犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

自分の主治医

2017年12月19日 | からだ
[あらすじ] 医者は、目の前の患者の症状を少しでも楽にしようと「治療」する。
それは実は「治癒」とは異なる。
病気は個人の生き方からでき上がったものであり、
本人が病気の原因であるその生き方を変えることによって、病気は去る。


治癒を目指すか、とりあえず今が少しでも楽なように治療を求めるか。
うまく並行していけるのか。

ときには治療が治癒のさまたげになることもある。
楽になったから大丈夫。と、根本を見直さなければ、
また同じ病気を繰り返したり、奥に潜んで悪化したり、別の症状として現れたり、
ということが起きる。

誰もが医学的知識を持たねばならない、とまでは言わないが、
人体の構造やはたらきについての基礎や、基本的な健康管理などについて、
正しい知識を得てはおきたい。
一箇所から聞いても、不十分なことが多い。間違っていることすらある。
ヨノナカには利権で歪められた情報が跋扈している。
権威と思われるものほど、利権と絡んでいるおそれがある。
(だから某国営放送の健康情報番組だけを鵜呑みにしてちゃだめだよ。)



「自分のことは自分が一番よく分かってるから。」
という言葉を時々聞く。

老母84歳がそう言った時、いつも診てくれている鍼師はさらりと
「そんなことありませんよ、プロの目で見ないと分からないことはいっぱいあります。」
と否定していた。
本当のことだ。



「自分のことは自分が一番よく分かってるから。」
というせりふは、どんな時によく言うものだろうか。

どうも、周囲から「ちょっと休んだほうがいいんじゃない?」とか
「一度医者に診てもらえば?」とか言われた時に返す言葉ではないだろうか。

「これくらいは大丈夫。いつもやってるし。自分のことは自分が一番よく分かってるから。」
いや、
いつもそんなことをやっているから、その場はなんとかやりおおせても、
少しずつ無理が蓄積して、問題が大きく成長しているところ。かもしれない。

ひょっとすると、問題が大きく成長しないと医療としての検査にも引っ掛からず、
「ほら、大丈夫じゃないの。自分のことは自分が一番よく分かってるから。」
と、素人判断の自信を強化してしまう、というケースも起きていそうだ。

しかし、問題が成長していれば、表面的でない問題でも検査で明らかになり、
「ほら言わんこっちゃない、お母さん、頑張り過ぎなのよ。」なんて
たしなめられたりする場合もある。



「自分のことは自分が一番よく分かってるから。」
と言えるためには、よほど広く勉強して、よほど深く自己観察して、
よほど客観的に判断しなければならないだろう。



私が鍼灸の勉強をしたのは、結局のところは自分のためだったんじゃないか、
と、この頃は思っている。
自分の治療で患者さんが良くなることよりも、
自分が紹介した本を読んだり、自分がお伝えした入浴法で冷えが改善したり、
自分がお伝えした体操で姿勢がじわじわと変化したり、
そういう事のほうが楽しく、やりがいを感じる。

誰しも、自分の主治医になることは、かなりできる。
必要なことであり、自分の身体に対する責任であるとも思う。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 治す | トップ | 聞くときは痛いが »

コメントを投稿

からだ」カテゴリの最新記事