白雲去来

蜷川正大の日々是口実

当たり前が、当たり前でなくなるのが怖い。

2011-03-25 16:47:54 | インポート

三月二十四日(木)曇り。

 朝一番で、近くの病院へ胃の検査へ行く。この病院は胃カメラが上手で、余り苦しまないで済む。二三ヶ月前から、どうも胃の具合が悪く、診てもらおうかと思ったが、ヤボ用が続き、中々病院へ行く暇がなかった。それで今日の検診になった。昨日の夜から、一切飲み食いしていないので腹がへって仕方がなかったが、十時過ぎにようやく終了した。結果は一週間後。

 テレビは連日、被災地のニュースや福島原発の事ばかり。一体どうなっているのか歯がゆいばかりだが、私がジタバタしても始まらない。報道では、東京都庁に集められた支援物資が、もう一杯で、置いておくスペースや運ぶ手段がないとのことで、支援物資の持込をお断りしたとか。

 しかし、被災地のニュースを見れば、水がない、米はあっても火や水がないのでご飯を炊けない。着替えがなくて、もう十日も着替えていない。あるいは電気が来ていないので、夜が不安。といった被災者の声を聞く。一体どうなっているのか、素人の私には良く分からん。

 アウトドア用のランタンや、簡易バーナーなどは、ほとんどが中国製である。ただでくれとは言わないから、こんな時こそ、ドサッと輸入したらいいのにと思ってしまう。船で運んだなら、それこそ凄い量が届くと思うのだが。

 被災地のニュースを見ていると、あらためて、蛇口をひねればお湯や水が出て、暗くなれば電気が点き、スイッチを入れたらガスコンロに火が点く。トイレだってそうだ。文字通りのライフラインだ。こんな「当たり前」に慣れてしまった私達に、今回の震災は、便利と不便を考える良い機会ではないかと思っている。

 随分前から我が家では、風呂の水は、次に沸かすまでは流さないようにしている。いざとなればトイレの水に使えるからだ。キャンプに凝っていた時があったので、ホワイトガソリンさえあれば、ランタンもコンロも使える。しかし、それらは屋内で使うのには適さないが、なに煮炊きは外で明るいうちに行えば良い。家さえ壊れなければ、ライフラインが全て止まったとしても、一ヶ月ぐらいは何とかなる。

 落ち着いたら、灯油で使用できるランタンやバーナーを買おうと思っている。室内にはLEDのランタンが良い。電池が長持ちするし、明るいのがいい。不便を楽しむ心の余裕も大切だろう。被災地は、時折雪の日があるそうだ。しかし、暖かくなる春はすぐそこだし、夏も近い。これから冬に向う季節でなかったのが不幸中の幸いだと思う。月並みだが、頑張って欲しい。我が家でも、気が早いかもしれないが、余り着ていないような夏物を出して、天日に当てたり、きれいにして箱詰めしている。落ち着いたら、夏物の衣料品を沢山送るつもりでいる。

 医者に、今日は禁酒と言われ、つまらないので、読書しながらそのまま寝てしまった。


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良い本を読んだ。

2011-03-24 21:45:53 | インポート

三月二十三日(水)曇りのち雨。

 福島の原発の被害が広がっている。野菜や牛乳、そして水までも。福島や水戸産の野菜が売れないのならば、とりあえず政府が一括して買い上げれば良い。後で補償するといっても、農家は現金の収入が早いほど助かるのは言うまでもない。中国などに出していたODAなんか、さっさとやめて、今すぐにでも農家に補償すべきではないのか。

 国民は、別にたいしたことがないのだから、野菜なんかどんどん食べればいい。我が家は、ほうれん草が好きなので平気で食べています。豚のほうれん草鍋。土鍋に、日本酒をなみなみと入れて、豚肉とほうれん草だけ入れて食べる。これが美味いんだナァー。是非やってみて下さい。

 午前中に、県警本部に拘留されている友人へ面会。ことのほか元気な様子で安心した。でも、懐不如意につき、差し入れが出来ず申し訳なし。今は、物心両面の支援は出来ず、「心」の支援で勘弁して頂く。

 午後から、大行社の幹部会議に出席。時間が早かったので、田町の駅にある書店で、嵐山光三郎氏の「文士の舌」(新潮社)を買って、スタバで読んだ。こういった食に関する話が好きだ。以前行ったことのある新橋の鶏料理の名店「末げん」が、そこで最後の食事をとった三島由紀夫と共に紹介されていた。読んでいて、お腹が一杯になる、一石二鳥な本だ。

Img561 ※読んでいると、本当にお店に行ったような気になるから不思議だ。

 一時半から会議が始まる。まず、今回の震災にて亡くなられた方たちに黙祷を捧げた。その席上、地震発生の翌日から、稲川会の関係者が、トラックなど四十台を連ねて被災地へ支援物資を運んだことを聞いた。頭が下がる話ではないか。任侠の精神に基づいた正に、義侠心の発露だ。恐らく他の任侠団体も行なっているに違いあるまい。今は、日本人の心を一つにして、この国難に立ち向かわなければならない。

