犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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祝福の成果

2016年12月12日 | 国語真偽会
[あらすじ] 人間の生を得ることは、とても稀で有り難いことだと言われています。
人間として生まれて、さらにサンスクリット語に辿り着くことは、とてつもなく稀なことです。
サンスクリット語への興味というものは、人間の持てる興味の中で最も重要で尊いものだとされています。
なぜならば、サンスクリット語に触れることは、あらゆる意味でその人を吉兆へと導くからです。
サンスクリット語に興味を持つこと自体が吉兆の印なのです。
どのようないきさつであれ、この本を手にとられた読者の皆さんは祝福に値します。
おめでとうございます。

※※※


調布市には、文化コミュニティ財団というものがあって、
何やら様々な文化事業を行っているようだ。
その中のひとつに、近隣にある大学の先生を招いて2時間足らずの講座を開く、
というのがある。
私はこれが好きで、数年前から、興味のあるものには足を運ぶようにしている。

図書館に行った時に、チラシが置いてあるのを見て知ることが多い。
毎月、2校から2講座ずつ、4講座開いている。
12月の1校は、東京外国語大学だ。
外大は調布基地の跡にある。

講座の内容を見ると、
「インド系文字のなかまたちーその源流と発展」
「漢字系文字のなかまたちーその特徴と古代文字の解読ー」
という。
インド古代からの言語であるサンスクリットを表記するためのデーヴァナーガリーを独習したり、
書を始めて楷書から遡って石碑や簡牘の隷書や青銅器の金文や甲骨文字を臨書したりしている
私にうってつけの内容じゃないか。

さすが祝福されている。巡り合わせが良い。
小銭を落としたくらいじゃ不運な気がしないね。

受講の成果はあらためて書こう。

※※

ここに至る道はまだブログに書いていないのだが、
今、発掘された簡牘の文字を臨書している。
古代、紙がまだ無かった頃は、竹や木の細長い板に文字を書き、
それを束ねて本や手紙にしていた。
これをお手本に、古い書体を練習しているのだ。

あるテキストが見たいので、調べてみると、地元の図書館に無い。
東京都中の図書館を一気に検索するシステムを使ったら、
なんと隣の三鷹市の図書館に有った。
しかも、自宅から一番近い分館だ。

その分館は、アジアアフリカ語学院と併設されている、新しい館のようだ。
買い物帰りに思い出して、寄ることにした。

自転車を停めて建物に入って、さっそく入り口を間違えた。
アジアアフリカ語学院のほうに入ってしまったのだ。
すると、最初に図書室があった。
誰でも利用できるということだ。なんと。

開架式の部分に蔵書はさほど多くはないが、テーマが絞られているのが面白い。
アジアアフリカ各言語の辞書、各国についての和書、
文字について、美術関係、食文化。
その道の先生の蔵書の寄贈も多いようだ。
亡くなった時に寄贈されたのだろうか。
矢島文夫蔵書印…ああ、『ギルガメシュ叙事詩』を中学生の頃に読みました。

うーん、アジアアフリカ語学院がある、ということは
バス停の名前にもなっているので知っていたけれど、
自分とはあまり関係無いと思っていたが、そんなことないな。

サンスクリットの辞書は、需要が少ないからか、高価だ。
当分、買うつもりはないが、ここにあれば便利だ。
そう思って探してみると、インドの言語の辞書はパーリ語だ
ベンガル語だヒンディ語だタミル語だと様々並んでいた。
サンスクリットは、英語の辞書が一冊あった。
初学者の私には専門的過ぎるな。

閉架式のほうにもごっちゃりと原書が詰まっているようだ。
サンスクリットがあるか、私にはまだわからないし、
あってもまだ読めないが、何やら近所に宝の山があることはわかった。



さてそもそもの目的である、書のお手本を求めて図書館の入り口に
あらためて回る。

近頃図書館というのは、入って正面の目立つあたりに、
小さなテーマ展示をしていることが多い。

ひょいとガラスケースを覗くと、なんと、甲骨のかけらが展示されている。
かけらではあるが、甲骨文字が刻まれているのがくっきり見える。

アジアアフリカ語学院に関わった中国の詩人郭沫若(かくまつじゃく)の
蔵していたものだという。

またしても巡り合わせが良い。
郭沫若の名前は知らなかったが、調べてみると、
『屈原』という作品があることくらいは知っていた。
こうなったら読んでみようかな。

タイミングの良いことは実はよく体験している。
そのたびに、恵まれていると思う、導かれているような気がする。
しかしそういうことが多くて、一体どこに導かれているのやら、さっぱりわからん。

古代中国だの古代インドだの、ずいぶんなところから呼ばれたもんだ。

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