新型コロナウイルス危機下で、子どもとどう向き合う?

2020年06月25日 13時46分55秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

ユニセフの子育て6つのヒント

【2020年4月10日  東京/ニューヨーク発】

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響は、世界各国の家庭にも及んでいます。

学校の休校、在宅勤務、人同士の物理的な距離をとること(physical distancing)--。

誰もが知りたいことがあるなかで、特に保護者の方々が必要としている情報は多いのではないのでしょうか。

ユニセフ(国連児童基金)は、Parenting for Lifelong Healthイニシアチブと共同で、COVID-19のもたらしたこれまでと違う日常を過ごすのに役立つ便利なヒントを発信しています。

* * *

子育て6つのヒント

目次

1対1の時間をつくろう
ポジティブでいよう
日常を整えよう
子どもが誤ったふるまいをしたら
ストレスとうまく付き合おう
新型コロナウイルスについて話そう
 

1.1対1の時間をつくろう

自宅の窓から近所の人による人形劇を鑑賞する生後7カ月のレオンちゃんと両親。(スペイン、2020年3月30日撮影)
© UNICEF/UNI316067/ López Tazón
自宅の窓から近所の人による人形劇を鑑賞する生後7カ月のレオンちゃんと両親。(スペイン、2020年3月30日撮影)
 

仕事は在宅、学校が休校、お金が心配…ストレスを感じて困惑するのは当然のことです。けれども、休校措置は、子どもとより良い関係を築くチャンスでもあります。お金がかからず、楽しく子どもと1対1で向き合える時間があります。愛され、安全で、大切に思われていると子どもたちが感じることのできる時間です。

 

子ども一人ひとりと過ごす時間を確保しましょう

ほんの20分、あるいはそれ以上――どれだけの時間を費やすかは、私たち次第です。毎日同じ時間に設定すると、子どもはその時間を楽しみにするでしょう。

 

子どもに何をしたいかたずねてみて

子どもは、自分で選ぶことで自信がつきます。人との物理的距離をとれない「何か」をしたいと子どもが望んでいる場合は、距離を取ることについて話をするチャンスです。

 

赤ちゃんとできることがあります

たとえば、

子どもの表情や声をまねする
歌を歌ったり、鍋やスプーンで音楽を奏でる
コップやブロックを積み重ねる
お話をしたり、本を読んだり、絵を見せる
 

小さな子どもはこんなことができます

本を読む、絵を見る
屋外でも家のすぐ近くでも、散歩に出てみましょう
音楽に合わせて踊ったり、歌を歌ったり
一緒に家事をする:掃除や料理をゲーム感覚で!
学校の課題を一緒にやる
 

10代の子どもとはこんな風に過ごしてみては

スポーツや音楽、芸能人、友達のこと…子どもが好きなものについて話す
屋外でも家のすぐ近くでも、散歩に出てみましょう
好きな音楽を聴きながら身体を動かす
テレビや携帯電話の電源を切り、子どもたちの話を聞き、目線を合わせて、まっすぐ向き合う。楽しんで!
 

 

2.ポジティブでいよう

全国放送のテレビ教室プログラムを見ながら、ヨガの練習をする5歳のマクシムくんとジャンくんの双子の兄弟。(北マケドニア、2020年3月25日撮影)
© UNICEF/UNI314054/Klincarov
全国放送のテレビ教室プログラムを見ながら、ヨガの練習をする5歳のマクシムくんとジャンくんの双子の兄弟。(北マケドニア、2020年3月25日撮影)
子どもの行動によって余裕がなくなっている時、ポジティブでいるのは難しいかもしれません。結局、「やめなさい!」と言ってしまうかもしれません。でも、前向きな内容を伝えて、正しい行動を褒めてあげれば、伝えたことを実行してもらいやすくなるでしょう。

 

してもらいたい行動を伝えましょう

子どもに何をすべきかを伝える際は前向きな言葉を使いましょう。例えば、「散らかさないで」ではなく、「服を片付けてきれいにして」といったように。

 

すべて、伝え方しだいです

子どもに向かって、強い口調で叱りつけたり大きな声で怒鳴ったりすることは、あなた自身にも子どもにも、よりストレスと怒りをもたらすだけです。名前を呼んで子どもの注意を引き、穏やかな声で話しましょう。

 

よくできたときには、褒めましょう

何かを上手くできたとき、褒めてあげましょう。態度には見せないかもしれませんが、子どもはきっと褒められたことをまたするでしょう。あなたが気にかけていることで、子どもも安心します。

 

本当にできること?

