ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

グッドイブニング二風谷の夜空。

2018-10-16 23:41:10 | Weblog


二風谷のおじさまに会えて良かった。

二時間くらい、チセにいたかな。

たくさん話せた。

高野さんはいつも優しい。そして強い。

書きたいことは山ほどあるが、書ききれない。

教わったことが山ほどもあるが、伝えきれない。

高野さんは、いつも新しいヒントをくれる。

僕がこれから生きていくためのヒントをくれる。

それはヒントであるから、答は、これから僕自身が探していかなければならない。

それがすごく嬉しい。


高野さんは戦う人だ。高野さんは戦い続けている人だ。と僕は思う。

何と?と聞かれると僕も困る。
もしかしたら「使命」と。自分で背負った「使命」と。


高野さんはアイヌではない。それはもう随分と昔に、このブログに書いた。
アイヌではない高野さんはアイヌの伝統工芸の技術を身につけて、アイヌの未来のために戦う。


高野さんから聞いた話。

二風谷のアイヌの伝統工芸組合は最新鋭のレーザーカッターを導入したという。数千万円の高額なモノ。
それがあれば、手作りだと一個三千円するアイヌの工芸品が千円で売れるようになるという。千円になれば、みんなが買えるようになって、買う方も売る方も、両方嬉しい。

僕は・・・ん?と思った。

僕は聞いた。

「高野さんは賛成したんですか?」

高野さんは言った。

「反対したよ」


高野さんは本物しか作らない。
仕事だからといって、お金のためだからといって、生活のためだからといって、本物以外のモノは作らない。

阿寒湖のカムイコタンのお土産の民藝品は、ほとんどが中国製の安価なもので、本物や、本物を作れる人がどんどんいなくなっているという話を前に聞いた。


アイヌ民族の文化を遺したり伝えたりするために、取るべき手段はいくつもあるのかもしれない。

僕が二風谷が好きなのは、高野さんがそこにいるから。
高野さんたちが残そうとする本物のアイヌの文化がそこにある気がするから。


高野さんに出会って、八年ほどが過ぎた。
高野さんは忙しい。高野さんの奥さんも忙しい。二人ともアイヌの伝統工芸を継ぐ人だ。

僕は想う。強く想う。

高野さんを見ればいい。
本物で、生きてるじゃないか。
忙しく、生きてるじゃないか。

本物がそこにあって、本物を求める人がそこにいて、本物に出会える瞬間がそこにあって、本物に触れられる幸せがそこにある。


とりとめがなくなったので・・・この辺で。ははは。


今日は楽しかった。

二風谷のおじさまに会えた。嬉しかった。楽しかった。優しかった。また勉強になった。

今日は、高野さんと初めて出会ったキャンプ場にテントを張った。

旅で出会った人に再会出来るほど嬉しいことはない。
旅で出会った人に覚えていてもらえるほど嬉しいことはない。
旅で出会った人と、ずっと繋がっていられる幸せを・・・。

今日はニコニコしながら、眠る。

グッドイブニング二風谷の夜空。

今夜は、ニコニコしながら、僕は眠る。

僕の夢。叶いますように。

2018-10-16 23:25:52 | Weblog


僕の夢は、高野さんが作ってマキリを買うこと。

マキリとはナイフ。アイヌ紋様の入ったナイフ。

高野さんがデザイン画を見せてくれる。

「これはね、二年前に頼まれたマキリのデザイン画だよ。やっと出来た」

えっ?二年も?経ったの?

「デザイン画が出来たから、これから彫り始めて、出来上がるのは・・・来年の夏かな?」

えっ?三年じゃーん!頼んでから三年かかるじゃーん!

高野さんは忙しい。


高野さんがトンコリを弾いて聴かせてくれた。

僕にもトンコリを弾かせてくれた。わずか五つの音の組み合わせで音楽を奏でる。もちろん、高野さんが作ったトンコリだ。


伝統工芸実演中の高野さんである。

僕とお喋りをしている間にも、お客様がやって来る。スタンプラリーのスタンプを押しに来た人もいれば、高野さんに会いに来る人もいる。


僕は、言う。
チセに入ってきたお客さんに言う。
「この人は本当にすごい人ですよ。ほら、これもこれも、この人が作ったんですよ。本物に触れるなんて・・・ほら」とか。勝手にやる。高野さんのお店でもやるけど、ここでもやる。やりながら、僕も高野さんの作品を触りながら感激する。本当にすごいなぁ。と。

そこまではいい。としよう。

横を見ると、高野さんが、ラジカセのボリュームを上げている。そして、CDジャケットをお客さんに掲げて見せている。ラジカセから流れているのは僕のライオンズポートレートであり、掲げているCDも僕のライオンズポートレートだったりするのである。そして、高野さんはこう言う。
「この人が歌ってるんですよ。ほら」

高野さん、店でもやるが、ここでもやる。

高野さん、高野さん、ここ、伝統工芸実演中のチセですから。高野さん、高野さん、何やってんすか?CD、関係ないじゃないですか!

