コロナで未だ「死者ゼロ」のベトナム、感染爆発なしのアフリカ 驚きの理由とは?

2020年06月14日 16時15分34秒 | 社会・文化・政治・経済

6/14(日) 6:00配信
デイリー新潮

政府への信頼度が高いベトナム

 新型コロナウイルスによる日本の感染者、死者の数は欧米に比べ極端に少なく、ジャパニーズ・パラドックスといわれる。ただ、世界を見渡すと、未だに死者数ゼロの国もあれば、感染爆発が起きない大陸もある。その謎を探って……世界フシギ発見! 

【写真】中国に隣接なのになぜ? モンゴルのコロナ感染は超少数

 まずはベトナムだ。今月1日、茂木敏充外相は同国の副首相兼外相と電話会談。出入国制限の緩和に向けて協議していくことが発表された。

 そうした話ができるのも、ベトナム国内での感染状況が落ち着いているからに他ならない。これまでに確認された感染者は累計で300名超で、死者に至ってはゼロを維持し続けている、“コロナ優等生”なのだ。

「そのために、100万人ともいわれる住民を隔離したといわれています」

 とは外信部記者。

「1月23日に国内初の感染者(武漢出身の中国人)が判明してから、政府は中国人労働者5千人以上を隔離するなど、当初から厳しい措置を講じてきました。軍や大学の寮を隔離施設として使い、8万人に及ぶ住民が収容されたようです」

 その苛烈さを現地在住の日本人に聞いた。

 ホーチミンに事務所を構える弁護士法人キャストベトナムの代表、工藤拓人弁護士は、隔離者数が多い理由をこう説明する。

「例えば、感染者がマンションに住んでいたとすると、そのマンション丸ごと、封鎖されます。驚くのは、感染者と接触した人が住んでいるマンションも棟ごと封鎖されてしまうこと。同じマンションの住人は、接触者との接触があったかどうか判然としなくても自宅で隔離となってしまうのです」

 隔離中はマンションからの外出が禁じられるそうで、

「食事はデリバリー頼みで、隔離の期間は最低2週間。その間にPCR検査をして、建物に住む人全員が陰性でないと、外出禁止が解かれません。海外から帰国して、自宅隔離となることもあります。すると、住んでいるマンションの掲示板にどこの部屋が隔離対象か、の張り紙が出され、周知されるのです」

 近所中に知らしめることで注意喚起としているのか。

 TNKトラベルハノイ支店の藤原駿汰支店長は、

「ここまで徹底した外出禁止を強いるのは日本では難しいでしょう。やはり、社会主義の国だから、というのが大きいと思います。実際、こうした政策による政府への不満はベトナム国民からあまり聞かれず、政府への信頼度が高いのだと感じました」

 共産党一党独裁政権ゆえだろうが、コロナ禍で政権支持率が急降下する、どこぞの国とは対照的である。
政府が禁酒令
 一方、新型コロナウイルスの流行を最も憂慮されてきたのは、アフリカ大陸だ。WHO(世界保健機関)も今後1年間で、最大4400万人が感染し19万人が死亡すると警鐘を鳴らしている。

 しかし、と先の記者が解説する。

「現在(取材当時、以下同)、アフリカ全体の感染者数は15万人弱、死者は4千人を超える程度です。180万人が感染しているアメリカ、50万人に及んでいるブラジルに比べれば、比較的、感染拡大は抑えられています。南アフリカやエジプトなど、感染が急拡大している国がある一方、ウガンダやナミビアなど死者ゼロの国もあるほどで、二極化しているといえるでしょう」

 その中にあって、3万人超と感染者数が大陸で最も多いのが南アフリカである。

 南ア在住のガーデンデザイナー、谷向俊樹さんによれば、

「3月中旬に初めての感染者が確認され、3月末にはロックダウンとなりました。国によるコロナ対策には5段階あって、当初は最も厳しいレベル5、買い物にも散歩に出ることも許されませんでした。5月1日に朝のみ、近隣での運動は許されるレベル4となり、6月から通勤可能なレベル3まで緩和されてきたところです」

 さらに、現地在住の日本人は医療事情をこう語る。

「病院に関しては公立と私立があり、公立は原則無料なものの、医療物資も人も十分ではありません。他方、費用のかかる私立病院は、日本人が安心して出産できるほど、設備が整っています。実はHIV陽性者が世界で最も多いのが南ア。総人口5800万人のうち700万人以上が陽性ともいわれているので、感染症対策に慣れているという側面はあります。病院に運ばれてくる人を全員HIV陽性者だと思って対応していますから」

