イヌとネコは共通祖先を持つが
イヌは変異しやすく
ネコは変異しずらい性質がある
そのためイヌは品種改良で大きさや体型や性格の多様な品種を作り出すことができるが
ネコは品種のバリエーションがあまり増やすことができない
変異が起きやすいかどうかは 祖先の生息環境の影響によるものであり
環境変化が大きい環境下や 生息環境を拡げる上において様々な環境への適応するには変異しやすい種の方が適応的な変異が生じやすいため 結果的に変異しやすい種の遺伝子が拡がりやすいことになる
一方 環境変化が少なく 生息地域を拡大しなくても存続している場合には 変異が起きづらい種の遺伝子の方が拡がりやすいことになる
遺伝子が変異しやすいかどうかは祖先の生息環境に依存した結果であって 変異しやすいかどうかを個体種が主体的に選択することはできず たとえ環境変化の少ない環境であってもイヌ科の動物は変異しづらい性質を簡単には獲得することはできず 結果的に多様な変異を意図せず「してしまう」のである
遺伝的性質というものは個体種の都合で選ぶことはできず ヒトが生活習慣病に陥り易いのも 月経の痛みがなくならないのも 遺伝的性質を主体的に選ぶことができないからである
「ヒトの多様性を維持しないと 環境変化に適応できずに絶滅するから 多様性は必要だ」という論説があるが これはおかしな話である
自然界の過酷な生存競争においては多様な変異が生存や繁殖において有利に働き 結果的に絶滅には至りづらい結果に結びつきやすいとは言えるものの
「絶滅しない」というのは「誰も死なない」ことや「誰も取り残さない」ことではない
80億人中 79億9000万人が死滅しても1000万人生き残りさえすれば「絶滅はしていない」という意味であって 「絶滅しない=誰もが助かる」という意味ではない
イヌ科の動物は先天的に変異しやすい性質を持っているにも関わらず 実際の生息環境においては多様性拡大はほとんど見られない
だが 変異しやすい性質が都合よく抑えられるメカニズムは存在せず イヌ科の動物は産まれてきた子供の中から群れの存続において都合の悪い変異を排除差別することによって 結果的に変異の少ない個体だけが生き残ることで多様性が抑制されているのである
変化の少ない生息環境においては こうした集団の中における淘汰圧力が働くことによって変異しやすいイヌ科の動物も環境適応し生物として存続しているのである
過剰な出産数の中から群れの存続において都合の良い個体だけが群れに残り 都合の悪い個体は群れから排除差別されて死ぬことによって イヌ科の動物は結果的に安定的生息環境においても環境適応した個体種を維持存続しているのである
イヌは平等を嫌い 順位序列を決定しておかないと不安から暴力性を発揮することがある
育て方を間違えたイヌが飼い主の手を噛むのは 生育環境において順位序列を明確に決定できるような封建的服従体制が存在していないからである
飼い主が「良かれ」と思って犬の主体性を尊重しようとしても イヌにはそもそも主体性なんぞ存在せず 群れのボスや飼い主の命令に服従し忖度し甘える行動習性しか先天的には組み込まれていない
イヌは訓練次第では救助や介助など ヒトにとって都合良い行動を「学習」させることも可能だが これはイヌの先天的本能習性を応用転用したものであって イヌの生存や繁殖にとって救助や介助は何のメリットも存在しておらず あくまでヒトにとって都合の良い品種だけへと交配(断種)をすることで救助や介助に都合の良い品種改良をしているに過ぎない
救助や介助にとって適した品種改良がされたイヌであっても 幼少期から野犬の群れに混じって育てば野犬にしかならないか 群れから差別されて排除されるか殺害されるだけであろう
動物の先天的な本能としての「社会性(社会形成習性)」というものは 決して人間としての平等や公平を促す保証はなく 封建的順位序列による差別や排除によって多様性を抑制することが環境適応につながり収斂を促す可能性は排除できない
ホモ・サピエンスが他のヒト科生物を直接殺害した証拠は何もないが 現状ホモ・サピエンス同士が戦争をしているのは厳然たる「事実」である
