[あらまし] 同居母86歳要介護2パーキンソン病認知症状少々。
母の軟便が続いている。
もともと便秘がちなところへ、
便秘になりやすいパーキンソン病、
かつ水やお茶をあまり飲まない生活習慣、
高齢で渇きに気付かない、
など、うんこカチカチ条件がよろしく揃っていた。
以前は、センノシドが処方され、
それに適宜、大黄甘草湯を加え、
そんでもダメなら坐薬を入れたりしていた。
どうも、センノシドが効いていないようだった。
調べたら、長期に使う薬ではないようだ。
1年ほど前、医師にうまーくお願いして、
酸化マグネシウムに切り替えた。
1回3錠、1日3回から始める。
すると、便秘か下痢の繰り返しになってしまった。
ちょうど良いところで止まらないのである。ったく
そして、一時期、下痢が続くので薬をやめてみたら、
今度はカッチカチになってしまった。
「ゼロにしちゃダメですよ。
もう一度、1回3錠から始めてください。」と医師。
むむう。
そして今は。
軟便~泥状便。
トイレでいきんで出し切る、という
腹圧をかける力が、とっしょりには無い。
適当に出たら立ち上がるが、
立ち上がった動きでまた便が出る。
介護者がお尻を拭いてあげると、その刺激でまた出る。
出るから拭く、拭かれると出る、の繰ソ返し。
「痛い」と言われても出るから拭くか、
出ていても「痛い」と言うから拭くのをやめるか。
そんな葛藤の日々。かぴかぴ。
リハビリパンツ(大人のオムツ)を自分で下ろすと、
シャツやカーディガンの裾に便が着いてしまったりする。
立ち上がった時に、本人が気付かないままに出た泥状便が、
どこかに付いて、それが衣服のどこかに付いて、そのまま移動してどこかに付いて、
そのまま座って椅子に付いて、といった具合である。
※
便にある程度の固さを持たせたい。
訪問看護師さんや医師と相談して、
酸化マグネシウムを間引きすることになった。
昼1回を抜いてみて1週間。
多少は改善されてはいるらしい、という程度。
ただ、あんまり急に減薬して、またカッチカチになっても困る。
様子を見ながら、だ。
※
『ギター・マダガスカル』という映画を観てきた。
すばらしい映画だった。というか、マダガスカル音楽がすばらしかった。
音楽は、風俗と切り離せないものだ、という思いを持っている。
商業音楽とはまったく異質で根源的な世界が有る。
音楽が生まれたままの形で生き続けている。
もちろん、成長もしている。
満足して、家に帰る。
23時ちょうどだ。
23時は、介護士さんの来てくれる時間だ。
おや、トイレに灯りが点いている。
本人は、夜間はベッドから離れないということになっているが。
まあ、電灯の点けっぱなしもよくあることだ。
※
「良かった!帰ってらした!
今、この状況をどう説明しようかと思って、
頭の中で作文してたんですよーー。」
と、介護士さんがトイレの前で雑巾片手に言う。
トイレが詰まって溢れたのだと分かる。
「来たらトイレで格闘されてて。」
先週この方が来てくださった時も、トイレで格闘していたな。
フライデーナイトフィーバー。
水浸しの床を見て、私は、ついに溢れたか、と思った。
このところ、詰まり気味だったので、いつ来るかいつ来るかと思っていたのだ。
※
「良かったー、お嬢さん笑ってらっしゃいますよ、大丈夫ですよ。」
と母に言うので、思わず
「一人だったら笑ってないです。人がいるから笑ってるんです。ありがとうございます。」
と口を突いて言葉が出た。
私の喉も相当詰まっていて、言葉が溢れるようである。
※
トイレを掃除して、紙をたくさん使ったんじゃないですか?
