<鎌倉夫人>

2019年01月10日 14時36分02秒 | 創作欄

「入社した日だけど、平原さんに<しばらくね>と言ったの覚えている?」
「覚えている。パソコン教室に通っていた時、池袋で会っていたから」
荒川由紀は真顔で言い張った。
平原今日子は鎌倉から通勤していて、池袋へは行ったことがなかったのだ。
平原は夫を電車の事故で亡くす前は、ずっと主婦であった。
彼女が鎌倉の教会で結婚式を挙げた時は、美男美女の晴れ姿に、通りかかった人たちからは、芸能関係者の結婚式だと勘違いされた。
教会の階段を下って来る新郎新婦、結婚式に列席した人々が列の両側から「おめでとう」「お幸せに」と花弁を撒く。
その光景をプロ仕様の大型のビデオカメラを抱えて、手慣れた様子で撮影するスタッフが3人も居たのだ。
徹にも遠い存在であった<鎌倉夫人>の姿を徹は脳裏に浮かべた。
平原は医科大学の助教授であった夫を事故で亡くさねば、小さな出版社に勤めることはなかっただろう。

広田雄一社長は平野の義理の弟であった。
夫の3回忌法要の席で、「うちで働いてみないか」と広田から誘いを受けた。
そして、小学1年と3年の娘を夫の母親に預けて働きに出たのは33歳の時であった。
「あの人、とても素敵な人だら、私覚えていた」由紀は笑顔になったが、やはり目は笑っていない。
そして喫茶店「丘」の店内をキョロキョロ見回していた。
「この人は多動性だな」と徹は彼女を見守った。
「これから、社長の家へ行こうかな」由紀は突然、言い出す。
「荒川さん、社長は大阪へ出帳中だよ。行ってみ居ない」
「そうだっけ」社長はビルの2階に居て、我々の編集部は3階であった。
「何故、社長の家へ行こうとしたの?」
「個人的に聞いてもらいたいことあったの」由紀は天井のシャンデリアを見上げた。
この人が、精神的に病んでいるとしたら、<その原因があるはず>と徹は思いを巡らせたが、あえて個人なことは聞かなかった。

ステンドグラスを徹は見詰めた。

 

「丘」内観 968783 薄暗い昭和の喫茶店。

 

徹と女性論

2019年01月10日 13時44分52秒 | 創作欄

徹は「明治文学女性論」を同人誌に投稿しようといていた。
大学3年の時である。
「先輩、1日、この原稿貸して下さい」と2年後輩の川崎直人が言う。
400字詰の原稿用紙にして700枚余。
同人誌にとてもじゃないが、収まる分量ではない。
「要約するなら、川崎君に任せるよ」と告げた。
ガリ版刷の同人誌であった。
その年、学部の雑誌に川崎は「チェーホフの女性論」を掲載していた。
「才能がある後輩だ」と現代文学研究会のメンバーたちも川崎を評価していた。
だが、思わぬハプニングだった。
川崎は自分のカバンとともに、「明治文学女性論」の原稿を横須賀線の電車内の網棚に置き忘れてしまう。
駅に届けたのに、カバンは届けられなかった。
川崎は平謝りをした。
徹は怒るより、何故か安堵した。
「あれは、幻にして良かった」と思ったのだ。

そして、気持ちを新たにして、「漱石文学女性論」178枚をまとめた。

文芸評論家の江藤淳は、漱石と女性に着目していた。
漱石という作家は生涯にわたって女を巡る二人(ないしそれ以上)の男の三角関係を主題とする小説を書き続けた作家だったからである。

「それから」の一場面。
「では、平岡は貴方を愛しているんですか」
 三千代はやはり俯うつ向いていた。代助は思い切った判断を、自分の質問の上に与えようとして、既にその言葉が口まで出掛った時、三千代は不意に顔を上げた。その顔には今見た不安も苦痛も殆ほとんど消えていた。涙さえ大抵は乾いた。頬の色は固もとより蒼かったが、唇は確しかとして、動く気色はなかった。その間から、低く重い言葉が、繋つながらない様に、一字ずつ出た。
「仕様がない。覚悟を極めましょう」。


