白雲去来

蜷川正大の日々是口実

口耳の学。

2017-02-04 12:01:44 | 日記
二月二日(木)晴れ。

「荀子」の言葉に、「小人の学は耳より入りて口より出ず」というものがある。耳で聞きかじったことをそのまま他人に受け売りするのだから、少しも自分の身につかない。そんな学問のことを「口耳(こうじ)の学」と呼んでいるそうだ。自分を向上させるには、学ぶことを忘れてはならない。だが、同じ学ぶにしても、「口耳の学」のような学び方では、かえって有害無益なのだという。

「荀子」は、続けてこう語っている。「むかしの人は、自分のために学問に励んだが、今の人は他人のために学問している。君子は学問によって自分を向上させるが、小人は学問によって自分を売り物にしている。問われもしないのにしゃべる、これをオシャベリという。一を問われて二まで答える。これをオセッカイという。どちらもよくない。君子とは、打たねば響かぬが、打てば響くものなのだ」せっかく学ぽうとするなら、「君子の学」をめざしたいものだ。「中国古典・一日一言」(守屋洋・PHP文庫)

真面目な話、これをパソコンの横に貼っておいて自戒の言葉としている。しかしながら、世間の多くは、私を含めてこの程度なのだ。今日の夜、いつも通る自宅の近くの気になっていた店を友人と二件ハシゴした。一軒目は、入った瞬間に、私の動物的な勘が、イケマセン。と反応した。ホルモン焼きの店なのだが、全くダメ。若い頃なら、我慢も出来たのだろうが、この歳になると、ホルモンがメインの店などに入ったのが失敗だった。肉は、値段と味と質が正比例する。という原則をうっかり忘れていた。次に入ったお店は、店構えは、酒飲み好みなのだが、まあ今風の、立ち飲みに毛の生えたようなお店。それはそれで良かったのだが、周りの人たちの話を耳をダンボにして聞いていたら、正に「口耳の学」。今朝読んだ、「産経抄」をそのまま自分の意見として喋っている、同輩のオヤジ。隣は、モロキュウをポリポリと齧りながら、ビールをちびちびと飲みつつ漫画を読んでいる青年。あっこれは口耳の学とは関係ないか。そう言う私も、飲むとトランプとトランポリンとの区別が無くなるし、喋っていることのほとんどが、誰かの「受け売り」と言うことが多い。酒を控えることしかないか。

反省の日々です。珍しく、外で飲んで九時過ぎに帰宅。

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受けて立つのも武士の意地。

2017-02-04 11:30:25 | 日記
二月一日(水)晴れ。

トランプ大統領の発する「大統領令」にアメリカはもとより、世界中が一喜一憂している。いや、一喜しているのは、彼の支持者だけか。日本のマスコミのほとんどが、トランプの「困ったちゃん」ぶりばかりを報じているが、私は、個人的には、ヒラリーが大統領になるよりもトランプの方がよほどましだと思っている。民主党の大統領の下で、これまで我が国がどれほど煮え湯を飲まされてきたか、歴史が証明している。

アメリカの大統領が変わるたびに、我が国は、日米安保を基軸とした「尖閣防衛」をその都度アメリカに確認するが、それはとりもなおさず、日本の防衛の弱点と言うものを、さらけ出しているようなものだ。沖縄に、空海自衛隊の強力な基地を建設して、自分の国は、自分で守る。という気概を示さずして、アメリカと互恵平等の軍事同盟など望むべきもない。

かつてケネディ大統領は、就任式での演説で、有名な、「そして、同胞であるアメリカ市民の皆さん、国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えようではありませんか」と、語った。トランプもまた、「信頼すべき、日本をはじめとする同盟国の皆さん、アメリカがあなたの国のために何をしてくれるかではなく、同盟国がアメリカのために何ができるかを考えようではありませんか」。とこう言っている。これが彼のスタンスならば、受けて立つのも武士の意地というものだ。

今月は、行事の予定が沢山入っている。嬉しいやら辛いやら・・・。夜は、好物の柳カレイをメインに酔狂亭で、月下独酌。

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黄昏のソースチャーハン。

2017-02-02 11:35:51 | 日記
一月三十一日(火)晴れ。

月に一度くらい、どうしても食べたくなるのが「ソースチャーハン」である。子供の頃に、私の母が良く作ってくれたもので、私にとって、正にオフクロの味の代表的な物である。作るのは簡単。ご飯に赤ウインナーと玉ねぎを刻んだものを入れて炒めるだけ。それにウースターソースで味付けをするのである。やや濃いめで。それに目玉焼き。みそ汁は、この時期の新玉ねぎの味噌汁。最高なんだが、残念ながら、私以外は、誰も食べない。あーあ昭和は遠くになりにけりか。