 また、コロナ対策として政府は禁酒令を出したのだが、これにも理由があって、

「週末になると、ある病院では10人以上もの救急患者が運ばれてきます。原因のほとんどが飲酒しての喧嘩。発砲やナイフで刺すという事例もあり、これにより医療崩壊を招かぬよう、酒を規制したのです」(同)

 南アに次ぐ約2万5千人の感染者数となっているのが、ピラミッドやスフィンクスが聳えるエジプト。感染拡大の真っただ中だ。

 カイロ勤務の日本人男性が言う。

「最近は連日千人を超える感染者が出ていて、医療機関のベッドが足りないのか、大学の寮を病院として利用することもあるようです。その辺は軍事国家なので、実施のスピードはとても早い。夜7時から朝の6時までは外出禁止で、お店も閉まるので、外ではシーシャ(水たばこ)も吸えません」
「都市の病」
 とはいえ、実はアフリカの死者数は他の国々に比べ、相対的に少ないことが指摘されている。

 生活習慣病の人が多いといわれるエジプトの死者は約千人に上るが、南アは日本より少ない約700人。現在進行形で数が増えているとはいえ、欧米に比べれば天と地の差。WHOのテドロス事務局長の出身国、エチオピアも感染者1200人に対し、死者は11人であるし、ルワンダは感染者400人弱で死者は1人。ゼロの国もあることは前述した通り。

 英国キングス・カレッジ・ロンドン教授でWHO事務局長上級顧問の渋谷健司氏が指摘する。

「南アやルワンダなどではロックダウンの効果がありましたし、多くの国では、大都市やスラムを除き、人口密集度が高くないので、感染が広がりにくいという環境も一因だと思います。また、死者数が少ないのは、アフリカの平均寿命が60歳前後で、人口に占める若年層の比率が高く、肥満率も低いので、重症化が抑えられているのでしょう。ただ、医療体制が十分でない国も多いので、一度感染が広がれば死者数が増える危険性もあります」

 東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授も、

「改めて、新型コロナウイルスは都市の病であると再認識しました。人口が密集するニューヨークやロンドンで流行する。日本なら東京や大阪、というわけです」

 最後に、日本でエチオピア料理店を営む50代のエチオピア人店主に聞くと、

「エチオピア料理にはたくさんのスパイスが使われているからね。オーガニック! だからコロナにかからないといわれているよ。マラリアとかいろいろあるからウイルスに体が慣れている、エチオピア人、ウイルスに強いネ」

 例のクイズ番組では正解とならないかもしれないが、日本人と真逆の、悲観的にならぬ心持ちが、免疫を下げないという意味で重要なのかもしれない。

「週刊新潮」2020年6月11日号 掲載

新潮社

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北海道札幌市でコロナウイルスに新たに7人感染

2020年06月14日 16時12分47秒 | 社会・文化・政治・経済

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【札幌】札幌市は14日、市内で新たに7人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。道内の感染者は延べ1170人となった。

函館新聞電子版

 

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東京都で新たに47人が感染 40人超えは先月5日以来

2020年06月14日 15時31分23秒 | 社会・文化・政治・経済

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5月5日以来の40人超え

 関係者によると、きょう東京都が確認した新型コロナウイルスの感染者は47人だった。40人を超えたのは、57人だった先月5日以来となる。(ANNニュース) 【映像】マスク拒否の母、子どもの目の前で拘束され波紋

 

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スーツケースの中に女性の遺体…逮捕の男はコンビニの“本部社員”で現場周辺に“土地勘”あったか 経営指導等で巡回

2020年06月14日 15時31分23秒 | 事件・事故

6/14(日) 11:25配信

去年10月、愛知県西尾市の河川敷で、スーツケースの中から中国人女性の遺体が見つかった事件で、逮捕された31歳の中国国籍の男はコンビニの本部社員で、西尾市周辺の店舗の経営を指導していて土地勘があったとみられることが分かりました。

 この事件では去年10月、西尾市鵜ケ池町の矢作古川の河川敷で、スーツケースの中から中国国籍の王敬さん(当時37)の遺体が見つかり、13日夜、中国国籍で知立市の会社員・朴鐘日容疑者(31)が死体遺棄の疑いで逮捕されました。

