光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

蟄居と「みにちゅあーと」

2020-04-09 05:29:33 | ストラクチャー

 桜も咲きかけというこの季節、先日の知事の呼びかけもあってこの週末は外出自粛ムード一色。
 どうかすると金曜日の段階で駆け込み上京している人達までいるとの事で緊迫感と「なにやらよくわからん」がないまぜになった変な心持です。

 まあ、それを切り離してもこの週末は3月末としては冷え込みがきつく、どうかすると首都圏には大雪の可能性まであるとの事ですから肺炎騒ぎがなくとも外出には二の足を踏みそうです。

 という訳で当面は休日と言えども自宅蟄居状態というのが当たり前になりそうですが、こういう時を使ってできるインドアな趣味として鉄道模型で手を使って少しでも気晴らしをしたいところです。

 前にも書いたように私の場合性に合いそうなことと言えば工作か読書か運転という事になりますが、今回は主に作る方で。
 雨天下でもできる自宅の工作というとキットメイクか自作がまず思いつきますが、ウィルスが怖くて家にいる人間がシンナーや塗料をバンバン使うプラ工作や半田の鉛、ヤニの影響を受ける金属工作というのもなんだかという気もします。

 シンナー接着や塗装(もっともこれは悪天候下では基本禁じ手ですが)の影響を受けず、それでいて「工作したぞ、手を使っているぞ」という達成感のある工作は何か?
 そこまで考えて思い出したのが10年ほど前からと気に入ったモデルをちょこちょこ買いだめていながら事実上積みプラ化していたさんけいの「みにちゅあーと」です。

 ペーパー製なので基本カッターとピンセット、木工ボンドで足りますし色紙を組み合わせる独特な工法ゆえに素組みなら塗装の必要もありません(もっとも、モデルの性質上ウェザリングはやりたいことが多いですが)
 「そうだこれだ」と思い出して押し入れの中から未組み立てのみにちゅあーとを発掘してみたらこれがまあ出るわ出るわ。

 商店街が一つできるくらいのボリュームはたっぷりありそうです。

 年に一つか二つしか買わなくともそれを10年も続ければそれなりに溜まるものです。

  このシリーズはアイテムによる工作の難易度の幅が広く小さくても手間がかかる建物があり、どうかすると完成まで1週間くらい掛かるものもあるのでこうした蟄居中の工作には打ってつけの気がします。

 という訳でさっそく平日の就寝前のひと時が積みキットの消化に費やされることになります。それぞれの進捗などは随時このブログでも紹介するつもりです。

久しぶりに485系を走らせて

2020-04-08 05:27:25 | 車輌・電車

 この間、件の肺炎騒ぎに関連して自分の気持ちを落ち着けるレイアウト運転をした話をしましたが、あれから2週間以上経っても事態は一向に良くなりません。天候は春らしくなり桜までほころび始めているというのに私も、そして世間も何となく沈鬱です。

 今日も帰宅後になにかくさくさして来たのでレイアウトでの運転です。


 今回は自分の思い出というか幼少時の旅行体験に直結した編成をやりたくなり、久しぶりにKATO旧製品の485系電気釜の「はつかり」を走らせました。
 尤も、私のイメージでは485系というと先に連想するのは「やまびこ」の方で「はつかり」はどちらかというと583系を連想してしまうのですが。

 とはいえ、アイボリーと赤の組み合わせの特急色には今となってみれば独特のノスタルジーを感じるのも確かです。
 今回の編成にはつながっていないのですがこれに食堂車でも加わっていれば「昭和の特急電車」そのまんまのイメージがよみがえることは必至(笑)
 そして「東京へ直通するデンシャ」という当時の憧憬も思い出されます。
 おそらくこれは都会から離れた田舎住まいの子供たちにとっても共通の印象ではないでしょうか。
 新幹線のように専用の線路を疾走するのではなく、誰でもが踏切で眺められる、ご近所止まりの普通電車とか旧客の列車に交じって走るが特急列車故の身近さも遠い都会へのあこがれを掻き立てている気がします。