あなたが子どもに求めていることは、本当にできることでしょうか? 子どもにとって1日中家の中で静かにしているのは難しいですが、例えばあなたが電話で大事な話をしている15分間であれば、静かにすることはできますよね。

 

10代の子ども同士のつながりを維持する

特に10代の子どもにとっては、友達とコミュニケーションできることは大切です。SNSやその他の安全な距離を保てる方法で、つながりを維持できるようにしてあげましょう。これも一緒にできることです!

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3.日常を整えよう

自宅で保育園の友達とテレビ電話をする4歳のマルゴットちゃん。(米国、2020年3月30日撮影)
© UNICEF/UNI316263/Bajornas
自宅で保育園の友達とテレビ電話をする4歳のマルゴットちゃん。(米国、2020年3月30日撮影)
COVID-19によって、仕事、家庭、学校生活といったこれまでの日常は奪われてしまいました。子どもやあなた自身にとっても大変なことです。こういう時には、新しい習慣をつくることが役立ちます。

 

柔軟に、でも一定の日課を設けましょう

決められた活動をする時間と自由時間との、両方を含めたスケジュールを立てることで、子どもたちは安心し、より良い行動をとれるようになるでしょう。学校の時間割のように、その日の計画を立ててみましょう。子どもたち自身で計画を立てると、より守りやすくなるでしょう。

毎日、運動する時間をつくりましょう。これはストレスが溜まっている人や、家にいてエネルギーがありあまっている子どもにとって有効です。また、子どもに、責任の持てる簡単な仕事を与えましょう。子どもたちができることにしてくださいね。そして、それをやり遂げたら褒めてあげるのを忘れずに!

 

安全な距離を保つことについて教えましょう

身の安全を守る方法について話してあげると、子どもは安心します。もし問題がない状況なら、子どもを外に連れ出してください。手紙を書いたり、絵を描いたりして、誰かと共有しても良いでしょう。

 

手洗いを、楽しく

手を洗うための20秒の歌を作ります。身振り手振りを加えましょう。「手洗いポイント」をあげるなど、日々の手洗いをほめましょう。顔をさわる回数の少なさを競うゲームをするのも良いでしょう。

 

あなたは子どもの行動のお手本です

あなた自身が安全な距離を保ち、衛生的な環境を保てるよう実践し、他の人、特に病気や弱い立場に置かれた人に思いやりをもって接すれば、子どもたちはあなたの行動を見習うでしょう。

 

1日の終わりに、その日について振り返る時間をもちましょう。子どもに、ポジティブなことや楽しいことをひとつ伝えましょう。今日あなたががんばったことを自分で褒めましょう。100点満点!

 

4. 誤ったふるまいをしたら

遠隔授業の合間に母親とサッカーを楽しむ8歳のルカくん。(米国、2020年3月17日撮影)
© UNICEF/UNI313393/McIlwaine
遠隔授業の合間に母親とサッカーを楽しむ8歳のルカくん。(米国、2020年3月17日撮影)
子どもはみな、良くない行動をしてしまうことがあります。疲れていたり、お腹がすいていたり、恐怖を抱えていたり、あるいは自立の過程では当然のことです。家にずっといたら、あなたを困らせることもあるでしょう。

 

方向転換をしてみましょう

誤ったふるまいになるべく早く気づき、子どもたちの注意を悪い行動から良い行動に向けさせます。

子どもたちが誤った行動をし始める前に止めましょう。子どもが落ち着かなくなったら、面白いものや楽しいもので気を紛らわせましょう。「さあ、お散歩に行こう!」といったように。

 

深呼吸しよう

カッとして怒鳴りたくなりましたか?そんな時は、10秒ストップ。ゆっくりと5回深呼吸します。その後、なるべく落ち着いて応じてください。

 

子どもと1対1の時間をもち、良い行動をほめ、そして一定の日課があれば、誤った行動は少なくなります。

 

