白雲去来

蜷川正大の日々是口実

はらわたの腐り止めとなる本。

2012-01-13 12:10:59 | インポート

一月十二日(木)晴れ。

 

 今日は、東京で打ち合わせがあるので、午前中から出かけた。保土ヶ谷から新宿までは、湘南新宿ラインで、約四十分。今朝は今年一番の寒さらしいが、車窓から入ってくる陽射しが気持ち良く、本を読んでいてもつい瞼が重くなる。

 

 

 現在読んでいる本は、小島直記の「人間・出会いの研究」(新潮文庫)である。私は、小島氏のファンで、氏の「伝記文学全集」を完読してしまうのが惜しいので、ちびりちびりと読んでいる。今読んでいる文庫は、再読のものだが、酒で頭が腐っているせいか、傍線を引いた部分の記憶が薄れていたので、移動用の本としてまた読み始めた。

 小島氏は、七十一歳の時に直腸がんの手術をし、その二年後に、別の癌が出来て再び入院、手術を受ける。そういった体調不良の中で、氏は、「鈴木大拙全集」全三十二巻を買い求めた。

 

 

 その時のことを、小島氏はこう書いている。「全三十二巻を読了するまでいのちがあるかどうかはわからないが、放射線治療の後遺症で低下した脳力、気力の回復を助けてくれればと思う」と。私は、この小島氏の本のように、「はらわたの腐り止め」としている本が何冊かある。また、他の小島氏の本では、「出世を急がぬ男たち」「逆境を愛する男たち」「回り道を選んだ男達」(いずれも新潮文庫)の三冊から様々な本を知り、とても勉強になった。本を読むということは、人を読むということと同義語だといつも思う。

 

 打ち合わせが終了したのちに、木村三浩氏と会いお茶。近々インドへ行くそうだが、すっかり世界を股にかける運動家となった。途中で、大行社の小針政人氏から連絡が入り、「久しぶりに一献」の誘い。それではと、横浜駅で待ち合わせ。行く先は、藤棚の愛福楼。しかし、時間が早かったせいもあって、開店前。仕方ないので近くの喫茶店で暇をつぶしてから再挑戦。

 

 愛福楼では、「蒸し鶏」「豚の耳」「水餃子」「茹でワンタン」「湯葉の春巻き」が定番料理となった。甕出しの紹興酒を二本空けた。そのうちにカメ&アコちゃんや最近知り合いになった方が合流。楽しい一献会となった。カメちゃんが、近くのなじみの店を予約してあるとのことで、そこに転戦。十時前に自宅に戻り、そのまま寝てしまった。最近は、飲むとすぐに眠くなる。


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外に出ることもなく、PCに向かっていた。

2012-01-13 10:10:37 | インポート

一月十一日(水)晴れ。

 七時に起床。朝食のおかずは、社友の斉藤義一氏の地元、千葉は千倉のお土産の「サバの文化干し」。もちろん大根おろしを添えた。それに香の物は、私手製の「ごぼうと人参の味噌漬け」。吸い物は、永谷園の「一杯でシジミ七十個分のちから」。最近はこれが必需品となっている。食後はNHKの連ドラ「カーネーション」を見てから、のんびりと新聞を読む。ああなんという老人、小市民的な朝か。こんなことで良いのだろうかと自問しつつ、外を見れば良い天気。歩こうかな、とも思ったが、寒さに意識が萎えた。

 

 九時からパソコンに向かって仕事。以前も書いたが、昭和二十九年の七月に、熊本の紫垣隆邸(大凡荘)にて行われた「宮崎滔天・民蔵、孫文追悼際」の前夜祭に集まった人たち六十七名を五十音別の表にして、プロフィールを作成中である。どんな人なのか分からない方が何名かいて、現在調べている。楽しい作業である。

 

 午後からは、新聞や雑誌の切り抜きをスキャニングして、パソコンにテーマ別に保存するという作業をようやく始めた。以前は、ノートなどに貼ってスクラップしていたが、がさばるので、パソコンに入れることにしたが、これが結構大変な作業である。私のスキャナーは、A4までしか入らないので、それ以上のものとなると、二つ折りにして二回に分けて取り込まなければならない。B4まで取り込めるスキャナーを専門店で見たが、うーん財布と相談してやめた。

 

 とりあえず、横浜に関する資料をスキャニングした。今日の朝刊に、「写真アルバム・横浜市の昭和」という本の宣伝チラシが入っていた。三月中旬発売で9900円。一万円は高いが、資料用にと予約をした。夕方から、連載原稿の準備。今回は、「食を読む」というものを書いてみたいと思っている。

 

 夜は、入浴後に、簡単なつまみを作って、軽く飲んだ。考えてみたら、今日は外に一度も出なかった。まあたまにはこんな日もあってもいいか。


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