能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

成功するシニアビジネスの教科書 超高齢社会をビジネスチャンスにする技術

2014年09月20日 | 本と雑誌

今のニッポンは、高齢化社会、高齢社会を通り越して、超高齢社会。

65歳人口が21%を超えると「超高齢社会」。

そういえば、道を歩いても、電車に乗っても、バスに乗っても、お店に入っても、中高年の方々をよく見るようになりました。

 

「成功するシニアビジネスの教科書 超高齢社会をビジネスチャンスにする技術」

村田裕之著 日本経済新聞出版社 1600円+税

 

著者の村田さんは、日本総合研究所などを経て村田アソシエイツを立ち上げた経営コンサルタント。

実務家として実際のケース、フィールドをとらえたシニアビジネス論を展開していきます。


同書の特長は、その最終章に記述されているように「シニアの仕事を作れば、消費に回る」という持論。

「知縁」型ビジネスというモデルを提唱されています。

他書では、高齢者に対するマーケティング的なアプローチ、欧米の事例などが中心となる高齢者マーケティングが主流ですが、

同書は少し違った切り口でのシニアビジネス論を展開していきます。


目次

第1章 シニアの消費行動はいかにして起こるか 消費のトリガーは年齢ではなく変化

第2章 いかにしてビジネスチャンスを見つけるか シニアビジネスの基本は「不」の解消

第3章 いかにしてシニアビジネスを発想するか

第4章 いかにしてシニアのニーズを把握するか 市場調査では見えてこないシニア市場

第5章 いかにしてシニア「個客」にうける商品開発をするか 団塊世代は団「壊」世代

第6章 いかにしてシニアの消費心理を踏まえた商品提案をするか 財布のひもが緩むのは解放段階と家族との絆

第7章 いかにしてシニア顧客にリーチするか

第8章 いかにしてシニア顧客をあなたの顧客にするか 重要なのはお金の報酬より心の報酬


シニア世代は、ストックリッチ、フロープア

貯金、資産は豊富なものの、毎月の年金、賃金等のキャッシュはわずか。

そこに3つの「不」が消費のブレーキをかけていきます。

「不便」「不満」「不安」。

これらの心の壁を、いかにして乗り越えていくかについて、事例を交えながら解説していきます。


また、導入部分では、俗説について否定していきます。


俗説1 シニア層は、他の年齢層よりお金持ちである・・・×

俗説2 シニア層は、資産持ちなので日常消費も多い・・・×

俗説3 シニア層は、みな消費の仕方が同じ・・・×

俗説4 シニア層の消費は、年齢で決まる・・・×

俗説5 シニア市場は、人数の多いマスマーケットである・・・×

・退職後はも毎日遊んで暮らす・・・×

・親世代と子世代は離れて暮らす・・・×


同書の結論の一つが、「知縁型商品・サービス」で、知的新陳代謝を促すということ。

縁には、血縁、地縁、社縁、職縁があるそうですが、これからは社縁、職縁が特に大切になってくると主張。


テーマ型旅行、カルチャーセンター、オムニチャネル等を引用し、その有効性を示しています。

超高齢社会ニッポン。

絶対的ボリュームゾーンのシニア世代について考えさせられる面白い一冊。

お奨めです。


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広島カープ クライマックスシリーズはズムスタそれとも甲子園?

2014年09月20日 | カープ大好き!

広島カープ連敗中。

寝起きが良くありません(笑)。


お客さんだったベイスターズに敗れ、首位ジャイアンツとは7ゲーム差。

それにしても9月に入ってのジャイアンツの底力・・・さすがです。


そして、3位タイガースが勝ったため、2位との差は何と0.5ゲーム。

広島カープもお尻に火がついた状況です。


今日の午後からあるズムスタでのベイスターズ戦。

一軍崖っぷちの福井投手とハマのエース井納投手の投げ合いになります。

ベイの打線も調子を戻しつつあるため、なかなか厳しい戦いになると思います。

心配なのが、現在のカープには去年のような勢いがないこと・・・。

選手たちも疲れているとは思います。

昨年は、若手選手を中心とするノリの良さで、甲子園に乗り込み連勝・・・東京ドームへ進むことができました。

が、今年はそのパワーが9月に入って減速・・・。

それを考えると、何とか2位の座をキープし本拠地ズムスタでのCSを迎えていただきたいものです。


がんばれ!CARP!!!


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神(サムシング・グレート)と見えない世界 二人の科学者が語る不思議な世界

2014年09月20日 | 本と雑誌

「神ですね。」

大学生と話していて聞いた言葉。

技やスキルなどが極めて高い場合に、若者たちが使う言葉だそうです。

「神という言葉を安易に使っているとバチがあたるよ!」と昭和の親父として諭した次第です(笑)。


 

「神(サムシング・グレート)と見えない世界」

矢作直樹・村上和雄著 祥伝社新書 780円+税

 

著者の矢作先生は、東大大学院教授で緊急医療のスペシャリスト、最前線の現場で働らかれています。

最近の書店には、矢作先生の新著が平積みされています。

そして、もう一人の著者村上先生は、遺伝子学の権威で筑波大学名誉教授。


この科学者2人が、「神」「霊魂」「あの世」は存在するのか?についてオムニバス形式で意見交換するというのが同書です。


驚いたのが巻頭部分。

いきなり「神」の定義が掲載されています。


神=サムシング・グレート

神=摂理

神=大いなるすべて

神=人智を超えた大いなる力

神=普遍意識

神=元親


科学者の4割が神を信じているということで、村上先生によると、アメリカなどのキリスト教国では、もっと高い比率になるのではという記述もあります。

遺伝子学も突き詰めれば突き詰めるほど、さらにその先があるとのことで、そこには何か「神の手」が働いているとしか思えない事象があるとのことです。


目次

 第1章 神の存在

 第2章 魂と遺伝子を巡る論争

 第3章 お迎え現象を科学する

 第4章 見えない世界が医療に入る日

 第5章 人間はどこに向かうのか


同書の帯に、「本書の目次かせ」ということで、各章のキーワードが掲載されていましたので、一部抜粋させていただきます。


「医療現場で起きる、理解を超えること」

「なぜ、理系エリートはオウム真理教に入信したか」

「見えない世界が見える子供」

「科学的に証明された、聖地での奇跡」

「人間を作ったのは神か、宇宙か」

「ヒーリング治療を認可したイギリス保健省」

「臨死体験をすると、人は変わる」

「人間にとって、幸せとは何か?」

 

同書の最後に、村上先生の言葉があります。

「いかに生きるかとは、いかに死ぬか」

今年、放送大学教養学部で「死生学入門」を受講したのですが、

生きることについては高い関心を示す日本人でも「死」についての理解や認識というものが、

だんだんプアになっているような感じがします。


二人の科学者が執筆した「サムシング・グレート」の世界。な

かなか面白いお奨めの一冊です。


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