 そんなノスタルジーの対象であった485系も今ではすっかり激減。というか殆どがお座敷電車化してイメージを変えてしまっていますが。


 今回は久しぶりにノスタルジーと思い出を感じながらの運転になりました。
 たまにはこういうのもいいものです。

月刊「地理」とレイアウト

2020-04-07 05:22:22 | 書籍
 今回は先日の朝刊の1面下のいわゆる「三八広告」を見たのがきっかけで見つけたネタです。

 2月に発売された月刊「地理」という雑誌。
 その名の通り地理、地学の専門誌(とはいえ趣味性が強い印象ですが)の様なのですが3月号の特集
 「ジオラマの世界 見る・知る・魅せる」というタイトルに惹かれました。

 なんとなく専門誌っぽい体裁に見えたので近所で一番大きな書店を探して購入しましたが、そこいらの小規模な書店だと見つけにくいかもしれません。

 ジオラマと鉄道模型のレイアウトは似ている所もあれば異なる所もあり、ジオラマの事を書いていればそれがすぐレイアウト派も読める、応用できるとは限らないのですが、この号の表紙には鉄コレのレールバスが走る風景だったので幾分レイアウト向けの要素もあるのかなというのが最初の印象でした。
 で、この特集の目次を俯瞰すると

「鉄道模型レイアウトから人と自然の織りなす”ジオ ラマ”へ」
「リアルを越えるファンタスティックジオラマ世界を構築する」
「私がジオラマを作り、ジオラマが私を作る」
「家族のためにジオラマを作るー地理的想像力を培うおもちゃ・家宝としてー」

 などなど、レイアウト派にはなかなか魅力的かつ挑戦的なタイトルが並んでいます。
 地理の雑誌という事でジオラマと言っても最初は博物館にでもあるような実景準拠の展示品のようなものを想像していたのですが、この特集ではもっぱら作り手のイマジネーションとセンスに依拠した「アートとしてのジオラマ」に軸足を置いている印象でした。
 筆者の中にはジオコレの普及の影響からか、レイアウトからこの世界に足を踏み入れた層も結構あるようで線路があって電車が走るジオラマ(というかパイク)も結構あるのですが、サイズは一般的なものよりも小さく、むしろ限られたスペースに作者の見せたいものを凝縮させ、ベースの外の世界を観る者に想像させるようなアートとしてのジオラマを志向しています。

(感覚的には「会津ヨシ!」さんのアート系モジュールや、ジオラマ工房「フロル」さんの作例にごく近い方向性と思います)

 それもあってでしょうか、ジオラマの特集なのに女性の投稿者(共著を含む)が半分近くを占めているのも特徴でして、専門誌になかった視点やセンスを感じさせられるのも収穫でした。
(言われてみれば、私の所属するクラブの女性メンバーのモジュールや車両加工のセンスに近い感じもしました)
 あと野中健一氏の様に、レイアウトを作るだけでなくその舞台となる地域のタウン誌や新聞記事(もちろん架空)まで作って架空風景にイメージとしての厚みを与える試みをしていてこれなどはものすごくリスペクトされました。
 (私のレイアウトで架空風景のリアリティとしてはせいぜいが看板の自作レベルだったのですがそれらの更に上を行っていますね。こういうの、やってみたいです)

 ですから題材は鉄道やその周辺だけに限らず、様々なアプローチが載っていますし、それらを一気読みすると鉄道模型誌とはまた違った開放感を感じさせてくれる特集でした。
 こうした形でのジオラマ製作はジオコレの登場以降、徐々に層を増やしている言わば勃興期に当たる趣味と言えるのですが、こうした時期に特有の「ジオラマを作ることそれ自体が理屈抜きに楽しい」という筆者たちの熱気と意気が感じられるのです。
 これと似た感覚はNゲージが普及し始めた70年代から80年代初めにかけての空気に似ている感じもします。

 とはいえ、投稿者の中には「N」のセクション製作記事でお馴染みの坂本直樹氏や全国高校鉄道模型コンテストの常連、横浜富士見丘学園地理研究部顧問の中山憲一氏の名前も見えますからレイアウト派のファンが見てもそれほど違和感はないと思います。

 私個人の志向は専門誌などに載っている凄腕レイアウトのリアル志向と本誌の掲載されているアート志向の中間くらい(つまりどっちつかず、中途半端汗)と思っていますが、それゆえにどこか一本筋の通った主張のあるレイアウトを目指すべきかなとか思ったりしています。

(作例写真は本誌の掲載物とシンクロしていません)

