南に向かって大きくガラス戸が開き、目の前には池がある。
池のわきには3年であっという間に4mを超えて育った
柳が枝を広げている。
ここ数年は夏の暑さが厳しいので、庭は花を作るというよりも、
木を植えて陰を作りたい。
去年までは勝手に生えて勝手に伸びた栴檀(センダン)が
青々と明るく枝を張っていたが、飽きたし、大きくなり過ぎると
手に負えないので、一昨年と去年でバッサリ切った。
代わりにその横に . . . 本文を読む
[あらすじ] 免疫力が下がると、身体はそれを補おうとして、極端に働いてしまうのではないだろうか。
そして、アレルギーや自己免疫疾患が出るのではないか。
だから、基礎的な免疫力を上げよう。
しかし、身体の仕組みは、単純ではない。
ひとつの目的のためにも、いくつかの要素が束になって関わっている。
一要素に問題が生じても、他の機能が使えていれば、大きな故障には至らないからだ。
たとえば、脳の中の血 . . . 本文を読む
風邪を引くと、枕元に本を集め、寝たいだけ寝る。
眠りたいだけ眠りたいが、眠り飽きてしまったり、症状に意識が行ってしまったりで
眠れない時間は長い。
そんなふうに気分のすぐれない時にも、引き込まれるくらい、
内容のおもしろいことはもちろん、軽妙な本が、風邪の時には必要だ。
図書館で借りようとしたら、何人かの予約がついていた。
今年刊行されて、芥川賞を囁かれている『火花』に至っては、
数百人の予約待 . . . 本文を読む
犬を二匹飼っている。
雄と雌の一腹子、つまり同じ時に産まれたきょうだいだ。
近所の竹林わきの道を通ると、
はみ出るように生えてきている筍をかじる。
ちょっと頭を覗かせているのを嗅ぎ付けては、
掘り出してかじり折って皮を剥いてズタズタにして
楽しむ。
雄の方だけの嗜好だ。
雌は見向きもせず、ただ先へ行きたいところを
立ち尽くして待っている。
家の中では雌が断然優位だ。
散歩中にだけ、彼の没頭で . . . 本文を読む
[あらすじ] 故事成語を用いて話すと、なんだか良いこと正しいことを言っている
ように感じがちだ。政治家はこれを戦略に使う。
では、故事成語は、本当に正しい良いものなのか。
正しさ良さとは何なのか。
中学の英語の授業で、衝撃を受けた。
A rolling stone gathers no moss
転がる石には苔は生えない、という諺の意味が、
英国と米国では異なるというのだ。
英国では、ころ . . . 本文を読む
[あらすじ] 身体の仕組みは、原因結果が一対一であるほど単純ではなく、
複雑なシステムを持つことによって故障しにくくなっている。
先日、そのような内容を説明するのに、導入に「三本の矢」という言葉を使った。
その際、あらためて「三本の矢」とはどんな逸話だったのか、
インターネットで検索して、確かめた。
すると、なにやら出るわ出るわ、「三本の矢」は流行語ですかい?というくらい。
どうやら、どこぞ . . . 本文を読む
ちょっとテレビで地元が映ると、ご近所中盛り上がる。
この盛り上がりっぷりがイナカよね~。
先日はキチハシが来た話を書いたけれど、アドマチだって来たんだぜ。
ブラタモが来たら嬉しいが、ワラコラのダータビはさすがに来ないだろうなー。
さて地元深大寺。
名物は蕎麦ってことになっている。
今では20数軒の蕎麦屋があるが、こんなに増えたのは昭和なかごろからの
ことのようだ。
少年の頃、深大寺で得度を受け . . . 本文を読む
三本の矢という話がある。
毛利元就が、子どもたちを集めて、一本の矢なら折られやすいが、
三本が束になった矢なら、折られにくい、と話したという故事だ。
一本じゃあ弱いけれど、三本の力を合わせればより強くなる。
単純に、3倍になったからではない。
一本の太い鉄筋を入れるのではなく、細い鉄筋を幾筋も入れるように、
束というものは構造的に、強い。
※
構造として、力学的に強い。というだけではなく、 . . . 本文を読む
一昨日は、庭の菖蒲を切って、ご近所に配った。
菖蒲は、花菖蒲とはまったく別の種類の植物だ。
花菖蒲はアヤメ科、菖蒲はサトイモ科である。
サトイモ科というと、水芭蕉なども仲間だ。
菖蒲は、水芭蕉の花の中身の部分だけ、といった
花を付ける。
お風呂に入れて菖蒲湯とするのは、
葉の形が刀に似ているから、なんてなことも言うけれど、
一番の理由は香りだろう。
漢方薬にもする根は、甘い香りを発する。
こ . . . 本文を読む
小川千甕展に行ってきた。
仏画の修行をし、西洋画を学び、
結局は南画に落ち着いた、ステキなおじいちゃんだった。
14歳から弟子入りしたという、十代の頃の模写作品が展示されていた。
細密な筆遣い。
一方で、夜は洋画を学んだという、十代の頃のデッサンもあった。
面でとらえて立体を描く。
泥絵具で描く、水彩で描く、筆で描き鉛筆で描きペンで描く。
仏画、日本的漫画、南画、水彩スケッチなどなど。
一人 . . . 本文を読む
近所にある市民体育館は、景観保持のため、建物の上に盛土して、
芝が植えてある。
てっぺんが四角い丘になっているのだ。
夕方、つまみとビールを持って行って、
日の暮れるまで本を読む。
日中の庭仕事で火照った体に、風が適当だ。
月と入れ替わりに、帰ることにする。 . . . 本文を読む
[あらすじ] 玄関先に花桃、金木犀、雑種の桜がはえている。
中でも金木犀と桜は建物に近い。
枝が張って、玄関の屋根にかぶさってしまっている。
枯葉や実が落ちて、屋根の上にたまる。
隣のおじさんにまで、「切らなくちゃ、屋根が傷んじゃうね」と言われた。
そういった屑の溜まった雨樋からは、雑草が伸びて、
今年はハルジオンなんか咲いちゃってる。
春紫苑は、別名「貧乏草」。
屋根から雑草が生えてるだけ . . . 本文を読む
木の枝は、時々切ってやらないと、混み過ぎる。
混み過ぎると奥の葉に日が当たらない。
陽射しを求めて、必要以上に枝が伸びる。
また混む。
この悪循環。
まず、枯れた枝は切る。
それから、形よく枝わかれした樹形になるように、
良い枝だけ残して、不要な枝を切っていく。
ここの判断が、ちょっと難しい。
切ったら残りの形がどうなるか、頭の中に描きながら切っていく。
※
桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿。
とい . . . 本文を読む
昨日毎月一日の法螺でした。
丁の字の読みの「てい」は漢音、「ちょう」は呉音。
このように漢字の音読みにはたいてい、2種類ある。
地域と時代の違い、と思っておけば大体間違いではない。
これについては後日あらためてねちねち書く。
それは措いても、左折する車の内輪差の中を通り抜けるのは、
本当の話、危険だ。
歩行者や自転車は特に運転者の視野に入りにくいし、
それに原付やバイクもスピードがあるだけに、 . . . 本文を読む