5. ストレスとうまく付き合おう

オンライン授業の中でエクササイズに取り組む高校2年生のシャオユウさん。(中国、2020年2月18日撮影)
© UNICEF/UNI304638/Ma
オンライン授業の中でエクササイズに取り組む高校2年生のシャオユウさん。(中国、2020年2月18日撮影)
いまはとてもストレスの多い時期です。子どもを支えるためにも、自分のケアをしましょう。

あなたはひとりではありません

何百万人もの人々が私たちと同じ恐怖を抱えています。自分の気持ちを話すことができる人を見つけてください。その人たちの話に耳を傾けてください。あなたをパニックに陥らせるソーシャルメディアは避けましょう。

 

休息を取りましょう

私たちはみな、時には休息が必要です。あなたの子どもが眠っているとき、何か楽しいことをしたり、リラックスしたりしてください。あなたが好きな健康的な活動のリストを作りましょう。好きなことをしていいのです!

 

子どもの話に耳を傾けてください

子どもたちの話を聞いてください。子どもたちはあなたに、サポートと安心を求めています。子どもたちが自分の気持ちを話すときには、耳を傾けてください。彼ら気持ちを受け止め、安心させてあげましょう。

 

一息入れましょう

ストレスや心配を感じるときいつでもできる1分間のリラクゼーション方法をご紹介します。

 

ステップ 1: 準備

ゆったりと座り、足を床に降ろし、手は膝の上に置きます。
心地よい状態で、目を閉じます。
 

ステップ2:考え、気持ち、体に目を向ける

自分が今何を考えているのか、自問してみてください。
自分の考えがわかったら、それが否定的な考えか前向きな考えかを考えましょう。
いまどんな気持ちですか。それが幸せな気持ちかどうかを考えましょう。
体の状態を感じましょう。痛みや緊張はありますか。
 

ステップ3:自分の呼吸を意識する

吸ったり吐いたり、自分の呼吸を聞いてください。
お腹に手をあてて、息をするたびにおなかが上下するのを感じてみましょう。
「大丈夫。それが何であれ、私は大丈夫」と自分に語りかけてみてください。
その後、しばらくの間、まだ呼吸を聞いてください。
 

ステップ4:意識を戻す

あなたの全身が感じることに意識を向けましょう。
部屋の音を聞きましょう。
 

ステップ 5: 自分と向き合う

なにか違いを感じますか?
準備ができたら、目を開いてください。そして、子どもたちの話を聞いてください。
 

少しの間立ち止まることは、あなたが子どもに対してイライラしていたり、子どもが悪いことをしてしまったときにも有効です。落ち着くことができるでしょう。何度か深呼吸をしたり、足を付けて床の感覚を感じるだけでも違います。また、子どもと一緒に一息入れるのも良いでしょう。

 

6.新型コロナウイルスについて話そう

小学校で正しい手洗いの方法を学び、実践する女の子。(ヨルダン、2020年3月10日撮影)
© UNICEF/UNI313265/Matas
小学校で正しい手洗いの方法を学び、実践する女の子。(ヨルダン、2020年3月10日撮影)
どんどん話しましょう。子どもたちはすでにいろいろと耳にしています。沈黙したり秘密にすることは、子どもたちを守ることになりません。正直に、オープンに話しましょう。子どもたちがどのくらい理解できるのかに気を付けてください。あなたが子どもたちのことをいちばん良く知っているのです。

 
自由に話せる環境をつくりましょう

子どもたちに自由に話しをさせてください。子どもたちが自由に答えられる質問をして、彼らがすでにどれだけ知っているかを確認しましょう。

 
正直に答えましょう

常に子どもたちの質問に正直に答えてください。子どもの年齢や理解度に気を付けて。あなたの答えが「わからない」でもいいのです。これを子どもと一緒に何か新しいことを学ぶ機会にしてください!

