ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

グッドイブニング北方旅団。

2016-09-30 00:29:59 | Weblog


星が綺麗だ。

9月5日に上陸して、9月7日に旅を始めた。
それから20日間、毎日宿を変えた。毎日毎日宿を変えた。
山部に五日間テントを張ったが、その間も毎日宿を変えた。

今夜も知床斜里、クリオネの夜。三連泊。
最後くらい、連泊してもいいじゃないか。という感じで三連泊。

明日からの二日間は帰り道だ。苫小牧へ向かう。

もう一組、会いたい人がいる。

会えるかは分からないが、会いたい人がいる。

その人がいる場所を通って、帰り道である。

北海度の外れを通って。

グッドイブニング北方旅団。みつばち族の生き残り。

ここまで無事でいさせてくれてありがとう。

もう少し、もう少しだけ、このまま旅をさせてください。

ザンカマジック炸裂!

2016-09-29 23:08:00 | Weblog


ザンカさんがやって来て僕に言う。

「しんぐー!今日もやるぞ!」

何をやる?バンドである。

昨日は楽しかったと、しきりに言う。
今までで一番良かったと、しきりに言う。

よしやるか?

あれ?ザンカさんはどこへ行った?

あれ?ザンカさんがどこかへいっちゃったなぁ?

ステージの方をチラッと見ると、ザンカさんがチラッと見える。

おっ、もうステージでスタンバイしてるのか?

慌てて、ステージの方へ僕は出て行く。

あれ?ステージの上じゃないな。

あれ?ザンカさん、何やってんだ?

ザンカさんのところへ行ってみると、ザンカさんがホットプレートで焼肉を焼いている。

何をやってんだ、この人は?

一人で何をやってんだ?

なんで一人で焼肉をジュージュー焼いてんだ?

ザンカさんは僕に気づくと言う。

「まぁ、食べなよ」

クリオネ名物、タダ焼肉である。

今回のクリオネ、マスターは全然遊んでくれない。

その代わり、ザンカさんがたくさん遊んでくれる。

結局、3時間ほど焼肉を食べながら、クリオネの歴史やら、何やら、面白い話をして・・・

「あぁ、バンドやれなかった」

と、ザンカさんは残念がる。

「まっ、こういうのもいいか」

と、ザンカさんは笑う。

うん、そう。こういうのもいい。

ジェラートロード。

2016-09-29 18:08:33 | Weblog


この絶景が、見えますか?

