4日ぶりコロナ死者ゼロ、国内の感染者は42人確認…6人はホスト

2020年06月13日 15時55分39秒 | 社会・文化・政治・経済

2020/06/12 08:2 読売新聞

 国内では11日、新型コロナウイルスの感染者が新たに42人確認された。死者は確認されておらず、今月7日以来4日ぶりに死者ゼロとなった。

東京都内では22人の感染が確認された。都の1日当たりの感染者が20人以上となるのは今月6日(26人)以来5日ぶりで、都内の累計感染者は5448人となった。
 都によると、接待を伴う飲食店の従業員など「夜の街」関連の感染者は22人のうち6人で、全員が20~30歳代のホストの男性だった。

3~11日に都内で感染が確認された165人のうち夜の街関連は59人(36%)で、半数は新宿一帯の店舗に出入りしていたという。

 北海道では新たに7人の感染が判明した。この一部は、昼間にカラオケができる札幌市の喫茶店で確認された。同店ではこの日に確認された人を含めて60歳代以上の男女計10人の感染が判明しており、市はクラスター(感染集団)が発生したと判断した。


4日ぶり死者ゼロ、国内の感染者は42人確認…6人はホスト

2020年06月13日 15時55分39秒 | 社会・文化・政治・経済

2020/06/12 08:2

 国内では11日、新型コロナウイルスの感染者が新たに42人確認された。死者は確認されておらず、今月7日以来4日ぶりに死者ゼロとなった。

東京都内では22人の感染が確認された。都の1日当たりの感染者が20人以上となるのは今月6日(26人)以来5日ぶりで、都内の累計感染者は5448人となった。
 都によると、接待を伴う飲食店の従業員など「夜の街」関連の感染者は22人のうち6人で、全員が20~30歳代のホストの男性だった。3~11日に都内で感染が確認された165人のうち夜の街関連は59人(36%)で、半数は新宿一帯の店舗に出入りしていたという。

 北海道では新たに7人の感染が判明した。この一部は、昼間にカラオケができる札幌市の喫茶店で確認された。同店ではこの日に確認された人を含めて60歳代以上の男女計10人の感染が判明しており、市はクラスター(感染集団)が発生したと判断した。


一緒に遊んで下校、児童6人が感染…北九州の小学校でクラスター

2020年06月13日 15時50分59秒 | 社会・文化・政治・経済

配信

小学生6人が新型コロナウイルスに感染し、クラスター(感染集団)が発生したとみられる北九州市内の小学校について、厚生労働省のクラスター対策班が市に対し、児童間の交流を通じて感染が広がった可能性を指摘していたことが関係者への取材で分かった。

 関係者によると、6人は同級生で、一部の児童は席が近く、一緒に遊んだり、下校したりしていたことが判明した。対策班は12日、市への中間報告として、こうした濃厚な接触と感染に関連性があるとの見方を示したという。  

この小学校では、5月28日に児童1人の感染が確認され、今月5日までに計6人の感染が明らかになった。5月下旬から対策班が現地入りして調査を進めていた。

 

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民家に車突っ込み住民1人死亡 運転手を過失致傷容疑で逮捕 群馬・太田

2020年06月13日 15時49分02秒 | 事件・事故

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乗用車が突っ込んで大破した民家=群馬県太田市金山町で2020年6月13日午前5時21分、高橋努撮影(画像の一部を加工しています)

 12日午後11時55分ごろ、群馬県太田市金山町の県道沿いにある民家に乗用車が突っ込んだ。この家に住む無職の三田達章さん(68)が胸などを強打し、約6時間後に死亡が確認された。県警太田署は車を運転していた同市東別所町の会社員、木戸和樹容疑者(23)を自動車運転処罰法違反(過失致傷)容疑で現行犯逮捕し、容疑を過失致死に切り替えて調べる。 【フェラーリ8台など多重事故】  

同署によると、三田さん方は三差路の交差点付近にあり、木戸容疑者は緩やかな右カーブでハンドル操作を誤ったとみられる。当時は雨が降っていた。三田さん方は木造平屋建てで、息子(35)も家にいたが、けがはなかった。【道岡美波】

 

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「自分勝手な行動をする妻が許せず我慢の限界だった」積年の恨み募り妻の首を絞めて殺害か

2020年06月13日 15時46分43秒 | 事件・事故

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送検される夫馬容疑者(愛知県警西枇杷島署)

 愛知県豊山町の住宅で11日、72歳の妻を殺害したとして逮捕された80歳の夫が「自分勝手な行動をする妻が許せず、我慢の限界だった」と供述していることが分かりました。  豊山町豊場の無職・夫馬陽二容疑者(80)は11日夜、自宅で妻の志津代さん(72)の首を電気コードで絞めて殺害した疑いで逮捕され、13日朝送検されました。  夫馬容疑者は「妻と喧嘩して殺した」などと容疑を認めていますが、その後の調べで「言うことを聞かず、自分勝手な行動をする妻が許せず、我慢の限界だった」と供述していることが捜査関係者への取材で新たに分かりました。  警察は、夫馬容疑者が夫婦喧嘩などで積年の恨みが募り、犯行に及んだとみて調べています。

東海テレビ

 

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「お前絶対捕まえる」と蛇行運転・幅寄せ、暴行も…会社役員逮捕

2020年06月13日 15時39分06秒 | 事件・事故

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あおり運転」をしたなどとして、愛知県警北署は12日、名古屋市中川区広田町、食品会社役員(54)を暴行の疑いで逮捕した。  

発表によると、役員は4月7日午前11時35分頃、同市北区の市道で乗用車を運転し、同区の自営業男性(45)の乗用車に対し、約1・3キロにわたって「お前絶対捕まえる」などと、どなり声をあげながら蛇行運転や幅寄せを繰り返した上、男性の車を停車させてドアを開けさせた後、ドアを力強く閉めて男性の右肘に当てるなどの暴行を加えた疑い。  

男性が同日中に北署に被害を申告。ドライブレコーダーの映像などから、役員を特定した。

 

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陸自幹部が274食分のランチ代未払い 1年半にわたり 霞ケ浦駐屯地

2020年06月13日 14時51分31秒 | 事件・事故

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防衛省の正門=東京都新宿区市谷本村町で2019年3月、本橋和夫撮影

 陸上自衛隊霞ケ浦駐屯地(茨城県土浦市)は12日、食事代の給与からの天引き手続きをしないまま、駐屯地内の食堂で昼食を1年半にわたり食べ続けたとして、装備調達などを担当する関東補給処に所属する男性1等陸尉(53)を停職12カ月の懲戒処分にした。

依願退職を申し出ているという。

 同駐屯地によると、1尉の場合、食堂での食事代は給与から差し引かれることになっていた。

しかし、天引きの書類手続きを怠ったまま、同駐屯地に着任した2017年4月から18年10月までの昼食274食(約10万円相当)を、代金を支払わずに食べていた。

「3カ月後には天引きされていないことに気づいていた」と説明し、反省しているという。【庭木茂視】

 

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ブラジル死者、世界2番目 コロナ、感染82万人に急増 6/13(土) 7:46配信

2020年06月13日 14時50分49秒 | 社会・文化・政治・経済
新型コロナ感染症の死者が埋葬されたブラジル・リオデジャネイロの墓地=4日(ゲッティ=共同)

 【サンパウロ共同】ブラジル保健省は12日、国内の新型コロナウイルス感染者が82万8810人、死者が4万1828人になったと発表した。感染拡大のペースが緩まず、死者数は英国を抜き、米国に次いで世界で2番目となった。

感染者数も、世界最多の米国に次いで多い。 ブラジル、感染統計HPに再開「実態隠し」との非難受け

 世界保健機関(WHO)によると、地域別の死者は南北米大陸が世界最多。南米が冬を迎えることもあり、感染拡大に懸念が高まっている。

ワシントン大の研究所の予測によると、このままのペースならブラジルの死者は7月下旬に米国を抜いて世界最多になる可能性がある。  

死者はこのところ1日千人前後で増え続けている。

 

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運転免許証、コンビニのコピー機に置き忘れ多発…給付金申請で?

