犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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カエルの王様あるいは鉄のハインリヒ

2020年03月04日 | よみものみもの
カエルの王あるいは鉄のハインリヒ

[あらすじ] 引っ越してしまった友人Sの庭から、
カエルの王様のジョウロを貰って来たよ。

ジョウロのカエルは、よく見ると王冠をかぶっていた。
持ち手の付け根が王冠になっているのだ。
王冠から持ち手が生えている、と言ってもいい。

カエルの王様。
ごく自然に、「カエルの王様」という敬称が思い浮かんだ。
でも、なんだったっけ?



調べてみると、「カエルの王様あるいは鉄のハインリヒ」
という物語が見つかった。

ある日ある国の王女様が森の中の泉の中にお気に入りの金の玉を落としてしまう。
そこへ一匹のカエルがやって来て、探してあげましょう、
見つけたら僕を愛し、僕と遊び、僕と食事し、ベッドで眠らせてください、と言う。

王女はその条件を飲んで、金の玉探しを依頼する。
なに、見つかったら受け取って、約束は反故にしてしまえばいい、
と考えていたのだ。

カエルは見事、金の玉を見つけるが、王女は金の玉を手にすると
カエルを後目にスタスタと帰ってしまう。
どうせ追っかけてなんか来られない。

ところがカエルは翌日、お城に現れる。
事情を聞いた王は、「約束は守りなさい。」と王女に言う。

王女はイヤイヤながらカエルをテーブルに上げてやり、一緒に食事する。
食後にカエルは王女の寝室に入り、ベッドに入りたがる。
王女はカエルを力いっぱい壁に投げ付ける。

壁にしたたかぶつかったカエルはなんと
若く凛々しい王子の姿を取り戻す。
そして王子は王女を花嫁として迎え入れる。

王子を立派な馬車で迎えに来た忠実な家来ハインリヒは、
王子が魔法をかけられてカエルの姿に変えられた時、
悲しみのあまり心臓が張り裂けてしまわないように、
心臓に鉄の輪っかを3つ掛けた。

今、その輪っかは喜びのため、音を立てて弾けていった。
バチン!
バチン!
バチン!

めでたし、めでたし。



ええっ?どうゆうこと??
衝撃の物語である。

動物虐待?
なのに結婚?
鉄の輪?
心臓に??
弾ける???

さすがグリム。
常識的な日本人の私にはまるで理解が及ばない。



ジョウロのカエルの王様をさらによく見ると、
カエルがホースを握って支えている形になっていた。

私はこのホースをミミズに見立てて、色を付けてみた。
いやそこはどうでも良かったのだ。

カエルを、私の好きなシュレーゲルアオガエルの色に塗った。
一昨年、風呂場の壁を塗った乳白色のペンキの残りで腹を白く塗った。
虹彩はペイントマーカーで金色に。
瞳はくっきりと黒く、横の紡錘形に。

王よ、忠実なペンキ屋ハインリヒが塗り申し上げました。
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