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京都府大山崎町・松田遺跡 弥生時代後期の八角形の竪穴式住居跡と、奈良末~平安初頭の掘立柱建物跡を確認

2011年09月14日 | Weblog
 京都府埋蔵文化財調査研究センターが13日、大山崎町円明寺一丁田の松田遺跡から、底面が八角形(1辺・1.8m)をした弥生時代後期(2世紀)の竪穴式住居跡1基が見つかったと発表した。 同じ構造の住居跡が播磨地方で多く出土しており、同センターは、この地方から移り住んだ有力者の住居だったのではと推測している。
 底面からは直径16~18cmの柱穴跡7基、壁際の4カ所からは、土を盛り上げて作ったベッド状の遺構がそれぞれ出土した。床面からは日用品の高杯や甕などが見つかった。 松田遺跡から弥生時代後期の遺構が出土したのは初めて。

 このほか、長岡京期を含む奈良時代末期-平安時代初期(8世紀末~9世紀前半)の一部瓦葺きとみられる掘立柱建物跡が出土した。 「山城国府」だった可能性もあるという。
 8基見つかった柱穴跡(柱の直径は推定40cm)の間隔から、東西6・3m、南北は5・4m以上の大きさとみられる。 西側の溝からは、長岡京期を含む時代の高杯や土器、平瓦が大量に発見された。 過去の調査でも近隣から同じ時代の掘立柱建物跡が出土している。

 現地説明会は17日(土)午前10時半から開かれる。

[参考:京都新聞、朝日新聞]

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