2020年06月13日 11時42分23秒 | 社会・文化・政治・経済

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運転免許証などの忘れ物への注意を呼びかける貼り紙

 新型コロナウイルス対策として一律10万円が支給される「特別定額給付金」をめぐり、郵送申請に写しが必要な運転免許証などの身分証明書類を、コンビニ店のコピー機などに置き忘れる事例が県内で相次いでいる。外出自粛の影響から拾得物全体が減っている中で、5、6月の運転免許証の拾得物は前年同期比で増加。秋田県警は、コピー機を利用した後に確認を徹底するよう呼びかけている。  

県警会計課によると、県内の各自治体で給付金の郵送申請が始まった5月、前年同月より49点多い199点の運転免許証が県警に拾得物として届けられた。6月は10日現在ですでに90点届いており、前年同月の50点を上回っている。

 例年は転出入が多い春先に増える傾向があるが、今年は5月の届け出点数が4月の101点を上回った。コンビニやスーパーなどの店舗で拾われるケースが多いことから、同課は給付金申請のためにコピーした際に置き忘れたとみている。  

大仙署では、管轄する大仙市と美郷町で申請書が郵送された5月7日以降、店舗に運転免許証が忘れられるケースが相次いだ。同12日に7件あったため、同署は注意喚起するチラシを管内の各コンビニに配布した。

 店側では独自に対応するところもある。セブン―イレブン・ジャパンでは、「行政による給付金の支給にあたりコピー機使用後の忘れ物が増加しております」などと書いた掲示物を用意。秋田市内の店舗では、同市で申請書類の郵送が始まった同28日以降、通帳や運転免許証の忘れ物が増えており、店内のコピー機に貼って注意を呼びかけている。  

県警会計課によると、県が発行するプレミアム付き飲食券を郵送で申請する際にも身分証明書類の写しが必要で、同様の置き忘れが懸念されるという。同課の阿部展久次長は「コピー機を利用したら、置き忘れがないか複数回確認してほしい。万が一忘れた場合もあきらめずに警察署に届け出てほしい」と話している。

 

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熱中症疑い、埼玉の56歳女性死亡

2020年06月13日 11時42分23秒 | 社会・文化・政治・経済

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埼玉県は13日、秩父市の女性(56)が12日に自宅の寝室で意識を失い、搬送先の病院で死亡が確認されたと発表した。熱中症とみられる。
 

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案里氏陣営、1億5000万円の大半どこへ 選挙費用2405万円

2020年06月13日 11時21分01秒 | 事件・事故

案里氏陣営、1億5000万円の大半どこへ 選挙費用2405万円
6/13(土) 8:00配信
中国新聞デジタル

案里氏の陣営が作った印刷物

 自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)の妻案里氏(参院広島)が初当選した昨年夏の参院選広島選挙区で、河井夫妻側が党本部から提供された1億5千万円を何に使ったが焦点となっている。案里氏の党支部が選挙運動費用として拠出したとするのは2405万円。提供資金の全額を充てたとしても、残る1億2千万円余りの行方は明かされていない。河井夫妻による詳しい説明がない中、関係者の証言で探った。

【ダイジェスト動画】河井夫妻買収疑惑

▼選挙運動費用

夫妻を巡る資金の流れ

 2019年7月21日の参院選の投開票後、案里氏側は広島県選管に、参院選の選挙運動費用の収支報告書を提出した。中国新聞は情報公開請求で入手した。

 報告書によると収入額は、案里氏が支部長を務める自民党広島県参院選挙区第七支部が選挙運動の費用として寄付した2405万円。支出額は2688万9896円で、公費で賄われるビラの作成費などを含んでいる。いずれも、県選管が定めた選挙運動費用の上限(4726万9500円)に収まっている。

 関係者によると1億5千万円は19年4月中旬から参院選公示までの間、克行氏が支部長の党県第三選挙区支部と、党県参院選挙区第七支部の口座に、党本部から数回に分けて入金された。仮に今回の寄付額の2405万円の全てを党本部の提供資金で賄ったとしても、1億2千万円余りは残る。

▼議員たちへの現金配布
 検察当局は、河井夫妻が県内の地方議員や首長、後援会幹部たち100人近くに2千万円以上を配ったとされる疑惑を調べている。今月17日の国会閉会後、河井夫妻を公選法違反(買収)容疑で立件する方向で最終調整している。

 地元の関係者たちの間では、党本部が選挙運動費用の上限をはるかに超える1億5千万円を出したことが、公選法違反の一因になったとする声が強い。

 党本部から河井夫妻側への最初の入金は19年4月中旬だった。河井夫妻が地方議員や首長たちの所に現金を持参した時期は、19年4月7日に投開票された統一地方選前半戦の前後だったとの証言が多い。現金持参と党本部の資金提供にどんなつながりがあったのか、全容解明が待たれる。
▼政治活動
 1億5千万円の使い道として、案里氏の陣営にいた複数の元スタッフが証言するのが、公示前に大量に作った印刷物だ。案里氏と菅義偉官房長官との対談内容などを紹介するチラシや、案里氏の経歴を記したカードなどを作製。チラシを県内各地に送る費用などにも充てられたという。

 元スタッフの1人は「印刷物の関連だけで1億円以上かかっている。党本部からの資金を充てたはずだ」と話す。証言通りなら、党本部が提供した資金の多くは案里氏の選挙運動ではなく、河井夫妻の党支部による政治活動の費用として、地盤固めや支援拡大に投じられたことになる。

 河井夫妻の二つの党支部を含めて、政党支部や政治団体は政治資金規正法に基づき、毎年の政治資金の収支報告書を各選管に提出する義務がある。党本部からの資金提供があった19年分は、今年11月下旬に公開される見通しだ。

▼党本部の資金

1億5000万円を巡る主な発言

 党本部の資金には、党員たちから集める党費や、税金から支出される政党交付金などがある。今回、河井夫妻側に提供された1億5千万円の多くは、政党交付金が元手だったとされる。

 党本部は今月5日、河井夫妻への資金提供に関する中国新聞の取材に「選挙が近づくと全国の党勢状況等を分析して、その都度、政党活動のための交付金を決定している」と文書で回答した。金額の決定過程や使い道は答えていない。

 党本部が改選数2の広島選挙区で、党公認の現職溝手顕正氏側に出した資金は、選挙対策費と公認料名目で計1500万円だった。河井夫妻側に流したのはその10倍の金額となる。

中国新聞社

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スマイリーキクチ中傷被害事件

2020年06月13日 10時19分30秒 | 事件・事故
スマイリーキクチ中傷被害事件は、お笑いタレントのスマイリーキクチ(本名・菊池聡)が「女子高生コンクリート詰め殺人事件」(以下、殺人事件)の実行犯であるなどとする誹謗・中傷被害を長期間に亘って受けた事件である。
インターネットにおいて、1人の人間に誹謗・中傷を行った複数の加害者が一斉摘発された日本で初めての事件であると同時に、被害者が一般人ではなくタレントであったことなどから全国紙やニュース番組でも大きく扱われた。
 
場所 2ちゃんねるなどの電子掲示板・チャットサイト
太田プロダクションの公式ウェブサイト
スマイリーキクチの公式ブログ・Twitter
SNSなど
標的 スマイリーキクチ
日付 1999年頃 - 現在[注釈 1] (不定時)
原因 インターネット上でのデマの流出
キクチの発言内容を曲解されたため
攻撃手段 デマ情報の拡散
多くのサイトへの中傷・脅迫の投稿
出演番組の放送局、スポンサー、制作会社へのクレーム
攻撃側人数 大多数(1200人以上)
武器 パソコン、携帯電話
電話、メール、手紙
被害者 キクチの恋人および親族、太田プロダクション、キクチの出演番組の放送局・関連企業、キクチの女性ファンや知人の女性ブロガー、荒らし被害を受けたウェブサイトやチャットサイト
損害 噂によるイメージダウンに伴うキクチの芸能活動への支障
キクチやその他標的者の精神的ダメージ
ストレスによるキクチの体調悪化
事務所や番組の関連企業へのクレーム対応
犯人 男女19人[注釈 2](2008年~2009年における検挙分、このうち7名が書類送検)
1〜2名(2017年に検挙された犯人)
容疑 名誉毀損罪・脅迫罪
動機 私生活や仕事におけるストレスの発散目的
興味本位による悪ふざけ目的
デマ情報を鵜呑みにしたため
他のユーザーたちの誹謗中傷に乗じた愉快犯目的
防御者 サイバーエージェント
警視庁本部・警視庁中野警察署
対処 コメント欄の承認制への変更
デマ情報の否定
犯人の一斉摘発
謝罪 なし
賠償 なし(全員不起訴となったため)
管轄 警視庁本部・警視庁中野警察署
 