 
子どもに寄り添って

あなたの子どもは怖がったり、混乱しているかもしれません。子どもたちが気持ちを分かち合う場を設け、あなたが彼らのためにそこにいることを伝えてください。

 
ヒーローは、誰かをいじめたりしない

COVID-19の感染には、人の見た目や出身地、言語などは関係がないと説明してください。私たちは病気の人々や彼らの世話をしている人たちに思いやりを持つことができるのだと伝えてください。感染拡大を止めるために働き、病気の人々の世話をしている人々に目を向けてください。

 
たくさんの話が広がっています

真実ではない情報もあります。信頼のおける最新情報は、厚生労働省サイト(日本語)、またはWHOサイト(英語)・WHO神戸センターサイト(日本語)をご確認ください。

 
楽しい気持ちで終えましょう

あなたの子どもが元気かどうかを確認してください。あなたが気にかけていること、そしていつでもあなたと話すことができることを伝えてください。そして、何か楽しいことを一緒にしてください!


慰安婦像前で集会開けず 韓国反日団体、保守系団体が拒む

2020年06月25日 12時50分07秒 | 社会・文化・政治・経済

配信

24日、ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦像の撤去を求める保守系市民団体から像を守ろうとして、像の周囲に座り込んだ学生ら(名村隆寛撮影)

 【ソウル=名村隆寛】韓国の元慰安婦の支援団体がソウルの日本大使館前で28年間、毎週水曜日に行っている日本政府への抗議集会が24日、大使館前に設置された慰安婦像前から初めて場所を移して行われた。支援団体を批判する保守系市民団体「自由連帯」が先手を打ち、7月中旬まで慰安婦像前を集会場所とする警察の許可を得て支援団体の集会を阻止したためだ。  

自由連帯はこの日行った集会で、慰安婦像の撤去などを要求。大使館前の集会をこれまで主催してきた元慰安婦の支援団体で、元慰安婦への寄付金をめぐる不正疑惑が浮上している「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)と、元理事長で与党「共に民主党」の国会議員、尹美香ユン・ミヒャン)氏を「正義がない正義連」「元慰安婦のおばあさんをだまし続けてきた」などと非難した。

 ただ、自由連帯の動きに反発した左派系の学生団体のメンバーが先に慰安婦像の周囲に座り込んだため、自由連帯は慰安婦像から約10メートル離れた位置での集会開催を余儀なくされた。警察は学生団体に「集会妨害であり、不法行為だ」と拡声器で解散するよう警告したが、学生らは拒否した。  

日本大使館前では、1992年から反日抗議集会が続いてきた。自由連帯は来週も像の前で「像撤去要求集会」を開く予定だが、学生団体側も座り込みで妨害するとみられる。

 

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コロナ、米州で今後ピークに 世界の感染1千万人に迫る WHO

2020年06月25日 12時46分57秒 | 社会・文化・政治・経済

配信

チリの首都サンティアゴの墓地で行われる新型コロナウイルスの犠牲者の埋葬(2020年6月23日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】世界保健機関(WHO)は24日、世界の新型コロナウイルス感染者が今後1週間以内に1000万人に到達するとの見通しを示し、南北米大陸はまだ感染のピークに達していないと警告した。

【図解】中南米・カリブ海諸国での人口100万人当たりの死者数  

WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はインターネット上で開いた記者会見で、「発生から最初の1か月でWHOに報告された感染者は1万人に満たなかった。先月は400万人近くの感染報告があった」と指摘。「今後1週間以内に感染者が計1000万人に達すると予想している」と述べた。

 テドロス氏は続けて「これは、私たちがワクチンや治療に関する研究を続ける間も、今ある手段でできることすべてを行って感染を抑え、人命を救うという喫緊の責任があるということを、改めて冷静に示すものだ」と表明した。  

WHOの緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン(Michael Ryan)氏は、中南米を中心とした米州で新型ウイルスが依然として猛威をふるっており、拡大を止めるには各国政府が非常に積極的な対策をとる必要があると警鐘を鳴らした。  

AFPが各国当局の発表に基づきまとめた統計によると、新型コロナウイルスは中国で昨年12月に発生して以来、これまでに世界で930万人近くに感染が広がり、うち少なくとも47万7500人が死亡した。【翻訳編集】 AFPBB News

 