 捜査関係者によりますと朴容疑者はコンビニの本部社員で、西尾市周辺の店舗を経営の指導で巡回していて、土地勘があったとみられることが新たに分かりました。

 警察は朴容疑者が王さんが死亡した経緯も知っているとみて調べています。

東海テレビ

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豊洲仲卸「お手上げ」 アラート解除されても戻らぬ客足

2020年06月14日 15時28分00秒 | 社会・文化・政治・経済

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仲卸「て良」の店先。「ステップ3」に移行し飲食店の営業が深夜0時まで可能となったため、13日は買い出しに来る人が少し増えたが、まだまだ客足は戻らず、早めに閉める店も目立つ=2020年6月13日午前7時54分、東京都江東区の豊洲市場、樫山晃生撮影

 世界最大のフィッシュマーケットである豊洲市場(東京都江東区)が、新型コロナウイルスの影響で青息吐息だ。いつもなら、真っすぐ歩くことなどできない豊洲市場の仲卸売り場。それが、店の前に積み上げていた荷物も客も激減し、普通に歩くことができる。政府の緊急事態宣言に続き、「東京アラート」も解除されたが、仲卸たちは一様に「苦しい」と漏らす。

【写真】昼食時の飲食店舗エリア。大雨が降っていたこともあり、客足は鈍かった=2020年6月13日午後0時35分、東京都江東区の豊洲市場、樫山晃生撮影  

仲卸「て良」の井上武久さん(83)は、「お手上げだよ」と苦笑した。感染拡大が深刻になりつつあった3月初旬は、まだ商売が成り立っていた。飲食店向けの売り上げが激減する一方で、スーパーの需要は大幅に伸びていたからだ。

 しかし、「いまはスーパーも落ち始めている」。各地で学校給食が再開され始めたことが原因ではないか、と話す。売り上げは、前年比で約4割減。「笑っていれば福の神が来ると思うから笑っているけど、本音は大泣きだよ」  ウナギなど川魚専門の仲卸「海源」の中村勝次さん(74)は「6割以上減った」と嘆く。

「ウナギやスッポンなんて、自分の家でさばいて食べるもんじゃないでしょ。巣ごもり生活で、最初に需要がなくなった」。緊急事態宣言解除後、なじみ客が戻ってはきたが、「以前は毎日来てくれていたのが、いまは週に2度程度。もうダメだよ」と頭を抱えた。

朝日新聞社

 

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食べ放題「567円」でコロナ退治だ 福岡市の焼き鳥屋

2020年06月14日 15時20分37秒 | 社会・文化・政治・経済

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大量に仕込んだ鶏皮を焼く店長の木村健吾さん=2020年6月13日午後6時7分、福岡市中央区、宮野拓也撮影

 コロナ禍の営業自粛から再開した福岡市中央区大名1丁目の焼き鳥屋「あぶりや天神大名店」が、鶏皮焼き鳥の食べ放題を567円で始めた。コロナにちなんだ破格の値段設定。話題性で街に人が戻るきっかけにしたいという。

【写真】食べ放題の鶏皮を手渡す店長の木村健吾さん=2020年6月13日午後6時8分、福岡市中央区、宮野拓也撮影

 食べ放題は90分間以内で別に食事2品か焼き鳥4本の注文が必要。店は自粛中に内装をリニューアルし、6月1日から営業を再開したが客足は戻らなかった。「一種の広告費」と割り切り、1本150円で提供していた博多名物の鶏皮を使った企画を思い立った。予約でも当日でも注文できる。  

おすすめの味はサンショウを効かせた「シビレ」と呼ぶタレ。店長の木村健吾さん(27)は「反響もあり、外食離れを止められたら」と話す。友人と訪れた会社員古川毅さん(44)は、2人で40本ほどを平らげ「久しぶりの焼き鳥。いい企画だと思います」。7月末まで実施する予定。(宮野拓也)

朝日新聞社

 

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<北海道>「ワンボックスにあおられた」別の車の運転手が証言 6/13(土) 10:47配信

2020年06月14日 15時17分28秒 | 事件・事故

札幌市中央区の交差点で、12日、ワンボックスカーとタクシーが衝突した事故で、別の車が「ワンボックスカーにあおられていた」と事故直後に話していたことがわかりました。  

