知人から、銀座で石内都さんのきものに関する写真展「幼き衣へ~~」があると聞き、ぎりぎり駆け込みでしたが、行ってきました。
石内さんは、広島に原爆が落ちたときの洋服を写真に撮った「ひろしま」の写真家です。
この本は「手から手へ」(集英社)を作った山本純司さんという方が編集。
「ひろしま」という作品は、毎日芸術賞を受賞しています。
暑い、、あとで友人との集まりがあったので絹芭蕉でいきました。
石内さんは、桐生のご出身なんですね。
桐生といえば、そう銘仙の産地です。
その生まれ故郷の銘仙を集めた写真展で、今はもうない鮮やかな銘仙が石内さんの目で捉えられています。
安くてきれいな銘仙は、大流行して「億」という数ほど作られました。「億」だなんてスゴイですね。
今ではそのほとんどが失われ、「時代のあだ花」とも言われているそうです。
石内さんの作品を撮るのはご法度でしたが、同時に行われていた「背守り展」では写真は自由。
子どものきものには、背中に縫い目がありません。
縫い目は魔除けになるそうで、その背縫いの代わりに、刺繍などを纏ってお守りにすることです。
チェーンステッチなんです。
裕福な家のものだそうですが、
肩や袖にわざと別布を当てて、
堅実に暮らすよう願いを込めているといいます。
これは「ねこ」という綿入れ。アップリケが可愛いですね。
百徳きものも飾られていました。
昔は、子どもが生まれても病気で亡くなることが多く、それだけに子どもがどうにか無事に成長して欲しいという気持ちが強かったんですね。
子どもを思うことに賭けては、今の親心も同じだと思いますが、私自身「急いで」「早くして」なんて「声をかける」ことは増えても「手をかける」ことは少なかったのかも、なんて反省したり。
私が子どもの頃には、手作りのものをたくさん着せてもらいましたが、私自身はいろいろ作ったのは、赤ん坊のときだけ。
「母さんが夜なべして手袋編んでくれた~~♪」(こんな歌ご存じ? 古いけど)
「夜なべ」なんて言葉も死語になってしまいましたね。
そんなことを思いながら観ていました。
きもの・絹芭蕉
帯・緑の羅
帯締め・黄味がかったベージュ
帯揚げ・緑と白の生地
帯留・貝と真珠のトンボ。
会場の
LIXIL
ギャラリーは書店も備えていて、銀座からも近く穴場かも。
あとは、美味しいものを食べるだけ。
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帯はこちらと同じ。
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