ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

絶景なんてない。そこには、好きな景色があるだけ。

2016-09-14 18:15:45 | Weblog


まだ明るい。明るいうちに着いた。
ほんとは、限りなく暗い。薄暗い。
でも、まだ真っ暗ではない。

標茶町、多和平。地平線の見える大牧場。
多和平展望台。

開陽台が聖地として人気の頃、ライダーたちの間で「開陽台を超える場所」と呼ばれた場所。

宿代370円。

受付にも間に合った。

キャンプ場というのは、受付に間に合わなくてもよい。
勝手にテントを張ればいいだけだ。そして、翌朝お金を払えばいい。
お金を払いたくない人は、遅くに来て、早くに出る。そういう人はたくさんいる。
意外にも、僕はそういうことはしない。なぜならば、そんなに早起きができないからだよぉ〜。
そして、ちゃんと料金を徴収される。いつも。

だから、受付の時間に間に合うか間に合わないかはさして重要な問題ではないのだが、間に合いたかった。理由は、ない。ははは。
受付がやっている時間に着きたかった。だけ。

薄暗過ぎて、写真は撮れない。明日の朝、撮るつもり。お楽しみに。

開陽台は、地球が丸く見える場所。
多和平は、地平線の見える大牧場。

多和平は、360度、地平線が見える。

「ザ、北海道」の景色が多和平。

ここへ来る途中。ここへ向かう道が、通行止めになっていた。

「嘘だろ?行けないの?どうすんの?」

と思いながら、通行止めのゲートを抜けて走ってきた。

そして、ここへ来られた。

???

受付のおばちゃんにその事を言うと

「そうなのよ、だからお客さんが全然来ないのよ。町に行っても全然ダメなの」

と言っていた。

良かった。ここへ来られて良かった。まだ何も見ていないけど、多和平へ来られて良かった。

僕の好きな場所へ、また一つ。
来たかった場所へ、また一つ。

スキノワケ。

2016-09-14 17:17:53 | Weblog


申し訳ない。写真が暗い。電線も入っている。
なんといっても、時間が遅い。焦ってはいないが、余裕がない。ははは。

中標津を好きな理由が判明した。

僕は草原が好きなようだ。

十勝も富良野も美瑛も大好きだ。だけど、十勝と富良野と美瑛には畑が多い。ほぼ畑だ。畑のある風景だ。

中標津エリア。標津や別海や標茶には、草原が多い。牛の放牧地が多い。

草原の中を道が貫く。見渡す限りの草原の中を走る。

これが、僕は、好きなようです。

でも、写真が暗い。

サギワラ。

2016-09-14 16:30:06 | Weblog


野付の近く、尾岱沼に温泉がある。かつて、こーかたにーさんが連れて行ってくれた温泉。

すごくいい温泉なので行くことにした。

オンボロな温泉だけど、すごくいい。

何がいいって、二種類の源泉が引いてある。

一つは熱い。一つは冷たい。28度。
この28度のお湯に入ると肌がツルツルになる。
でも、28度は冷たい。冷たいんだけど入っていられる。温まるかどうかはわからないけれど、ツルツルになるし、入っていられる。
熱いのと冷たいのに、交互に入る。こうしていると、ずーっと入っていられる。

野付温泉浜の湯。すごくいい。
すごくいいので、長湯してしまった。
温泉を出ると四時半。

いかん!宿に着くのが遅くなる!
暗くなってしまうじゃないか!

温泉で地元のおじさんと話した。

トドワラの話を振ったらこう言っていた。

「あんなのは詐欺だ。なんにもねぇじゃねぇか」

はははははは。と、僕は笑った。


ツアー開催。

2016-09-14 15:00:59 | Weblog


国後島。すぐそばにある。双眼鏡があれば、色々なものが見えそうだ。

トドワラのネイチャーセンターにポスターが貼ってあった。
「国後島まで歩こうツアー」

えっ?クナシリまでどうやって歩くの?
海なのに?

下の方に書いてあった。

国後島がどれくらい近いかを実感するためのツアーです。

つまり、あれだ。国後島まで16キロだから、16キロ歩くツアーだね。

果たして、16キロ歩いて、それを近いと感じるのだろうか・・・。

参加した人たちが、「遠いよぉ〜〜遠いじゃんよ〜〜」と、思いませんように。


風化。風化。風化。

2016-09-14 14:30:14 | Weblog


オーストラリアのアデレードから数百キロ。メニンディーという町がある。
湖の中に、立ち枯れた大木が数十本立っている。
何百キロの道程が、僕にくれた超幻想的な風景だった。
その景色は、僕の中でとても大事なもので、そんな景色が僕は好きだ。