お客さんは、「ほぉぉ」と言っているけれど、まったく意味がわからない光景なのである。はははは。面白すぎる。


僕がチセに入った時に、僕を見つけた高野さんは僕に言った。

「ほら、ここで実演している時は、シングのCDをいつも聞いているんだよ。下北沢、行きたいなぁ」


僕がどれだけ嬉しかったか・・・想像出来るかい?

絶対そうじゃーん!

2018-10-16 23:12:46 | Weblog


ゴールデンカムイという漫画がある。集英社のヤングジャンプ辺りで連載さらている。
最近ではアニメ化もされ読売テレビ系で放映中らしい。

すごく人気があるそうだ。

二風谷のおじさまに、前に教えてもらったのだが、まだ読めていない。申し訳ない。

アイヌの少年を主人公にした漫画である。

作者は、詳細子細にこだわる人らしく、アイヌの衣装や紋様の正確さにもこだわり、取材のために度々二風谷を訪れているとか。
樺太の風景を描く時には、実際に見ないと描けないと、樺太まで行ってしまうとか。

相当な人である。

相当な人であるために、二風谷の町も、二風谷のおじさまも、協力を惜しまないとか。

そのゴールデンカムイのスタンプラリーが二風谷のアイヌコタンで行われている。

全部で8個のスタンプを集めると、スペシャル缶バッジがもらえる。とか。

二風谷のおじさまが伝統工芸の実演をしているチセの中に、ゴールデンカムイの登場人物のボードが飾ってある。土方歳三だそうだ。

ん?

ちょっと似てないか?

誰に?

二風谷のおじさまに。

ヒゲとか・・・

似てる・・・。

逆に・・・

似てる。

僕は聞く。おじさまに聞く。

「漫画を描き始める前に取材に来たりしたの?」

おじさまは答える。

「来たよ」

さらに僕は聞く。

「高野さんにも会った?」

高野さんとはおじさまのことである。

おじさまは答える。

「会ったよ」

じゃあ、これ、高野さんじゃーん!

絶対そうじゃーん!

ヒゲ、一緒じゃーん!

めっちゃかっこいい!


みなさん、知ってますか?

土方歳三のモデルは、二風谷のおじさまです。

僕は断然、そう信じます。

そう、信じるか信じないかは、あなた次第です。


伝統工芸実演中。

2018-10-16 23:06:34 | Weblog


平取町二風谷。高野民藝。

バイクを停めて店の中を伺う。いない。誰もいない。・・・。

とりあえず、スタンプラリーだ。

アイヌコタンの中の博物館へ向かう。そこがスタンプラリーのスタートらしい。

博物館へ行く途中、いくつも並んでいるアイヌの住居「チセ」が目に留まる。

「伝統工芸、実演中」とある。

もしかして・・・いるかな?いたりするかな?

扉を開けて中を覗いてみた。

じゃじゃーん。いました。

二風谷のおじさまです。

ついに会えました。

二風谷のおじさまです。

やったぁ!

いが平取へ。

2018-10-16 22:54:06 | Weblog


平取、喜茂別というルートで進もうと思っていた。

平取に行くと、高確率できたさんがついて来る。
だから、ルート変更。喜茂別へ行く。喜茂別へ行くときたさんはついて来ない。なぜなら、会員制ライダーハウスに泊まるからである。

喜茂別のライダーハウスは、車でも泊まれないことはないのだが、その事はきたさんには言わない。

喜茂別に行くから、きたさんは札幌へ帰りなさいと、言い含めた。
きたさんは、「倶知安に行こう」とか、色々と抵抗をしていたが、あきらめた。

作戦成功である。

午前中。静内の山の中を、きたさんの車でグルグルと回っていた。なぜ回っていたのかはわからない。最終的に道に迷ったらしく、グーグルマップを起動していたが、携帯圏外で使えず、さらにグルグルと回っていた。なんなんだ?

その間に考えた。

何もわざわざルート変更する必要もないんじゃないか?とね。

二風谷のおじさまに会いに行けばいいじゃないか、たとえきたさんが一緒について来たとしても。とね。

どうかな?ほんとうはどうかな?わからないけれど。

きたさんのことは決して嫌いじゃないが、きたさんがいると自分の旅が出来ない。
きたさんは悪気なく、僕が「一人でやることがない」と思っている。

なぜか、静内の山の中をグルグルと回る車の中、僕は言った。

「今日は平取に行くか?」

きたさんは嬉しそうな顔をした。

そりゃあそうだ。

温泉420円。

2018-10-16 21:12:43 | Weblog


キャンプ場は、ソフトバンク圏外。やっぱりソフトバンクはダメなのか?

