★NHK大河、青天を衝け
このドラマを見ていると、最近の視聴率は12%台へと落ち込み、右下がり急降下とは納得ですね。
渋沢栄一(吉沢亮)が主役というより、徳川慶喜(草彅剛)が主役のように扱われているから、主客転倒とはこのこと。
また、渋沢栄一の伝記小説本は、故・城山三郎の著作「勇気堂々」が有名だが、別の原作に頼ったせいか、渋沢栄一の波乱万丈なる冒険物語が事務役人のように平易で、全く「勇気堂々」ではない。
個人的には、昔、城山さんの「勇気堂々」を読み始めた時は、余りの面白さに夜も寝ずに読み耽ったものだったが、NHKドラマを見ていると、何とまあ退屈なことか。
渋沢栄一を描くというより、幕末史に重きを置いて、しかも徳川慶喜を中心に描いているから、貴族的風景が濃くなり単調である。
一方、吉沢亮の成長ぶりが見えてこない。
「男子、三日会わざれば刮目深し」という言葉があるが、百姓、尊王志士、武家侍、欧州留学組という新知識人の開化エリートであるにも関わらず、その成長ぶりが画面から伝わって来ない。
それは、役者としての吉沢亮の演技力の問題なのか、それとも演出家の力量の問題なのか。
★ファスト映画
映画を10分ほどの長さに無断編集した「ファスト映画」と呼ばれる短編映画が、ネットに相次いで投稿されている。
投稿者に広告料が入ることから、映画数は一時、2000本以上になったという。
数年前から海外で始まり、それが日本にも広まった。
これは著作権法違反です。
映画製作には莫大なコストと時間がかかっており、それを制作元に無断で編集して発表、収入を得ることは犯罪です。
だからこの前、1千万円を超える損害賠償が映画会社からコピー男に請求されたばかり。
手口は、レンタルビデオ店からDVD映画を借り、パソコンの編集ソフトで10分に要約する。
映画視聴は無料だが、視聴されるとユーチューブから広告料が支払われる仕組みで、月に10万円ほどの収入になるという。
あるコピー男は、「自分の創作物であり、違法性はない」と主張するが、法律の前に常識にかからない。
(じゅうめい)