今日の目的地は中標津。

中標津は斜里から70キロ、一時間くらいなのに、知床経由で来たので、もう夕方近い。そして、寒い。

斜里が晴れていたので、薄着である。寒い。

そして、中標津のジェラート屋。

「ジェラートシレトコ」

ここ、世界一にすることにする。

くりーむ童話に代わって世界一。くりーむ童話は世界二位。

ここ、美味しい。

でも、寒い。

ミルクとクリームチーズと知床の塩にした。
全部真っ白で、どれがどれどかわからない。
全部が雪山を連想させて、寒さを助長する。

すごく寒い。

食べ終わって外へ出ると、歯がカタカタと鳴ったんだよ。
まずいって。まずいって。やばいって。やばいって。

まだ70キロも走らなければならない。

僕は、雨も降っていないのに、カッパを羽織るのである。

また来るね、世界二位。


クマロード。

2016-09-29 18:04:20 | Weblog


羅臼側へと下りる。
雨が降って来そうだ。

羅臼側では、雨が降らなければ「いい天気」と呼ぶ。たぶん。

「今日はいい天気だなぁ」

「真っ暗だけどなぁ」

「いやいや良かった、いい天気で」

「真っ暗だけどなぁ」

という会話が成り立つのが羅臼側。たぶん。

なんだか体が冷えてきたので、熊の湯に入ることにする。

知床峠を挟んだ温泉三昧となった。

熊の湯は、熱くて気持ちがいい。

温まった。


地の涯ロード。

2016-09-29 17:55:48 | Weblog


なんとなく、知床方面へ走っていた。
知床方面へ来てしまったから、横断道路を走るかな。と。

ふと、岩尾別温泉へ行ってみるかな。やめるかな。どうすっかな?温泉は別に入らなくてもいいけどな・・・岩尾別温泉へ行く間の道は好きなんだよな。

と、岩尾別温泉へ。無料。

おじいちゃんとおばあちゃんが下段の湯で足湯をしている。

ここは温泉じゃあ!足湯じゃねぇ!ここは温泉じゃけぇ!とばかりに、湯船の横で服を脱いで、上段の湯にザブン!

ザブンとしたかっただけなので、早々に退散。

ホテル地の涯。すごいネーミングだと思う。


知床ウトロ。

2016-09-29 12:32:52 | Weblog


知床あるある。

ウトロは晴れていてもラウスは雨。
ラウスは雨でもウトロは晴れ。

斜里からウトロへ。ウトロはスルーして、知床横断道路。

どうも雲行きが怪しい。

どうにも雲行きが怪しい、羅臼側。
写真はウトロの街。

街?

グッドモーニングクリオネライダーハウス。

2016-09-29 09:14:12 | Weblog


向こう側に見えるのがライダーハウス。
その手前にテントの団地、第一テントサイト。
イチゴ畑があって、野菜畑があって、僕のテントがある第二テントサイト。第二にテントは一個だけ。

僕のテントのすぐそばには棟貸しのログキャビン。その他にも山小屋、バンガロー、なんか、たくさんある。メインの建物はゲストハウスになっていて、外国人もたくさん来る。釣り人もたくさん来る。

つくづく、変な場所だ。

北海道の旅は、驚くほどお金がかからない。
その驚くほどかからないお金の中で、かかるものといえば、宿代と温泉代。
相場は500円と500円。どちらかが無料でもどちらかがかかる所が多い。それはもう、仕方のない出費である。

クリオネである。
ライダーハウスに泊まると500円。キャンプだと300円。まぁ、相場の範囲。
クリオネの武器は、温泉である。斜里温泉のモール泉。いいお湯である。24時間いつでも入れる。クリオネは、この温泉が無料なのである。

なんだか、最低でも500円かかるところが300円で済んでしまう。なんだか、200円を頂いたような気分になるのである。
泊まれて温泉に入れて300円。これがクリオネの武器。

最近のクリオネは飯場である。それは書いた。
飯場の人たちが占有している。ライダーは少ない。

ゆうべ、ライダーハウスの片隅に二人の青年が座っていた。飯場の人たちには近づけないので、距離を置いている。
その子たちと話した。
「クリオネって楽しいですね!こんなライダーハウス、初めてです!また来ます!」
と言っていた。

こんな飯場状態のクリオネなのに、楽しいのか?と思ったが、楽しいというからには楽しいのだろう。

そうやって、クリオネの時代は続いていく。

グッドモーニングクリオネライダーハウス。

飯場感が半端ないクリオネを、よろしくお願いいたします。


グッドイブニング斜里のバンドマン。

2016-09-29 00:34:22 | Weblog


クリオネのライダーハウスの奥に、クリオネバンドのステージがある。前は無かった。DJブースもある。前は無かった。

ザンカさんという人がいる。クリオネの偉い人である。マスターはクリオネの経営者で、ザンカさんは、マスターより偉い人ではある。そうではあるのだが、ザンカさんはマスターの昔の仕事の後輩であるから、なんだか面白い。

