カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

師走に読書(1)

2014-12-23 09:10:54 | 日記
 このクソ忙しい時期に、止してくれと言われそうだが暇なので3冊借りてきた。
 年明けの7日まで返せば良いので、まあ年末の夜もすがらには良いかなと。
 
 「コウモリの見た夢」モーシン・ハミッド著 川上純子訳 2011年武田ランダムハウスジャパン刊
 普通外国の作家のカタカナ名でも一発変換が出来る作者が多いが、この作者はさすがに出来なかった。
 パキスタンはラホール生まれで、プリンストン~ハーバードロースクール~マッキンゼーでコンサルタントとして働きながら2作の小説を執筆したという。現在はロンドンに在住して執筆活動中とか。
 夕方ともなれば、コウモリが頭上を飛び交うラホールのバザールの一角で、米国の旅行者とおぼしき独りの男を相手に、米国のプリンストンで学びニューヨークの第一線で仕事をしていたというパキスタン人が語る米国での体験談。

 この体験談が冒頭から最後まで、アメリカ人に対する会話調の文章で綴られている。
 アメリカ人は一言も発しないが、相手のパキスタン青年が「・・・とおっしゃるんですか?」とか「貴方はこう思われましたね?」といった言葉で、かわりに発言していくのである。

 わたしは、米国の何たるかも知らず語ったり批判したりはしていません。米国の第一線ビジネスマンとして他に抜きんでた成果を挙げた経験もあるのです。しかし、それでもなお抜き差しならぬ価値観の違いの前に全てを捨てて帰国しました。

 内容には9.11や対テロ戦争、印パ紛争への関与など米国の対外政策のあり方が重くのしかかり圧倒される。
 ノルウエイの森を彷彿とさせる女性との関係の描き方など、いわゆる一気に読んでしまいました等という感想がぴったりの作品である。

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