犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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ショートステイ六日目 ハゼを伐る篇

2020年02月05日 | Do it myself
[あらすじ] 同居母86歳要介護2パーキンソン病認知症状少々、
2ヶ月に一度、十日間のショートステイ中。
今のうちに庭木の手入れをする。
電線に掛かるアワブキの枝を切った。

庭の南側の中央に、櫨の木が伸びている。
秋には葉が紅く色付く。
実は脂に包まれているので、多くの鳥がついばみに来る。

本当に、様々な鳥が来る。
メジロもシジュウカラもジョウビタキもツグミもヒヨドリもオナガもカラスも来る。
冬の寒い日に高カロリーな櫨の実は栄養的に効率が良いのだろう。



お隣さんは鳥が好きだ。
使っていない物干し台を処分しないのも、
竿を掛ける半円のところに夏蜜柑を鳥のために刺すためだし、
我が家から張り出した杏の木の枝を伐ってくれた切り口にも
やっぱり夏蜜柑を刺している。

朝に昼に夕に、上を見上げては鳥の姿を眺めている。
鳥は私にとっても庭の大きな楽しみなので、櫨は残す。



櫨は、誰かが若木をくれたものだと母は言う。
落ちた実からどんどん芽が出る。
小さいながらに形も紅葉も美しいので、盆栽をやったら楽しかろう。
そう思ったら、くれた人もそんなことを言っていたそうだ。

高く成長するので、20年だか何年だか前に、亡父が一度
地上1m弱のところでぶった切ったようだ。
しかし、そんくらいじゃ木は死なない。
そこから二又に分かれて、両方がすくすく伸びた。
切ったら増えちゃったってなもんだ。



二又のうちの一本を鳥のために残して、日当たりのために一本を伐ろう。

片方が無くなった図を想像して、どちらを切るか考える。



地上から3m以上、枝が無い。
その上の太い枝の一本にロープを掛けた。
これで自宅側に引っ張りながら、その下の幹を切れば、
お隣さんの方に倒れて行かずに済む。

大きく枝が張っているので、かなり重いだろう。
ハシゴを掛けて、少し高い位置で幹を切らないと、
倒れた木が大きくて庭の他の木を傷めてしまいそうだ。

私がハシゴの上でチェーンソーを使うとして、
誰かにロープを引っ張ってもらう必要が有る。



いつもいつも何から何まですみませんねえ、友人Mよ。
飼い犬ジーロくん14歳去勢オス慢性腎不全に点滴するために、
ほぼ毎日、手伝いに来てもらっている。
ついでに頼む。ずいぶん大きなついでだが。



友人Mは庭の真ん中でロープをしっかり引っ張っている。
体重を使って引っ張る。

私は隣の幹に掛け替えたハシゴの上に立ち、
木を倒す側、ロープで引っ張っている側にまずチェーンソーを入れる。
横に入れて、今度はその下から斜めに入れる。
三角に隙間が空く。
これでうまく倒れたくなってくれるか。どうか。



チェーンソーを進めるうちに、
自分の上を見上げて、太い枝がずっしりと広がっているのが、怖くなった。

うまく幹が切れたとして、この大枝が落ちたら、
私の上に落ちてくるではないか。
危ないでしょ。

ここはやはり、きちんとした手順でやるべし。
一人で作業する時と同じように、
切り落とす部分の枝をなるべく切って、軽くしてから大きい部分を切らないと、
自分が危険だわ。



一旦ハシゴを降りて、ハシゴを伸ばし直して、
隣の幹の高い位置の又に腰掛けて、安定して作業する。
これでいいのだ。

友人Mも、地上でロープを引っ張りながら
「軽くなったよ」と言っている。

幹にだいぶチェーンソーが入り、残りが少しになってきたら、
ロープを思い切り引いて、揺すってもらう。
倒れるなら倒れてくれたほうが早い。

しかし、うまく折れない。
倒したい方向と、幹が傾いている方向が違うのだ。
切り口から落とすような感じになるだろう。
チェーンソーを壊さないように用心しながら作業する。

なかなか落ちない。
ちょっと切ってはチェーンソーを外して、
ロープを引いてもらう。
その繰り返し。

つづく
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