レスパイトという言葉を知ったのは、
三月に母が老健に初めて入所した時だ。
老人保健施設では、その施設に所属するケアマネージャーさんが付く。
そのケアマネさんが介護計画の中で
「…ならびにご家族のレスパイトを目的とする云々」
と使っていたのだ。
しばしの骨休め。である。
※
一週間はあっという間だった。
最初の二日は、普段の習慣が抜けなかった。
便座に腰掛ける前に、そこが汚れていないか用心して見る。
その癖は無くなりはしなかったが、かなり緊張感は抜けた。
お迎えに行くのは15時という日は、
母の過ごしやすいようにあれこれを元に戻す、
それだけで半日が終わった。
夜、自分が帰宅してトイレに入ろうとした時、
びしょ濡れの便座を見て、
ああ、一週間たしかに休まっていたのだ、と感じ入った。
※
定期巡回という形で介護ヘルパーさんに来てもらっている。
毎日決まった時間に来てくれる。
朝6時のヘルパーさんが、よく見て、話を聞き出してくれる。
つまり、客観的にも見るし主観も聞く。
「体調良さそうですね、定期的に行ったら良いんじゃないですか?月に一度とか」
「えー、二度と行きたくないの?」
といった具合だ。
体調が良いのを心地良く感じてくれるといいんですけどね、
良い時はあまり感じないみたいで。
「良い時は"あたりまえ"なんでしょうね」
そうそう。患者さんあるあるである。
体調が良いのはあたりまえ。
良くなると、悪いときのつらさはケロリと忘れる。
どうして良くなったのかも忘れる。
治療のおかげ、と言える患者さんはすばらしい。
※
自分もそうだ。
一週間なんてあっという間。
休まった気がしない。
かえって母がいる時間のイラ立ちが強くなったくらいだ。
なんてな感想が最初に立った。
けれど、便座の汚れを見て、掃除をしながら思った。
毎日これに追われていたのが無かったのだ、良い休みだった。と。
※
二度と行きたくない「という面も有る」とかなんとか母は言っていたが、
また行ってもらおう。
ヘルパーさんの言う「月に一度」は多いにしても、
二ヶ月に一度とか。
今回は三ヶ月ぶりだったが、間があかないほうが慣れるかもしれない。
いや慣れるというのは難しいか。
在宅介護のケアマネさんと相談して、今後を考えていこう。
三月に母が老健に初めて入所した時だ。
老人保健施設では、その施設に所属するケアマネージャーさんが付く。
そのケアマネさんが介護計画の中で
「…ならびにご家族のレスパイトを目的とする云々」
と使っていたのだ。
しばしの骨休め。である。
※
一週間はあっという間だった。
最初の二日は、普段の習慣が抜けなかった。
便座に腰掛ける前に、そこが汚れていないか用心して見る。
その癖は無くなりはしなかったが、かなり緊張感は抜けた。
お迎えに行くのは15時という日は、
母の過ごしやすいようにあれこれを元に戻す、
それだけで半日が終わった。
夜、自分が帰宅してトイレに入ろうとした時、
びしょ濡れの便座を見て、
ああ、一週間たしかに休まっていたのだ、と感じ入った。
※
定期巡回という形で介護ヘルパーさんに来てもらっている。
毎日決まった時間に来てくれる。
朝6時のヘルパーさんが、よく見て、話を聞き出してくれる。
つまり、客観的にも見るし主観も聞く。
「体調良さそうですね、定期的に行ったら良いんじゃないですか?月に一度とか」
「えー、二度と行きたくないの?」
といった具合だ。
体調が良いのを心地良く感じてくれるといいんですけどね、
良い時はあまり感じないみたいで。
「良い時は"あたりまえ"なんでしょうね」
そうそう。患者さんあるあるである。
体調が良いのはあたりまえ。
良くなると、悪いときのつらさはケロリと忘れる。
どうして良くなったのかも忘れる。
治療のおかげ、と言える患者さんはすばらしい。
※
自分もそうだ。
一週間なんてあっという間。
休まった気がしない。
かえって母がいる時間のイラ立ちが強くなったくらいだ。
なんてな感想が最初に立った。
けれど、便座の汚れを見て、掃除をしながら思った。
毎日これに追われていたのが無かったのだ、良い休みだった。と。
※
二度と行きたくない「という面も有る」とかなんとか母は言っていたが、
また行ってもらおう。
ヘルパーさんの言う「月に一度」は多いにしても、
二ヶ月に一度とか。
今回は三ヶ月ぶりだったが、間があかないほうが慣れるかもしれない。
いや慣れるというのは難しいか。
在宅介護のケアマネさんと相談して、今後を考えていこう。
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