日本競馬史上7頭目の三冠馬が誕生となるか否か。第72回菊花賞。
まず先頭に立ったのはサンビーム。しかし折り合いがつかない馬がいて,1周目の正面ではそのうちの1頭,フレールジャックが先頭に。ロッカヴェラーノが2番手となりましたが,向正面に入ると今度はこちらが先頭となりました。最初の1000mが60秒9で,これはミドルペースでしょうから,明らかに引っ掛かっていたわけですが,暴走というほどではなかったことになります。注目のオルフェーヴルはほぼ真中の位置取り。
今の京都のコースは明らかに内側が有利だったように思いますが,オルフェーヴルは構わずに外を進出。直線の入口あたりで早くも先頭。さすがに早いのではないかと思ったのですが,そこは力の違い。あっさりと抜け出すと後続を寄せつけずに楽勝。三冠達成となりました。前半は最後尾から馬群を捌いて追い込んだウインバリアシオンが2着,勝ち馬マークのレースをしたトーセンラーが3着と,現時点での能力通りと思われる堅い決着になりました。
優勝したオルフェーヴルはダービー以来の大レース3勝目。三冠を獲るような馬はそれまでにどんなに負けていても,皐月賞の時点では人気になっているのが普通で,そういう意味ではかなり異例。レース振りからすれば現3歳世代では抜けて強く,今日はレース後に騎手を振り落としていましたが,これも苦しがっているのではなく,余裕があるからできることなのではないでしょうか。今年の3歳馬は全体レベルは高くはないと思っていますが,この馬は古馬相手にも堂々と勝負になるだろうと思います。父はステイゴールド,母の父はメジロマックイーン,兄は2006年JRA賞最優秀2歳牡馬,2009年JRA賞最優秀4歳以上牡馬のドリームジャーニー,曾祖母はグランマスティーヴンス。Orfevreはフランス語で金銀のかざり職人。
騎乗した池添謙一騎手はスプリンターズステークスに続きこの秋の大レース2勝目。菊花賞は初勝利。管理している池江泰寿調教師はダービー以来の大レース制覇で菊花賞は初勝利。
実際のところこの齟齬というのは,直ちに現在の考察そのものに影響を与えるというものではありません。したがって,もしもこの齟齬が解消不能のものではないということを示すことさえできるならば,その方法がどのようなものであるのかということについては結論が得られなくても当面は問題とはならないのです。そしてこの齟齬は,確かに解消が可能なものであると僕は思いますので,以下にその方法をみっつほど挙げておきます。
第一に,そもそも観念の対象ideatumの中に起こることというのは,ある現象であって,Aに特有の要素としてXがあるということは現象そのものではありません。したがって前者への言及である第二部定理九系と後者への言及である共通概念の発生の証明は,各々が別の事柄を説明しているので,齟齬が生じていたとしても構わないとする考え方です。これは別の観点からいえば,そもそも齟齬などは生じていないという形でこの問題を解消しているといえるかと思います。
第二に,スピノザの哲学では,ある知性のうちに観念があるということと,その知性がその観念を意識するということは,別の事柄です。すなわち前者が観念であるのに対していえば,後者は観念の観念であるのです。この齟齬は,観念と観念の観念を混同するから生じていると考えれば,解消できることになるでしょう。とくに共通概念をある観念と考えた場合,ある人間の精神のうちに何らかの共通概念があるということと,その共通概念をその人間が意識するということは別の事柄だということになるからです。
第三に,観念の対象ideatumの中に何かが起こるとすれば,たとえばその対象が物体ならば,ある運動が起きているということになります。そこでこの運動に平行してそのことが十全に認識されるというように第二部定理九系を理解すれば,これは共通概念の認識との相違は,こうしたある運動というのが身体の内部でのみ生じているのか,それとも外部の物体による刺激を通して生じているのかという点のみにあることになります。この場合には齟齬は完全に解消されているといえるでしょう。
こうした方法のいずれかを用いれば,この齟齬は必ず解消することが可能だと僕は考えます。そして今はこれで十分でしょう。
