書き逃げアンドロイド。

副交感神経が優位になるような写真が好き。

インターネプコンジャパン2013。

2013年01月23日 13時56分11秒 | ネタ帳
○インターネプコン2013。(1月17日に行ってみた。)

 DOWAホールディングスがCNT(CarbonNanoTube)を用いた電界効果型蛍光照明を開発したとのこと、実物を見てみたいと思って何度かブースに立ち寄ったんですが、試作実験段階の装置の安定性が良くなかったようで、結局光っているところは直接見ることは出来ませんでした。http://www.dowa.co.jp/

 結局テレ東のWBS「トレたま」で点灯状態を放映していました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/trend_tamago/post_33689/

Fig:
 やたらと大袈裟な機械ですが、真空槽と真空ポンプで空気を抜くためのものなので、製品ではこんなに大仰な装置は必要ないと思います。何度も空気を出し入れしていたために塵芥が混入して点灯しなくなったのかも知れません。意外と展示場は埃っぽいのかも。

//-----

 朝日ラバーは透明なシリコンゴムを用いたLED用のレンズや、蛍光材を混入させた青色LED用の白色系蛍光チップなどを出展していました。シリコンゴムはエポキシ樹脂と比べて紫外線透過性能や耐熱性能が高いとのこと、

http://www.asahi-rubber.co.jp/products/led/index.html
 主に日亜のLED用に製品化しているそうで、1万色以上の色が作れるとのこと。サンケン電気がファンシーカラーLEDっていうのを出していて、特注色も受注していたけど、発色の原理としては同じもののようです。

 ちなみに蛍光材料というのは赤色が高価なんだそうで、可能な限り蛍光材を少なくする工夫をするんだとか。

//-----

 日本電気ガラスも蛍光材を混入させたガラスというのを出展していました。プロジェクターなどで用いる点光源を蛍光材に青色レーザーを照射して作るためのものだそうです。
http://www.neg.co.jp/epd/elm/product/other02.htm
 点光源が作れれば自転車の前照灯の反射鏡や集光レンズの小型化が出来ると思うんだけど、青色半導体レーザーっていうのは秋月電子通商では扱っていない。

 誘電体多層膜らしき反射板を用いた展示もありました。誘電体多層膜というのは普通の色ガラスと全く異なるトリッキーな性質があるので不思議な見え方をします。
Fig:

 ちなみに誘電体多層膜についての詳しい説明は、シグマ光機のサイトが参考になります。
http://www.products-sigmakoki.com/category/opt_d/opt_d03.html#02
 やんわりとなら曲げることの出来るガラスリボンというのも出展していました。
http://www.neg.co.jp/epd/opt/jap/seihin/glass-ribbon.html
 そういえば以前、ドイツのガラス材料メーカーSCHOTTもスマホのタッチパネル用薄板ガラスをプラスチックフィルムみたいに丸めて展示していたことがありました。ガラス原料によってはある程度の柔軟性が得られるみたいだけど、割れる時には破片が飛び散って危険なのに変わりはないんだと思う。

//-----

 ニデックは誘電体多層膜形成用の大型真空蒸着槽を持っているらしくて、アクリル製ヘッドアップディスプレイ用反射板を展示してた。
http://www.nidek.co.jp/index-j.html

 家庭用フライトシミュレータにHUDつけたらマニアが喜びそうな気もする。マニアしか喜ばないような気もする。

 バイクや自転車のヘルメットにHMDつけるのは流行りそうな気もする。Googleが計画している次世代端末はメガネ型ディスプレイだし。

//-----

 浜松ホトニクスが小型分光器というのを展示していました。低価格化されているとの話でしたが、PC接続制御回路基板とセットで20万円くらいするそうです。結局波長分解能を維持するためには価格はそんなに下げられないらしいです。
http://jp.hamamatsu.com/products/sensor-ssd/pd186/index_ja.html

 プリズムを用いた簡易式の分光器なら安価に作れるのかも知れない。スマホのカメラに装着して、アプリで分析させれば面白いかも。

 浜松ホトニクスはハンドブックも充実していた。こういうのは勉強になってありがたい。
http://jp.hamamatsu.com/sp/ssd/tech_handbook.html

