層雲峡にある「山のイタメシ屋・ビアグリル・キャニオン」へ、下山後北海洋さんと立ち寄った。
この店に入るのは私は初めてで、温泉街にある料理店は最初から期待しておらず、近年
まったく行かなくなっていたのだ。
『照り焼きハンバーグ・ピアット』 セルフサービスのコーヒー付きで880円(税込み) 。
ハンバーグはとてもおいしかった。これで全体にもう少しボリュームがあればいいのに。
わざわざ上川に行くのが面倒なときもある。手近でいい店を再発見できたかもしれない。
18(金) くもり
予報はくもりで、朝のうちまで晴れ間が残るかがポイントだった。
北海洋さんは白雲岳山頂で星を撮影するため、1:30頃出発したそうだ。そのあと朝の撮影で
緑岳へまわるという。そうすればもっと撮影機会は増えると、私も頭ではわかっていて、
そうしたい気持ちもあるのだが、私が彼と同じ行動をとったなら、とても体が持たないだろう。
本来、山岳写真を撮ろうとするのなら、彼くらいのバイタリティ、パワーが必用なのであって、
残念ながらそれが私にはないことはわかっている。
私のザック(山泊まり装備)もいい加減重いが、彼のは私の1.5倍くらい重量がありそうだ。
撮影装備(レンズの数など)も段違いに彼のほうが多く、重い。ニペソツに登る際などは、さらに
水を加えて担ぎ上げるのだからすごい。このパワーが私にもほしいと、うらやましくて仕方がないが、
ないものねだりをしてもしょうがない、できる範疇でやるしかない。
3:00起床行動開始。星の数も少なく、すでに上空薄い雲が広がっているらしい。東側に
どれだけ晴れのスペースが残っているかが問題だ。確認したいがテン場からは山の稜線に阻まれ見えず、
行くしかない。
緑岳ガレ場からの眺め(紅葉の状態)が万全ではないと判断して、この日も高根ヶ原へ向かう。
これだけ長く滞在して、ガレ場から一度も撮影しなかったのは珍しいことで、残念だが仕方ない、また次回だ。
緑岳の大きな山容を離れ、東側が見える場所まで来ると、地平線上空にわずかに晴れのスペースがあり、
これはうまくいくときれいな朝焼けが見られるパターンだ。しばらくすると地平線が真っ赤になって、
鮮やかな朝焼けが始まった。雲海を入れて写すなら緑岳からのほうが都合がいいが、ここに
陣取ったのだから仕方がない。緑岳をシルエットにして撮影を試みた。
かなり長時間の「朝焼けショー」が終わり、続いて太陽が照りつけたが、その時間はわずか10分ほどであったか。
短時間で何パターンか構図を変えてみたが、狙い通りに撮れているかは微妙。
今朝はあの朝焼けを見られただけで満足しなければいけないのかもしれない。
テントに戻り、緑岳から戻った北海洋さんと合流、すぐに雨が降り出す気配もないのでゆっくり休憩してから
下山準備にかかり、テントを撤収した。
9:00 下山開始。
頬をいっぱいに膨らませたシマリス。
緑岳ガレ場からの光景。トムラウシもまだがんばっている。鈍い光しか差さなくなっていたが、
かえってそれが幸いして、いい色合いに見えた。早くに色づいていた葉は落ち始めているが、
初めて見る人に歓声を上げさせるレベルには達していた。ダケカンバなどの黄色が、数日前より
ずいぶん色づきが進んでいる。
第一花畑付近のナナカマドの紅葉も、近くで見るとピークが過ぎているのがわかり、赤い色は
やはり3,4日前が見頃だったようだ。
12:20 高原温泉登山口到着。