旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

壁に恋した娘のように

2010-12-05 17:52:52 | 案山子と人と烏

12月2日(木) 関西は師走とは思えないような穏やかな晴天で、
気温もぐんぐん上昇しました。

写真のカマキリの卵はその日に産みつけられたようです。
玄関のすぐ横、この前掲載した写真の卵と同じ壁ですが、そこから高さはかなり下、
雨戸のすぐ横ではなく、壁のまん真ん中の位置です。

それにしてもカマキリ夫人には大人気のこの壁、好条件がそろっているんだろうか?
あまり位置が下の方だと、アリの襲撃を受けないかがちょっと心配だけど。

虫嫌いの親戚のおばちゃんが訪ねてきた時は「カマキリの卵?ま~気色悪い!」って
顔をしかめられるけど、毎年のようにツバメが巣を作るお宅もあることですし、
カマキリの卵が壁に張り付いている家がたまにあってもいいんじゃない?


♪ どうしようもないことは どうしようもないことは
  どうしようもないと
  つぶやきながら 雨が落ちてくる
  どうしようもないことは どうしようもないことは
  どうしようもないと
  この世界には そんなため息がある

  壁に恋した娘のように 壁をみつめて一日すごす 
  壁に心がもしもあるなら 壁よわたしを抱きしめて

  そんなことを言っても壁は壁
  何も聞かない 何も見ない
  それでもなお あなたを愛してる
  わたしを見ないあなただけを


               (片恋の歌/詩:谷山浩子)



   

たまたまその日、産卵真っ最中のところを母が見つけたようで、
産みつけた後もじっと動かず、ずいぶん長い間その場にたたずんでいたそうです。
翌朝もそのままの姿勢で動かずそこにいて、しばらくして見に行ったら、姿がなかったとか。
母によるとカマキリの色はこげ茶色、かなり衰弱しきっているように見えたらしい。
「こげ茶色」ってのがよくわからないけど、オンブバッタなどは自分の体の色を
変えるようですが、カマキリもそんなことができるのか? 死期が近い時に?
だとすると、この間産卵したカマキリと同一個体の可能性もあるが…
できたら別の個体であってほしいけど、卵の形や大きさからすると、
同じハラビロカマキリの仲間のもだと思われる、断定はできないけどなあ。

それにしても、カマキリがこの時期まで活動しているのはすごい、温暖化の影響?
和歌山あたりじゃ、蚊もまだブ~ンブ~ン飛んでるし。今日もすごく暖かくて、
庭に出る度にカマキリを探してみたけど見当たらなかった。代わりに見つけたのが…

   

イブキ(カイヅカイブキ)に産みつけられたカマキリの卵。よく見るとさらに近くに2個ありました!
ただし、そのうちの1個は今年のじゃなさそうなので、最低合計4個あることなります。

同じ個体のものだとしたらすごく多産のカマキリだったみたいですね。別の個体の可能性も
高くなりました。これで来季も種の保存が保たれそうですが、近親同志の交配が進むとすると
ちょっと心配になってきます。カマキリは私が考えているよりは行動範囲が広いようで、
エサ場(テリトリー)や交配相手を求めて、かなりの距離を移動するようです。

でも、裏の畑も近くにあった空き地(原っぱ)もすっかり宅地に変わってしまったし、
我が家はどんどん孤立する一方で、最近建立される家は駐車場を2台分確保する必要からか、
庭のない、家の周りをコンクリートで固められただけのものが多く、土の部分ってほとんどないから、
カマキリが移動するにはかなり厳しい状況になってきていると思われるのです。
が、私んちもあまり偉そうなことは言えず、家を立てた時に、駐車場をどうするかで迷ったけど、
結局、やはり2台分必要との結論で、庭を狭くせざるを得なかったからね。

前にテレビだったか新聞だったかで、「蝶の通り道」みたいな話をやってました。蝶が移動する際には
エネルギー(蜜)を補充するために、ある一定の間隔で花(花壇や鉢植えなど)が必要だそうです。
ですからそれを見て以来、たとえわずかでも家先に花を植えているお宅を見かける度に、
「蝶のために役だってるんですよ~」なんてひとり感心しているんです。

一方、カマキリが生存(移動)してゆくためには、どれくらいの環境が必要なのかを私は知らないけど、
「あれ、こんなところに!」って町中でも、時々カマキリの姿を目にすることがあります。
ですから皆さんも、蝶やカマキリのために、少しでも花や木を植えて愛でてやってください。



あれ?何の話だったかな? ずいぶん長くなってしまった…
年賀状はまた次の休みにでも作成しよう。




  


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