//-----

 三菱電子ビーム加工装置というのが出展されていました。
http://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/mecha/ebm/case/index.html
 新開発の加工機械かと思ったら、20年以上前からある技術だそうで、勉強不足でした。資料には1969年に開発したと書いてあった。

 ブースには加工サンプルがいろいろ展示されていたんですけど、サイトの方には装置の紹介しか載っていないので、用途や能力が伝わり難いかも知れない。精密な溶接の他に、電子ビームの出力を制御することで金属表面を梨地仕上げにしたり、熔融した時の表面張力を利用して鏡面仕上げにしたりすることも出来るとのこと。装置の価格が高いので加工賃も安くはなさそうですが、精密な表面処理加工を施す時には良さそうな技術です。

//-----

 ファナックの微細加工機の加工サンプルがたくさん展示されていましたが、撮影禁止だったので写真はないんですけど。

 ○フレネルレンズ金型 ピッチ0.1㎜ 溝本数200本 加工時間1パス45分

 ○金属ブロック幅15㎜全長60㎜の上に凸R25㎜から凹R25㎜へと連続的に変化する曲面形状が削り出され、しかも後研磨は一切行っていないのに鏡面仕上げ。

 ○回折格子金型 溝ピッチ1μm(0.001mm) 溝本数50,000 加工時間5.5時間

 ○球面への微細穴アレイは直径1㎜の球面上にΦ0.1㎜の穴が25個加工され、素材が超硬材(Cemented carbide)なので穴一つ加工するのに2時間掛かるとのこと。

 ○金属シリコンブロック上にΦ3㎜の曲面加工、加工時間1.5時間 レンズ金型?。

 ○交差回折格子 素材ニッケルーリンメッキ[Ni-P Plate] 大きさ9㎜角 ピッチ10μm V開き角90度 突起数810,000 加工時間2時間(*従来の加工時間:22時間)

 ○微細突起アレイ Φ150μm 高さ250μmの段つきスパイクが0.5㎜ピッチで380個並んでいて、しかも削られた底面も鏡面状仕上げにされている。加工時間30時間

 ○再帰性ミラー金型 ピッチ14μm 溝本数1400×3 加工時間19時間

 などなど、肉眼で見ても虹色の光干渉しか見えないような加工サンプルばかりでした。文字で説明しても伝わり難いかも知れないけど、直接見てもやっぱりよくわからないかも知れない。

◇追記:ファナックのpdfカタログに詳細写真が載ってました。
http://www.fanuc.co.jp/ja/product/catalog/index.html

 中小零細企業でもCAD/CAMデータを作れば都産技研で加工してもらえるとのこと。切削工具にはアライメントの限界があるので、何でも削り出せるというわけではないようですが。
http://www.fanuc.co.jp/ja/product/robonano/index.htm
 都産技研は基本的に時間貸しなので、加工時間で加工賃が決まるようです。

//-----

 横河電気株式会社 LSIや液晶パネルの生産工場などで用いるDirectDriveMotorの老舗だとか。一番強力なものは500ニュートン、ニュートンっていう単位自体に馴染みがないのでピンとこなかったんですが、例えるとフェラーリに匹敵するらしいです。あぁ恐い。
http://www.yokogawa.co.jp/ddm/ddm-toppage-ja.htm
 設定によってはモーターにかかる負荷を検出することも可能になるんだそうで、ギアを介さないためバックラッシュがほとんどない高精度ロボットとしても使われているそうです。

 他社製のものと比べて駆動効率が高く、熱の発生も少ないので出展者から「触ってみて。」とか言われて内心ビビりながらも触ってみたんですが、動作中にほんのり暖かい程度なのは横河だけなんだそうです。他社製だと火傷する程熱くなるものもあるらしい。

 電気自動車の動力につこたら凄そう。一瞬で駆動系かタイヤがねじ切れそうだけど。

//-----

 都立産業技術研究センターのブースに摩擦撹拌接合の紹介があったんですが、都産技研のサイトには掲載されていませんでした。ちょっとお役所的な応答性の悪さがあるようです。
Fig:
 摩擦撹拌接合というのは既に新幹線の床板にも用いられ、実用化されている金属板の接合加工技術です。溶接とは異なり熱による歪みや劣化が少ない上に、融点の異なる異種金属同士の接合も可能な接合方法なんだそうです。

