先日、中野の古本屋さんで見つけてきた古雑誌から
昭和40年代前半、50年以上前の「子供の科学」です。
(正確には1968年の2月号と10月号)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/1f/6fe52b9a13ad257ae7e8f49f63fe5b9c.jpg)
子供の科学自体は近日創刊100周年を迎えるのだそうで数ある科学史の中でも群を抜いた息の長さを誇る老舗雑誌です。
私がリアルタイムでこれを読んでいたのは昭和50年代初めころの一時期。
「鉄道模型趣味」「模型とラジオ」と並んで「鉄道模型の工作記事が掲載されていた」数少ない雑誌だったことが大きかったです。
そのころのメイン記事は当時の風潮を反映して9ミリゲージの軽便鉄道の工作が中心でした。(あの頃はNゲージの小型機関車が続々リリースされ始めた時期でHOスケールのナローモデルの最初のブームが始まった時期でもあります)
ですが当時の私が本誌を読んで覚えたことと言ったら「バナナをフリーザーで凍らせるおやつの作り方」くらいのもので我ながらなんともです(大汗)
今回入手した子供の科学(略称「子・科」)はそれよりも10年位前の時期ですが私が読んでいたころよりもはるかに活字の分量が多く、相当に読みごたえがあります。
もちろん今の私のお目当ては「鉄道模型の工作記事」という事になりますが、時期が時期だけにメインストリームは当然16番モデルです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/4c/e131d45adc4824c9664d2296ad109a7f.jpg)
(誠文堂新光社「子供の科学」1967年10月号73Pより画像引用)
「1+B+B+1タイプ D型電気機関車の作り方」
先輪付きのED級の電気機関車ですが「1+B+B+1タイプ」という呼称は当時のTMSや模型と工作でもあまり見たことのないものです。
子供が作るという前提での工作法の記事ですから材料の種類や図面、図版はきわめて豊富。前に紹介した「鉄道模型の友」のそれに匹敵します。
今の目で写真を見る限り、細密とかリアリティにそれほど意を使ったものには見えないのですが、今なら出来合いのパーツの組み合わせで済まされそうな「先輪デッキ付きの一体型台車枠をブラスでフルスクラッチ」させる中身になっているのが凄い!
シャシ(床板)は木製、車体はペーパー製ラッカー塗装というのもあの時代らしいです。
動力系がどうにかなるなら40,50代のおっさんがこれをもとにブラス工作の練習用に1両自作しても面白いのではないでしょうか。
(何しろ本誌は対象が当時の小・中学生ですからw)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/b3/84df94c4fc2468580d7533809ddb77c8.jpg)
(誠文堂新光社「子供の科学」1968年2月号73Pより画像引用)
2月号の記事は12M級小型電車 モハニ92の記事ですがこちらは台車をはじめ市販パーツ利用の比率が高くもう少しイージーなレベルになっています。
もう一つ興味深いのはレイアウトの製作記事なのですが
ほかの雑誌(もちろん専門誌を含む)が誰かの製作記とか、配線、シーナリィの技法が重点なのに対し本誌では「レイアウトプランを実行にうつすための注意」という基礎的な部分に意を用いているのが特徴的です。
ベースの形状の選び方、勾配や引き込み線の設定や複線間隔の取り方など、入門書ですらややおざなりになりがちなところを「雑誌の連載記事」で一章丸ごとつかって説明するのですから読むほうも印象に残りやすいですし、何より解説が丁寧です。
因みに2月号の記事はは今でもビギナーの頭を痛くさせる「リバース区間の配線の決め方」(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/49/af05a1b2aa16dac48bca6bffd8229e1d.jpg)
(誠文堂新光社「子供の科学」1967年10月号77Pより画像引用)
レイアウトの製作法の記事としては間違いなく今でもトップクラスの完成度ではないかと思いますが(以前からの私の持論に矛盾してしまうのですが)もしこれが一冊にまとまった入門書だったら大概のビギナーは面倒くさがって読み飛ばしてしまいそうな部分でもあると思います。
その意味では雑誌の連載でネタを小出しにして継続して読んでもらうというのは(学校のカリキュラムみたいですが)覚えてもらうのはいい方法だった気もしますが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/d3/0bc4bd2fe9746c377dbbeddefaa5179c.jpg)
先日の「鉄道模型の友」と言い本誌と言い、40,50年前の工作誌の熱気は凄まじいものがあります。