 木川智君から、台湾在住で、最後の大陸浪人(と私は思っている)の安部英樹さんが上梓した「大和男児・台湾に蠢く凄い奴ら」(日僑通訊出版社)を頂いた。台湾に行った際に安倍さんから託されたという。台湾で活躍している五人の人たちのドキュメントであるが、「極道と女に愛されつつけた人生」、大岡喜一郎氏の生き様が面白く、帰りの電車の中でイッキに読んでしまった。しかし定価を見ると「新台幣320元」とあるので、日本では発売していないのかもしれない。

Img560 ※日本での出版が無理ならば、私の機関誌で少しずつ掲載させて頂きたいと思っている。

 会議が終了後、久し振りに会う、同志等と離れがたかったが、明日は胃カメラの検査があるのでまっすぐ自宅に戻った。

 余話・今日のDVD二作

 「デッドライン・報復の導火線」 2006年・アメリカで制作された映画で、テロ組織AKDおよびその支援を受けた反政府ゲリラと米国およびフィリピン軍で構成された連合軍との死闘を描いた作品。内容は、現代のフィリピン・ミンダナオ島。テロ活動を行っているイスラム系AKDという組織にフィリピン政府軍及び米国海兵隊との戦いを描いている。★★

 「ザ・サイレント・ウォー」2010年・オーストラリアで制作された実話に基づいた映画。第1次大戦のベルギー戦線でオーストラリアのトンネル中隊の物語。鉱山労働者が、トンネルに爆薬を仕掛け、ドイツ軍の陣地を爆破する。★★★★


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オールド・パーを頂いた。

2011-03-23 19:37:45 | インポート

三月二十二日(火)雨。

 毎日余震が続いている。横浜などにいても多少不安なのに、被災なされた方々や、福島の原発の現場で戦っている皆さんは、どれほど不安なのだろうか。察して余りある。ただ、原発の事故がこれ以上大きくならないことを祈るばかりである。

 午後から事務所の片付け。といってもパソコンや印刷機、中綴じ機などは皆、床に降ろし、加えて、自宅から持っていった本や、アルバムなどが無造作に置いてあるのでどこから手をつけて良いか分からない。出るのはため息、残るは借金、鳴呼!

 お世話になっている、虎ノ門浪人さんから、オールド・パーを御恵送頂いた。その中に入っていた手紙には、「この大災害を奇貨として、神州日本の復活を願うばかりです。国難の真っ只中ではありますが、この様な非常時こそ、余裕と安らぎが必要です。粗酒一瓶同封させて頂きますので、洋酒党の奥様共々御賞味下さい」とあった。

 ありがたく、頂戴し、良い映画でも観ながらロックでやろうと思っている。私は、スコッチでは、このオールド・パーが好きだ。高いけれど、ジョニーウォカーのブルーラベルも美味い。バーボンでは、ワイルド・ターキーがいい。まあ最近は焼酎が専門ですが。

 下の子供からも本を貰った。「人生に寅さんをー男はつらいよ・名言集」の一と二の二冊。定価を見たら一冊千二百円。随分奮発したものだ。元気の出る本だ。

 夕食後は、機関誌の原稿の校正を行なってから早目に寝た。


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還暦を迎えました。

2011-03-22 12:30:52 | インポート

三月二十一日(月)雨。

 朝起きたら、子供達から「おめでとう」と言われた。今日で満六十歳。素直に喜べず忸怩たる思いもある。

 上の子供から、プレゼントとして「そうだったのか!中国」(池上彰著・集英社文庫)を貰った。下の子供は、昨日、椅子を買った際に、幾らか出資したので、あらためて礼を言う。

 新聞では、福島から避難した人たちが、旅館に入ろうとしたら断られた。と信じられないような記事があった。こんな大変な時に、何と言うふざけた旅館だ。名前を公表して、営業許可を取り消してやればいい。また福島産の「ほうれん草」が、食品衛生法の基準値を超えた放射能が検出されたとかで、出荷停止となったとか。何言ってんだ、熱処理して食べれば何ともないのに、ビクビクすんなって言うの。すすんで食べるからどんどん出荷したらいい。そんな薄情な国民だったら、放射能騒ぎが収まっても、野菜を食べさせなければ良い。嫌な話だ。とりあえずガンバレ福島県。

 こんな時に個人的な誕生日ではしゃいでいるわけも行かないが、まあとりあえず一つの区切りとして「おめでとう」のメッセージを様々な方から頂いた。まず、もう二十年以上誕生日になるとお祝いのメールやファックスを頂いているナリポンこと成田功氏が来訪し「二重橋」という焼酎を頂いた。