事件の始まり[編集]
お笑いタレントのスマイリーキクチ(以下、キクチ)に対し、キクチが殺人事件に関与していた、あるいはその犯人の一人である(以下、殺人事件関与説と略す)」と信じている者たちから「2ちゃんねる」(現・5ちゃんねる)などの電子掲示板を中心にインターネット上で中傷されるようになったのは、1999年春あたりからであった。
この殺人事件は1989年に発覚し、犯行形態から世間を震撼させた凶悪事件であったが、犯人たちが未成年であったために少年法の規定で実名が伏せられ、その人物像が世間に広く知られることはなかった。
このためネット上では「事件の犯人を憎む者」や「犯行に興味のある者」が、様々な手法で調べて「特定」した犯人のプロフィール(実名、職業、友人)を載せて世間に広めるなど、犯人を糾弾し続ける活動が存在した。
しかし、殺人事件の犯人に対する糾弾が繰り返されるうちに「犯人を仕立て上げたい者」・「犯人を何としても見つけ出したい者」によって誤った情報が投稿されたことがきっかけで、「出身地が犯行現場である足立区」で「犯人グループと同世代」で「10代の時にグレていた」芸能人であるキクチが、同事件の犯人としてネット上で扱われるようになっていた。
これに対してキクチは、「足立区の人々は元々地域内での結びつきが強いため他地域を頻繁に訪れる人は少なく、同じ区内でもその地域について詳しくないことが多い」という実情を説明した上で、「事件現場の地域(綾瀬)は自分の生まれ育った地域(千住)からかなり離れており、成人式の時に1度行ったきりで土地勘が全くない。
1991年1月1日付けで東京都足立区民で成人を迎えた男子は6,334人で、足立区内の同世代なんてごまんといる」、「殺人に関与していたことが事実であれば、既にどこかの週刊誌が嗅ぎ付けており、芸能界で活動できるはずがない」と否定している。
それにもかかわらず、「キクチは殺人事件のことをお笑いのネタにした」という事実無根の書き込みがあり、それを信じた者たちから「キクチは殺人事件に関与したにもかかわらず、反省もせずに芸能人として堂々とテレビに出続けている」、「それだけでなく、キクチは殺人事件のことをお笑いのネタにした」とネット上で中傷されるようになった。
こうしたネット上での中傷は匿名掲示板の2ちゃんねるのほか、キクチの所属事務所である太田プロダクション(以下、太田プロ)の電子掲示板でもなされた。
中傷犯がようやく検挙されたことが報じられた際にも、読売新聞は太田プロがキクチを「足立区出身の元不良」なる謳い文句で売り出していたのがきっかけであるとし、毎日新聞は、かつてキクチが仲間に「足立区出身の元不良」と冷やかされていた、としている。
しかし、キクチは、バラエティ番組出演時に元ヤンキーであることに言及された際に「中学時代のヤンキー姿の写真」が2回ほど放送されたことを認めているが、太田プロが「元不良」として売り出したことについては否定している。
警察への相談
殺人事件関与説をマネージャーから知らされたキクチは、「あまりにもくだらない」として当初取り合わないつもりだった。
しかし、2002年に念のため太田プロの公式HP上で「殺人事件への関与」と「殺人事件をお笑いのネタにした噂」を否定したが、逆にネットユーザーたちからは「やってない証拠を出せ」、「火のない所に煙は立たない」、「事実無根なら死んで証明しろ」などと反論され、中傷は収まらなかった。
また、2000年6月にキクチから相談を受けた四谷警察署は、脅迫罪の恐れがある書き込みを捜査して、管理者にログを開示させるなどして中傷の書き込みがなされた5つの書き込み元を特定した。
ところが、そのうち1つが、とある国立大学のキャンパス内に設置されているパソコンであると判明したものの、パスワード入力が不要のもので大学外の人物による書き込みの可能性もあったことから、書き込みをした人物を特定できなかった。
また、別の書き込みは、発信元が特定されないように日本国内から日本国外の回線を経由していることが判明したが、当時はネット上の中傷程度で国際刑事警察機構を動かすことが非常に困難であったため、書き込んだ人物の特定は断念されている。
残る3つについては、個人名を特定することができたものの、いずれの書き込み元もキクチとは全くの面識のない人物であり、当時は書き込み元の身元以外の証拠や明確な犯行動機を証明できるものなどがない以上は立件に持ち込むことができなかったため、捜査は打ち切りとなった。
やがて、太田プロは、中傷コメントで荒らされた掲示板を一時閉鎖するに至った。
また、2ちゃんねるなど他のサイトで書かれた中傷記載についての削除依頼も、「書き込みの内容が事実無根であることを証明できなければ要求には応じられない」という理由で、管理人に断られてしまった。
こうした中傷により、殺人事件関与説を信じた視聴者から業界関係団体(テレビ局や番組スポンサーやCMスポンサー)に「殺人犯をテレビに出すな」といった抗議が増えるようになり、キクチが舞台に上がる度に、観客がヒソヒソ話をしたりざわついたりするなど異様な空気になった。
これらの事態によって業界関係者からの心証が悪化し、依頼されていた仕事や企画が立ち消え・お蔵入りになるなど、徐々に芸能活動に大きく支障が出る事態にまで発展した。
ブログの開設
2008年1月にキクチはブログを開設した。
開設理由は「ネットでさんざん嫌な思いをしたが、ふとブログで自分の言葉を発信すれば、『殺人犯スマイリーキクチ』の汚名を晴らせると思った」ためであった。
しかし、ブログ開設直後からブログのコメント欄にキクチを殺人事件の犯人扱いする中傷書き込みが殺到する。
キクチは当初は自分で中傷コメントを削除していたが、後にコメントを承認制に変更。
コメント承認制にしたため、中傷コメントはブログに掲載されなくなり不特定多数に読まれることは無くなった。
しかしハンドルネームを殺人事件の関係者(被害者の女子高生や犯人の実名など)にしたり、コメントを当て字や伏字で書いたり縦読みするとキクチを中傷する言葉になるようなコメントを投稿したりする者や、キクチに好意的なコメントをした女性が運営するブログのコメント欄に殺人事件関与説を書き込む者、mixiのファンサークルや、ウィキペディア日本語版におけるキクチやそれに関連するページのみならず、事件と全く関連のない内容(盲導犬、大学のサークル、ピアノの発表会)のサイトの掲示板に殺人事件関与説を書き込む者が現れるようになった。
キクチは見えない相手からの中傷に不安を感じて、ブログで翌日にライブ出演する会場と出演時間を告知した上で「ブログの内容と関係のない質問がある方は、ライブ終了後に会場正面口で声をかけていただいたら、どんな質問でも必ず承ります」と面と向かって質問を受け付ける場を設けたが、結局誰も質問に来なかった。
また、他の芸能人が番組収録中の話や出演番組の放送日時告知などをブログに書き芸能活動の宣伝に使っている中で、キクチ本人はテレビ局や番組スポンサーやCMスポンサーに前述のような抗議が殺到して共演者や業界関係者などに迷惑がかかることを懸念し、後述の2008年8月にブログで中傷書き込みに対する刑事告訴の警告をするまでは芸能生活と関係のない私生活に関する記事の投稿に留まり、出演番組や芸人活動の宣伝などができなかった。
北芝健による著述
キクチへのネット上の誹謗中傷が激化する一因として、元警視庁刑事としてテレビコメンテーターなどとして活動していた北芝健が2005年に出版した著書『治安崩壊』にある記述にもあった。
実際、この著書には殺人事件の犯人像に関する以下のような記述があった。
少年グループの一人は刑期を終えた後、2004年7月、再び、恐喝事件を起こして逮捕された。
 