昭和40年代前半、50年以上前の「子供の科学」です。
(正確には1968年の2月号と10月号)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/1f/6fe52b9a13ad257ae7e8f49f63fe5b9c.jpg)
子供の科学自体は近日創刊100周年を迎えるのだそうで数ある科学史の中でも群を抜いた息の長さを誇る老舗雑誌です。
私がリアルタイムでこれを読んでいたのは昭和50年代初めころの一時期。
「鉄道模型趣味」「模型とラジオ」と並んで「鉄道模型の工作記事が掲載されていた」数少ない雑誌だったことが大きかったです。
そのころのメイン記事は当時の風潮を反映して9ミリゲージの軽便鉄道の工作が中心でした。(あの頃はNゲージの小型機関車が続々リリースされ始めた時期でHOスケールのナローモデルの最初のブームが始まった時期でもあります)
ですが当時の私が本誌を読んで覚えたことと言ったら「バナナをフリーザーで凍らせるおやつの作り方」くらいのもので我ながらなんともです(大汗)
今回入手した子供の科学(略称「子・科」)はそれよりも10年位前の時期ですが私が読んでいたころよりもはるかに活字の分量が多く、相当に読みごたえがあります。
もちろん今の私のお目当ては「鉄道模型の工作記事」という事になりますが、時期が時期だけにメインストリームは当然16番モデルです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/4c/e131d45adc4824c9664d2296ad109a7f.jpg)
(誠文堂新光社「子供の科学」1967年10月号73Pより画像引用)
「1+B+B+1タイプ D型電気機関車の作り方」
先輪付きのED級の電気機関車ですが「1+B+B+1タイプ」という呼称は当時のTMSや模型と工作でもあまり見たことのないものです。
子供が作るという前提での工作法の記事ですから材料の種類や図面、図版はきわめて豊富。前に紹介した「鉄道模型の友」のそれに匹敵します。
今の目で写真を見る限り、細密とかリアリティにそれほど意を使ったものには見えないのですが、今なら出来合いのパーツの組み合わせで済まされそうな「先輪デッキ付きの一体型台車枠をブラスでフルスクラッチ」させる中身になっているのが凄い!
シャシ(床板)は木製、車体はペーパー製ラッカー塗装というのもあの時代らしいです。
動力系がどうにかなるなら40,50代のおっさんがこれをもとにブラス工作の練習用に1両自作しても面白いのではないでしょうか。
(何しろ本誌は対象が当時の小・中学生ですからw)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/b3/84df94c4fc2468580d7533809ddb77c8.jpg)
(誠文堂新光社「子供の科学」1968年2月号73Pより画像引用)
2月号の記事は12M級小型電車 モハニ92の記事ですがこちらは台車をはじめ市販パーツ利用の比率が高くもう少しイージーなレベルになっています。
もう一つ興味深いのはレイアウトの製作記事なのですが
ほかの雑誌(もちろん専門誌を含む)が誰かの製作記とか、配線、シーナリィの技法が重点なのに対し本誌では「レイアウトプランを実行にうつすための注意」という基礎的な部分に意を用いているのが特徴的です。
ベースの形状の選び方、勾配や引き込み線の設定や複線間隔の取り方など、入門書ですらややおざなりになりがちなところを「雑誌の連載記事」で一章丸ごとつかって説明するのですから読むほうも印象に残りやすいですし、何より解説が丁寧です。
因みに2月号の記事はは今でもビギナーの頭を痛くさせる「リバース区間の配線の決め方」(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/49/af05a1b2aa16dac48bca6bffd8229e1d.jpg)
(誠文堂新光社「子供の科学」1967年10月号77Pより画像引用)
レイアウトの製作法の記事としては間違いなく今でもトップクラスの完成度ではないかと思いますが(以前からの私の持論に矛盾してしまうのですが)もしこれが一冊にまとまった入門書だったら大概のビギナーは面倒くさがって読み飛ばしてしまいそうな部分でもあると思います。
その意味では雑誌の連載でネタを小出しにして継続して読んでもらうというのは(学校のカリキュラムみたいですが)覚えてもらうのはいい方法だった気もしますが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/d3/0bc4bd2fe9746c377dbbeddefaa5179c.jpg)
先日の「鉄道模型の友」と言い本誌と言い、40,50年前の工作誌の熱気は凄まじいものがあります。