 本来ならば、同志や友人と共に、今日の日を共に祝う予定だったが、時局に鑑み、延期させて頂いた。小規模ではあるが、我が家の家族、サリー、サリーパパ、ご子息、松本佳展、小枝、カメ&アコの諸氏と、「菜香」にて食事会を行った。私の還暦の会を中止としたが、連絡漏れで、店に来てしまうかも知れない人がいるのではないかと言う危惧もあった。

 その危惧が適中し、二名の方がお店に来られた。一人の方は一緒に食事を共にさせて頂いたが、もう一人の方は、お帰りになってしまった。申し訳ないことこの上もない。

 「菜香」の支配人であった幼馴染の吉次氏も還暦で定年となり、現在は嘱託として店に残っている。思えば彼とも長い付き合いだ。一緒にディスコで遊んでいた十七、八歳の頃からだから、もう四十年にもなる。

 何度目かの乾杯の後に、二次会は山下町の「ラッキーの店」へ。ここでしばらく飲んでから帰宅した。カメ&アコちゃんのお二人からは、ステキなお花を。小枝ちゃんからは、ラルフローレンの赤いパンツを。勝負パンツにさせて頂きます。サリーファミリーからは、ハワイのTシャツ。松本佳展君ら、後輩からは、モンブランの万年筆を頂いた。

Dscf3091 ※ラッキーの店で。左から、ラッキー、サリー、私、松本、サリーパパの皆さんと。

 

 一冊単行本を出したら、その記念にモンブランを買おうと思っていたが、思いがけず頂いた。万年筆で原稿を書くことはないが、手紙は今でも直筆、それも万年筆を使っている。万年筆が好きで、十本ほどあるがモンブランは始めてである。嬉しくてチョット、ウルッと来たが、まあ人前なので我慢した。

 石橋卓次さん、しんちゃん、毘沙門寺岡さん、成田功さん、梶浦直樹さん、石澤博文さん、杉山茂雄さん、米ちゃん、隠岐康さん、湯浅進さん、志村馨さん、松本佳展さん、サリーファミリー、カメ&アコちゃんの皆さんにスペシャル・サンクス。

 フェイスブックとメールでは、京子ちゃん、細川嘉彦さん、梶浦直樹さん、坪内隆彦さん、福井英史さん、嶋田不二雄さん、小枝ちゃん、山崎行太郎氏、バンコックの日光軒さん。サイパンの小幡さん。有難うございました。

 獄中から祝電を頂きました、山本雄一さん、有難うございました。

 又、地震直後よりご支援を頂きました、大島隆さん、山内愁雲さん、福井英史さん、森下保昌さん、山本和八さん、梶浦直樹さん、細川嘉彦さんの皆さんに衷心より厚く御礼を申し上げます。

 

Dscf3096 ※カメ&アコちゃんから頂いたお花。

コメント (1)
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日本から電池が消えた。

2011-03-21 11:38:39 | インポート

三月二十日(日)晴れ。

 良い天気である。春はこうでなくてはいけない。朝食の後に、家族でお墓参りに出かけた。途中、海老名のSAに行き、メロンパンを買うのがお約束。このメロンパンは、下りのSAにあるものの方が美味しい。食堂も下りの方がメニューも充実している。ガソリンスタンドに五台くらいしか並んでいなかったので、十分ほど並んで給油。ただし二千五百円までの規制あり。

 野村先生のお墓に新しい花があった。聞けば、午前中にご夫人がお参りに来たとか。お線香を上げて、今回の震災の復興が一日も早く出来ますことを先生にお願いした。

 その後、私の両親のお墓へ。きれいに掃除して、家族で手を合わせた。帰りに、伊勢原のスーパーの中にある肉屋に入ったら、大好きな「プレスハム」があった。私は、ロースハムよりもこのプレスハムの方が好きだ。嬉々として一キロも買った。そのスーパーを見渡すと、ペットボトルの水も置いてあったし、カップラーメンもあった。

 帰宅してから、家族が私の誕生日祝いに、パソコンと食卓兼用の椅子を買ってくれるというので、「ニトリ」に行ったが、工場が潰れて、入荷が四月の半ばになるとのこと。まあこんな時だから仕方ないか。近所のスーパーにも寄ったが、品物は豊富にあり、お米もカップ麺もあった。ただトイレットペーパーや電池は完売していて、入荷の予定は未定との貼紙があった。

 帰宅後に、沖縄の友人に電話をしたら、沖縄でも、電池は全く無いとのことだった。日本から電池が消えてしまったようだ。メーカーはどんどん量産に励んでください。

 夜は、伊勢原で買った「とん漬け」を肴に一杯やった。テレビで「プラダを着た悪魔」を見たが吹き替えが面白くなく、家にあるDVDを引っ張り出して、久し振りに見たが、最高でした。私の好きな映画ベストテンにはいる映画です。


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