ヒトの多くが社会公平性や平等といったものを無視し 「組織の利益を優先し 個人が自律的な社会的責任を負わなかった(国会原発事故調査委員会調査報告書より「事故の根源的原因」として挙げられた部分の引用)」ことによって生じる様々な「人災」は ヒトの先天的な本能としての「社会性(順位序列による封建的な社会形成習性)」の働きに起因するものである
兵隊は平等を忌み嫌う
それは群れを作るイヌ科の動物の統率協調性を発揮するための順位序列による封建的命令系統を形成する先天的本能習性が働いているからであり 軍隊でなくとも特殊詐欺グループや強盗殺人グループや暴力団やマフィアや暴走族やカルト宗教団体においても発揮されるヒトの普遍的性質でもある
軍隊を文民統制しなければならない理由とは 兵隊は平等や公平といった人間としての尊厳を尊重されない封建的指揮命令系統に則った序列順位を絶対とした組織として脳に刷り込み「学習」させられているからであり 盲目的に服従さえしておけば主観的に安心満足できるような環境の中では自分の頭で物事を考え「人間」としての社会的責任判断選択能力を喪失しやすい傾向が強いからである
他国に対して武力威圧をする軍拡競争が「安全保障」だとヒトの大半は倒錯しているが 軍拡競争は地域を不安定にし 国民に無駄な税負担を強いる不毛な政策である
それでも軍拡競争に固執するのは 相手よりも破壊能力の高い武装をしておけば主観的に安心満足感があるからであって 論理客観的には「無駄」でしかないのである
全米ライフル協会が規制緩和を進めたがるのも 「銃さえ持っていれば犯罪抑止になる」という統計的にも論理的にも根拠のない実証不能の観念に囚われているからである
生物学者共は無責任にも「威嚇によって直接暴力を避けている」などというバカげたこじつけによってゴリラやチンパンジーを「平和的」だと言い張っているが 実際には山極寿一はゴリラに頭を噛まれており 何ら「直接暴力を避けている」ことにはなっていない
実際に集団社会を形成する生物では 威嚇によって順位序列を決定し 群れからの排除や繁殖権利の奪い合いをするのであって そんな「社会性」に人間性が伴う論理的根拠など何もないのである
チンパンジーも天候不順などによって環境資源が枯渇すればゴリラの子供を殺すのであって ヒトの祖先が同じようなプロセスを経て淘汰された可能性は否定できない
生物の遺伝的進化においては 「死ななかった者勝ち」であり 「死なずに生存し繁殖を継続しているもの」を生物と分類しているに過ぎず 生物やその遺伝的進化には目的など存在していないのである
日本大学や東京電力福島第一原子力発電所などの組織腐敗が傍観放置によって温存され 腐敗体制に自浄効果が働かずに破綻するまで暴走的に悪化してしまうのは 腐敗体制を形成している統率者には目的意識としての合理的判断選択能力が働いておらず 目先の欲望を満たすことができる安心満足だけしか興味を持たないバカだからである
それはプーチン政権のロシアにおいても ナチス政権下のドイツにおいても 太平洋戦争に突入していった日本においても同じであり 腐敗組織を傍観放置し「組織の利益を優先」することが 組織に属している個人においては利己的利益にもつながるからであり プーチン政権には反対しない方が利己的には「身のため」であり 東京電力福島第一原子力発電所の「体質」や日本大学の組織腐敗にも誰も逆らわなかったのと同じメカニズム(先天的情動バイアス)である
ヒトの子供を集団生活させておけば 自動的自然に順位序列による統率協調性を発揮し その統率協調性はイジメなどの差別排除にも発揮される幼稚で野蛮なものであって 平等や公平を意忌み嫌う野獣としての「社会性」を短絡的に「人間としての社会性」と混同倒錯しているというのは あまりにも社会的に無責任である
「組織の利益を優先したら 人間としての社会性だ」などという荒唐無稽な酷いデマを鵜呑みにしているというのは 社会的人間として恥ずべきことだということを自覚しなくてはならない
Ende;