三月二十七日(金)晴れ。
子供を連れて一緒に歯医者。私が歯で苦労したので子供たちの歯や歯並びには小さい頃から気を遣っている。上の子供は来月から大学に入学するのでその前に歯の検査をしてもらった。綺麗に磨かれていて異常なしとのこと。
愚妻と合流して中華街の福満苑と言う所でランチをとった。私は初めての店だが愚妻は仕事仲間と何度か来ているとのこと。それぞれ違ったランチメニューを頼んだが、一人六百九十円では満足する料理だった。
そのまま子供と一緒に事務所に行き書棚の整理。五時過ぎに帰宅。夕食は、うどんを茹でて寄せ鍋風にしてから皆で食べた。酒を飲まずにいるのであっという間に食事が終了してしまう。
過日、伊勢佐木町のワゴンセールで買ったのが「ある歩兵の日露戦争従軍記」(茂沢祐作著・草思社刊)古書なので千円だった。この本は、直感で買った本にしては大当たりだった。日露戦争に出征する動員直前の兵営内の雰囲気から、戦地に赴くまでの全過程の体験を日記にしたものである。余談ではあるが、先の大戦では連合国のほとんどが兵士の日記を禁止していた。その理由は防諜にあるのは言うまでもない。しかし日本軍は、さほど厳しくなかった。むしろ陣中日記を書くことが習慣となっていたようである。アッツやガダナルカナルで戦死した日本軍の兵士の多くが日記をつけていたことに驚いた米軍は、早速その日記を解読して日本軍の作戦動向を研究したそうだ。その日記の翻訳にあたったのが若き日のドナルド・キーン氏であったと解説にある。
また日記のほとんどは現代仮名遣いに直されているが、その文章の美しさや豊富な語彙には感心を通り過ぎて感動すら覚える。果たして現代の日本人のどれほどの人が作者のような美しい日本語を書くことが出来るのだろうか。昨今、小学生に英語教育が実施されると言う。国語を教えずに何の外国語かと慨嘆するのは私だけではあるまい。百年前の日本人の日常が手に取るようにわかって、とても面白かった。
良い本との出会いは、良い友、良い酒との出会いと同義語だと思う。今月は、山本一力氏の「桑港特急」、山平重樹氏の「決死勤皇・生涯志士―三浦重周伝」など心に染みる読書が出来た。また書店で「酒」と「食」に関する本が目につくとつい買ってしまう。旅に出る時には必ずそう言った本を持って行くことにしている。歳のせいにはしたくはないが、政治的な本を手にする気がなくなった。根気が年々薄れて行く。
子供を連れて一緒に歯医者。私が歯で苦労したので子供たちの歯や歯並びには小さい頃から気を遣っている。上の子供は来月から大学に入学するのでその前に歯の検査をしてもらった。綺麗に磨かれていて異常なしとのこと。
愚妻と合流して中華街の福満苑と言う所でランチをとった。私は初めての店だが愚妻は仕事仲間と何度か来ているとのこと。それぞれ違ったランチメニューを頼んだが、一人六百九十円では満足する料理だった。
そのまま子供と一緒に事務所に行き書棚の整理。五時過ぎに帰宅。夕食は、うどんを茹でて寄せ鍋風にしてから皆で食べた。酒を飲まずにいるのであっという間に食事が終了してしまう。
過日、伊勢佐木町のワゴンセールで買ったのが「ある歩兵の日露戦争従軍記」(茂沢祐作著・草思社刊)古書なので千円だった。この本は、直感で買った本にしては大当たりだった。日露戦争に出征する動員直前の兵営内の雰囲気から、戦地に赴くまでの全過程の体験を日記にしたものである。余談ではあるが、先の大戦では連合国のほとんどが兵士の日記を禁止していた。その理由は防諜にあるのは言うまでもない。しかし日本軍は、さほど厳しくなかった。むしろ陣中日記を書くことが習慣となっていたようである。アッツやガダナルカナルで戦死した日本軍の兵士の多くが日記をつけていたことに驚いた米軍は、早速その日記を解読して日本軍の作戦動向を研究したそうだ。その日記の翻訳にあたったのが若き日のドナルド・キーン氏であったと解説にある。
また日記のほとんどは現代仮名遣いに直されているが、その文章の美しさや豊富な語彙には感心を通り過ぎて感動すら覚える。果たして現代の日本人のどれほどの人が作者のような美しい日本語を書くことが出来るのだろうか。昨今、小学生に英語教育が実施されると言う。国語を教えずに何の外国語かと慨嘆するのは私だけではあるまい。百年前の日本人の日常が手に取るようにわかって、とても面白かった。
良い本との出会いは、良い友、良い酒との出会いと同義語だと思う。今月は、山本一力氏の「桑港特急」、山平重樹氏の「決死勤皇・生涯志士―三浦重周伝」など心に染みる読書が出来た。また書店で「酒」と「食」に関する本が目につくとつい買ってしまう。旅に出る時には必ずそう言った本を持って行くことにしている。歳のせいにはしたくはないが、政治的な本を手にする気がなくなった。根気が年々薄れて行く。