もちろん社会に出てきたのはこの一人だけではない。一足早く出てきた別の男は、お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューしたという。
なお、北芝の著書では情報源が全く明記されず、「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした犯人」について実名などの個人を特定する詳細なプロフィールは書かれなかったが、芸能界デビュー時にコンビを組んでいたキクチにも当てはまる内容だったため、ネット上では殺人事件関与説の根拠とされてネット上でのキクチへの中傷が過熱し、殺人事件関与説を信じた視聴者から業界関係者への抗議が増える一因にもなった。
2008年4月4日に『治安崩壊』を読んだキクチは、中傷犯たちが殺人事件関与説を本気にして、「どうにかして殺人犯、強姦犯の共犯者に仕立て上げたい」・「犯行に異常な興味を抱いている」と思い至り、犯人たちが姿を現さないことにも更に強いストレスを感じるようになった。
また、殺害予告投稿がエスカレートしていた時期には、秋葉原無差別殺傷事件の影響もあって、実際に襲撃されることを懸念し、仕事仲間や知人と酒を飲むなどの付き合いを減らし、仕事が終わればすぐに帰宅したり、恋人と頻繁に連絡を取り合って一緒に帰宅したりするなど、なるべく身辺の安全を確認するようになった。
警察への再相談
キクチは再び警察に相談することを決意し、2008年4月から警視庁ハイテク犯罪対策捜査センターや中野警察署生活安全課に相談したが、「(キクチさんを)本気で殺人事件の犯人と信じている人はいない」、「削除依頼をして様子を見ましょう」、「様子を見ればネット誹謗中傷は落ち着く」、「(芸能人だから)有名税みたいなもの」、「(中傷コメントは)遊びだと思う」、「(キクチさんは)インターネットなんてやらなければいい」、「殺されそうになったとか、誰かが殺されたとかがないなら刑事事件にできない」、「殺されたら捜査しますよ」などと軽くあしらわれ、相手にされなかった。
キクチは知人から弁護士を紹介されるが、その弁護士から「中傷書き込みをした者を特定するために掲示板管理者から発信者のログを開示してもらい、接続業者が発信者の個人情報を開示する必要がある」「掲示板管理者と接続業者が開示を拒否した場合は訴訟になるが、裁判所が開示命令を出すとは限らない」など相当の根気と労力が必要と説明され、ネットを相手にする前に「身の潔白を証明しようとしていることを世間から注目される」ために北芝と本の出版先である河出書房新社(以下、河出書房)を相手に自分が風評被害に遭っていることを訴えることを検討し始めた。
4か月後の2008年8月にキクチは中野署の刑事課に赴くと、紹介された組織犯罪対策課の男性刑事(当時警部補、以下「担当刑事」)に中傷被害について相談した。
担当刑事はネット犯罪に詳しく、真摯な対応をするとともに、所轄に連絡して殺人事件に関する資料を取り寄せ、犯人グループやその仲間に「きくち(菊池・菊地)」という名前がないことと出所後に芸能界入りした者が犯人にいなかったことを確認し、キクチと事件が無関係であることを証明した。
警察のアドバイスを受けて、キクチは8月15日付のブログ記事において、改めて殺人事件との関連を否定した上で、これからもコメント欄で誹謗中傷を行う者への刑事告訴を警告し、それでもキクチに対して誹謗中傷の書き込みをする者に対しては強制捜査権を持つ警察がネットの発信記録から発信者を特定して検挙することとなった。担当刑事の尽力で警察がようやく動いたことにより、状況は大きく進展していった。
北芝との訴訟問題
警察が動いたことにより、キクチは北芝の本に対する民事訴訟の代わりに北芝の事務所と河出書房に対して、殺人事件犯人説の風評被害を受けたことを理由に出版差し止めと謝罪広告を求める内容証明郵便を2008年8月27日に送付したが、2008年9月、北芝の事務所と河出書房から「記載された文章から一般読者がキクチ氏をコンクリ事件の犯人と認識することはないため、出版差し止めと謝罪広告を拒否する」旨の回答を得た。
キクチ側は当初から『治安崩壊』にキクチの実名が挙がっていない以上、北芝側から謝罪を得ることは不可能と考えており、この内容証明送付は、中傷犯が北芝と同書に責任転嫁できなくするよう、北芝側から言質を得るための方策でもあった。
一方の北芝は、キクチからの内容証明郵便について中傷被害事件の収束後にブログでコメントしている。当時はキクチのことを知らず弁護士を通じて回答しただけであり、キクチ側は著書などで『治安崩壊』の内容が事実無根であるばかりか、北芝が経歴詐称をしているかのような誹謗中傷までしている、と反論している。
なお、北芝は「(自分も)インターネットの匿名書き込みをした者達から悪口を書かれて多大なる迷惑、残酷で卑劣な匿名書き込み、そこから発生した被害など同じ目に5年以上あっており、同情もすれば同じ憤りを共有する」「パソコンをやらないし、匿名書き込みの低劣さ、卑怯さ、品格の無さ、愚昧さが怒りを覚えるほどに嫌い」とするなど、インターネットの匿名書き込みを本の情報源にしていないかのような発言をしているが、「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした元犯人」という部分について、どのような取材や根拠に基づいて記述したのかについては、最後まで言及していない。
中傷犯の一斉検挙
警察はここで初めて、警告後も中傷コメントを書き込んでいたインターネットユーザー1名の身元を特定し、中野警察署へ任意同行を求めた。この犯人は「二度としません」と発言するなど反省したようなそぶりを見せたが、その3時間後に「殺人犯のくせに警察に密告するとはどこまで卑怯だ」などといった内容の中傷コメントをネット掲示板に書き込んだ。
当初、警察およびキクチは一旦注意をすれば中傷が収まると考えていたが、犯人たちのネット中傷再犯の可能性の高さが予想以上に深刻なレベルにあると判断し、遂に警察は「悪質性の高い書き込みを厳選して、該当する者は一斉摘発する」方針へと切り替えた。
その後、2008年9月から2009年1月までに、キクチに対して中傷書き込みを行った犯人の身元を1200〜1300人以上も特定、最終的には特に書き込み内容や犯行回数などが明確に刑法違反のレベルにあると判断された計19人の中傷犯が検挙された。
捜査で判明した中傷犯たちの居住地は北海道から大分県まで日本全国に及んでいたが、警視庁の刑事が実際に犯人たちの居住地に出向いて摘発した。
犯人たちの摘発時の年齢は半数近くが30代後半だったが、最年長は47歳で、最年少は17歳だった。
中には妊娠している者もいた。既婚で子女がいることが判明している犯人もいた一方で、精神の病にかかっている可能性のある犯人も4分の1近くいた。大手企業社員、コンピュータプログラマー、会社セキュリティ部門の責任者、会社の通信システムを利用して中傷コメントを書き込んだ者もいた。
また、国立大学職員もいたが、その勤務先は8年前の2000年の捜査で書き込み場所として特定された国立大学であった。
取り調べをした刑事たちは中傷犯たちの雰囲気を「どこにでもいる大人しそうな感じ」と評し、キクチも警察から見せられた中傷犯たちの顔写真から「怪しい目つきの2人を除き、どこにでもいる普通の人」という印象を持った。
なお、中傷犯たちは実際の殺人事件とは何の関係もなく、互いの中傷犯同士や被害者のキクチとも実生活で一切面識がなかった。
犯人たちの動機と言動
中傷犯たちは、取り調べの当初いずれも容疑を否認していたが、警察から契約しているプロバイダ名、投稿時刻、コメント内容などの証拠を突きつけられると、多くの犯人はようやく自分の容疑を認めたものの、何人かは辻褄が合わなくなるまで友人や同僚・知人のせいにするなど擦り付けをして容疑を免れようとした。
噂を信じていなかったが面白半分で中傷コメントを書いた1人を除き、犯人のほとんどはネット上で流布されていた殺人事件関与説を信じていた(前述の北芝の本を根拠としていたのは8人)。
また、後に名誉毀損容疑で書類送検されることとなった犯人の一部は、キクチを中傷するだけに飽き足らず、殺人事件そのものを面白おかしく書き立て、被害者やその遺族までをも侮辱する書き込みを投稿していた。
警察は彼らに対し「キクチ氏と殺人事件は無関係で、ネット上のキクチ犯人説は事実無根」と知らせた上で、「キクチ氏と殺人事件は無関係」とする北芝の事務所と河出書房からの回答も見せた。
すると、中傷犯たちは「ネットに騙された」、「本に騙された」と責任をなすりつけ、「仕事、人間関係など私生活で辛いことがありムシャクシャしていた」、「離婚して辛かった。キクチはただ中傷されただけで、自分のほうが辛い」、「他の人は何度もやっているのに、なぜ一度しかやっていない自分が捕まるのか」と被害者意識をあらわにした。
ある犯人は「言論の自由」を主張したが、刑事たちから「表現の自由なら自分の名前が書かれてもよいのか」と問いただされると、「キクチは芸能人だから書かれてもよいが、自分は一般人で将来もあるから嫌だ」と発言した。
キクチは中傷犯への取り調べの様子を担当刑事から聞かされる中で、犯人たちが「『情報の仕分け』・『考える力』・『情報発信者を疑う能力』の3つが欠如している」、「他人の言葉に責任を押し付ける」、「自分の言葉には責任を持たない」などの共通点があるという印象を受けた。