 都産技研に配備されている機材の紹介パネルは、サイト上には掲載されていないので、どういう機材なのかがわかりずらくて利用しずらいところがあります。
Fig:
 こういうのもサイト上に掲載して欲しいって文句言っておきました。

//------

 NATECが樹脂インサートレス専用タッピングビスを紹介していました。樹脂用タッピングビスっていうのはサイマがこさえてたけど、こっちは更に性能が向上しているらしい。ねじ込む相手の樹脂の種類によっても違いが出るかも知れない。
http://www.natec1886.co.jp/products/ejotDELTA.html
http://www.saima.co.jp/cgi-bin/saima01/siteup.cgi?category=2&page=1
//-----

 DID 大同工業っていうのは、バイクの駆動チェーンで有名な企業らしいんだけど、今回の展示では板材からマグネシウムホイールを作り出す技術や、押出材のスェージング加工も紹介していました。バイクのフレームとかスイングアームって、こうやって作るんですね、しらなかた。バイク関係のパーツを主に手掛けているようですけど、他にもいろいろ応用が出来るんじゃないかと思う。
http://www.did-daido.co.jp/

//-----

 守谷刃物研究所ではSTCという特殊な放熱板材料を紹介していました。
http://www.moriyacl.co.jp/STC/STC.html
 銅の熱伝導率が400なのに対し、STCでは最大630もあるんだそうです。ちょっと面白いのが内部のグラファイトの方向によって熱伝導率が11倍~18倍も異なっていて、放熱の方向を間違えるとあんまり熱が逃げてくれないみたいです。断熱という程でもないんだけど、放熱の方向を限定したい場合にも使えそうです。

//-----

 古河電子株式会社では熱伝導シートを紹介していました。
http://www.furukawa.co.jp/ELC/thermal/thermal-seat.htm
 一般的なシリコンゴムの熱伝導シートでは低分子シロキサンとかいうガスが発生して、電気接点の接触不良の原因になるらしいんですが、ここの熱伝導シートは低分子シロキサンがほとんど出ないんだそうです。

//-----

 HenkelはLOCTITEブランドの方が通りが良いかな。 液晶パネルとかに用いる光学透明接着剤も作っているそうです。
http://www.loctite.jp/cps/rde/xchg/henkel_jpj/hs.xsl/Benefits-3179.htm
 接着シートっていうのもあるらしい。

 スマートフォンやスレートPCは普及が著しいので、部品や材料が豊富になりました。もしかするとオーダーメイドのスマホやデジカメ受注も不可能ではないかも知れない。

 iPad miniみたいなスレートPCやスマホはどの程度価格を下げられるんだろう。正直いってiPhoneが6万円っていうのはボッタクリです。多分材料部品だけなら1万円もしないんじゃないかと思う。

//-----

 HOTTY POLYMERっていう会社が超極細ポリイミドチューブを製造していた。
http://www.hotty.co.jp/products/#hottyBrand
 極細ものっていうのは、以前金属ワイヤーが艦船模型用に商品化されていたけど、工業用プラスチックの極細パイプっていうのも模型用途で引き合いがあったりするのかしら。でもポリイミドとかPEEKって接着が効かないから使えないのかな。

//-----

 ロームが超指向性LSIを紹介していた。
http://www.rohm.co.jp/web/japan/news-detail?news-title=2012-09-26_news&defaultGroupId=false
 超指向性マイク信号処理LSI -BU8332KV-Mはビームフォーミング技術を用いて2つの無指向性マイクからビームを形成するディジタル信号処理LSIです。ビームを形成することで、指向性を持った集音が可能となるため、目的音の明瞭度を上げることができます。従来の単一指向性マイクと比較し、指向性が強くなり、またポーラパターンの制御が可能となります。そのため、マイクを用いる幅広いアプリケーションの音声品質向上に貢献します。

 っていう話なんだけど、おいらはアナログ回路にうといのでどうすれば使えるのかさっぱりわからない。

 水平配置した二つのマイクで音声合成しても、垂直方向の指向性は得られないような気もするんだけど。そもそもアルゴリズムさえ実装すればアプリでも出来そうな気もする。あ、スマホだとステレオマイクはついてないのかな。