温泉へ来た。キャンプ場のすぐそば。

歩いていける距離。きたさんの車に乗ってきた。

「歩いたら遠いな」ときたさんは言っていた。

今夜は一度まで下がるらしい。

キャンプ場はもうだいぶ冷え込んでいるので、帰りたくない。

電波もない。

帰りたくない。

寒い。

まだ温泉にいる。

そろそろ帰って、スタンプラリーの項を、のんびりと書きたいと思う。ははは。

晩御飯。

2018-10-16 21:08:30 | Weblog


晩御飯どうする?買い出しに行く?

「スパゲティや」

スパゲティ持ってきたの?

「持ってきた」

平取牛食べなくていいの?平取牛。平取に来たのに、平取牛食べないの?いいの?ほんとにいいの?

そんなわけで、今日の晩御飯は、きたさんのスパゲティ。

ペペロンチーノとタラコ。

きたさんが僕に聞く。

「ペペロンチーノとタラコどっちが旨い?」

僕は答える。

いつもはタラコが旨いけど、なんでかな?今日はペペロンチーノかな。

きたさんが言う。

「なんでかというとな、タラコの賞味期限が四年前に切れてん」

・・・四年って。。。ドイヒーだよ。四年は・・・ないな。

まぁ、いいけど。

キャンプ場代。

2018-10-16 20:58:29 | Weblog


スタンプラリーの項はちょっと飛ばして。

二風谷のキャンプ場。

紅葉、いいです。

誰もいないです。

受付のおじさんに言いました。

「テントふた張り、お願いします」

1000円を差し出すと、500円のお釣りをくれた。

あれ?ふた張りですよ?

お客さん、全然いないからね、いいよ。

ははは。やった。

残金の少ないきたさんに500円をあげよう。と思った。が、違う違う。きたさんのお金を減らさなければ、きたさんが札幌へ帰らない。ここは心を鬼にして、きたさんに250円を渡す。

「半額にしてくれたよ」

やったね。ははははは。

ハヨピラ。

2018-10-16 20:47:45 | Weblog


平取町、ハヨピラのピラミッドへ。

こんなにステキな場所なのに、きたさんの感動は薄い。

登らなくていいやろ?と言っている。

僕は登る。せっかくなので。

僕が登ると、きたさんもついて来る。

二人でトコトコとピラミッドの階段を登っていく。

お昼ご飯。

2018-10-16 20:43:51 | Weblog


セイコーマートで、160円もする唐揚げ付き焼きそばを買った。
高いのに、あんまり美味しくなかった。120円の肉入り焼うどんにすれば良かった。

きたさんは、120円の肉味噌ジャージャー麺を食べている。2リットルのジャスミンティーを飲んでいる。
いつもよりは質素である。

と思ったら、また店の中へ入って、200円のベイクドチーズケーキを買ってきた。

そして言った。

「残金が1950円になってもうた」

僕は笑う。

今日のキャンプ場代が500円。お風呂代が500円。

君の残金は950円。

「もう旅も終わりやな」

ははははははははははは。イェス!

キノコの森。タケノコの里。

2018-10-16 20:37:44 | Weblog


きたさんが山の奥へドンドン進んでいく。

「椎茸があるはずや」

昔、管理人のおじさんが育てていたキノコの森へ向かっている。

熊鈴を忘れたと言っている。

全力で「ヤッホー」と叫んでいる。

そんなことしなくても大丈夫じゃない?と僕は思うのだけれど、きたさんの言うことは絶対なのである。

つまり、ヤッホーと叫んでいれば熊は来ない。
つまり、ヤッホーと叫ばなければ熊は来る。
つまり、きてさんが叫んでいるから、僕は叫ばなくてもいい。

僕は黙ってついていく。

でも、椎茸はない。だって、椎茸の木は4〜5年で朽ち果てるからね。ははは。

おじさんが死んでから、だいぶ経つらしいからね。

静内キャンプ場。閉鎖中。

2018-10-16 20:34:55 | Weblog


きたさんが10年前に働いていたという静内のキャンプ場へ。

今は橋が崩落して閉鎖されている。

きたさんが、色々と説明をしてくれる。

当時は相当賑わっていたとか。

ここを年間5000円くらいで借りて、キャンプ場を再開すれば?

と僕は言ったが、きたさんは無視してドンドンと先へ進んでいく。