なお、警察から取り調べを受ける中で、何人かが自分の中傷や脅迫を反省してキクチへの謝罪を申し出ていたため、キクチも当初は犯人たちの謝罪を受け入れるつもりでいたが、謝罪の手紙やメールなども含めて実際にキクチや太田プロと連絡行った者はおらず、キクチは徐々に「結局は刑罰を逃れるためにその場しのぎでこしらえた口先だけの謝罪だったのではないか」と猜疑心を強めていった。
後に、検察の決定が下される数ヶ月前になって、後述の担当検事を通じて改めて謝罪の申し出があった際にも、「自分は謝罪しても構わない」・「自分が忙しくないときに謝罪できるよう会える日時をキクチが調整してほしい」などの身勝手な言動から真に反省しているかが信用できなかかったため、キクチは本心でなければ拒絶する意思を明確にした上で「会いに行く時間は中傷犯自身で調整した上で自分と直接ではなく事務所と一旦話をつける」という条件で一旦は犯人たちの申し出に応じたものの、結局不起訴が正式に決定するまで約束通りに謝罪した犯人は最後まで現れず、それ以降も犯人たちから連絡が来ることはなかった。
書類送検、メディア報道の余波
2009年2月5日、テレビ、新聞、スポーツ紙などの複数のメディアで、キクチのネット中傷被害が大々的に報道された。
ブログ「炎上」で一斉摘発するのは、警察庁によると「聞いたことがない」事案であった。
キクチ中傷被害事件の報道の少し前に、大韓民国の芸能人が相次いで自殺していたこと(2007年1月のU;Nee、同年2月のチョン・ダビン、2008年9月のアン・ジェファン、同年10月のチェ・ジンシル)が注目されていたが、自殺した理由の1つにネットにおける中傷があると報じられていた。
ネットの中傷によって韓国の芸能人が相次いで自殺した問題は、報道機関では「日本でも起こりうる深刻な問題」と考えられており、ネット中傷という点で類似していたキクチ中傷被害事件が報道機関で大きく取り上げられる要因となった。
報道の一部には事件の経緯について誤情報があったものの、この報道で警察が「キクチは殺人事件と無関係」であることを発表したため、ネットでは殺人事件関与説が全くの事実無根であると広く認識されるようになり、キクチへの中傷はピーク時に比べて大きく減少したものの、事件被害者としてニュースやワイドショーなどで扱われたことなども大きく影響して、噂や中傷被害で毀損されていた芸能人としてのイメージが更に悪化し、一時期芸能関係の仕事がほぼ皆無の状態となった。
また、報道時にはマスメディアからの取材のオファーもあったが、キクチは殺人事件の関係者への配慮に加えて、自身の行為が売名のためだと思われることを嫌ったため、捜査が終わるまでは事件についての取材を全て固辞した。
2009年3月27日までに、起訴できる見込みがあると警察が判断した7人の中傷犯が検察に書類送検された。 
さらに2009年4月下旬、新聞報道直後の同年2月10日に2ちゃんねる上でキクチの殺害予告を書き込んだ容疑で、事件担当の刑事たちが、書き込みを行った東北地方在住の女を連行するため、女の自宅を直接訪問するも、女が意味不明な言動をした後包丁を持ちだして暴れ出し、止めに入った父親を切りつけた。
父親に生命の別状はなかったが、女が精神病を患っており心神耗弱状態にあることが認められたため、摘発は見送られた。
不起訴処分の決定
その後、事件に進展はほとんどなく検察からも連絡は全くなかった。キクチはこの間、民事訴訟を起こすことも検討したが中傷犯の居住地が北海道から大分県までの広範囲に及んでいること、19人全員に対して訴訟を起こすと大変な手間と多額の費用を要すること、大手企業に勤務している犯人数名が中傷の際に会社の機器を用いていたことから、勤務先が弁護団を結成して反訴してくる可能性があること、民事訴訟では中傷犯本人が出廷を拒否する可能性もあることなどから、民事訴訟を起こさず検察の判断を待つ意向を固めた。
2009年11月、キクチが東京地方検察庁(以下、東京地検)に電話で事件の進展を確認すると、事件を担当する検事から「全員不起訴処分する予定である」と説明され、その理由も「全員が反省しており、キクチに謝罪したため」であった。しかし、実際には犯人の誰からも謝罪を受けておらず、検事は犯人たちの供述調書に書かれた「すぐに謝罪する」という言葉を鵜呑みにして、犯人とキクチがすでに和解しているものと誤解していた。
キクチは後日改めて東京地検で直接面談を行ない、犯人たちとの和解が成立していないことを説明したが、担当検事は「本人たちは悪気がなかったと言っているので、キクチが否定すればやらなかったと思う」、「こうした噂があるのを知りながらブログを始めたキクチにも問題がある」、「(キクチが)ブログをやめ、インターネットを見なければ問題は起きない」、「(キクチが)事件があったことを知りながら、犯人として疑われることを予測せず、足立区出身と公表したことにも問題がある」などと供述調書や北芝の文章には目を通した一方で、捜査資料にあった犯行の経緯や摘発の対象となった中傷・脅迫コメントの詳細およびキクチの被害届や告訴状に書かれた被害状況の深刻さを認識していないような発言を繰り返した。
キクチから事件の経緯に関する事実誤認を指摘され、「犯人たちの一部の執拗かつ悪質な犯行内容のどこを見て『悪気がなかった』という言い分を信用できるのか」、「自分の生まれ育った土地の話をすることに何の問題があるのか。その土地の出身者であればその地で起こった無関係な事件の関係者扱いされていいという理屈は成り立つのか」、「インターネットは仕事のためにも必要なツールだ。被害者である自分だけが使ってはいけない理由がどこにあるのか」、「自分がインターネットをやらなくても周囲に影響が及んでしまうリスクを想像しているのか」などと詰問された際も、担当検事は「そうではないと思う」・「申し訳ないがそういうつもりで言ったわけではない」・「それはキクチ次第だと思う」などとキクチの反論内容の趣旨を理解していないような返答に終始し、「犯人たちの情報は自分のブログだけであれば公開しても構わない」、「犯人たちから謝罪の言葉を受けたいのであれば、犯人たちがキクチの連絡先や住所を知りたがっているので教えてほしい」などとインターネットにおける個人情報流出の危険性を認識していないような発言もした。
キクチは、その後も担当検事と話し合いを重ねたものの、最後まで納得のいく説明が得られず、検察への不信感を募らせていった。
2010年1月21日に検察から「キクチに対する誹謗中傷や脅迫の書き込みをした人たちは他にもおり、一部の人だけを起訴すれば不公平」として、3人の中傷犯に起訴猶予処分(名誉棄損容疑2人・脅迫容疑1人)、4人の中傷犯へ嫌疑不十分による不起訴処分(名誉棄損容疑2人・脅迫容疑2人)が正式に決定した。キクチは当初から不起訴処分に納得してはいなかったが、担当検事の不見識さに幻滅して検察への期待を既に失っていたこと、「嫌疑なし」(=犯罪が成立していない)と判断された中傷犯がいないこと、「自分の無実を証明するためにできるだけのことは精一杯やった」と既に割り切っていたことなどから、最終的には検察の決定を受け入れることにした。
本格的な収束に向けて
2009年における一斉摘発の影響もあり、キクチへの中傷は往年よりも大幅に沈静化したものの、その後もネット上での中傷や脅迫が一部の掲示板で散見されており、中傷・脅迫が再燃することへの不安を完全に拭い去ることができず、2017年には再びキクチのブログのコメント欄に殺害予告が書き込まれたことを受け、太田プロとの相談の末、同年3月5日に控えていたNHKの生放送番組への出演を中止せざるをえなくなる事態が発生し、翌日夕方に投稿したブログ記事内で自身を案じるファンに対する謝罪と感謝を表明するに至っている。 
また、事件に関連するデマに基づいた誹謗中傷や脅迫だけでなく、その後のキクチの啓発活動やネット犯罪や悪戯行為に関するコメントに関連して、事件全容や中傷被害の深刻さに無知な人物から、SNS上で高圧的な言動を浴び去られたり、発言内容の言葉尻をとらえて攻撃されたり、啓発活動について「売名目的だ」とネット上で誹謗中傷をされたりするなど新たな被害も増えていった。
このため、こうした被害が継続している状況や上述の取り調べにおける言動から犯人たちが逆恨みして再犯する可能性を懸念した担当刑事をはじめとする警察関係者が、2019年の時点でも定期的にキクチを訪問したりキクチに連絡したりする事態が続くこととなった。
しかしながら、刑事案件に至るまでの中傷書き込みに関しては非常に少なくなったこと、自著の出版に伴い自身の中傷被害への関心が高まり認識が徐々に変化していったことや、ブログやSNS上で同様の被害に遭っているネットユーザーから相談を受けることが多くなったことなどから、「犯人たちから謝罪をもらえなくても、自分の無実を信じる人が増えた以上は一区切りをつけて前進しよう」と考えるようになった。
その後は先述のような割り切った考えを持つ中で、千原せいじや爆笑問題などの芸能界の友人・知人から激励を受けて喪失していた自信を少しずつ取り戻した一方で、自らの被害状況に関心を持った学校などより講演の依頼が来るようになり、自著の出版以前は消極的だったマスコミからの取材やテレビ番組への出演も受け始め、自身の被害経験をインターネットの啓発活動に生かす機会も増えていった。
取材や番組出演時においては、被害経験や警察関係者からの助言を基に、同様の事件や騒動に関する考察や私見を述べたり、自分なりの対策法や改善策などを指南したりするだけでなく、被害が継続している現状、被害の再燃に対する懸念、一区切りが付いた後も癒えていない不安や恐怖などを独白している。