タクシーが進む先の信号は青。1台の車が目の前を横切ると次の瞬間…。(事故の衝突音)12日午前1時過ぎ、札幌市中央区南19条西9丁目の交差点で、ワンボックスカーとタクシーが出合い頭に衝突しました。

この事故でワンボックスカーに乗っていた少年3人のうち2人が重傷、もう1人の少年と67歳のタクシー運転手は軽傷です。警察によりますと、事故の後に1台の車が現場に戻り「ワンボックスカーにあおられていた」と話していて、警察が事故との関連を調べています。

HTB北海道テレビ

 

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声震わせる女性「よけるのに精いっぱい」…車が国道2号逆走、8台絡む事故に

2020年06月14日 15時15分02秒 | 事件・事故

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事故で破損した車両(12日午後8時17分、山口県下松市で)

 12日午後6時55分頃、山口県下松市末武中の国道2号で、乗用車など8台が絡む多重衝突事故が起き、7人(20歳代~60歳代)が重軽傷を負った。県警下松署は、同県周南市の無職男性(30歳代)が運転する乗用車が逆走し、他の車両に衝突したとみて調べている。

 発表によると、負傷した7人のうち、衝突された乗用車に同乗していた同市の会社員男性(50歳代)が、あばら骨を折る重傷。逆走した乗用車の男性を含む男女6人は打撲などの軽傷を負った。  

現場は中央分離帯のある片側2車線の直線。交通量の多い幹線道路で、当時近くを運転していた女性(73)は「前から車が逆走してきて、よけるのに精いっぱいだった」と声を震わせた。

 

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記者の目】藤井聡太七段の「不動心」…奇襲策にも冷静に対応 若さによる雑さは皆無

2020年06月14日 15時06分30秒 | 事件・事故

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 ダブルタイトル挑戦に王手―。将棋の第61期王位戦挑戦者決定リーグ最終一斉対局が13日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、藤井聡太七段(17)が阿部健治郎七段(31)に後手の64手で勝ち、白組5戦全勝で挑戦者決定戦に進出した。奇襲策に動じず、冷静な指し手を貫いた。

棋聖戦挑戦者決定戦に続いて永瀬拓矢2冠(27)=叡王、王座=と23日に対戦し、木村一基王位(46)への挑戦権獲得を目指す。

 *  *  *  

藤井将棋の懐の深さを見た一局だった。渡辺明棋聖に先勝した棋聖戦第1局などは互いに現代最高の力と技術を発揮する勝負になったが、本局で披露したのは不動心だった。  

戦型「角換わり」と「横歩取り」をミックスさせたような阿部の序盤戦術はノーガードの殴り合いを求める奇襲策だったが、藤井は乱打戦には応じずに冷静に対応した。ガードを固めてパンチを見極め、相手にミスが生まれると一気のラッシュでマットに沈める。そんな将棋だった。

 藤井将棋には若さによる雑さは皆無。過密日程による疲労感や前局の敗北の影響も感じさせない。恐るべき高校生である。(北野 新太)

報知新聞社

 

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「運転手の意識がなさそうだ」と通報…軽乗用車運転の男性死亡 “カーブ曲がり切れず”ガードレールに衝突したか

2020年06月14日 15時03分44秒 | 事件・事故

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事故があった現場 三重県尾鷲市

 三重県尾鷲市の国道で14日未明、軽乗用車がガードレールに衝突し、運転していた82歳の男性が死亡しました。  

尾鷲市南浦の国道42号で、14日午前1時すぎ、「事故した車があり、運転手の意識が無さそうだ」と通行人から110番通報がありました。  

警察官が現場に駆け付けたところ、ガードレールに衝突して止まっていた軽乗用車の運転席で、大台町の無職・山本正行さん(82)がぐったりしているのを発見しました。  

山本さんは病院へ搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。  

現場は片側1車線の下り坂の途中にある右カーブで、警察は山本さんがカーブを曲がり切れずにガードレールに衝突したとみて、詳しい事故原因を調べています。

東海テレビ

 

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収賄容疑で福岡・朝倉市職員逮捕 豪雨復旧便宜、100万円

2020年06月14日 15時00分24秒 | 事件・事故

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九州北部豪雨で土砂による被害を受けた福岡県朝倉市=2017年7月

