グッドイブニングDハウスの屋根を打つ雨。

午後6時頃、外は大雨。
一人のチャリダーの青年がライダーハウスにたどり着いた。

ちなみに、僕は4時には帰宅した。

チャリダーは雨の中、根室から90キロ、激走してきたらしい。

日本一周中。

「どのくらい旅をしているの？」と僕が聞く。

「二年半です」と24歳の青年は答える。

・・・二年半。

ライダーハウスのオーナーが青年に行った。

「大根のアルバイトがあるけど、やるか？」

青年は答えた。

「はい、やります」

明日は6時に起きて大根のアルバイトへ出かけるらしい。

ははは。

なんだこの世界は？


グッドイブニングDハウスの屋根を打つ雨。

僕は青年に聞く。

「過酷な旅をしていて、他の連中がバカに見えることってないの？」

青年は答える。

「そういうの、わかります」


グッドイブニングDハウスの屋根を打つ雨。

僕の存在はきっと、青年の記憶には残らない。

それはいい。僕の旅は薄過ぎる。

でも、青年の存在は僕の旅の記憶に残る。

それでいい。僕は、そんな自分の旅を愛す。

店を出ると、雨が降っていた。

コーヒーセット。160円。

ありがとうございました。

いいカフェを知っているからさ。どう？

お昼ご飯を食べてしまうと・・・やることがなくなった。釧路の街・・・やることがない。

雨はまだ降り出していない。

荷物は厚岸のライダーハウスに置いて来た。やることがなくなれば、厚岸のライダーハウスに帰るしかない。
ちなみに、厚岸のライダーハウスに帰っても、やることはない。

コーヒーが飲みたいな。。。タダで。もしくは、タダに近い値段で。。。

ピコピコっと調べる。

六花亭鶴見橋店。

六花亭本店、富良野の六花亭カンパーナといえば、コーヒーサービスのある貧乏人の味方。
釧路にもあるじゃないか・・・貧乏人の味方の六花亭が。

六花亭にて。黒豆大福を買う。これはなんでもよい。90円のシュークリームでもよい。ちなみに、黒豆大福は160円。

持ち帰りますか？と聞かれるので、「決して持ち帰りません」と答える。

そうすると、黒豆大福をお皿に載せてくれる。

あとは、奥の洒落た席に勝手に座って、六花亭の包装紙の柄の入った洒落たコーヒーカップにコーヒーを注いで、お洒落カフェ気分。シャレオツカフェ気分。

六花亭本店が立ち飲み形式、紙コップコーヒーだということを考えると、鶴見橋店の方が、格式が高かったりして。。。

という・・・なんのこっちゃの六花亭評価をしてみたりしてみなかったり。。。

ザンギと唐揚げはどう違う？違わない？どうなの？

釧路名物は・・・スパカツ。

スパカツとは、鉄板の上にスパゲティが載っていて、その上にどデカイトンカツが載っている。そういうクレイジーなB級な食べ物。鉄板で焼かれてちょっと焦げたスパゲティが旨い。

でも、そんなものは食べない。

釧路といえば、南蛮亭のタレザンギ。

食べきれないからなかなか来られない。食べたいけどなかなか行けない。それが、南蛮亭のタレザンギ。

でも、強い味方は、残した分はお持ち帰り可能、ということ。お持ち帰り必至なので、お持ち帰りするつもりで食べ始めて、お持ち帰りするつもりで残して、お持ち帰りするのです。ははは。

モモ肉とムネ肉のタレザンギ。南蛮亭のタレザンギ。おススメです。ぜひ。

カヌーに乗りたい。

細岡展望台より、蛇行する釧路川。

何年振りか・・・釧路湿原に来てみた。

釧路には何があるか？

釧路湿原がある。釧路湿原しかない。

釧路湿原の中を道路が通り、釧路湿原を背負って街が立つ。

釧路・・・何があるってこともない。
大きな街がそこにある。
何を見るってこともない。
湿原を背負っま大きな街がそこにある。

蛇行する釧路川は素敵だ。

展望台に向かう途中、大きな川の水面を横に見ながら走るのも素敵だ。

いつな、カヌーで下ってみたい。屈斜路湖から、カヌーで釧路川を下ってみたい。

グッドモーニングセブンイレブンとガソリンスタンドしかない街。

尾幌という街にいる。

厚岸ライダーハウスは、尾幌という街にある。

一応住宅街はある。

住宅街はあるが、店はない。店がない。
国道沿いにセブンイレブンが一軒。ガソリンスタンドが二軒。以上でーす。

グッドモーニング、セブンイレブンとガソリンスタンドしかない街。

買い物は17キロ離れた厚岸か、30キロ離れた釧路へ。

雨予報がひどい。明日の朝までずっと雨。でも、今は降ってない。なんで降ってないんだ？

降るなら降れ、と思いつつバイクに跨る。

とりあえず、釧路へ。