プラトニック・セックス | 飯島 愛 著

2020年06月13日 09時58分14秒 | 社会・文化・政治・経済

飯島 愛 (著)

東京都江東区亀戸で生まれ育つ。

教育熱心で躾に厳しい両親に育てられ、小学校の頃は成績が良くおとなしい子であった。

中学に入学してからも成績は学年で常に10番以内を保っていたが、中学1年の頃に精神的な支えでもあった祖父が亡くなったことで精神のバランスを保てなくなり、それが原因で両親からのプレッシャーに耐え切れなくなって非行に走るようになった。

中学在学中から不良仲間と毎晩ディスコ等で夜遊びに耽るようになり、遊ぶお金の為に万引きやカツアゲを繰り返す生活をしていた。

高校には入学したものの全く通学しておらず、すぐに中退する。中学卒業前後には既に家出同然の状態であり、家出後の彼氏との短い同棲生活等を経て、六本木ホステスとして働いていたところをスカウトされ、1992年にAV女優となる。芸名は水商売時代に所属していた店のママが「みんなから愛される子になるように」という願いを込めて「愛」という源氏名を付けてくれたことによる。

14才で家出をしてからシンナー、同棲、レイプ未遂といった激しい少女期を経て、ホステス時代、AV出演、そして整形とあらゆる経験をしたタレント飯島愛が初めて書き下ろした衝撃の単行本。当時の感動の日記も含む。

商品説明

「セックスが、そんなに楽しいか」
父親の怒鳴り声が、一家が囲む食卓を凍りつかせた。
学校へほとんど行かず、万引き、カツアゲ、家出にシンナーを繰り返す中学時代。そんな彼女も、もとは内向的な女の子だった。「姿勢が悪い」という理由で長刀を習わせるほど厳格な父。「あなたのため」が口癖で、体裁ばかり気にする母。そんな両親に褒められたい一心で嫌いな勉強に励んだ中学1年のときは、成績が学年で10番以内だった。しかし、苦手な数学で90点を取って、喜び勇んで答案用紙を母親に見せても、返ってくる言葉は「4問も間違えているじゃない。どうしてできなかったの」。しだいに両親への不信感が膨れ上がり、「良い子」から「虞犯少年」へと転げ落ちていく…。
『プラトニック・セックス』は、飯島愛が飾らない言葉で過去の自分を冷静につづる自伝。家出した彼女は、水商売で得たお金を湯水のように使う。「ただただ憧れていた装飾品もブランドも、見栄を張るための道具、空っぽな自分を着飾るための必需品だった。そのときはそういう哀れな自分に気づいていなかったのか、気づきたくなかったのか」
「彼の望むことにできる限り応えてあげたかった。彼が体を売るのをやめるかわりに、私は、あれほど嫌がっていたオヤジと寝てお金を稼ぐ女になっていった」
こんな人生を変えるきっかけとなったのが、アダルトビデオへの出演だった。留学したいと思い焦がれたニューヨーク。
その資金作りのために舞い込んできたビデオ出演をOKする。そのうちに深夜番組を経ていつの間にかタレントの道を歩む自分がいた。
いままで語ることのなかった壮絶な過去をストレートに表現しているため、内容は少々過激だ。しかし、思春期時代の紆余曲折を経て家族との絆を取り戻した飯島愛の自伝には、誰しもが共感できる心の葛藤が描かれている。(望月真弓)
 

出版社からのコメント

家出、AV出演、整形と全てを語った告白書。

内容(「BOOK」データベースより)

私の舌を入れさせて。神さまおねがい。「こんなに愛してる」―伝えたくて彼女は呟く。タレント飯島愛が初めて書き下ろした衝撃の単行本。

内容(「MARC」データベースより)

一度吐き出してしまえば二度と読み返すことのなかったノートをひもとく。いつだって「今日が愉しければいい」と逃げていた私が、自分の内面を覗いてみたいと思うようになった。飯島愛が赤裸々に語る半生。
 
 
気力の衰えもあろうが、娘が有名人になった途端にヘラヘラする両親。なら最初からそれでいけよ。表沙汰にならないだけでこういう親はかなりいたんだろうし、今もいるんだろう。和解した家族の会話の空々しさ。飯島愛の最期がああだったから後付けで言うんじゃなく、この小説(?)の締めくくりを読んでも明るい未来は感じられない。人類は滅んだほうがいいのかもしれない。
 
 
同じ時代に生きて、彼女は体を張って生きてきたと思う。私にはできなかったことだ。親に反発しながらも親の元で甘えて生活してきた私には彼女のような生活は考えられなかった。でも、共感するところがいくつもある。思っていても行動にできなかった私と、移した彼女との違いだけだと思った。大都会と東北の田舎とでは違うけれど、昨年離婚した私にある尊敬する人が言ってくれた言葉を彼女にも送りたい。
<人は学歴でもお金でもない。その人の生き様だ>飯島さんも過去にはこだわっていないから執筆されたと思うが、私も彼女のように頑張りたいと、二人の子を持つ母として思った。
 
 
年末に、飯島愛さんの事がニュースになって、凄く好きだったのに悲しかった事がきっかけで本を読みました。親が子供に「こうあるべきだ」という考えを持っていて、でも主人公は親が思うように生きたくないし、生きる事ができない。だけど、親を思う気持ちも少しあって、親が思うようにほんの少し生きてみたい・・。とか複雑な気持ちが良く伝わってきました。お友達関係の強力な感じともろい感じも良く表現されていたと思いました。少しだけ、きになったのは最後ご両親様と仲良くなったことでした。主人公がそれで満足していたなら、もちろんいいけど、私だったらきっと、ゆるせないなと。主人公の親への優しさが痛々しいように感じました。
 
 
読書はあまりしないのですが、友人が推していたので、
今回、彼女の本を読んでみました。
他の方の口コミにもあるように、壮絶な人生が書かれています。
なかなか一般の人には出会い難いこともあり、生々しい描写があります。
 
 
後々親と普通に会話してるところをみると,描写ほどひどい親子関係ではなかったのでは,と疑ってしまいます.
後半がただの幸せ一家のはなしになり,めでたしめでたしな終わり方が腑に落ちませんでした.
 