トランプ旋風が止まらないなぁー。日本のマスコミは、ワシントンポストのように、トランプの批判ばかり垂れ流しているが、先日の、中東・アフリカの七か国からの入国を一時禁止する、大統領令だってアメリカの世論調査を見ると、賛成が反対を上回っている。これがアメリカの現実なのだろう。大統領になったばかりで、彼の支持者、支持層に受けることばかりを発しているように思えるが、腐っても(失礼)アメリカの大統領だ。その発する言葉の影響力は大きい。アメリカでは、白人の人口が減り続けているそうだ。一九八〇年には、人口の八割を占めた白人は、現在は六十二%にすぎない。わずか二十七年後の二〇四三年には、白人が全人口の半分を切りマイノリティーに転落する。その恐怖が人種差別的なトランプへの支持につながっている。とは、『さらば白人国家アメリカ』からの引用である。どんなに面倒でも、これから四年間は彼と付き合わなければならないのだから、安倍さんにもしっかりやって貰いたいものだ。

松山の矢野隆三さんから電話あり。「今月号の「燃えよ祖国」はいいよ。「安部総理の真珠湾訪問」色々な人の意見が読めて、とても面白かった」とのこと。仲の良い人からの褒め言葉は、嬉しいものだ。

夜は、酔狂亭で、柳カレイを肴に独酌。日々恙なしや。

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先人の書。

2017-02-02 10:37:09 | 日記
一月三十日(月)晴れ。

暖かい日だった。季節の移ろいは、夏から秋になるよりも、冬から春になる方が、何か気持ちが華やいで良い。北海道では、春と言っても、二月、三月は、まだ雪と土の文字通りのモノトーンの世界だ。そこに福寿草などを見つけると、ああもうすぐこの寒さともお別れだ。と嬉しくなる。北海道にいて、季節を待つと言うことを実感した。

午前中に、友誼団体の代替わりの件で打ち合わせ。一時間ほどで終了。その後事務所へ。

頭山満先生が良く揮毫した言葉に、「運用の妙は一心に存す」というものがある。「宋史」岳飛伝からのもので、意味は、「何事もその機能が生かされてすぐれた効果を出すには、それらを活用する人の心一つにかかる」。その頭山先生の玄洋社に連なる方で、戦前の外交官、宰相を経験したのが、広田弘毅である。東京裁判で、ただ一人文官として刑死した。その際、広田は、一切の弁明をせずに従容(しょうよう=動じることなく、おちついていること)として死についた。その生涯は、城山三郎の『落日燃ゆ』(新潮文庫)や服部 龍二の『広田弘毅―悲劇の宰相』 (中公新書)に詳しい。

広田の幼名は丈太郎。成長してから「弘毅」と改名している。論語の、「士不可不以弘毅=士は以て弘毅(こうき)ならざるべからず」にあやかろうとしたものだろう。「 立派な人物というものは広い心と強い意志を持っていなくてはならない」。「弘毅」とは心が広くて意志が強いことの意味。広田弘毅の書を見たことがあるが、威風堂々とした立派な書で、とても感心した。また福岡を旅して、玄洋社の歴史散策をしてみたいと思っている。

夜は、月に一度の町内会の皆さんとの飲み会。終了後に、近くのスナックに転戦。十時過ぎに帰宅。

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自由の女神の台座に刻まれた碑文の一節

2017-02-01 12:28:27 | 日記
一月二十九日(日)晴れ。

その昔、野村先生のお供をしてパリを旅した時。セーヌ下りの観光をした。その際、パリに「自由の女神像」があるのを見て、へぇーっと思っていたら、ガイドさんから、ニューヨークの「自由の女神像」は、フランスがアメリカに寄付したものと教えて頂いた。その台座には、こういう言葉が刻まれているそうだ。

「私に与えなさい,自由に生きたいと請い願う、貴国の疲れた人々、貧しい人々の群れを,人間が溢れんばかりの貴国ではクズともみなされる、みじめな人々を。家もなく、嵐にもてあそばれる、これらの人々を、私のもとに送りなさい。黄金の扉のかたわらに、私は灯をかかげましう。」
~自由の女神の台座に刻まれた碑文の一節~※どなたかのネットの引用です。

自由の女神像に代わって、トランプの銅像が建てられることになるかもしれない。

ようやく、『燃えよ祖国』の第二二八号を発送した。特集は、「私は、安部総理の真珠湾訪問をこう思う」。読者、社友、運動家の方々十五名から原稿を頂いた。残念ながら二名の方の原稿が間に合わず、次号での掲載となった。皆さんに感謝申し上げます。

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