 2017年7月の九州北部の豪雨後、福岡県朝倉市が発注した復旧工事で便宜を図った見返りに100万円を受け取るなどしたとして、県警は14日、収賄容疑で朝倉市の係長鎌田好輝容疑者(49)=同市上秋月=を、贈賄容疑で久留米市の「九州防水」の統括部長山口慎二容疑者(49)=福岡市博多区=を逮捕した。認否は明らかにしていない。  

鎌田容疑者の逮捕容疑は、朝倉市が発注した土砂や土木の撤去工事で、設計金額を増額するなどした謝礼として、19年4月下旬ごろ、山口容疑者から100万円を受け取るなどした疑い。

 

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東京都医師会長の警告「政治家は現場に来い!」〈「これ以上、持ちません!」与党に反旗を翻した異色の医師が決死の覚悟で呼びかける〉/辰濃哲郎――文藝春秋特選記事

2020年06月14日 14時54分18秒 | 医科・歯科・介護

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3月下旬、東京都医師会長の尾﨑治夫は、明らかに苛立っていた。 「ふざけんなよ。現場がどうなっているのか、わかってんのかって言いたいよ」  もともと口が悪い方ではあるが、髭面のいかつい顔が、さらに前のめりになってくると迫力は満点だ。  

新型コロナウイルスの感染拡大によって、東京では医療崩壊が叫ばれ始めていた。にもかかわらず、一向に緊急事態宣言を出そうとしない政府の姿勢が我慢ならないのだ。

 つい2週間ほど前、東京と同じように小康状態を保っていたイタリアやスペイン、それに米国のニューヨークの感染者数が、瞬く間に何倍にも膨れ上がって医療崩壊につながっていった。その様子を訴える医師や看護師の緊迫した映像が、脳裏に焼き付いて離れない。 「日に何100人もの死者を出して悲鳴を上げている医療現場。こんな悪夢、日本では見たくない」  

3月中旬まで、東京都の1日の感染者数は10人以下で推移していた。ところが、23日には16人、翌17日には17人と不穏な数字が続き、そして25日、一気に41人の感染者数を記録した。翌日から47人、40人、63人、68人と高止まりの様相を呈している。  

日本の場合、行政が公表する感染者数は実態を反映しているとは言い難い。医療崩壊を防ぐために、発症した者のうち肺炎などの所見があって、初めてPCR検査を受けられる。感染とわかれば感染症法に基づいて入院隔離が必要となるため、無症状や軽症の感染者が病床を埋めて医療機関がパンクしかねないからだ。

 だが尾﨑が気になったのは、どこで感染したのかを、たどれないケースが増えてきていることだ。市中に感染が蔓延しているのだろう。小池百合子都知事の外出自粛要請にもかかわらず街は若者で賑わい、海外旅行に出かける学生もいるようだ。彼らだけを責めるつもりはないが、自粛を促す必要があると感じていた。

 どうやったら、若者に思いが届くだろう。ユーチューブで訴えてみてはどうかと、人づてに著名なユーチューバーに頼んでみたが、医師会とのタイアップには難色を示された。では、とりあえずフェイスブックで声を上げてみよう。  

26日の深夜に、「東京都医師会長から都民の方にお願い」とのタイトルをつけてアップした。会長室にあるロボット犬の「アイボ」が撮った自分の写真を添えた。赤いボールを手にアイボの前にしゃがみ込んで、笑みを浮かべた写真だ。 「アイボが撮った写真です。平和ですね。でもこうした平和が、あと2、3週間で崩壊するかもしれません」との書き出しで始まる。

 感染者の急激な増加に危機感を抱き、「今が踏ん張りどころなのです」と語りかける相手は若い世代だ。「もう飽きちゃった。どこでも行っちゃうぞ…。もう少し我慢して下さい。密集、密閉、密接のところには絶対行かない様、約束して下さい。私たちも、患者さんを救うために頑張ります」  

都医師会長というお堅い肩書のわりには型破りな呼びかけに、メディアも反応した。テレビ取材が殺到し、ネットメディアでは1万2000を超えるシェアを記録したものもある。尾﨑は思った。きっとみんな不安なんだ。

 

 

「執行猶予が明けるのが怖いんです…」清原和博が明かす“薬物依存症と戦い続けた4年間”

