弘法は筆を選ばず、なんて言って、
道具より技術が大事だってなことを言う。
あれ、嘘らしいね。
弘法も、筆を選んだそうだ。
書きたい字に合わせて、いろいろと筆を作らせていたそうだ。
しなやかな草書、細い小楷、均一な線の金文、歯切れの良い隷書。
それぞれに、ふさわしい筆がある。
太さはどうか、穂の長さはどうか、毛の硬さはどうか。
その毛は何の毛なのか、一種類か合わせて使うのか、その動物のどこの部位の毛なのか。
などなど、筆は実にさまざまだ。
孫過庭が「どんどんいろいろおやんなさい」と言うのに鼓舞されて、
金文も隷書も草書も楷書も並行してやっている。
行書を始めることなんかすっかり忘れるくらい、やることがいっぱいある。
すると、ある程度、筆も必要になってくる。
※
唐の玄宗皇帝が書いた、孝経を臨書している。
玄宗の隷書はとにかく形が整っている。
フォントかよ、と思うくらいだ。
ひと目見て、かっこいいなあ皇帝!と思ったので、選んだ。
いささか整い過ぎなので、ヨノナカでは賛否両論らしい。
隷書はキレの良い、短鋒の筆が書きやすい。
しかし、短鋒のものはなかなか売っていない。
やっと見つけても、種類は少なく選択肢がほとんど無い。
上は鼬(イタチ)と狸の雀頭筆。
雀頭筆はじゃくとうと読んで、文字通り雀の頭のような
ずんぐりとした形をしている。
真ん中のは中国の筆。
これも雀頭筆と呼ぶが、少し形が違う。
ある筆屋に教わったが、中国は文化大革命のときに、
伝統工芸の技術を一旦断ち切ってしまった。
まるで明治維新のようなことになったようだ。
それまでの筆作りの技術が失われ、今は日本から技術者が行って教えているらしい。
中国型の雀頭筆は、短い毛が周りを支えている。
隷書の波磔を書くときに、この周りの毛の先が紙に付いて、
妙なケバケバが出てしまう。
これは使えない。
上のより、もう少し柔らかい毛で、もうすこーしだけ長めのものが有ったらなあ。
あっ、以前、仕方なしに買った隈取筆が案外使えるのか??
なんでも試してみよう。
試して、練習して、使いこなせるようにならなきゃ、
筆の真価もわかるまい。
道具より技術が大事だってなことを言う。
あれ、嘘らしいね。
弘法も、筆を選んだそうだ。
書きたい字に合わせて、いろいろと筆を作らせていたそうだ。
しなやかな草書、細い小楷、均一な線の金文、歯切れの良い隷書。
それぞれに、ふさわしい筆がある。
太さはどうか、穂の長さはどうか、毛の硬さはどうか。
その毛は何の毛なのか、一種類か合わせて使うのか、その動物のどこの部位の毛なのか。
などなど、筆は実にさまざまだ。
孫過庭が「どんどんいろいろおやんなさい」と言うのに鼓舞されて、
金文も隷書も草書も楷書も並行してやっている。
行書を始めることなんかすっかり忘れるくらい、やることがいっぱいある。
すると、ある程度、筆も必要になってくる。
※
唐の玄宗皇帝が書いた、孝経を臨書している。
玄宗の隷書はとにかく形が整っている。
フォントかよ、と思うくらいだ。
ひと目見て、かっこいいなあ皇帝!と思ったので、選んだ。
いささか整い過ぎなので、ヨノナカでは賛否両論らしい。
隷書はキレの良い、短鋒の筆が書きやすい。
しかし、短鋒のものはなかなか売っていない。
やっと見つけても、種類は少なく選択肢がほとんど無い。
上は鼬(イタチ)と狸の雀頭筆。
雀頭筆はじゃくとうと読んで、文字通り雀の頭のような
ずんぐりとした形をしている。
真ん中のは中国の筆。
これも雀頭筆と呼ぶが、少し形が違う。
ある筆屋に教わったが、中国は文化大革命のときに、
伝統工芸の技術を一旦断ち切ってしまった。
まるで明治維新のようなことになったようだ。
それまでの筆作りの技術が失われ、今は日本から技術者が行って教えているらしい。
中国型の雀頭筆は、短い毛が周りを支えている。
隷書の波磔を書くときに、この周りの毛の先が紙に付いて、
妙なケバケバが出てしまう。
これは使えない。
上のより、もう少し柔らかい毛で、もうすこーしだけ長めのものが有ったらなあ。
あっ、以前、仕方なしに買った隈取筆が案外使えるのか??
なんでも試してみよう。
試して、練習して、使いこなせるようにならなきゃ、
筆の真価もわかるまい。
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