そのザンカさん。バンドが大好きである。

いつも言っている。

「今度、やろうよ」

何を?バンドである。バンドの演奏である。

何年も前から言う。

たまにやっているらしいが、毎年やっているらしいが、僕がいる時に、バンドをやった事はない。

今年も、ザンカさんは言う。

「やろうよ、バンド」

「今年はやりたいなぁ、バンド」

「やろうね、バンド」

僕はいつも答える。「やりましょう」と。

「じゃあ、10月になったらやろう」

と、ザンカさんは言う。

「僕は、10月にはいませんけどね」と僕は言う。

「えっ、そうなの?」とザンカさんは言う。

こうして、いつも、僕はクリオネバンドに参加出来ない。

しかし、今年は違う。ステージが出来ている。楽器も揃っている。

ザンカさんは言う。

「今、やろっか?」

「うん、今やりましょう」と僕。

そんなわけで、即席バンドを結成して、演奏した。

久しぶりに楽器を触ったなぁ。旅をしているから。

初めてのチューのパンクバージョンと、キヨシローのデイドリームビリーバーと、モンパチのターコイズ。

僕は、譜面を見ながらベースを弾いた。

楽しかったなぁ。

ライダーハウスのお客さんがチラホラと観に来る。聴きに来る。

ステージや!ここはステージなんやで!わいらは、クリオネバンドやで!

楽しかったぁ。

ザンカさんも喜んでいた。

帰り際、ザンカさんが手を振りながら言った。

「しんぐー!明日もやるゾォ!」

あはは。楽しかったなぁ。


グッドイブニング斜里のバンドマン。

シッシーのギターと、マコのドラムの音が聴きたくなった。すごく聴きたくなった。

僕はTrash Box Jam The bandの一員である。僕はバンドマンだ。

楽しかったなぁ。


羅臼の日記。おまけ3

2016-09-28 18:11:04 | Weblog


ガスバーナー事件の前夜のバーベキュー。
羅臼は大雨だった。

きたさんのブルーシートタープの下で、炭火焼。シャケを焼いたり、ホタテを焼いたり、カレイを焼いたり。

コデラーマンがなぜかきたさんの奴隷だという話は書いた。

タープの外は大雨である。バチバチバチと音を立てている。

きたさんが言う。

「こでらー、炭が足りんやん。車に載ってるから、あとで取ってきてや」

コデラーマンは「はい、あとで取ってきます」と答える。

外は大雨である。止む気配はない。バチンバチンとタープを打っている。

3分後。きたさんが言う。

「こでらー、車から炭取ってきてや」

雨がバチンバチンとタープを叩く。

い、今ですか?コデラーマン、驚く。

「今や、今行くんや!炭がなかなって火が消えてまうど!」

火鉢の中で、炭がメラメラと燃えている。まだ、大丈夫だと、誰もが思う。

「こでらー、行くんや!炭取って来い!ほれ、鍵や!車の鍵や!」

今じゃなくても・・・とつぶやきながら。
コデラーマン、雨の中を走る。


きたさんは、ゴミについてうるさい。いつも、ゴミについては非常にうるさい。

魚を捌いたりしたので、生ゴミが出た。ホタテの貝も出た。

きたさんは言う。

「こでらー、あとでこのゴミ、車の助手席の足元に置いてきてや」

コデラーマン、「はい、あとで置いてきます」と答える。

3分後。きたさんは言う。

「こでらー、車の鍵、持ってんやんな」

はい、持ってます。

「ゴミ、置いてきてや、今」

えっ?今ですか?今じゃなきゃダメなんですか?

「はよ行くんや!キタキツネに生ゴミ漁られるやんか!今や!今行くんや!」

非常に、きたさんが意地悪なように聞こえるが、わかんないけど、きたさんはいつもこうである。

炭とゴミにはうるさい。非常に、


カレイを食べたら、カレイの骨が出た。

「こでらー、このゴミ、車に置いてくるんや!」

えっ!!!?今ですか?

もういいっつーの。

延々と繰り返されるのである。

きたさんが起きている限り、続くのである。

僕はゴミ捨てを渋るコデラーマンに言う。

「行ってきいや。行ってこんと、出るで。出てしまうで。アマやで!尼崎やで!が出てまうど」


こんなにいじめられても、コデラーマンもきたさんのことが大好きである。と、思う。と、信じたい。

だって、わざわざ、きたさんに会いに羅臼まで行くんですから。

ほんまにおわりや!