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週刊アサヒ芸能
 
08年に「倉知明美」名で、銀座ホステス業界の裏側を描いた本を出版したことから、倉地さんの身に飯島との関係を巡るトラブルが起き始めた。サイトで知り合った大阪在住の自称カメラマン・平岡太郎(仮名)に付きまとわれたのだ。
 平岡は最初、私にメールや電話を時々してくる程度でした。ところがしだいに非常識な時間に電話をかけてきたりするので、注意すると平岡は逆ギレ。私の本の内容や、愛との関係についていろいろな話をデッチ上げ、ネット掲示板「2ちゃんねる」に悪口を書き始めたんです。
 やがて不特定多数の人間が彼の話を真に受け私の悪口を書き始めた。相手にしないでいると、次に平岡は、愛のブログに、私の名前で愛の悪口を書き込むようになり、それを信じたファンが、私のサイトに何百と抗議を書き込み始めた。
「愛ちゃんに嫉妬して嫌がらせするな!」「生きていてもしかたない人間。早く死んで」‥‥。あげく私が
「飯島愛が女子高生コンクリート詰め殺人事件に関係していることをネタに彼女を脅している」犯人だと書き込まれたんです。
 確かに飯島は、06年10月のブログで、自身が89年に東京・足立区で起きたこの猟奇事件に関与しているという中傷に悩んでいたことを明かしている。さるネットライターは言う。
「あの噂は、飯島さんが、犯人のグループと同年齢で、彼女の実家が犯行現場から比較的近かったことや少年の交際女性が監禁現場に出入りしていたという情報だった。少年事件ゆえ犯人の名前や環境が不明で、ネットにあらぬ噂が立ったのです」
 平岡は私が愛と長年の親友だったことや、愛がこの噂に悩んでいることを結び付けて中傷したんでしょう。
 そんなこと、愛はわかっているはずなのに、愛のブログに私の名前で書かれた中傷を愛に削除するよう言うと「私がブログを管理しているわけじゃないから‥‥」と言うだけでした。
 やがて2ちゃんねるには私の自宅住所や、家族の中傷まで書かれた。娘はショックで失神し、家には連日脅迫電話もかかってきた。
 警察に言っても、最初は動いてくれなかった。
 そんな中でも、愛が亡くなる少し前の08年の秋頃、彼女に誘われ、三宿の飲食店で会っていたんです。もちろん愛は私を疑ってはいなかった。ただ、薄手の白いカーディガンから透ける、愛の腕が痩せていたので心配になり「愛をケアしてくれる人はいるの?」と 聞くと、笑って、「大丈夫だよ、いるよぉ」と答えていましたが‥‥。
 そして愛の訃報。とてつもないショックでしたが、ネットでの私への中傷は、いよいよ残酷を極めたんです。「人殺し!」「愛ちゃんを返せ!」「お前が死ねばよかった!」「愛ちゃんを追い詰め、脅迫、殺した犯人」「愛ちゃんを毒殺した」‥‥。そして冒頭で触れたように、一部週刊誌と夕刊紙で倉地さんが飯島愛の死に関与していたかのような記事が掲載されると
「週刊誌が書くなら真実だ」と書き込まれ、倉地さんはタオルを使い、自宅で首つり自殺を図る。幸いタオルはちぎれ大事には至らなかった。
 そんな私がなぜ愛を死に追いやったように言われなければならないんでしょうか。愛が亡くなったあと、私には、事情聴取はおろか警察からの電話すら一度もなかったんですよ。
 その後、倉地さんは友人や弁護士の協力を得て、このネット犯罪を告発。警察も捜査に動く。そして飯島の死から約1年余りあとの昨年3月、平岡と謀って倉地さんを中傷していた大阪の無職女性(45)が名誉毀損容疑で逮捕された。が、中傷の内容は報じられず、大きな話題にはならなかった。その後、倉地さんへのネット中傷はなくなったというが、平岡はいまだ逮捕されていない。
 私が当初、観ようとしなかった映画版「プラトニック─」は、愛が亡くなってしばらくして、ネット中傷に苦しむ中、DVDで観ました。私の目からは自然と涙があふれ出しました。映画には原作本やドラマ版で私を怒らせたことをわびるように、2人しか知らな い思い出の場面がいくつも描かれていたんです。
 愛の本当の素顔、そして、ネットの誹謗中傷が重大な犯罪であることを伝えることで、永遠の親友である愛への供養になればいい。今はそう思っているんです。

突然、僕は殺人犯にされた  ~ネット中傷被害を受けた

2020年06月13日 09時21分21秒 | 事件・事故
突然、僕は殺人犯にされた ネット中傷被害を受けた10年間
 
お笑い芸人のスマイリーキクチが、ネット上で10年間に渡り受け続けた誹謗中傷の全貌について綴った単行本。 インターネットの巨大掲示板“2ちゃんねる”などで、「足立区で実際に起きた残虐な殺人事件の犯人だ」といった誹謗中傷を受け続けたスマイリーキクチ。
その誹謗中傷は10年間続き、デマを信じたネットユーザーから、自身のブログなどに殺害予告の書き込みもされるなど、事態は悪化する一方だった。
対応に悩むスマイリーキクチは警察に相談。 09年2月と3月には悪質な書き込みをしていた18人が名誉毀損等の罪で書類送検され、話題を呼んだ。
この10年に渡る誹謗中傷がどのようなものであったか… スマイリーキクチがこのような誹謗中傷にどのように対応し、何を悩んできたのか…
そして、09年の18人一斉検挙に至った経緯は… 被害者であるスマイリーキクチ本人が赤裸々に綴った。
ネットでの誹謗中傷に悩む人や、それによるいじめに遭っている中高生や保護者、そして、インターネットを利用するすべての人に読んでもらいたい。
 
 
何気ないネットでの書き込みが、実は誰かを傷つけ、それだけでなく犯罪者になってしまうことを知り、恐ろしくなった。
 
 
先日、「ワイドナショー」という番組でゲストで出てた武田鉄矢さんが「自分自身の
正義が絶対に正しいんだという価値観の押し付けほど危険なことはない」って言ってましたが
その価値観の押し付けがどれだけ危険で人を精神的に苦しめるということがこの本を読むと
痛いほどわかると個人的には思いました。
それにしても著者の方もこんなに長期間、よく耐えていたな。他人事で申し訳ないが本当に
気の毒としか言い様がない。
よく自分自身の正義を振りかざしている人はよく考えた方がいいかもね。
 
 
本事件を2009年当時知りましたが、当時はあまり関心を持たず、今回何気に本書を手に取り拝読し詳細を確認させていただきました。

まず、キクチ氏の行動には胸を打たれました。読了後、氏に、当然良い意味で興味が沸いてきました。

ただ、本書の読後感は決して良いものではありません。心が痛む部分が多々あります。

綺麗スッキリ解決はされていません。未だに、氏を揶揄する輩がネット上には存在します。本書を読了後、氏を揶揄する輩の存在が非常に不愉快になりました。

・・翻って、北芝某の著した某書の記載を真に受け、キクチ氏を敵意を向けた加害者と、本書を読み終えた後の、ネット上に記載をした輩を不快に思う私の気持ちは、「負の感情」という意味でイコールなのではないか・・と思った。が、これには決定的な違いがある。

北芝は記載した内容の説明責任・結果責任を負ってはいない。反対に、本を著した氏が、芸人という重しを背負い、本書以外でも講演や、インタビューに応じ、出版後も情報の発信を行い活動している姿。

これは、書きっぱなしの北芝と、出版後のキクチ氏。信じっぱなしの不法行為加害者と、客観的に信用の置ける情報を信じ、且つ信じたことの結果に責任を負うわれわれとの違いである。そこにあるのは、匿名で害悪を垂れ流す「負の感情」を持つものとは違う、自分の行為に責任を持つものの、言うならば、「正義」の感情である。・・と思う。

追記・・民事訴訟における特別裁判籍の関係上、書き込んだ加害者を相手に民事訴訟を提起する場合、被告住所地にて訴えの提起をする必要はなく。損害発生地、つまり、自宅のパソコンで閲覧中に違法な書き込みがあったら、自宅の管轄裁判所に提起できる。ただ、相手を特定する手間はあるが、この本を片手にがんばりましょう。
 
 
本来、司法機関と警察は、被害者も加害者も現場のあらゆる物品も、時空を超えて見聞きするし、そうでなければならないはずです。
それは非常にしんどい事ですが、それがあるから事件は真実に向かってゆくし、
あるいはそれが叶わず、無念さを共に嘆く事で、それでも生きていこうと感じられるのです。
この本が書き上げられてからも、SNSを中心とした事件は後を絶ちません。
今では上記の機関も対策を考えていると信じたいです。

しかし最も問題なのは、
困っている人の声を聴く姿勢を誰も持っていなかった事です。
私だって、忙しい日々を過ごしている中で、インターネットの個人的な問題をされたら、
「そんな事は無視すれば良いだろ」って言ってしまいそうですが、
“話を聞く”ということは、そうであってはいけないです。