2020年06月14日 14時49分43秒 | 事件・事故

6/10(水) 12:00配信
文春オンライン

「執行猶予が明けるのが怖いんです……」

 2020年の春、コロナ・ウィルスの猛威が日本にも影を落としはじめていた頃、清原和博氏は世の中とはまったく別の理由でふさぎ込んでいた。

【画像】西武時代から現在まで……清原和博の写真を見る(7枚)

「もうちょっと執行猶予伸ばしてくれへんかなって……。なんなら一生執行猶予でもええなって、そう思うんです……」

 2016年、覚せい剤取締法違反の罪によって有罪判決を下された。

『懲役2年6ヶ月、執行猶予4年』

 それがまもなく満了しようとしている。

6月15日午前0時に執行猶予が明ける
 2020年6月15日、午前0時0分。

 逮捕されてからずっと、その日をめざして生きてきたはずだった。それなのに、いざその瞬間を目の前にした清原氏は、巨体を縮めて怯えてしまっているのだ。

「最近は会う人、会う人に『もうすぐ執行猶予が明けるね』と言われるんですけど、それが嫌で嫌で……。怖いんです」

 誰かが言う。

『更生してもらいたい』

『復活を願っています』

 何をもって更生なのか。復活なのか。清原氏にはそれがわからない。

「本質の部分は変わらないと思うんで……」
「執行猶予が明けたらいきなり聖人君子にならないといけないプレッシャーのようなものです。いきなりぼくの中で何かが変わるわけではないですから……。本来、ぼくの中に流れている血というのは、やっぱり本質の部分は変わらないと思うんで……」

 相変わらず薬物への欲求は消えていないという。いつも耳鳴りがしていて、手の震えもおさまらないのだという。

「夜はほとんど毎晩、悪夢を見ますし、朝は起き上がることができない日もあります。世の中が慌ただしく動いているのに、自分だけ取り残されているような気がして、これまで部屋のカーテンはいつも締め切っていました」

 更生とは生まれ変わることなのか? だとしたら、とてもじゃないけど、そんなことはできていない。自分はほとんど何も変わっていないのではないだろうか。

 逮捕されてからのこの4年間、清原氏は精神的な浮き沈みを繰り返してきたが、節目の日を前にして、とりわけ大きな落ち込みに襲われていた。
「執行猶予が明けるのが怖いんです…」清原和博が明かす“薬物依存症と戦い続けた4年間”
6/10(水) 12:00配信
文春オンライン
清原が持ち歩いている“灰色の手帳”
 ただ、客観的な視点で見れば、4年前とは明らかに変わっている。

 例えば、清原氏は今、灰色の手帳をいつも持ち歩いている。

 それはなんですか? 

 聞くと、嬉しそうに中身を開いて見せた。

(そもそも感情を見せて笑うこと自体が変化なのだが……)

「野球手帳です。ほら、こうやって、次男のバッティングを見て気づいたこと、次に会うときに伝えてあげられそうなことをメモしているんです。すぐにページがなくなっちゃうんですけど……」

「高校野球の監督になりたいんです」
 清原氏にとって、この4年間で最も大きな出来事はふたりの息子と再会できたことだという。その日から、ずっと苦しんできた「死にたい」という願望が消えたのだという。

 その日から再び、野球を愛することができるようになり、今、微かな希望を抱いているという。

「これは本当にもう、夢のようなことなんですけど……。いつか、もしできたら……、高校野球の監督になりたいんです。それで、教え子を甲子園に連れて行くことができたら……。夢みたいなこととして、そういう気持ちは持っているんです」