何年か前に、ここ野付半島へ来た。幻想的な風景を目指して。

まぁ、そこそこ、良かった。写真で見たほどではないなぁ。とか。

色々な人が言っていた。特に、お年を召した方たちはこう言った。
「トドワラか、昔はすごかったんだぞ!今のトドワラ?あんなのダメだ。この前行ったらなーんにもなくなってたぞ」

ふーん・・・昔はすごかったのかぁ。見たかったなぁ。

そして、それから7年後の今。

トドワラは・・・
ほんとになーんにもなくなっていた。

立ち枯れたトドマツが数本。
枯れて転がっていたトドマツはカケラもない。
歩道も、新しく作り直されていて、距離が短くなっていた。

2014年に爆弾低気圧が道東を襲った。
その時の高潮で、トドマツは全部流され、歩道も流され、何もなくなってしまった、ということだ。

すげぇ歩いたのに。とは、思わない。
でも、ちょっと悲しい。

もう、野付に来る人がいなくなっちゃうよ。



のっけ丼スペシャル。

2016-09-14 13:30:32 | Weblog


のつけと言っても、青森の名物のっけ丼とは関係がない。のっけ丼は「のっけ」、こちらは「のつけ」。としょうもないことを書いてみたくなった。いいじゃないか。

野付半島の先っぽの方。遊歩道がある。結構歩く。
結構歩くのはいい。でも、この季節のライダーにはちょっとキツイ。
なぜなら、ほとんどのライダーがすでに厚着をしているから。
タイツを履いている。ヒートテックを着ている。
歩くと、暑いのだよ。

片道30分ほど歩くのかな。

でも、この道は気持ちがいい。ススキの群生地でもある。色々な植物が茂っている。

なんとなく、二方、三方、四方を海に囲まれているような気がして、これはこれで絶景である気がする。


行く先きーめた。

2016-09-14 11:52:26 | Weblog


今日の移動距離は、最短で30キロ。

30キロで宿の移動は完了する。

だからこそ、のんびりしていのだが・・・さて、どうしたものかな。

中標津というのは便利な場所で、道東の真ん中辺りにあるから、どこへでも行ける。でも、また、ここから30キロしか離れていない場所に戻って来なければならない。

「野付へ行こう!」決めた。

野付とは、野付半島。変な形をした半島。右も左も海!みたいな細っこい半島のくびれを、20キロ以上行った先に、トドワラという、海水の浸食によって枯れたトドマツが立っている。枯れたトドマツが転がっている。そんな場所。


絶景はどこだ?

2016-09-14 11:43:01 | Weblog


中標津が好きだと書いた。

開陽台を出てすぐのところに、「北19号」という道がある。この道は素晴らしい。ライダーの間では有名な道である。

この道を通っていく。

さっき出会ったおじさんのライダーが僕に聞いた。

「いろいろとあるだろうけど、一番の絶景はどこ?」

僕はしばし考え込んだ。

絶景・・・。

もう、札幌のモアイ像とか、平取のハヨピラのピラミッドとか、芦別の巨大な仏像とか、そんなものしか浮かんで来ない。違う違う!それはB級のやつだって!

浮かばない。ついに浮かばない。

昨日行った秘湯から見る景色は絶景に違いないが、そんなもの大っぴらに人に言うもんじゃない。
絶景・・・絶景。一番の絶景。

さぁ、出発だ。

今日は、絶景について考えながら、走ることにしよう。

けんちゃん、絶景って、どこ?

宿泊代。泊まり賃。宿代。の代わりに。

2016-09-14 10:31:17 | Weblog


開陽台のキャンプサイトは無料である。

荷物を片付け終わる頃、おじさんがやって来た。こんにちは、と挨拶を交わす。

「昨日は何人くらい泊まりましたか?」とか、「寒かったですか?」とか「星は見えましたか?」とか聞いてくるので、どこかの係りの人かと思っていたら、「じゃあ、おれもテントを持ってきますわ」と言って、下に降りていった。

ライダーだったんだね。係のおじさんかと思った。ごめんなさい。

その人と色々と話し込んだため、出発の時間はどんどんと遅れる。

とりあえず、開陽台を出る前にすることがある。

宿代を払わなければならないのである。

でも、宿代はタダだと言った。

そう、タダ。だから、宿代代わりに、なのである。

「ジェラート知床」もいうジェラート屋がある。つまりは、ノルディックファーム、くりーむ童話に次いで美味しいジェラート屋がある。中標津に。いつも行く。美味しい。

そのジェラート知床の支店のような感じのお店が、なんと、開陽台の展望台ショップに入っているのだ。

だから、「おれ、ちょっとジェラート買ってきますわ、宿代代わりに」と言って買いに行くのである。

味は、クリームチーズと知床の塩。
どちらも、超美味なのである。
すごい盛りなのである。
4個分くらい盛ってある。
へたしたら、昨日のくりーむ童話のスペシャル5個分くらいある。
いいボリュームである。

しかし、なんだ・・・おじさんが盛ってくれたんだけど・・・

盛り方、ひどくないか?

