犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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盆の習俗

2012年07月18日 | 踊る阿呆
大正大学のみたま祭り:盆の行事の中で、塩入住職が
去年と今年の講義で話した中から、ちょっと。


お盆の行事は、ひとくちに仏教行事とは言えず、
複合文化であることを頭においておかないと、理解できない。
あっちゃこっちゃの文化が合わさって、さらに日本での発展を経て、
今の形があるのだ。

今のお盆行事は、
お墓に収まってるご先祖さまの霊を丁寧にお迎えして、
ご馳走したり一緒に踊ったりして楽しませ、
最後には灯籠に乗っけて川へ流す。

おかしい。
かなりの接待をしてんのに、最後には流しちゃう。
お墓から迎えてんのに、川に流しちゃう。
ご先祖は来年、同じ川を上ってくるんだろうか?サケかアユの霊か?

これは、祖霊を大切に招く文化と、
霊はヤだから追い払おうという文化がごちゃ混ぜになっているのだ。
超いい加減。

盆という呼び名だが、
諸説あるが、先生が紹介してくれたのは、
イランのソグド人の"ウルバン"という習慣。
ウルバンは、夏に行われる収穫祭だ。
ソグド人の主食は小麦。青い麦の穂を供えるお祭りだ。
このウルバンがシルクロードをぽこぽこ移動して、
辿り着く頃には盂蘭盆となった、という説。

つまり、収穫祭だった。
今も、施餓鬼の棚には青い作物を数々お供えする。

それに、川へ流すというのは、水神祭も混ざっている。
施餓鬼の棚(たな)に幡(はた)を立てて祀る。
若い娘や牛はそもそも荒ぶる水神へのいけにえだった。
そんな残酷物語はウケないので、ラブストーリーにすり替えたのが、
七夕の物語、というわけ。

いやはや、もう。なんでもいいって。
遥か大陸の西方から、お祭りの習慣が伝わって来て、
中国仏教と合わさって混ざって形を作り、
それがまた東シナ海を渡り玄界灘の荒波を越え、
日本でまたいろんな人たちの思惑と折り合いを付け形作られた。

文化。
解き明かすほど、素晴らしいんだか馬鹿々々しいんだか
わかんなくなってくるもの。

まあ、楽しく踊りましょう~

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