光山鉄道管理局・アーカイブス

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偉大なる凡庸の系譜・「TOMIXの」オハ35系

2014-11-25 16:44:18 | 車両・客車・貨車
 今回も客車の話です。
 先日中古ショップでオハ35系の出物があり一時に7両位増備されました。
 但し、いずれもTOMIXの初期型です。

 この「TOMIXのオハ35系」と言うのも私にとっては思い出深い客車のひとつです。

 昭和51年、はじめてTOMIXというブランドが紹介された時に最初のオリジナル車両として登場したのがこのオハ35系でした。
 これが出るまではNの完成品の客車と言えば実質的に関水金属の20系とオハ31系のみ。

 GMの客車キットもそれなりに普及していた時期ではあったのですが、田舎の店では全機種が揃っているという事は滅多にありませんでした。
 しかもキットと言う形式だけあって完成品に見劣りしない物にするには最低限ユーザーによる塗装が必須、軽量車に至ってはサッシの色差しがないと様にならないという事もあって値段の安さの割には敷居の高い存在でした。

 つまりあの当時、ED75やD51辺りが牽引するのにふさわしい客車が無かったというのが実情だった訳です。
 正にそんなタイミングで登場したのが完成品のオハ35系だった訳であっという間に普及した記憶があります。
 ある意味TOMIXブランドの認知と普及の陰の立役者はこのオハ35系だったとも言えます。

 当時は「旧客の普通列車が普通に見られた」ぎりぎり最後のタイミングだっただけに「普通の客車列車」が組めるというのは相当な魅力でした。
 私も中断前には2、3両のオハ35&オハフ33を入線させておりこれまた当時登場したばかりのエンドウのEF58やKATOのDD13に牽かせておりました。

 今回入線したモデルは車輪が金属製なところから見ても後から生産されたバージョンです。
 確か最初のモデルは青のみ、後からぶどう色の仕様が追加されましたがこのカラバリの追加で更に使いやすい客車としての地位を確立した感があります。
 今見ても造形はそれほど悪くありませんし、台車の転がりのスムーズさは当時のKATOのそれと遜色ないレベルでした。
 それだけに最近のマイクロとかKATOの機関車と組ませても中々様になりますし。

 その意味ではこのオハ35系も「偉大なる凡庸」の称号が似合います。