旧ソ連最大の核実験場の被害者たち

2019年01月10日 12時39分54秒 | 社会・文化・政治・経済

旧ソ連最大の核実験場があった、カザフスタン共和国・セミパラチンスク核実験場は、日本の四国とほぼ同じ広さをもつ核実験場であり、1949年から1989年までの40年間に、456回もの核実験が行われた。

カザフスタン政府の公式見解によれば、100万人以上がその被害を受けたとされている。
「私たちの研究グループは現地に赴き、被災者に直接にお会いして、社会(医)学的な調査として、健康面、生活面、そして精神面など、多岐にわたって被害の実態の聞き取り調査を行っています」。
これまで3000人以上の回答を得ている。
高齢者の女性は、涙を流しんがら、ご主人と息子さんをがんで亡くした体験を話した。
自身もさまざまな病気を経験、甲状腺がんの手術を受けたばかりであった。
2009年からは、核実験を実際に体験した高齢者のみでなく、疾患や障害を持つ子どもと保護者への聞き取りも行っている。
核実験場が閉鎖されてから30年近くが経過した現在でも、現地の人々は、病気になれば「放射能の影響ではないか」とおびえ、障害を持つ子が生まれれば、「核実験場の近くで生活していたせいだ」と自分を責めます。
このように人生の長きにわたって多面的に人々に影響を与える続けるのが、核による被害なのです。
民衆の犠牲を前提として核兵器の保有を正当化する核抑止理論は、国家のエゴイズムの表出にほかなりません。

京都大学特定助教 平林今日子さん
広島大学大学院博士課程修了。学術博士(専門分野は平和学、社会医学および核被害に関する研究)。


女子アナ採用基準は美形優先?

2019年01月10日 11時39分46秒 | 社会・文化・政治・経済

民放の女子アナ採用基準は、容姿容貌(採用担当者の好み)が第一なのでしょうか?

NHKの女子アナ採用基準は、民放とは違いますか?
民放の女子アナは可愛い(ぺっぴんさん)方が多い、NHKの女子アナは知的な方が多いイメージを持っています。

NHK→高学歴の方が多いので、民放とは基準が違うと思います。
あと一部の女子大卒のアナは社長だか会長だかのコネみたいな噂を聞いたことがあります。
民放→ミスキャンパスとかが有利だったり明らかに容姿は重要視されてると思います。
あとは語学力。
特にTBSなどは流暢な方が多いように思います。
フジはキャラ重視でしょうね。
テレ朝は清楚な方が多いイメージです。
顔は入社してから整形出来ないけど、アナウンス技術は入社してから上達するから
やはり、容姿重視でしゅうかね。
全員とは言いませんがここ数年はNHKも容姿重視で採用してる感じがありますね。
新人は地方のNHKに配属されるので今はあまり目立ちませんが。

 知性は似たりよったり。

ならば、容姿端麗が優先されるのは必然でしょうか。
採用基準は、アイドル基準に近似している様相。

昔、飛行機の客室乗務員は以前「スチュワーデス」と呼ばれて容姿端麗

プロ野球選手の奥さんになった方も。

今、女子アナが憧れの職業で、やはりプロ野球選手の奥さんになった方も

 似たり寄ったりとは? 