バックマンのNゲージストラクチャーから「銀行」

2020-04-05 05:58:50 | ストラクチャー
 トミーナインスケールでも売られていたバックマンの懐かしNゲージストラクチャーから

 今回は「銀行」です。

 Nゲージで「銀行」というとジオタウンや町並みコレクションの古風でどっしりとしたストラクチャーがまず出てくるのですが、こちらは同じ銀行でも近郊なんかによくあるタイプの近代的かつ小ぶりな支店、出張所といった趣です。
 (但し外見の雰囲気からするとこれを日本風のレイアウトに使うならせいぜい1970年代後半から1980年代頃までではないかと思います)


 バックマンのストラクチャーの特徴として店舗系の建物では内装や家具のほか、一部は人形、車なんかも固定されている事ですが、こちらも店内のカウンターなどが表現されています。ベースに照明用の穴も開けてありますからチップLEDでも仕込めば今でも通用する出来と思います。

 よく覗いてみるとカウンターの奥に「大金庫」が鎮座しているのが見えます。これには驚きました。
 ドアもよく見ると「回転式ガラスドア」

 カーポートのミニカーはボディだけの簡易なものですが既製のミニカーセットとは異なる車種なので足回りをつけてやってもいいかもしれません (ただし車種は完全なオリジナルw)


 ただ、これまたバックマンのストラクチャーにほぼ共通する欠点としてベースがしなっている事が多いのが困り物。本格的にレストアするならベースから建物を切り離しプラ板なんかで切り直したベースに家具や人形を取り付けて建物を被せる方が良いと思います(建物そのものはしなりや狂いは少ないですから)

鉄コレのクモヤ143のはなし

2020-04-04 05:56:55 | 車輌・電車
 今回は鉄コレの埋蔵金車両から

 昨年リリースのNewDays限定JR東日本鉄コレ第一弾からクモヤ143 51をば。
 「クモヤ」を名乗ってはいますが外見から見て見当が付くように元々は荷物電車のクモニ143-4です。
 昭和53年(1978年)にクモニ143として製造された当初は荷物電車として活躍していたのですが、荷物電車の輸送が昭和61年(1986年)に廃止された事で事業用車扱いになり専ら牽引用途に用いられたとの事です。

 当のクモニ143は鉄コレの第20弾で出ていますが、外見上は車番を変えた他はスカートの撤去が目立つくらいで他は殆ど変更されておらずカラーリングも湘南色の塗り分けのまま。

 なので、レイアウト上では普通に荷物電車として使っても問題はなさそうです。

 ただ、実車は牽引車だったことで「双頭式連結器」を装備したそうですが流石に鉄コレでそこまでは再現されなかった様です。
 EF63辺りのカプラーでも移植すれば面白いかもしれませんが、そのカプラーが手元にないので机上の空論ですが(汗)

 そのクモニ143、以前も紹介しましたが、鉄コレ仕様の他にKATOとしなのマイクロ版が既に入線しており、今回のクモヤ143を加えると同一形式の荷物&事業車が都合4両も揃う事になります。
 これがまた製造時期やメーカーによる違いがなかなか面白いのですが、中でもKATOと鉄コレのクモニはいずれも後にクモヤ143になった5号機。
 今回のクモヤ143 51号機の兄弟分に当たる52号機の種車でもあります。
 実はついさっきその事に気が付いたりして(笑)

レイアウト用の人形のはなし

2020-04-02 05:52:17 | アクセサリー
 今年は例の騒ぎもあって、モジュールを持ち込むイベントがあるかどうかもはっきりしないですがモジュールやレイアウトに手を加えること自体は続けたいと思います。
 実は今回のイベントに出す予定のモジュールはかなり前に製作した物なのですが街並み風景が中心で車の通りもそれなりにある物でありながら「全くの無人状態」という弱点があります。


 ごく初期の製作という事もあったのですが、当時はレイアウトに人形を配するメリットを私自身よく認識していなかったので移動時の破損を減らす意味でも敢えて人形を配置しなかったのです。

 ですが今では当時とは全く逆で人っ子ひとりいないレイアウトとかモジュールというものが考えられないくらいに人形を配置しまくっていますから我ながらわからないものです。
 今回の改修の柱のひとつも「モジュールの無人状態の解消」ですが、昨年来補充している人形類のいくつかはその際に役立ちそうです。