まず先頭に立ったのはサンビーム。しかし折り合いがつかない馬がいて,1周目の正面ではそのうちの1頭,フレールジャックが先頭に。ロッカヴェラーノが2番手となりましたが,向正面に入ると今度はこちらが先頭となりました。最初の1000mが60秒9で,これはミドルペースでしょうから,明らかに引っ掛かっていたわけですが,暴走というほどではなかったことになります。注目のオルフェーヴルはほぼ真中の位置取り。
今の京都のコースは明らかに内側が有利だったように思いますが,オルフェーヴルは構わずに外を進出。直線の入口あたりで早くも先頭。さすがに早いのではないかと思ったのですが,そこは力の違い。あっさりと抜け出すと後続を寄せつけずに楽勝。三冠達成となりました。前半は最後尾から馬群を捌いて追い込んだウインバリアシオンが2着,勝ち馬マークのレースをしたトーセンラーが3着と,現時点での能力通りと思われる堅い決着になりました。
優勝したオルフェーヴルはダービー以来の大レース3勝目。三冠を獲るような馬はそれまでにどんなに負けていても,皐月賞の時点では人気になっているのが普通で,そういう意味ではかなり異例。レース振りからすれば現3歳世代では抜けて強く,今日はレース後に騎手を振り落としていましたが,これも苦しがっているのではなく,余裕があるからできることなのではないでしょうか。今年の3歳馬は全体レベルは高くはないと思っていますが,この馬は古馬相手にも堂々と勝負になるだろうと思います。父はステイゴールド,母の父はメジロマックイーン,兄は2006年JRA賞最優秀2歳牡馬,2009年JRA賞最優秀4歳以上牡馬のドリームジャーニー,曾祖母はグランマスティーヴンス。Orfevreはフランス語で金銀のかざり職人。
騎乗した池添謙一騎手はスプリンターズステークスに続きこの秋の大レース2勝目。菊花賞は初勝利。管理している池江泰寿調教師はダービー以来の大レース制覇で菊花賞は初勝利。
実際のところこの齟齬というのは,直ちに現在の考察そのものに影響を与えるというものではありません。したがって,もしもこの齟齬が解消不能のものではないということを示すことさえできるならば,その方法がどのようなものであるのかということについては結論が得られなくても当面は問題とはならないのです。そしてこの齟齬は,確かに解消が可能なものであると僕は思いますので,以下にその方法をみっつほど挙げておきます。
第一に,そもそも観念の対象ideatumの中に起こることというのは,ある現象であって,Aに特有の要素としてXがあるということは現象そのものではありません。したがって前者への言及である第二部定理九系と後者への言及である共通概念の発生の証明は,各々が別の事柄を説明しているので,齟齬が生じていたとしても構わないとする考え方です。これは別の観点からいえば,そもそも齟齬などは生じていないという形でこの問題を解消しているといえるかと思います。
第二に,スピノザの哲学では,ある知性のうちに観念があるということと,その知性がその観念を意識するということは,別の事柄です。すなわち前者が観念であるのに対していえば,後者は観念の観念であるのです。この齟齬は,観念と観念の観念を混同するから生じていると考えれば,解消できることになるでしょう。とくに共通概念をある観念と考えた場合,ある人間の精神のうちに何らかの共通概念があるということと,その共通概念をその人間が意識するということは別の事柄だということになるからです。
第三に,観念の対象ideatumの中に何かが起こるとすれば,たとえばその対象が物体ならば,ある運動が起きているということになります。そこでこの運動に平行してそのことが十全に認識されるというように第二部定理九系を理解すれば,これは共通概念の認識との相違は,こうしたある運動というのが身体の内部でのみ生じているのか,それとも外部の物体による刺激を通して生じているのかという点のみにあることになります。この場合には齟齬は完全に解消されているといえるでしょう。
こうした方法のいずれかを用いれば,この齟齬は必ず解消することが可能だと僕は考えます。そして今はこれで十分でしょう。
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