羅臼の日記。おまけ2

2016-09-28 10:51:22 | Weblog


きたさんの奴隷1号はコデラーマン。きたさんの奴隷2号はナガイさん。

ナガイさんは、イクラをほぐしたあと、自分の宿へと帰って行った。雨の中。
なんのためにイクラをほぐしたのか?という話は前に書いた。

ナガイさんが帰ったあと、ナガイさんが居た場所にタバコとライターが置いてあった。

「あっ、ナガイさん、忘れてった!」

僕はきたさんにタバコとライターを渡す。もしかしたら明日取りに来るかもしれないから、きたさん、持っておいて。

「わかったわ」と、きたさんは自分の横のテーブルにタバコとライターを置く。

それからしばらくして。

きたさんがタバコを吸っている。そして言い放つ。

「ナガイさんのタバコ、吸ったったわ」

ナガイさんのタバコの煙をプハーっと吐き出す。

こわいこわいこわい。。。

そして僕とコデラーマンはお芝居に興じる。


明日、ナガイさんがやって来る。

あのぉ、昨日、ここにタバコとライターを忘れてしまったんですけど・・・。

「は?タバコ?タバコってなんや?」

いや、タバコを置いて帰ってしまって・・・

「は?タバコ?そんなもん知らんがな」

きたさんはタバコの煙をプハーっと吐き出す。もちろん、きたさんが吸っているタバコは、ナガイさんのタバコである。

こわいこわいこわい。。。

「なんや?わしがわれのタバコを取ったとでもいうんか?」

いや、そういうわけじゃないんですけど・・・あっ、そのタバコ・・・今お吸いになっているそのタバコ・・・

「なんや?わしがどこ出身か知ってんのんか?」

「アマやで。尼崎やで。アマやで。尼崎やで!なめとんか?」

こわいこわいこわい。。。

コデラーマンと僕の小芝居である。

「アマやで!尼崎やで!」は、お気に入りである。

小芝居を打つコデラーマンと僕を見ながら、きたさんは笑っている。
ナガイさんのタバコの煙を、プハーっと吐き出しながら。

こわいこわいこわい。。。


おわりや!

羅臼の日記。おまけ。

2016-09-28 10:26:24 | Weblog


羅臼には一泊しかしなかった。
工程上そういうことになった。
出来ることなら、もっともっと、きたさんと面白い時間を過ごしたいのだが、僕らは行かねばならない。
コデラーマンの休日は短い。

昨日漬けたイクラの試食である。

スプーン載せて食べる。旨い。ちょー旨い。

きたさんが「醤油が多めや!」とゴリ押ししてくるのを、「そやない!ミリンが多めや!」と、きたさんのミリンをドボドボと大量に入れたおかげで、しょっぱくない甘めのイクラに仕上がった。

