スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産省賞典中山大障害&第四部定理七〇

2017-12-23 19:05:56 | 中央競馬
 第140回中山大障害
 発走してしばらくの間はスズカプレストが先頭に立っていましたが,1周目の正面に入ったところでアップトゥデイトが交わしてハナへ。そこから大竹柵にかけてリードを広げていき,2番手に15馬身ほどの差をつける大逃げに。2番手はスズカプレスト,クランモンタナ,オジュウチョウサンの3頭で集団。この後ろにミヤジタイガ,マイネルフィエスタと続きました。
 大生垣を飛越してもアップトゥデイトのリードは変わらず。2番手集団はクランモンタナ,スズカプレストの順に脱落。大生垣後の1コーナーを回ると2番手にオジュウチョウサン,3番手がミヤジタイガ,4番手にマイネルフィエスタという順に。向正面に入るとリードが縮まり出し,10馬身くらいに。3コーナーを回るとオジュウチョウサンがさらに差を詰めていって4コーナーでは3馬身差。アップトゥデイトも一杯になっていたわけではなく,ここからもうひと頑張りしましたが,残り100mを過ぎてから追ってきたオジュウチョウサンが差してレコードタイムで優勝。外連味のない逃げでレコードを演出したアップトゥデイトが半馬身差で2着。この2頭が強すぎたため大差の3着は後方から差し込んだ馬たちの争いに。一旦は3番手に上がっていたシンキングダンサーをフィニッシュ寸前で外から捕えたルペールノエルが3着でシンキングダンサーはクビ差の4着。
 優勝したオジュウチョウサンはこれで障害重賞8連勝。大レースは中山グランドジャンプ以来の4勝目。第139回に続いて連覇で中山大障害2勝目。中山グランドジャンプを勝った後,剥離骨折があって休養。復帰戦となった前走の東京ハイジャンプは直線に入ったところで前とはかなり差があったものの,そこから差し切って2着に2秒差をつけるという圧巻の勝利。能力の衰えはないということが確かめられましたので,ここもよほどのことがない限り負けることはないだろうとみていました。2着馬の乾坤一擲のレースぶりで着差はつけられませんでしたが,それでもきちんと差し切るのがこの馬の能力。16年ぶりのレコードタイム更新を含め,この馬は将来の殿堂入りの候補ではないでしょうか。父はステイゴールド。母の父はシンボリクリスエス。ひとつ上の全兄に2013年にラジオNIKKEI賞を勝ったケイアイチョウサン
 騎乗した石神深一騎手と管理している和田正一郎調教師は,中山グランドジャンプ以来の大レース制覇で共に大レース4勝目。

 スピノザの哲学の信奉者が,スピノザ主義の名の下に排他主義者を否定することは,偶像崇拝を禁止するという教えを偶像化することによって自らが偶像崇拝者となってしまっている似非イスラム主義者が,数多くの宗教的遺産を破壊してしまうという行為に匹敵する行為です。それはスピノザ主義の信奉者がスピノザ主義とともに狂ってしまっているという証左なのであり,スピノザ主義の実践としては避けて通らなければならない道であると僕は考えます。
                                
 では具体的にどのような行動を実践として採用するべきなのであるかといえば,これは一般的な仕方で示すことはできません。なぜならそれは各々の場面に応じた実践が必要とされるからです。最も単純にいえば,第四部定理三二により,一口に排他主義者といっても,それぞれの現実的本性actualis essentiaは異なるわけですから,それぞれに応じた対処が必要とされるのは明らかですし,第四部定理三三により,同一の排他主義者であってもその現実的本性は変じるのですから,同じ人間に対して常に同じ実践を採用すればよいというものでもないからです。
 ただ,実践の指針となるべき事柄は示すことができます。あるいは原則的な規準は示すことができるというべきでしょうか。僕の考えではそれは大きく分けてふたつありますので,その両者が示されている定理Propositioとして,第四部定理七〇をここでは示しておきましょう。
 「無知の人々の間に生活する自由の人はできるだけ彼らの親切を避けようとつとめる」。
 ここではまず無知の人びとというのを,たとえば排他主義者のような受動passioによって行動する人びとのことと考えてください。それに対して自由の人homo liberが採用する行為のひとつが示されているわけですが,実践の指針のひとつはこの自由の人という点であり,つまり自由の人として実践を決定しなければならないということです。このことは現状の考察とはあまり関係ないかもしれませんが,指針のひとつとしてはきわめて重要です。もうひとつは,親切を避けるというのはある具体的行動であって,できる限りそうするという点が指針となります。絶対にそうするのではありません。できるだけそうするのです。
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