別にいいんだけど。

超美味。

聖地からの国後。

2016-09-14 10:08:21 | Weblog


開陽台から海が見える。海の向こうにドーンと浮かぶのは、国後島である。野付半島も見える。遥か彼方に根室半島も見える。歯舞群島は、今のところ見えない。

開陽台、午前10時。そろそろ片付けを始めた。
今夜は雨が降る・・・かもしれない。
雨が降るなら、考える。降るかもしれない程度ならば、それに左右される気はない。
行きたいところへ、行きたい。

以前は、テントを畳むのも、荷物を片付けるのも、荷物を持って歩くのも、バイクに荷物を積み直すのも、嫌いだった。面倒だから。

今は、苦じゃない。全然余裕で片付ける。ノロイけど。

僕は大人になったのだろう?
僕は着々と変化しているのだろうか?
そうだったら、嬉しい。

成長してますか?
変化してますか?
成長出来る場所に、身を置いていますか?
変化出来る場所に、身を置いていますか?

ずっと同じでいることが、悪いことなわけではないけれど、
何かが変わっていく中にいることは、とても楽しい。
それを実感して生きられることが、すごく楽しい。

何はともあれ、僕はこの景色が、ずっと好きだ。
この景色の中に存在することが、すごく好きだ。


聖地巡礼。地球は丸い。

2016-09-14 08:39:06 | Weblog


開陽台のキャンプサイトにテントが一個だけ。草の色と同化していて、可愛いと想う。
ゲリラキャンプをしても、草の色と同化して、誰も気づかないかもしれない。

初めて開陽台に来た時、雨だった。
ナビはないし、スマホもない。地図だけを頼りに、雨の夜。
道に迷い、中標津の街の外れをウロウロしていた。

一台のバイクがいて、そのバイクもウロウロとしている。思い切って声を掛けた。

「開陽台を探しているんですよね?」

そのバイクの主はこう言った。

「えっ?開陽台?開陽台って何?」

こいつはバカなのか?と思った。開陽台って言ったら、ライダーの聖地じゃねぇか。そんなことも知らないなんて、モグリじゃねぇか。まぢで言ってんの?
ちなみに、僕が開陽台を知ったのもつい最近のことである。

「開陽台はライダーの聖地ですよ。聖地でキャンプするんですよ。だって、聖地に行かないとモグリライダーになっちゃうでしょ?」

すると、そのバイクの主も開陽台に行くと言い出し、二台でランデブー。開陽台探しの旅。夜の雨の中を。

やっと見つけた開陽台。

僕は前もって情報を仕入れていたので、裏の登り道があることを知っている。

「えーーー!ここを登るの?」とは思ったものの、「しんぐくん行きまーす!」と泥の轍の道を登る。
もう一台の彼は、バッグを外して一億段の階段を上る。

上には5個ほどのテントが張ってあった気がする。
5個だったけど、賑やかだった。

ここに住んでるようなライダーもいた。バイクがあるのに根室までヒッチハイクで行くという人もいた。

もしかしたら、その頃が、ライダーの聖地の最後の頃だったのかもしれない。

開陽台のショップのおばちゃんが言っていた。
「最近はキャンプをする人がめっきり減ったわ」

昔は、展望台の上から見る「サイトを埋め尽くすテント」が風物詩だったとか。

今日は、僕のテントが一個だけ。

朝早くから、観光の人たちが「丸い地球」を見に、展望台へ上がっていく。

僕のテントが一個だけ。それが、今日の風物詩。


グッドモーニング中標津。地球は丸い。

2016-09-14 08:27:39 | Weblog


中標津。

北海道でどこが一番好きだ?と聞かれたことがある。

「中標津」と答えると、

中標津なんてベコのクソの臭いしかしねぇじゃねぇか!

と言われたことがある。

中標津の人に失礼だと想う。
でも、中標津の人には失礼だけど、「確かに!」と僕も答えたのである。

北海道には真っ直ぐな道はいくらでもある。

なんだろう?中標津の道は。

ワクワクするような道なのだ。
決して退屈しない。決して眠くならない。
ベコのクソの臭いも気にならない。ちょっとは気になる。

なんでだろう?中標津の道は。

たぶんそれは、僕が中標津を好きだからだと想う。

「中標津だ!この道いいなぁ」と
「この道いいなぁ。。。あっ、もう中標津だ」

の両方があるのだから、本当に僕は中標津が好きなんだと想う。