きたさんも、イクラを一口食べ。

「旨いやんか」

と言っていた。

きたさんが言う。

「ご飯を炊いて、イクラ丼を食おうや」

コデラーマンと僕は、もう出発の準備をするのである。

「あぁ、米がないんや。昨日全部炊いてもうた」

そっかぁ、それは残念だよ。仕方ないよ。米がなきゃイクラ丼は食えないよ。

「しんぐさん、米ある?」

僕は首を横に振る。

「こでらー、米ある?」

コデラーマン、首を横に振る。

「せや、セイコマに買いに行こうや!」

コデラーマンと僕は顔を見合わせる。

いやぁ、そんな時間はないなぁ。

「は?何言うてんねん。セイコマやで?近いやん。行って帰って30分や」

違うよ、きたさん。

セイコーマートが近いのはわかっているよ。でも、違うんだよ。30分で帰ってきて、それから米炊いて、イクラ丼を食っていたら何時になんの?ということなんだよ。

そんなわけで、様々な引き止め工作を振り切って、僕らは羅臼を後にした。


二日後。コデラーマンと帯広で別れる。

別れ間際にコデラーマンが言う。

「あっ、そうだ!しんぐさん、米いりますか?」

ん?米?
米持ってないって言ったじゃん。

うけた。コデラーマン、うける。

「そりゃあ、米持ってないって言いますよ!あの時、米を持ってるなんて言ったら大変なことになったじゃないですか」

そう、僕も同じ。米を持っていた。あの時、米を持っているなんて言ったら大変なことになっていた。

以心伝心、というやつである。

もしかしたら、きたさんを前にすると、誰もが、以心伝心が出来るようになるのかもしれないね。

羅臼の日記。9

2016-09-28 09:58:43 | Weblog


結局、ガスはチョロチョロ〜としか出ないまま。
分解大作戦は終了。

もうそれは、ゴミである。
ガスの出ないガスバーナーなど、ゴミでしかない。

悲しいが、仕方ないのである。

きたさんは、なぜか、ゴミを組み立て始めた。

ゴミを組み立てる途中で、奴隷に、いや、コデラーマンに「こでらー、これつけてや」とか色々言いながら。

そして、ゴミを組み立てる途中で、力づくではめたりしているので、部品がぐにゃっと曲がってしまったりして、ゴミが、さらにゴミになったりして。ゴミのゴミ度がアップしたりして。

コデラーマンが、「そんなんなったら、もう絶対に保証の対象外ですよぉ〜」とか、言ったりして。

僕は、「それ、キツネ、食うかな?キツネにあげたら?」とか言ったりして。

組み立てが終わった。部品がグニャっと曲がっているから、ガスカートリッジがちゃんとはまってなかったりして。

きたさんが点火装置を押す。
普通ならカチッとなるのだが、ボコっと音がする。
点火装置も壊れた。

「しんぐさん、ライターや!ライターを貸すんや!」

僕はライターを差し出す。

ツマミを捻って、火を点ける。

・・・

なんと、なんと、なんと、
火が点いた。
普通に。
普通にというか、ちゃんと。

つまり、直った。

奇跡である。

一同驚愕である。

コデラーマンと僕は言う。

「奇跡や!奇跡が起きたんや!奇跡のきたさんや!奇跡のきたさんやで!」


おわり。

羅臼の日記。8

2016-09-28 09:34:00 | Weblog


きたさんの壊れたバーナーの話である。

きたさんは、ガスカートリッジを取り付ける部品にガスカートリッジを取り付けている。

ガスカートリッジを取り付けた先は、分解しているので、ない。
ガスの噴出ツマミを持ちながら、きたさんは言う。

「ここを捻ったら、危ないやんな」

まぁ、危ないというより、ガスが噴き出すわな。

コデラーマンが言う。

「そんなの、やめた方がいいですよぉ〜」

きたさんはニヤッと笑ってツマミを捻る。

すると、チョロチョロチョロチョロ〜とガスが出始める。
チョロチョロチョロチョロ〜としか、ガスが出ない。

そこや!そこがいかんのや!そこが詰まっとんのや!

僕はそなチョロチョロチョロチョロ〜具合がツボにはまって大爆笑中である。

「なにそのチョロチョロ!なにそのチョロチョロ!うけるんだけどぉ!チョロチョロ!チョロチョロ!チョロチョロ〜」

大爆笑中である。

きたさんはガスのカートリッジをブンブンと振り始める。ブンブンブンブン振り始める。

コデラーマン、逃げる。

僕は、きたさんに貸した工具を入れていた工具袋を膝の上に載せているため動けない。

その動けない僕に、きたさんが振り回すガスカートリッジから噴き出る液体ガスがバンバンかかる。

こいつはキチガイだ。と、僕は確信する。

コデラーマン、叫ぶ。

「かかってますよ!きたさん、ガスがしんぐさんにかかってますよ」

きたさん、振るのを止めない。

僕は言う。

「やめなさいっつーの。おまえはガステロリストか!」

そして、また笑う!

ガステロリストや!ガステロリストが出たでぇ!
出たんやでぇ!