こまめに流さないと詰まるから、何度かに分けて流してください。
「たくさん紙を流してはいない。」
嘘である。
〇〇したんじゃない?と聞かれると、責められたと感じて、否定してしまう。
実際は、トイレットペーパーの減り具合から、たくさん使っていることは分かる。
母は若い頃に、業者さんに注意された経験が有る。
注意されたことは不快な経験として記憶しているが、
では何をしてはいけないか、どうあらためれば良いか、というふうには繋がっていない。
紙をたくさん使うし、一度に流す。
「節水」が大事だと思っているので、
何度も流してはいけないと思っているのだ。
※
さて、とにかく詰まりを解消せねば。
まずは床の水を拭いて、それからカッポンだ。
つづく
母の軟便が続いている。
もともと便秘がちなところへ、
便秘になりやすいパーキンソン病、
かつ水やお茶をあまり飲まない生活習慣、
高齢で渇きに気付かない、
など、うんこカチカチ条件がよろしく揃っていた。
以前は、センノシドが処方され、
それに適宜、大黄甘草湯を加え、
そんでもダメなら坐薬を入れたりしていた。
どうも、センノシドが効いていないようだった。
調べたら、長期に使う薬ではないようだ。
1年ほど前、医師にうまーくお願いして、
酸化マグネシウムに切り替えた。
1回3錠、1日3回から始める。
すると、便秘か下痢の繰り返しになってしまった。
ちょうど良いところで止まらないのである。ったく
そして、一時期、下痢が続くので薬をやめてみたら、
今度はカッチカチになってしまった。
「ゼロにしちゃダメですよ。
もう一度、1回3錠から始めてください。」と医師。
むむう。
そして今は。
軟便~泥状便。
トイレでいきんで出し切る、という
腹圧をかける力が、とっしょりには無い。
適当に出たら立ち上がるが、
立ち上がった動きでまた便が出る。
介護者がお尻を拭いてあげると、その刺激でまた出る。
出るから拭く、拭かれると出る、の繰ソ返し。
「痛い」と言われても出るから拭くか、
出ていても「痛い」と言うから拭くのをやめるか。
そんな葛藤の日々。かぴかぴ。
リハビリパンツ(大人のオムツ)を自分で下ろすと、
シャツやカーディガンの裾に便が着いてしまったりする。
立ち上がった時に、本人が気付かないままに出た泥状便が、
どこかに付いて、それが衣服のどこかに付いて、そのまま移動してどこかに付いて、
そのまま座って椅子に付いて、といった具合である。
※
便にある程度の固さを持たせたい。
訪問看護師さんや医師と相談して、
酸化マグネシウムを間引きすることになった。
昼1回を抜いてみて1週間。
多少は改善されてはいるらしい、という程度。
ただ、あんまり急に減薬して、またカッチカチになっても困る。
様子を見ながら、だ。
※
『ギター・マダガスカル』という映画を観てきた。
すばらしい映画だった。というか、マダガスカル音楽がすばらしかった。
音楽は、風俗と切り離せないものだ、という思いを持っている。
商業音楽とはまったく異質で根源的な世界が有る。
音楽が生まれたままの形で生き続けている。
もちろん、成長もしている。
満足して、家に帰る。
23時ちょうどだ。
23時は、介護士さんの来てくれる時間だ。
おや、トイレに灯りが点いている。
本人は、夜間はベッドから離れないということになっているが。
まあ、電灯の点けっぱなしもよくあることだ。
※
「良かった!帰ってらした!
今、この状況をどう説明しようかと思って、
頭の中で作文してたんですよーー。」
と、介護士さんがトイレの前で雑巾片手に言う。
トイレが詰まって溢れたのだと分かる。
「来たらトイレで格闘されてて。」
先週この方が来てくださった時も、トイレで格闘していたな。
フライデーナイトフィーバー。
水浸しの床を見て、私は、ついに溢れたか、と思った。
このところ、詰まり気味だったので、いつ来るかいつ来るかと思っていたのだ。
※
「良かったー、お嬢さん笑ってらっしゃいますよ、大丈夫ですよ。」
と母に言うので、思わず
「一人だったら笑ってないです。人がいるから笑ってるんです。ありがとうございます。」
と口を突いて言葉が出た。
私の喉も相当詰まっていて、言葉が溢れるようである。
※
トイレを掃除して、紙をたくさん使ったんじゃないですか?
こまめに流さないと詰まるから、何度かに分けて流してください。
「たくさん紙を流してはいない。」
嘘である。
〇〇したんじゃない?と聞かれると、責められたと感じて、否定してしまう。
実際は、トイレットペーパーの減り具合から、たくさん使っていることは分かる。
母は若い頃に、業者さんに注意された経験が有る。
注意されたことは不快な経験として記憶しているが、
では何をしてはいけないか、どうあらためれば良いか、というふうには繋がっていない。
紙をたくさん使うし、一度に流す。
「節水」が大事だと思っているので、
何度も流してはいけないと思っているのだ。
※
さて、とにかく詰まりを解消せねば。
まずは床の水を拭いて、それからカッポンだ。
つづく