スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典浦和記念&懸念

2024-11-20 18:59:11 | 地方競馬
 第45回浦和記念
 鞭を入れてメイショウフンジンがハナへ。2番手にダイシンビスケスで3番手にアウトレンジ。2馬身差でライトウォーリア。4馬身差でサヨノグローリー。2馬身差でアイブランコとディクテオン。あとはディアセオリー,ナニハサテオキ,オウケンムーン,スリーヘリオスの順で発馬後の向正面を通過。正面に入って逃げたメイショウフンジンがペースを落としたことで全体の隊列は縮まりました。向正面に戻って内からライトウォーリアが3番手に上がり,アウトレンジが4番手に。3馬身差でディクテオンとナニハサテオキ。その後ろがサヨノグローリーとアイブランコの併走に。前半の1000mは63秒5のスローペース。
 4番手の外になっていたアウトレンジが3コーナー手前から外を進出。2番手のダイシンビスケスは苦しくなって後退。コーナーの途中でアウトレンジが逃げたメイショウフンジンの前に出て先頭で直線に。そのまま後ろを引き離していって快勝。内を回ったライトウォーリアが直線だけメイショウフンジンの外に出され,メイショウフンジンを差して6馬身差の2着。メイショウフンジンが2馬身差の3着に粘り,外から追ってきたディクテオンがクビ差で4着。
 優勝したアウトレンジは重賞初制覇。とはいえ前々走でオープンを勝ち,前走のみやこステークスが不来方賞を勝ったサンライズジパングの2着でしたから,実績は下でも近況からは上位と思われました。また,4歳とまだ若かった点も魅力。逃げることができなかった2着馬とは2キロの斤量差がありましたので,着差ほどの能力差は見込めないかもしれませんが,大レースでも好勝負になる余地があると思います。母の父はキングカメハメハ。9代母がスカーレットインクの3代母にあたる同一牝系。
 騎乗したフランスのクリスチャン・デムーロ騎手と管理している大久保龍志調教師はは浦和記念初勝利。

 スピノザの思想に準じて検討していけば,『国家論Tractatus Politicus』の当該部分で空想の産物といわれているのは,実際は自然権jus naturaeではなく自然状態status naturalisであるという吉田の指摘に僕は同意します。したがって,思い切ったことをいえば,スピノザはその部分で,自然状態は空想の産物だといってしまえばよかったのではないかと僕は思いますし,そういうべきだったのではないかと思います。もちろんこの部分の文脈は,空想の産物であるのが自然権であるのか自然状態であるのかということをいいたかったわけではなく,自然状態ではないも同然である自然権が,共同社会状態status civilisでは空想の産物ではなく現実的なものになるということをいいたいがための前振りですから,スピノザとしては自然権が空想の産物であるといっておいた方がよかったのだということは僕も理解できます。しかし一方で,書簡五十においては自然権はそっくりそのまま残しているといっているのですから,自然状態が空想の産物であるとスピノザが考えていることは確実だと思いますから,たとえこの部分でではなくとも,スピノザはそのようにいっておくべきではなかったかと思います。そうでなければ『国家論』のこの部分と,書簡五十でスピノザは矛盾したことをいっていると理解されかねないと懸念されるからです。
                            
 自然状態を空想の状態と解するスピノザの政治論から,どのようなことが結論されるのかということが第一四回では考察されていますので,それもみておきましょう。
 自然状態が空想の産物であるのなら,現実的に存在する人間は,自然状態にはいないということになります。これは現時点でいないということだけを意味するのではなく,かつて人間は自然状態に存在したということはないし,これからも自然状態の存在するということはないという意味です。ではどこにいるのかといえば,それは共同社会状態にいるということになります。つまり人間は常に共同社会状態に存在していたのだし,これからも共同社会状態に存在し続けるということです。そしてその状態において,現実的に存在する人間は自然権を行使してきたのだし,今も行使し,またこれからも行使し続けていくことになるのです。

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