特急「スーパー白鳥28号」 (函館)
15時40分函館発。「スーパー北斗」はディーゼルカーであったが、「スーパー白鳥」電車である。五稜郭で函館本線と分れ、単線の江差線に入ってゆく。もともと江差線は非電化であったが、昭和63年(1988)の青函トンネルの開通(海峡線の開業)にあわせて電化され、ローカル線から特急列車や長大な貨物列車の走る路線となった。普通列車はワンマン運転のディーゼルカーが走っている。あまり高速で運転できないが、車窓に見える函館山や津軽海峡は素晴らしい。今はなき快速「海峡」の下り列車で、後方の車両に乗って車窓を眺めていると、津軽海峡に面した高台を列車がカーブでくねりながら走り、一番前では電気機関車が牽引しているのが見え、暮れてきた海を見ると漁火と函館山が見えたものである。
渡島当別を通過。札幌で購入したお土産のトラピストクッキーのトラピスト修道院の最寄駅だが訪れた事はない。ここは男子修道院であるが、函館市内にトラピスチヌ修道院という女子修道院があり、こちらは建物や前庭を拝見した事がある。函館空港に近いせいか、団体客が多かった。
列車は最初の停車駅木古内に到着。ただし単線だったので、ここまでに列車交換で運転停車はあった。この先の海峡線は北海道新幹線も走行する規格で建設されている。むろん複線である。特急列車は快走する。しかし次の停車駅知内に停車。ここは無人駅だが、道の駅が隣接されており、道の駅のほうを訪れた事がある。施設内では当地出身の歌手、北島三郎氏の歌が流されていた。知内を発車するといよいよ青函トンネルの入口はすぐである。このあたりの景色は私が最初に見た北海道でもあるのだ。最近フェリーでの北海道が多かったので、久しぶりの青函トンネルである。列車はトンネルの闇に入っていった。
「スーパー白鳥」の車両は気密性を高めてトンネル内でも快適であるとの事だったが、よくわからない。つまりトンネル外と同様に快適という事だろう。しばらく走ってトンネル内の吉岡海底に停車。もともと防災用の定点として建設されたが、トンネル開業と同時に見学用の海底駅となった。地上には出られない。薄暗い狭いホームから見学客が乗車してきた。トンネルの中央を通過。目印に青や緑の光が放たれているので、夜間でもトンネルの出入口や中央部は判るようになっている。やはり見学用の竜飛海底駅を通過。こちらは地上に出て、青函トンネル記念館を見学できる。世界一の長さだけにトンネル内を走っている時間も長い。ようやくトンネルから出る。津軽今別を通過し、中小国を通過する。海峡線はここまで、JR北海道もここまで。単線の津軽線に入ってゆく。本州最初の停車駅蟹田でJR東日本の乗務員と交代していた。
津軽線から見える海は青森湾である。風景も北海道と変わり、東北らしくなった気もする。それにしても車内は空いている。列車交換の運転停車もあり、17時37分青森着。ここで列車の進行方向が変わる。このまま行けば海に落ちるからだ。そちらには青函連絡船の乗り場があり、貨車も航送していたのだろう。この青森で客がドッと乗りこみ、自由席はほぼ満席となった。東北の特急列車らしくなった。青森発17時43分。複線電化の東北本線を快走する。快適な東北本線だが、途中に野辺地、三沢に停車すると、1時間足らずで18時40分、終着の八戸に到着した。 (つづく)
15時40分函館発。「スーパー北斗」はディーゼルカーであったが、「スーパー白鳥」電車である。五稜郭で函館本線と分れ、単線の江差線に入ってゆく。もともと江差線は非電化であったが、昭和63年(1988)の青函トンネルの開通(海峡線の開業)にあわせて電化され、ローカル線から特急列車や長大な貨物列車の走る路線となった。普通列車はワンマン運転のディーゼルカーが走っている。あまり高速で運転できないが、車窓に見える函館山や津軽海峡は素晴らしい。今はなき快速「海峡」の下り列車で、後方の車両に乗って車窓を眺めていると、津軽海峡に面した高台を列車がカーブでくねりながら走り、一番前では電気機関車が牽引しているのが見え、暮れてきた海を見ると漁火と函館山が見えたものである。
渡島当別を通過。札幌で購入したお土産のトラピストクッキーのトラピスト修道院の最寄駅だが訪れた事はない。ここは男子修道院であるが、函館市内にトラピスチヌ修道院という女子修道院があり、こちらは建物や前庭を拝見した事がある。函館空港に近いせいか、団体客が多かった。
列車は最初の停車駅木古内に到着。ただし単線だったので、ここまでに列車交換で運転停車はあった。この先の海峡線は北海道新幹線も走行する規格で建設されている。むろん複線である。特急列車は快走する。しかし次の停車駅知内に停車。ここは無人駅だが、道の駅が隣接されており、道の駅のほうを訪れた事がある。施設内では当地出身の歌手、北島三郎氏の歌が流されていた。知内を発車するといよいよ青函トンネルの入口はすぐである。このあたりの景色は私が最初に見た北海道でもあるのだ。最近フェリーでの北海道が多かったので、久しぶりの青函トンネルである。列車はトンネルの闇に入っていった。
「スーパー白鳥」の車両は気密性を高めてトンネル内でも快適であるとの事だったが、よくわからない。つまりトンネル外と同様に快適という事だろう。しばらく走ってトンネル内の吉岡海底に停車。もともと防災用の定点として建設されたが、トンネル開業と同時に見学用の海底駅となった。地上には出られない。薄暗い狭いホームから見学客が乗車してきた。トンネルの中央を通過。目印に青や緑の光が放たれているので、夜間でもトンネルの出入口や中央部は判るようになっている。やはり見学用の竜飛海底駅を通過。こちらは地上に出て、青函トンネル記念館を見学できる。世界一の長さだけにトンネル内を走っている時間も長い。ようやくトンネルから出る。津軽今別を通過し、中小国を通過する。海峡線はここまで、JR北海道もここまで。単線の津軽線に入ってゆく。本州最初の停車駅蟹田でJR東日本の乗務員と交代していた。
津軽線から見える海は青森湾である。風景も北海道と変わり、東北らしくなった気もする。それにしても車内は空いている。列車交換の運転停車もあり、17時37分青森着。ここで列車の進行方向が変わる。このまま行けば海に落ちるからだ。そちらには青函連絡船の乗り場があり、貨車も航送していたのだろう。この青森で客がドッと乗りこみ、自由席はほぼ満席となった。東北の特急列車らしくなった。青森発17時43分。複線電化の東北本線を快走する。快適な東北本線だが、途中に野辺地、三沢に停車すると、1時間足らずで18時40分、終着の八戸に到着した。 (つづく)