 YFSの「サトウさんとモブさん」計130人
 モブというのは直訳すれば「群衆」となりますがアニメなんかでは「その他大勢」といった無性格な背景キャラといった意味の言葉になりますか。実景では群衆といえども一人一人が性格や個性を持っているもので二人として同じ人はいないものですが(当たり前か)レイアウトやジオラマの世界ではこうした無性格なキャラを背景に配することで主役を引き立たせるという使い方もできます。

 このセットが想定しているモブキャラはほとんど似たような色の服装と背格好、適度に省略されたディテールですが本来はホームなどの背景用群衆を想定しています。ただ、モブさんだけでは却ってリアリティを欠きますから「サトウさん」という前景用のよりディテール(描きこみ)の多い人形を組み合わせて使う様になっています。これは横断歩道の前とか踏切周辺なんかにも応用が利くと思います。

 同じ人形でもこちらは一点物と言いますか、他に使いようのないシーン限定のフィギュアといえます。
 これは昨年秋葉のポポ〇デッタで見つけた「救急隊と患者(あるいはけが人)」です。
 そこでは同型のフィギュアが数セットバーゲンされていたのですが流石に二つ以上買うのはためらわれました。

 それはそうでしょう、事故現場でも火災現場でも「全く同じポージングの救急搬送が二つも三つも並んでいたらそっちの方が不自然ですから」
 これはプライザーの奴だったと思いますが、こういうのが製品として商売になる(くらい売れている)という事自体が凄いと思います。

 最後に甲府モデルの「鳥」
 これもアイデアとして面白いと思います。というか「あるようでなかったアクセサリ」
 ペーパーの切り抜きなので平面なのは仕方ありませんが小鳥ならそれほど不自然ではないと思います。家の屋根の上に数羽並べるもよし、駅前広場の土鳩よろしくアトランダムの配置するもよし。
 町中の廃ビルの屋上に大量に巣食わせても面白いと思います(廃ビルの屋上が近場のカラスや鳥の巣窟になっているケースは意外と多い)

大月駅で京王の電車などを見るはなし

2020-04-01 05:49:33 | 旅行・探訪・イベントなど
 久しぶりに実車のはなしから

 先日の平日休のおり、ちょっと所用がありまして電車で大月まで出かけた時のはなしです。
 大月なんて近場もいいところでいつもの私なら車で出かけてしまう事の方が多く、駅として大月を使うなんてのは実をいうと殆どありません。
 が、たまに電車で出かけてみるとこれはこれで結構新鮮だったりしました。

 行きの電車は中央線では定番の211系長野色。115系時代はいわゆる「山スカ色」のブルーとアイボリーという私好みのカラーリングと115系の人徳といえる「ボックスシート」の存在で各駅停車の旅を楽しませてくれていたのですが、今回のは事もあろうに1両丸ごとベンチシートの配列で私を腐らせること夥しい(涙)
 おまけに平日のラッシュ時を外れるとご覧の通りのガラガラぶりなのにこれまた参ります。
 しかも東京辺りと違い電車に広告を出すというニーズが少ないのか、見事なくらいそっけない車内風景が現出しています。
 身延線の313系だってJR東海の観光案内ポスターくらいはつけていたのに(笑)

 肺炎騒動の影響からか電車で買い物に行くニードも多少は減っているのかもしれないですがそれにしても侘しい。

 最も、反対側に客がいないのでパノラマな風景を楽しむことができたのがせめてもです。


 大月駅のお目当てと言えばやはり「富士急行の電車を見る事」です。
 昨年秋の電車祭りの折に乗った「NARUTO」電車が相変わらず居たのに少し懐かしさを感じますが、隣の1000系は京王復刻塗装!
 やはり私のイメージする京王と言えばこのカラーリング!
 望外のお出迎えに少しわくわくさせてくれました。

 現行の6000系は国鉄205系、1000系は京王5000系がベースですが京王が1372ミリ軌間だったので現役時代はこの二つのツーショット自体がありえないわけですが、改軌した譲渡車が活躍する地方私鉄ならではのお楽しみではあります。
 こんなところが地方私鉄にレイアウトっぽさを感じさせる一因かもしれません。いい機会に6000系の「復活山手線カラー」でもやってくれればこの2ショットもシュールさが倍増しそうですw

 そういえば鉄コレの京王復刻塗装車は一畑の仕様を持っているのですが、富士急行の奴は持っていません。もし出物でもあれば買ってみようかなとか思い始めました(汗)