ケロチは元々アイヌ語で「ケイラツ」という地名で、ケイラツというのら、「鮭の皮で作った靴を忘れた所」という意味らしい。
可愛すぎる地名じゃないか。
そもそも誰が忘れたのか、とか、靴を忘れてどうやって帰ったのか、とか、想像してしまう。
銀河鉄道は「鮭で作った靴を忘れて所」へ戻ってきた。
夜通し走り続けた蒸気機関車のエンジンが朝の冷気で冷やされてキンキンと音を立てている。
夜の星空の中で、宮沢賢治が僕にこう聞いた。
「もう帰るのかい?これから北はいい季節だよ」
グッドモーニングケロチのケンジ。
「またすぐに帰ってくるよ。約束さ」