ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

ついに、スーパーひとしくん。

2016-09-15 08:12:18 | Weblog


同宿人は一人。

青いテントが張ってある。

僕が到着した時には張ってあった。人の姿は見えなかった。バイクはある。つまり、寝ているのか?夜の7時に?

そういう時は決まって、そういう人は決まって、朝5時には出発する。

朝7時頃、僕がテントの外へ出ると、青いテントが張ってあった。えっ?と二度見してしまった。バイクはある。えっ?ずっと?

まぁ、他人のことはいいのである。

僕がテントの外でなにやらしていると、青いテントの主がこちらに向かって歩いてくる。
先生風ゴマ塩頭のおじさまである。
お話をした。

おじさまは言う。

「いやぁ、もう疲れて来ちゃってね」
「あと十日くらいの予定なんだけど、切り上げて帰ろうかな?」
「特に見たいものもないし。うん、毎年来てるからね」

あぁ、もうかなり長く旅をして、疲れてしまったのか・・・わかる。おれ、まだ十日くらいだけど、ちょっと疲れて来てるし。わかるわかる。
旅も長くなると埋もれ気味になってしまうというか、目的を見失うというか・・・ねぇ。

と聞いていると、おじさまは言う。

「まだ三日目なんだけどね」

おいおい、と。おいおい、と。

疲れた?三日目で?
見るものもない?三日目で?
帰る?三日目で?

おっさん、じゃあ、来んなや!なんで来たんや?

なんてことを、僕は言わない。思っても言わない。なぜなら、僕は大人だから。大人だから。

美味しい食べ物の話。土地土地の名物の話。美味しいジェラートの話。温泉の話。秘湯の話。その場所へ向かう時の道の話。
僕がおじさまに話してあげたのは、そんな話だ。

おじさまは言った。

「なるほど、そういう楽しみ方があるんだね?」

僕は絶景について考えている。
礼文のスカイ岬も、積丹ブルーの積丹岬も、素晴らしく綺麗ではあるが、絶景なのかはわからない。僕には。

そうすると、絶景なんて、ない。
答は、「絶景なんてない」。スーパーひとしくんでお願いします。

どれもこれも、あれもこれも、全部、なんてことのない素晴らしき風景である。そこへ牧草地を抜ける道も、海岸線を走る道も、峠から見下ろす景色も、全部、なんてことのない素晴らしき風景である。
それが答だ。

そして、僕だけの絶景について考えてみた。

山盛りに盛られたジェラート・・・は、僕にとってこの上ない絶景だったりする。

でも、そんなこと人には言えない。
バカだと思われるから、絶対に言えない。


グッドモーニング多和平。

2016-09-15 07:43:20 | Weblog


グッドイブニング多和平と、タイトルを打って、考えていたら眠ってしまった。そして、6時に目覚めた。

晴れである。雨と言っていたのに、晴れである。こんなものなのである。こんなものではない時もあるけれど、こんなものの時も、やっぱりある。

展望台に上がった。360度、「ザ北海道」の景色が広がっている。

多和平は最高のキャンプ場ではあるのだが、難点がある。
傾斜地なのである。平らな場所が少ない。平らな場所を探してテントを張るのだが、そこさえも、微妙に傾斜している。

僕が張った場所は、今までにないくらい平らな場所、のはずだった。
だが、いざ横になってみると、横にコロリンと転がってしまう。横傾斜の場所だった。残念である。非常に残念だ。カラダが痛い。

それでも、そんな斜めな場所でも、このキャンプ場が好きなのは、どこにもない「ザ北海道」があるからなわけで、まぁ、なんと言おう・・・

僕はこの場所が大好きなのである。

そればっかり言っているような気がするのである。

グッドモーニング多和平の牛と羊。
座っていても、転がってしまいそうだよ。