1990年代、バブル経済の後遺症を打破するために、グローバルスタンダードを導入しニッポンの会社を立て直そうという動きがありました。
今でも、その活動を継続している企業は多々あります。
その中心だったのが、ROE。
株主の投資をどれだけ有効に活用しているか?という経営指標です。
エクイティなんていう言葉は、このときはじめて出会ったよう気がします。
ROEは、自己資本利益率。
「ROE=利益/自己資本」で示されます。
日経ビジネス誌2014.7.21号の特集では、このROEにスポットを当てています。
「現場が磨く日本流ROE 新・利益革命」
・ROEは怖くない
・革命は現場に宿る
・さらば二枚舌経営
・日本的経営を磨け
ROEは、欧米では二桁は当たり前、米国では22%もあるのに対し、日本では5.3%。
各段の差異があります。
個人的には、アメリカンスタンダードの陰謀だと思っているのですが、
日本のマーケットには資本を活用した経営のセンス、感覚というものは乏しく、いいものを作る、いい会社組織を作る・・・という価値観がメインストリームなのです。
日本のサービス業の生産性が欧米と比較して著しく低いという指摘なども、この範疇に入るのではないでしょうか?
そうした言質を主張する方々が今度は、おもてなし、ホスピタリティなどとおっしゃる・・・生産性とおもてなしの両立がベストなのでしょうが、なかなかそうはいきません。
今回の同誌の提言では、ROEを向上させる3つの具体策が示されていました。
1.稼ぐ力を高める 売れ筋の常識を疑え ローソン、三菱重工の事例
2.お金を回す 手持ちの宝を生かせ 東芝、ユナイテッドアローズの事例
3.お金を集める カネには長旅をさせよ 商船三井の事例
成長戦略の中でも取り上げられているROE。
その視点を確認するためにも、役に立つ特集です。