 執行猶予が明けたら、高校野球の監督になるために必要な「学生野球資格回復制度」という研修を受けにいくつもりでいるという。

 そしていつか、高校野球の監督になって甲子園へ……。

 こうして生きる希望を抱いているのも、執行猶予明けを前にブルブルと震えてしまっているのも、どちらも清原和博という人間の現実である。

 人は何によって堕ちるのか。

 何によって救われるのか。

 この4年間、清原氏を記録してきたのは、それが知りたかったからかもしれない。

 そして、その答えは、この希望と絶望のパラレルの中にあるのではないか。自問自答している清原氏を見ていると、そう思えた。

薬物依存症の実態を記録する
 清原氏にはまた薬物依存症の実態を世の中に知ってもらいたいという願望があった。

 覚せい剤によってどん底に落ちた。専門医に出会い、薬物の怖さを知り、知識を深めた。最近では自助グループに参加し、この病気に苦しむ多くの人を目にしてきた。

 それによって使命感が生まれたという。

 だから、清原氏はまた自身の内面と向き合って語ることになり、こちらはまた記録のペンを取ることになった。

 やはり日々、激しい浮沈の波があった。

 口にするだけで心が壊れてしまいそうだという出来事も、そもそも記憶に残しておくことすら耐えきれず、本能的に脳裏から焼却してしまっていた出来事もあった。

 そのひとつひとつを掘り起こしていく。

 世界がコロナ・ウィルスと戦う中で、それはひっそりと続けられた戦いだった。

 清原氏が続けた戦いの全貌、そしてこの4年間を通して「ひとつだけ明確にわかったこと」については、「文藝春秋」7月号および「文藝春秋digital」の「 薬物依存症との1595日 」と執行猶予明けの6月15日に刊行される自著『 薬物依存症 』で克明に明かされている。

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鈴木 忠平/文藝春秋 2020年7月号

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余命宣告の織田無道が暴露「テレビはヤラセ」「除霊はできない」「有罪判決」

2020年06月14日 14時31分28秒 | 社会・文化・政治・経済

6/14(日) 11:00配信
週刊女性PRIME

織田無道

「一昨年に“ステージ4”で余命1年を宣告されました。でも、まだ生きていますよ(笑)。最近も“7月までもたない”と言われましたが、別の医師からは“免疫性が上がって、回復しています”と。がんは本当にわからないことが多いので、あわてないことです」

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 末期がんで闘病中だという織田無道だが、血色はよく意気軒昂。ニコニコしているが、時折、見せる鋭い眼差しは“怪僧”と呼ばれたころと変わらない迫力だ。

「織田さんは1990年代に霊能者としてテレビに引っ張りだこでした。当時は宜保愛子さんもいてオカルトブームだったんです。水晶玉を使って霊視をするんですが、酒は飲むし女が好きという破天荒キャラ。神奈川県の円光寺住職で、信長の子孫を名乗っていましたね。2002年に虚偽登記で逮捕され、その後も給与トラブルがあり、テレビから消えました」(テレビ誌ライター)

「お祓いは気合」で住職稼業が一転
 最初から霊能者だったわけではなかったという。

「1980年代にお昼の番組に出たとき、お墓の撤去についての議論をしているうちに、呼んでもいない霊がカメラに映ってしまったんですよ。司会の宮尾すすむさんが“悪い霊が来てしまったらどうすればいいの?”と聞いてきたのですが、私の宗派にお祓いはないから、“それは気合です”とアニマル浜口さんみたいなことを口走ってしまった(笑)。その場で霊との闘いが始まって、それが全国に放送され、住職ではなくて“除霊をする人間”になってしまった。それから、“ここを除霊してくれ”という依頼がたくさん来たんですよ。私はまだ30代で若かったし、頼まれたら断れない性分だった」

 多いときで週に10本の番組に出演する売れっ子に。

「テレビを何百本もやっているとヤラセが出てくる。ある深夜番組で“あの木の下にこういう霊がいることにしましょう”と言われたことがあります。司会者から“織田さん、すごいですね。霊は本当にいるんですね”なんてふられて困りました。当時のテレビはヤラセだらけ。クイズ番組なんかはひどくて、最初から解答が渡されていたんです」

 バラエティー番組だからと割り切って出演していたという。バブルの余韻でテレビ業界はイケイケだった。
「1回の制作費が5000万円なんてザラ。海外ロケにも行って大盤振る舞い。ギャラもすごくて、1回で500万~600万円なんて普通でしたね。アメリカでシカゴのテレビ番組に出たときは1本で2000万もらいました。当時は1000万円もらって、それをひと晩で飲み切るなんてことが当たり前の時代だったんですよ。視聴率さえ取れれば、何でも可能でした」

 金銭感覚がだんだんおかしくなっていく。

「視聴率がよくなれば担当プロデューサーにボーナスが出るし、経費も上がる。だから、“今夜もどっと飲みましょう!”なんて言われる。楽しい時代でしたね。1万円札を見ても今の100円と同じ感覚でした。月に億単位の金を稼いでいましたね」

