した。勉強など、以上である。ほかにすることが、ない。

そして、試験当日。

試験開始30分前に着席。
後ろの席に座ったうちの親方の「狩猟免許試験例題集」を取り上げてペラペラとめくる。

「えっ?こんな問題が出んの?」
「えっ?こんなのやってないよ?」

よし、やるか、と、僕は1ページ目の一問目から熟読を始める。勉強の開始である。

うちの親方は、例題集を取り上げられて暇なのか、僕に延々と話しかけてくる。

僕は、速読的な速さで問題を読み、解答を見、頭の中に叩き込みながら、親方の話に相槌を打つ。

例題集を取り上げている手前、親方の話を無下にするわけにもいかない。

先日、東松山の河原で殺されてしまった「翼くん」は、親方の息子の同級生でアルバイト先も同じ。主犯格の少年と被害者の翼くんが二人乗りでバイクに乗っているところを、つい最近親方は見たばかりだ・・・とか。

そういう、いまの僕にとってはどうでもいいことを、親方は僕の横で延々としゃべり続ける。
「へー、そうなんだぁ」とか、「まぢで?」とか、「さすが、東松山だよね、治安が悪すぎる」だとか、キチンとした返事を返しながら、狩猟許可を与える権限を持つのは「環境省か都道府県知事か警察か・・・」とか、狩猟期間が始まるのは9/14から6ヶ月なのだが、問題の出方によっては10/14から3ヶ月になるのだが、その違いは何か?とか、「おぉぉ、わかんねぇよぉ、こんなの!」と頭の中で頭を抱えているのである。

そして、県庁の試験担当職員が壇上に現れ、僕の勉強は終わりを告げるのである。

やべぇなぁ、絶対に落ちるわけないと思って来たけど、もしかしたら・・・ってこともあるなぁ。落ちたら恥ずかしいなぁ。

そんなことを思いながら、試験用紙をペラリとめくる僕なのである。

先生!いまなんていったんですか!?

2016-09-05 16:35:51 | Weblog
先日、狩猟免許の試験を受けた。

の話。

二日間の講習。
猟友会の重鎮たちが講師を務めてくれたのだけれど、いかんせん、ほとんどの講師の方々が重鎮なのである。いや、重鎮過ぎるのである。つまり、65歳で「若手」と呼ばれてしまう世界なのである。

その重鎮過ぎるお師匠様の講師様。ほぼほぼ、何を言っているのかわからないのでございます。
しかも、僕が取得する「罠猟」担当のお師匠様はその極みでありまして・・・講義の半分ほどの時間を、孫娘のために、捕獲したタヌキの毛皮で防寒用の耳当てを作ってあげた話と、その防寒用の耳当ての話を聞きつけた別の孫娘が羨ましがった、という話に費やすという暴挙に出るものだから、こりゃあ独学で勉強するほかないな、と思ったりするのであります。

「狩猟免許試験例題集」という問題集がありまして、1500円で売っておりまして、一緒に試験を受けるうちの親方はそれを買い求めておりまして。
僕はというと、「もうこれ以上、こんな試験のために金は使えねぇ」というわけで買わないのであります。
こんなもんは、教科書をザッと読んでおけばなんとかなるんですってば。

奇しくも、講習二日目は台風直撃の日。
氾濫ギリギリの水位で流れる市野川沿いを、僕は帰ったのである。

たこちゅー先輩!

2016-09-05 00:10:05 | Weblog


台風が去った後。

の話。

どうにも、そのままにしておくわけにもいかない。

嫌だね、もう嫌だね。こんな所、もう嫌だね。と思っていたとしても、そのままにしておくわけにはいかない。

散乱した色々なモノを拾い集めなければならない。
倒れてしまった茄子やパプリカの幹を立ててあげなけらばいけない。

結局やるのである。
炎天下の中、またやるのである。
また次の台風が来て、また流されるのに、やるのである。

水に浸かって腐った実をハサミで落とし、折れた枝を落とし、乗っかったゴミを避け、幹を立て、支柱に結び・・・。何本かは、もうすでに枯れてしまっている。

「やってられっか!」という想いを抑え押さえ、やるのである。

そこに、隣の隣の隣の畑のタコチュー先輩が立っていた。

たこちゅー先輩は言う。
「だいぶ水に浸かっちゃったねぇ・・・」

「うん、この25年で2度あったな、こういう事が」

「うん、やられちゃったねぇ」

「うん、それでもね、やるしかないんですよ」

「やられてもやられても、やるしかないんですよ」

僕は、たこちゅー先輩に聞いてみた。

「たこちゅー先輩の畑も水に浸かったんですか?」

たこちゅー先輩が答える。

「いや、うちは全然浸かってないよ。うちは、浸かる場所じゃないし。ここだけでしょ、浸かるのは」


・・・おい、こら、たこちゅー。たこちゅー、こら、おい。

やられてもやられても、やるしかない?

あんたのところはちっともやられてもいねーじゃねーか!

あーーーー!もう!やってらんねー!


さて、そんなわけで、たこちゅーの一言で、農家を辞する覚悟を決めた僕なのであります。

さて、そんなわけで、農家をやめて何をするかってことなのです。


うーん・・・何をするっかなぁ。

そもそも、おれは・・・なんなんだっけかなぁ?

これが、今回のテーマ、議題、本題なのであります。