「ウイルスは増殖することが目的」(京都大学ウイルス・再生医科学研究所 朝長啓造)
ウイルスに限らず生物が増殖するのはシーケンシャルな結果であって あらゆる生物やウイルスには意図的な「目的」などない
赤潮を解消するウイルスによって海洋環境が維持されているのも「結果」であって 食物連鎖のピラミッド同様に無数の「失敗」の果てに偶然環境調和に適したに過ぎない
数十億年に渡る膨大な失敗の結果だけを見て増殖や生存を目的だと「思う」のは論理客観的根拠のない勝手な思い込みである
そもそも「偶然」とは ヒトが確率の低い事柄に対する感覚的なものであって 遺伝的進化における偶然であっても所詮は無数の膨大な変異と淘汰の果てに起こった必然である
遺伝的進化というものはコンピュータープログラムでもシミュレーション可能なシーケンシャルに起こる必然的結果であって 結果的に遺伝情報さえ残ればウイルスだろうと何だろうと構わない
フローレス島において小型人類の脳までが小型化したのも 全ては「結果」に過ぎず 別に「進化によって脳が肥大しなければならない合理的理由」など存在しないのである
ヒトは 別にヒトになろうとしてなったのではなく あくまで変異と淘汰の結果としてヒトになったに過ぎず あらゆる先天的形質も全て「結果」に過ぎない
生存にとって有利なあらゆる形質であっても それらは全て結果的生存において合理的形質を持った個体への淘汰の結果に過ぎず 外見上「合理的」に見えるとしても 意図目的に基づいて主体的に選択「した」ものではなく あくまで結果的に淘汰によって選択「された」ものに過ぎない
どんなに生存という結果にとって合理性があるとしても そもそも生存自体が結果に過ぎない以上「生存にとっての合理性」の全ては結果であって そこに意図的目的選択が介在する余地はない
Ende;