 テレビの黄金期の中で、もっとも輝いて見えたのが石橋貴明だったという。

「すごく面白いし、私ら坊主にとっても参考になることがいっぱいありました。禅には『有溝無溝』という言葉があります。構えはあってないのと同じで、最終的には心の闘いが勝敗を決定するものだという意味ですが、まさに石橋さんはその言葉どおりの人。僧侶でも普通の悟りでは到達できない領域です。“お笑いの達人”というレベルを超越した本当にすごい人です」

石橋貴明の凄みと勝新の力
 日本テレビ系の『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』に出演していて、石橋のアドリブに驚かされた。

「霊がとりついている人を呼んでスタジオ収録をしたんです。若い女性で、ミニスカート姿。そうしたら石橋さんが急に“霊がいる!”と、女性のひざを指さしました。カメラがひざのお皿をアップで映すと、人の顔のようにも見えますよね。彼女が出てきた一瞬で、ひらめきが芽生えたんです。いつも、よくそんな発想が出るなと感心していましたね」

 勝新太郎さんも、織田に強い印象を残した。

「彼の死後のことです。心霊番組で、夜中にお墓に行きました。カメラが回った瞬間に照明がパッと消えたんです。かわりに静止画を撮ろうとシャッターを切っても、ストロボがつかない。勝新さんの“力”を感じましたよ。勝新さんが納得するスタッフ、カメラマンでないと映させてもらえない。“お前らなんだ勝手に来やがって、玉緒に金を払ったのか?”ということではないでしょうか」

 2002年に逮捕されて有罪判決を受けたことについては、今も納得していない。

「まったくくだらない理由です。会ったこともない人間にテレパシーで虚偽登記などの文書偽造を指示したというバカげた判決。取り調べでは“織田よ、認めれば出られるんだよ。早く書類にサインしちゃえよ”と言われました。もっと重要な犯罪があるのに、私がテレビにバンバン出ていたから狙われたんでしょう」

 留置所には3か月ほど入っていたが、さほど苦痛ではなかったらしい。

「うなぎでも天丼でも、好きな出前を頼んで食べていました。不自由さはありませんでしたね。留置所から出た後も普通にしていましたよ。別に大した罪でもあるまいし。沢尻エリカだって、堂々と出てくりゃあいいんだよ」
沢尻は違法薬物所持という重い罪状だが……。

「テレビはもともとデタラメな世界だから、デタラメなやつが出ていいんですよ。きれいごとなんか言っていられない。視聴率を取れなかったら番組がなくなっちゃうんですから、否応でもヤラセをやる。それで視聴率を取れているんだし、バラエティーだからいいじゃんということです。UFOや幽霊なんかはほとんどが合成写真のインチキ。でも、見ているほうが楽しければいいじゃないと思います」

死んだらどうなるわかっている
 相変わらずの怪気炎だが、体調がすぐれないことも。

「長く座ったりしていると、脚が冷えて氷のようになってしまいます。すぐに疲れますが、夜にまったく眠れないんですよ。1日に2時間でも3時間でもいいから寝たい。1~2月は40度以上の高熱が出て、本当にキツかったんです。めまいがひどくて起きられなくなって、いよいよおしまいかなと思っていましたよ。食べ物も限定されて、体重も100キロあったのが、30キロ落ちて、今では70キロ。これからどうなるのかはわからないですね」

 それでも、死に対する不安はない。

「私は仕事で葬式もたくさんやっていますし、死んだらどうなるかわかっていますから。人間はわからないことに対して恐怖心を抱くんです。私は坊主なので、自分の真意、本当の自分悟りを示したうえで人生の幕を閉じたいですね。できれば70歳まで生きたい。 “人類のために”とか大それたことを言える立場でもないですが、自分自身の答えを出したいですね」

“怪僧”にとって死は恐れるに足らないものなのだ。

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高校生、顔面殴られ鼻骨骨折 傷害容疑で2少年逮捕 沖縄県警 6/14(日) 11:11配信

2020年06月14日 14時31分28秒 | 事件・事故

沖縄県警糸満署は13日までに、知人の男子高生(17)の顔面を殴るなどして重傷を負わせたとして、本島南部に住む17歳と16歳の少年2人を傷害容疑で逮捕した。署は捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。何らかのトラブルがあったとみて調べている。  

逮捕容疑は4月18日午後11時~19日午前0時、糸満市内の公園で知人の男子高生の顔面を手拳で殴るなどして鼻骨骨折の重傷を負わせた疑い。被害にあった高校生の親族が被害届を提出した。

 

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