インターネットの発達だけでは終わらない、深刻な闇を見ました。
 
 
これを読んだ後に、自分がそういう悪意に満ち溢れた利用者に
遊ばれてきたと
それがよくわかりました。

思えば、まぁ、平然と他者の人生を踏み潰す人も
どうしようも無い人なんでしょうが。
だからと言って、正しく、使う事を思えば。

包丁ですね。
人を刺す事もできるし料理を作る事もできる。
使うもの次第。

そして、ネットには匿名をいい事に……いやそういうことを平然とするのだからどうしようもない人なんでしょうが
人を刺しまくってる人が大勢いるというワケです。

初めてネットに触れると中傷誹謗とかを信じたり真に受けたり騙されたり、しますが。
ですが、そうなる前にこれを読んでおけば……。

もっと小さい頃に読んでおきたかった本です。
 
 
彼の事実無根が通説になった今でも未だネット上多々ある憶測や「どーして長年も・・・」といった類の疑問を霧散させるに足る内容だと思います
文面もかなり読みやすく仕上がっており、面白さの点で評価満点です

私的ながら事件を後から知った身ですが
ネット情報の曖昧さと、それに惑わされる可能性が充分にある自分とを深く痛感させて頂きました
 
 
この本が何よりも強い説得力をもっているのは、著者自身の直接体験に基づく、圧倒的な情報量であると思う。
10年にわたるネット中傷被害の進行ぶり、それに対して警察や弁護士、検察官らがどのように対応したのかが、順を追って詳細に書かれている(日記をつけていたそうだ)。
当然ながら、アメブロ(サイバーエージェント)、Yahoo! 、2ちゃんねるといった面々も登場する。

問題となった書き込みには、悪ふざけというにはあまりに悪質な内容が大量に含まれていた。
そしてついには明らかな脅迫ととれる書き込みも横行。
著者は人前に出るのが職業である。
人目や物音に敏感になった時期もあった。
電車内で襲われた場合に周りに危害が及ばないようにと、いつも車両の隅に立っていた時期すらあったという。

自分も周囲の人たちも無事でよかったと著者は書いているが、彼自身に起きたことを客観的に見れば、芸人として一番いい時期に時間と労力を空費させられ、長期にわたり精神的な苦痛を受け、神経性胃炎や大量の違反報告のための腱鞘炎など、けっして無事だったなどとは言えないと思う。
しかも、違法な書き込みを行った人間たちからの謝罪はおろか、なんらの金銭的な補償も受けていないようだ。

これでいいのだろうか・・・?

まずは政府、警察関係者は必読の書。
そして、思い出すのもいやであろう過酷な体験を、ここまでまとめ上げた著者の勇気に拍手を送りたい。
 
 
ある日ネット上に、自分が殺人事件の犯人であるという書き込みがされる。見の覚えのないことなので放っておいたら、誹謗中傷の声は段々大きくなり自分の周囲にまで被害は及ぶ。やがて、自分の周囲や業務にも影響が出始め、社会的にも大きなダメージを受ける。すべて実話の話である。本書は、お笑い芸人のスマイリーキクチ氏が、十年に渡って受け続けた誹謗中傷の全貌を綴った一冊である。

◆本書の目次
第一章 :突然の誹謗中傷
第二章 :謎の本
第三章 :ひとすじの光明
第四章 :正体判明
第五章 :重圧、そして新たなる敵
第六章 :スゴロク
特別付録:ネット中傷被害に遭った場合の対処マニュアル

ネットにおける負の歴史を、そのまま描いたような内容である。その一方で、問題はネットだけに限定されるものではない印象も受ける。著者への誹謗中傷が沸点を超える時には、必ず既存マスメディアの影響も及んでいる。まず、一度目はTVのコメンテーターを務める元警視庁刑事による書籍の中で、「犯人の一人は出所後、お笑いコンビを組み、芸能界デビューしたという」と記述された時。二度目は、同様にその殺人事件への関与が噂された女性タレントが、死去した時。これらによって拡散された風説が、「本気で殺人犯と思い込む者」、「どうにかして殺人犯に仕立て上げたい者」、「犯行に異常な興味を抱く者」達を大量生産し、事態は収拾がつかない方向に向かってしまう。

ひとすじの光明が指し出すのは、著者が刑事告訴に踏み切ってからである。紆余曲折を経て、誹謗中傷していた人物達が特定される。「妊娠中の不安からやった」などと供述する女性も出てくる。それが真実かどうかということより、腹イセができればそれで良かったのである。ゲーム感覚で誰かが中傷し、他の者は負の感情にイタズラに便乗し標的を追い詰める。いわゆる日本的いじめの縮図、そのものである。ネットの存在はそれを可視化し、加速化したにすぎない。同質な集団で形成される、日本社会の未成熟さが浮き彫りにされたとも言える。

危機に直面した時に一丸となる日本の強さと、同調圧力によって足の引っ張り合いをする弱さは、表裏一体なのだなと改めて思う。昨今のように、復興へとみんなが一つになっている時にも、負の同調圧力は呼応する。だが目的が明確な時は、標的も多いから、波は強いが寿命は短い。しかし、いつの日か復興は成し遂げられる。その時に全体が目的を見失い、負のスパイラルが蔓延するとしたら、こちらの方が寿命が長く厄介な気がする。物質的な豊かさの復興だけでは不十分と思うのは、気が早すぎるだろうか。

最後に、これだけネットに苦しめられた著者も、ネットによって支えられ、勇気づけられた一面もあると記述している。リスクばかりを恐れて、いたずらにネットを回避することの無いように、巻末には「ネット中傷被害に遭った場合の対処マニュアル」なるものも付けている。そのポジティブな姿勢には、救われる思いがする。
 
 
 
 

 
 

翻意の福岡高野連謝罪「気持ち惑わせた」引退生徒も

2020年06月13日 03時46分43秒 | 野球

配信

記者会見を終え、報道陣に頭を下げる、左から福岡県高野連の土田秀夫会長、野口敦弘理事長(撮影・菊川光一)

福岡県高野連は12日、福岡市内で常任理事会を開き、独自の代替大会を断念する方針を一転し、開催することを決めた。5月25日に全国で唯一、開催断念を発表したがその後、国や県が開催を後押し。

球児を取り巻く大きな環境変化に伴い、方針転換に至った。歓迎の声が多い一方で、引退した選手もおり、高野連はドタバタを謝罪。試合は7月18日から8月上旬の土日祝日を軸に、4地区に分けて、原則無観客で実施する。 【写真】記者会見する福岡県高野連の土田秀夫会長    ◇   ◇   ◇ 福岡県高野連が一転、夏の代替大会開催を表明した。全国で唯一、不開催を発表していたが、福岡にも球音が鳴り響く。 県高野連は新型コロナウイルス感染拡大で夏の甲子園大会と地方大会の中止を受け、5月22日の理事会で代替大会の開催を協議。消毒液の確保や感染防止マニュアル作成など準備を進めたが、感染リスクを払拭(ふっしょく)できないことなどから開催断念を発表した。 だがその後、国のサポート表明などで球児を取り巻く環境が大きく変化。

今月に入り、県教育委員会から開催要請も受けた。野口敦弘理事長(58)は「高野連単独での責任と言いますか、医療や学校の授業とかに対する責任だったり、1歩踏み込めないもどかしさがあった。(県教育委員会に)背中を押していただかなければ、一歩踏み出せなかったのは事実」と説明。県高野連主催、県教育委員会共催で行うことも明かした。 一方で、すでに引退した部員もいる。土田秀夫会長(59)は「先の決定を翻したことで野球部員、特に3年生に対しては、何度も決定のたびに気持ちを惑わしてしまい、心からおわび申し上げます」と謝罪した。

再検討にあたり、土田会長と野口理事長は、各校の現状把握のため、福岡、筑後、北九州、福岡中央の4地区を訪問するなどして情報を収集。

その中で、指導者は「もうすでに引退した生徒もいる。今更困る」「我々でここまで計画を進めています」「代替大会を開いていただけるならありがたい」など反応はさまざまだった。

北九州市で一時感染が再拡大するといった不安も残る中、一本化を断念。感染リスク抑制も踏まえ、4地区分離の公式大会という苦渋の決断となった。

今月5日には、福岡地区に所属する福岡大大濠や筑陽学園などの監督有志が立ち上がり、福岡市や近郊の33校による「福岡地区高校野球交流戦」を7月11日から行うと発表したが中止となる見込み。

日程は7月18日から8月上旬の土日祝日で検討中。控え部員や保護者入場は認める方針だが、原則無観客。ドタバタを経て、3年生に集大成の舞台を準備する。【菊川光一】

 

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