どれも同じぐらいで大した差のないこと。



廃用症候群・生活不活発病とは

2019年01月10日 11時28分34秒 | 医科・歯科・介護

廃用症候群とは、病気やけがで安静にすることで体を動かす時間・強さが減り、体や精神にさまざまな不都合な変化が起こった状態をいう。
介護が必要な高齢者や脳卒中などで寝たきりになった人に多く起こります。
骨折した箇所をギプスでしばらく固定しておくと、ギプスを外したときに思い通りに動かせなくて驚いたという経験のある人はいませんか?
それが「廃用症候群」。
高齢者の場合、病気やケガで入院するなどして長期間寝たきり状態になるります。
安静状態が長期に渡って続く事によって起こる、さまざまな心身の機能低下等を指す。
生活不活発病とも呼ばれる。
特に病床で寝たきり状態でいることによって筋萎縮で起こる症状が多い。
特定の器官を長期間、動かさないでいることによって生じる障害。
筋萎縮・筋力低下などの運動機能障害や臓器の障害、床擦れなど。
使用や不活動によって生じる代表的な症状には、運動器、循環器、自律神経、精神、脳機能などの障害にもなる。
人間の身体的・精神的機能は使わなければどんどん衰えていくことが知られている。
そしてその衰えは我々の想像をはるかに超えたスピードで起こる。


由紀の目が潤む

2019年01月10日 06時06分11秒 | 創作欄

「徹さんもパソコンやればいいのにね」
「手書き原稿がいいんだ。君たちがいるからね。君はどこでパソコン学んだの?」
「高校出てから、池袋のパソコン教室で。家が建築やっていて事務所で働いていたのだけれど、外で働きたくなって」
「では、うちの会社が初めての勤め先なんだね」
「そう、何度も面接に行って、断られてばっかり」由紀は肩をすくめるようにした。
「編集長は褒めていたよ」
「私のこと?」
徹は黙ってうなずいた。
この日の喫茶店「丘」には4人の客しか居なかったが、由紀はキョロキョロ視線を動かしていた。
「あそこの、二人は彼氏と彼女ね」由紀はバックから2本目のピースを取り出して口にくわえた。
でも、火はつけなかった。
「徹さん煙きらいね。さっきはそんな目していたわ」
徹は沈黙しながら、残っていたコーヒーを飲む。
由紀は入力する原稿が回ってくるまで、社内でも目をキョロキョロさせていた。
そして、徹と視線が会うをニヤリとした。
その落ち着きのなさに徹は違和感を感じていた。
「徹さん、彼女いる?」
「今はいない」
「私、彼女になろうかな?」
徹は沈黙した。
「私のこと好きでないんだ」と悲しげな表情となる。
徹は困惑した。
「私、婚約していて、彼氏に捨てられた。哀れな女ね」由紀の目が潤んでいた。

 


志とは、<心の指す方向>

2019年01月10日 05時27分54秒 | 社会・文化・政治・経済

他人と競って勝つことより、自分自身と戦い続けること。
勝たなくともいいから、負けないこと。
どんな事態になっても負けないこと。

逆境、仕事での失敗、挫折、人間関係の悩み、病気、倒産、家族の死、何があるか分からないのが人生。

大切なことは「志」を高く持つこと。
志とは、<心の指す方向>。
その方向へ向かって人は成長して行ける。
反対に自分はダメ、無理と、心がマイナスの方向を指すと暗い方向へ引っ張っられてしまう。

不屈の挑戦で、勝利を目指したい。


文化の力

2019年01月10日 05時04分20秒 | 医科・歯科・介護

社会の変革は心の変革から-周恩来

文化の力。
音楽は直接、聴く人の心に訴えかけることができる。
音楽で世界の人々を結び、世界平和を実現する。

自らの弱さも前進の力に変革し、希望ある未来を

勉強は習慣化することが大切。
1日30分でも、何かを学びたい。
図書館へ毎日行く友人もいる。

時間を如何に上手に使うかである。


「聞く力」は

2019年01月10日 04時48分24秒 | 社会・文化・政治・経済

話を引き出すのが目的なので8割以上は人の話を聞いている。
「聞く力」は偉大なり-ラジオのアナウンサー上柳昌彦さん
「聞く」とは、受動的な行為ではない。
人は相手の反応を見ながら話すものだ。
良い聞き手がいてこそ、安心して話すことができる。
相手の言葉を待つ。
<励ましの達人>は皆、聞き上手だ。
「人間は、対話の中でこそ、成長する。対話とは、相手から学ぶことである」