 ちなみにマイクの間隔は10㎜って書いてある。

//-----

 フルヤ工業でエラストマー(軟質アクリル樹脂)蒸着メッキを紹介していた。塗膜自体は非常に強力で素晴らしいものだけど、色味がイヤゲモノ金プラ風味なのが残念。そういえば以前シリコンゴムのメッキ技術っていうのがあって、iPhoneカバーが大量に売れ残って安売りしてました。軟質材料へのメッキ加工っていうのはあんまり市場のウケは良くないみたい。使い方次第だとは思うんだけどね。
http://www.furuyainc.co.jp/
Fig:
 デジタル一眼の望遠レンズっていうのは太陽光の熱で鏡筒が膨張して光軸やピントに狂いが生じてしまうので、メタリック系の白で塗られていることが多い。だけどピントリングなどのゴム部分は黒いままの場合が多いので、これを艶消しメタリックに置き換えたら良いのではないかと思う。ちゃんと赤外線熱が反射出来ることが条件だけど、極端な話、色は黒くても熱さえ反射させられれば良いってことでもあるんだけど。

 そういえば、デジタル一眼が夏の炎天下でヘソを曲げたっていう話を何度か聞いたことがある。メーカースペックによると大抵は40℃以下での動作保証しかしていないので、カメラ本体を太陽熱から守る軟質ケースかカバーがあると良いのかも知れない。

 ペンタックスK-30ってメタリックボディが売りなので、グリップとかレンズのピントリングも同じようにメタリックになっていたらカッコイイのではないだろうか。

//-----

 ダイセルに高耐熱性柔軟導光材という商品があって、これにUV印刷でイラストや文字を印刷して窓ガラスに貼って光らせたら面白いのではないかと思っている。ダイセルさんに現状在庫を聞いたら幅50cmのロールがあるとのこと、パナックの自己粘着材料「ゲルポリ」をコーティングするか、或は自動車の窓ガラスにフィルムを貼るスプレーが応用可能なのか、その辺りは実験してみないとわからない。
http://www.daicel.com/research/activity.html
 厚さ0.4㎜のフィルム内部に光を入れるための光源もこさえねばならないので、ちょっと零細個人企業にはハードル高め。

 イラストレーターのキンシオさんが横浜の阪急モザイクモールの観覧車のゴンドラ4基に直接ライブペイントするイベントをやっていたらしいんだけど、他のゴンドラの窓にも小さな光るイラストが貼ってあったらかわいいかなと思う。

 横浜の夕景や夜景をバックに天使が光っていたら素敵。

 ただ、観覧車のゴンドラで火災が発生したら大惨事になりかねないので、電気系統を組み込むのは慎重にやらないといけないと思う。やっぱりハードル高いかな。ううむ。

//-----

 CLD株式会社が平面スピーカーを出展していた。 外寸86㎜の小型ウーハーユニットも開発中で、効率が80dbとかなり低いけど最低共振周波数が低いので、小型ながら低音も出せるようです。ウーハーユニットはまだ開発段階だけどスマホ用アクティブスーパーウーハーに利用出来るかも知れない。現物の写真を撮り忘れてたけど、現物ではダイアフラムの中央にある突起はありませんでした。
Fig:
http://www.cld.co.jp/

//-----

 MOLD MODEL 石膏鋳造の会社だけど、石膏型自体はご家庭でも作れそうな気もする。最寄の鋳造工場に持ち込んでアルミとか流してもらえば自由形状の金属部品も作れるかも知れない。
http://www.mold-model.com/

//-----

 東京R&Dが無人飛行機用の小型ジェットエンジンを展示していました。
Fig:
http://www.r-d.co.jp/

//-----

 展示会とは無関係だけど、ビッグサイト前の公衆トイレの便器がステンレス製でした。
Fig:




 ◇追記:そういえば以前掲載したサンワファンがマブチモーターRF300系用モーターマウントを新発売していました。でもRF300系っていうのは省エネタイプの出力の小さなタイプなので、あんまり送風機の動力としては適さないような気もする。
http://www.sanwafan.co.jp/

 なによりΦ2㎜の軸に対応したシロッコファンが未だにサイト上には掲載されていないので、モーターマウントだけ掲載しても誰も買わないんじゃないかと思うんだけどな。



Ende;
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「人災」。 | トップ | モスマイト。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ネタ帳」カテゴリの最新記事