まだ明るい。明るいうちに着いた。
ほんとは、限りなく暗い。薄暗い。
でも、まだ真っ暗ではない。
標茶町、多和平。地平線の見える大牧場。
多和平展望台。
開陽台が聖地として人気の頃、ライダーたちの間で「開陽台を超える場所」と呼ばれた場所。
宿代370円。
受付にも間に合った。
キャンプ場というのは、受付に間に合わなくてもよい。
勝手にテントを張ればいいだけだ。そして、翌朝お金を払えばいい。
お金を払いたくない人は、遅くに来て、早くに出る。そういう人はたくさんいる。
意外にも、僕はそういうことはしない。なぜならば、そんなに早起きができないからだよぉ〜。
そして、ちゃんと料金を徴収される。いつも。
だから、受付の時間に間に合うか間に合わないかはさして重要な問題ではないのだが、間に合いたかった。理由は、ない。ははは。
受付がやっている時間に着きたかった。だけ。
薄暗過ぎて、写真は撮れない。明日の朝、撮るつもり。お楽しみに。
開陽台は、地球が丸く見える場所。
多和平は、地平線の見える大牧場。
多和平は、360度、地平線が見える。
「ザ、北海道」の景色が多和平。
ここへ来る途中。ここへ向かう道が、通行止めになっていた。
「嘘だろ?行けないの?どうすんの?」
と思いながら、通行止めのゲートを抜けて走ってきた。
そして、ここへ来られた。
???
受付のおばちゃんにその事を言うと
「そうなのよ、だからお客さんが全然来ないのよ。町に行っても全然ダメなの」
と言っていた。
良かった。ここへ来られて良かった。まだ何も見ていないけど、多和平へ来られて良かった。
僕の好きな場所へ、また一つ。
来たかった場所へ、また一つ。