[あらすじ] 老母84歳、パーキンソン病、要介護1、左股関節全置換。
股関節の手術後に出た脚長差とパーキンソン病による前傾姿勢を改善するため、健側の右の靴に2cmの補高をする。
医療保険で訪問看護を受け始めた。
看護師はパーキンソン病とその介護者にある鬱傾向をよく理解している。
訪問看護のボスの説明は続く。
「パーキンソン病の方は、天寿をまっとうします。」
病気や事故で死ぬのも天寿という言葉にあたると思っている私には、すぐにピンと来なかった。
「パーキンソン病は生命に関わらないです。
だから、難病指定なんです。
亡くなるまで、ずっと続きます。
だから医療費が補助されるんです。」
なるほど。
死にゃあしないけど、長く続くって意味ね。
「病気が進行したり、老衰してくると、ご自分で動けなくなります。
そのときにどうするか、考えてらっしゃいますか?
ご自宅で介護なさるか、施設か。
療養型というのもあります。
ショートステイを利用する方法などもあります。
いろいろご紹介できます。」
なるほどね。
本人、若い頃には「年を取ったら施設に入る」と言っていたが、
今は「自宅の畳の上で死にたい」と言っている。
ふたつは矛盾しないが、家にいたい、というのが正直なところのようだ。
「ご自分で動けなくなると、介護者ペースになります。
食事も排泄も、介護者のペースになるんです。
ご自分でやりたいことをやっている、今が実は一番介護者にとってたいへんな時です。」
ほんとかいな。
でも、今が一番たいへんなら、これからマシになると思えて、
ちょっと気が楽だ。
「4割引でやってください。」
私はよくひとに「得意なことは3割引くらいでやるのがちょうどいい」と言う。
4割引ときたか。
いやー、自分でできることは全部自分でやらして、なるべく手出ししてません。
※
「デイケアで体操やリハビリの筋トレをすると、
翌々日まで疲れが残って、動きづらいということですが。
体の疲れというよりは、メンタルの問題かもしれませんね。」
そうなんです。"動けない"と本人が言っても、体の動きは悪くはないんです。
気分的に動けないんでしょう。
「デイケアに行って、いろんな人がいる中で気を張って、
課題を楽しくこなして、運動して、
かなりテンション上がった状態で過ごした分、
翌日に落ち込むんでしょう。
そういう時は、動いてしまえば動けるし、動けば気分も軽くなってくるものです。
しかし、自分からは動けないから、他動的に動かすということが効果的です。」
だけど、家族がその役割はできない。
「ですから、デイケアの翌日に訪問して、疲れの様子を把握すると良いかもしれませんね。」
そうですそうです、お願いします!
あまり社交的でない。
人の集まるところへ行って、あれこれおしゃべりをしているよりは、
家で一人で本を読んでいるほうがいい。
けれど、デイケアに行ったら、周りから話しかけてくる。
常に緊張に取り囲まれている。
デイケアに通うようになって、もうすぐ3年経つ。
本人は"慣れた"と言うが、それは
ひとの集まりの中にいるのに慣れて緊張しなくなった、という意味ではなく、
毎週行っては緊張することに慣れた、といったくらいの意味だろう。
動ける間は動けることに感謝して大事に動いてもらいたいもんである。
動けるのに「動けない」などと言葉に出して言うと、
体はせっかく動けるのに不当な評価をされたようで、拗ねますよ。
「動く気分になれない」と、せめて正確に表現しましょう。
股関節の手術後に出た脚長差とパーキンソン病による前傾姿勢を改善するため、健側の右の靴に2cmの補高をする。
医療保険で訪問看護を受け始めた。
看護師はパーキンソン病とその介護者にある鬱傾向をよく理解している。
訪問看護のボスの説明は続く。
「パーキンソン病の方は、天寿をまっとうします。」
病気や事故で死ぬのも天寿という言葉にあたると思っている私には、すぐにピンと来なかった。
「パーキンソン病は生命に関わらないです。
だから、難病指定なんです。
亡くなるまで、ずっと続きます。
だから医療費が補助されるんです。」
なるほど。
死にゃあしないけど、長く続くって意味ね。
「病気が進行したり、老衰してくると、ご自分で動けなくなります。
そのときにどうするか、考えてらっしゃいますか?
ご自宅で介護なさるか、施設か。
療養型というのもあります。
ショートステイを利用する方法などもあります。
いろいろご紹介できます。」
なるほどね。
本人、若い頃には「年を取ったら施設に入る」と言っていたが、
今は「自宅の畳の上で死にたい」と言っている。
ふたつは矛盾しないが、家にいたい、というのが正直なところのようだ。
「ご自分で動けなくなると、介護者ペースになります。
食事も排泄も、介護者のペースになるんです。
ご自分でやりたいことをやっている、今が実は一番介護者にとってたいへんな時です。」
ほんとかいな。
でも、今が一番たいへんなら、これからマシになると思えて、
ちょっと気が楽だ。
「4割引でやってください。」
私はよくひとに「得意なことは3割引くらいでやるのがちょうどいい」と言う。
4割引ときたか。
いやー、自分でできることは全部自分でやらして、なるべく手出ししてません。
※
「デイケアで体操やリハビリの筋トレをすると、
翌々日まで疲れが残って、動きづらいということですが。
体の疲れというよりは、メンタルの問題かもしれませんね。」
そうなんです。"動けない"と本人が言っても、体の動きは悪くはないんです。
気分的に動けないんでしょう。
「デイケアに行って、いろんな人がいる中で気を張って、
課題を楽しくこなして、運動して、
かなりテンション上がった状態で過ごした分、
翌日に落ち込むんでしょう。
そういう時は、動いてしまえば動けるし、動けば気分も軽くなってくるものです。
しかし、自分からは動けないから、他動的に動かすということが効果的です。」
だけど、家族がその役割はできない。
「ですから、デイケアの翌日に訪問して、疲れの様子を把握すると良いかもしれませんね。」
そうですそうです、お願いします!
あまり社交的でない。
人の集まるところへ行って、あれこれおしゃべりをしているよりは、
家で一人で本を読んでいるほうがいい。
けれど、デイケアに行ったら、周りから話しかけてくる。
常に緊張に取り囲まれている。
デイケアに通うようになって、もうすぐ3年経つ。
本人は"慣れた"と言うが、それは
ひとの集まりの中にいるのに慣れて緊張しなくなった、という意味ではなく、
毎週行っては緊張することに慣れた、といったくらいの意味だろう。
動ける間は動けることに感謝して大事に動いてもらいたいもんである。
動けるのに「動けない」などと言葉に出して言うと、
体はせっかく動けるのに不当な評価をされたようで、拗ねますよ。
「動く気分になれない」と、せめて正確に表現しましょう。
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