犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

書の独習 その3. 点画書き順

2016年11月23日 | 書の道は
[あらすじ] 毛筆を独習し始めてひと月あまり。
楷書、行書、草書、隷書を駆け抜けた。

今まで、漢字のルールだと思ってきたものの多くは、
実は楷書のルールに過ぎないのだ、ということを知った。

ひとつが、行書のところで触れた、書き順だ。

書き順は正しくしなければいけない。
美しく整った形に字を書くためにも、正しい書き順で書く必要がある。

と、刷り込まれていた。
もちろん、書き順どおりに書くことは必要だ。
しかし、私が教わってきたのは楷書を美しく書くための書き順だったのだ。
漢字を書くための書き順は、一種類だけではない。

なめらかに次の画へ移動して行こうという趣旨の行書の場合だと、
書き順を入れ替えることがある。
草書なんてそもそもの字の形からして違ったりする。

そう、字の形もいろいろである。

さらりと書くために、複数の画を繋げて書くこともあるし、
点なんか省略しちまうこともある。

横画と縦画が続くところがある。
口の字の右肩のところだ。
ここは縦横を続けて書き、一画と数える、と教わる。
これも、漢字のルールではなく、楷書のルールだ。

隷書では、右肩でも一旦筆を上げ、また筆を下ろして縦画をあらためて書く。

まず楷書というものが成立し、字典というものができてきて、それを画数から引くために、
ルールが明確に整えられてきたのだろうか。

今回、書き順をあらためて調べたら、
いくつか間違えておぼえていた字があった。
たしかに、書き順を間違えていると、できあがりの形が同じにならない。

必ず問題になるのが「必」の書き順だが、
ここでも書き順は実はひとつではないようだ。
とにかく左から順番に、というのと
中心の画から左右左右、というのと
心に×、というのがあるようだ。

書いてみると、できあがりの形はそれぞれだ。
古くに書かれた字をあれこれ見ても、どうやら書き順はそれぞれのようだ。

もう、どうでもいいじゃん。
という気になってくる。

形を整えるために、最初は「この書き順」というものを教わる必要はあるだろうが、
それだけじゃない、ということもその後学ぶ価値がありそうだ。
なんにせよ、左上から右下という大きな流れにわざわざ逆らう人も、いるまい。


そして、筆使いも楷書と決定的に違うものがあった。

つづく

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 書の独習 その2.つぎの十... | トップ | 書の独習 蔵鋒篇 »

コメントを投稿

書の道は」カテゴリの最新記事