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生命のありがたさ

2020年06月25日 11時55分32秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽「自分の人生を変えるような事件がもしあれば、それが一生の宝物になります」漫画の神様と言われた手塚治虫の言葉
旧制中学時代、勤労奉仕に来た工場で大阪大空襲に遭遇。
自身は奇跡的に無事だったが多くの仲間を失った。
その後、どんな作品を描いても「生命のありがたさというようなものが、意識しなくても自然に出てしまう」
▽<大変だな、苦しいな>と思ったら、<だからこそ、私が立つのだ>
<だからこそ、人間的に成長し、飛躍できるのだ>と自分に言い聞かせる。
▽一人の無限の可能性を信じ抜く。
自分に自信が持てず、葛藤することがある。
努力していること自体がすごいことであり、必ず自分にしか果たせない使命の道があるはず。
焦らずに等身大の自分で、目の前の一つ一つに勝利していくことだ。
▽地域や社会の中での振る舞いや活動、そして縁する人々との交流が<自身に投影され、人間性の輝きにも>

▽苦労した分、人の悩みが分かる自分になり、最後は勝利できるだろう。
▽人を励まし、幸せにしていくなかに、自身の幸福もある。
▽コロナ禍の困難な時代を成長の舞台とする。
▽新時代を切り開くには、多くの政治家に指導理念が欠落しているのでは?


ぼくのマンガ人生

2020年06月25日 09時54分14秒 | 社会・文化・政治・経済

手塚 治虫 (著)

ぼくのマンガは,大阪大空襲と8月15日が原点となっている.-いじめられっ子だった少年時代からはじめ,父母,先生,友人たちの思い出,「鉄腕アトム」や「ブラック・ジャック」の技法やそこにこめたメッセージを語る.61歳の若さでこの世を去った不滅のマンガ家が残した多くの講演記録を編集.ハートフルな肉声がいま甦る.

手塚/治虫
1928年大阪府生まれ。1951年大阪大学附属医学専門部卒業。1946年「マアチャンの日記帳」でデビュー。以後、マンガ、アニメーション作品をつぎつぎに発表。1989年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

人とは何か、人生とは何か
親の職業や自分の学歴・肩書きにしばられ、10年以上前に卒業した大学名を今もなお出さなければ何も誇れるものがない者もいる。そういったものに納得がいかない事がよくある。
この本では生きていく上で最も基本的に大事な事は何かを教えてくれており、私の中でいろいろなものを解決してくれた。
そして今まで読んだ手塚作品の根本的テーマも明確となっており、実のある一冊である。

 

よかったです!
手塚先生の優しい目線をとても感じます

 

この一冊は、手塚先生の哲学が凝縮されています。手塚ファン必携の一冊!

 

リポートを書くにあたり手塚治虫の来し方。貫いた思いがとても分かりやすく語られていた。

 

本書「ぼくのマンガ人生」を手に取って読んでみますとすらすらと興味深くあっといふ間に読み通す事ができました。

私にとって手塚治虫の漫画作品は幼少の頃から親しんで来たので身近な存在の筈でしたが、今回、私は初めて手塚治虫の幼少の頃からの自伝的なストーリーと自身が描いた世界についてまとめて語ってゐるものに接しました。

今回読んで感じたのは、先づ手塚治虫が家族並びに友人、先生に恵まれて小学校時代のよき教育環境の中ですくすく育ち成長して漫画の大家になれたのだなあと感じました。温かく見守る母親の存在、才能を見出ださうとする先生の存在は本当に光ってゐました。

二つには、旧制中学時代に経験した戦争体験、空襲体験の悲惨さが重くのしかかって、世界の見方や考へ方が深くなって行ったのだと思へました。つまり、生命が生きながらへた事に深く意味を感じてゐた事です。

三つには、手塚治虫の思ひが現代といふ時代に人間は果して人間らしい生き方が出来てゐるだらうかといふ問ひがあり、子供は夢を持ち、冒険する心を持ててゐるだらうかといふ問ひ掛けを強く持ってゐたといふ事です。

四つには、本書全体に流れてゐるトーンが穏やかな人間味溢れてゐると共に未来に対する楽観的な思ひが流れてゐると感じました。

本書は講演会での語らひ、関係者へのインタビューから出来上がってゐるわけですが、手塚治虫ワールドをより深く知るためにはとてもふさはしい良書になってゐたと思ひます。今後も更に手塚作品を引き続き読み味はって行きたく存じます。

 

これまでに手塚の自伝的マンガはいくつか読んだが(本書に収録された「ゴッドファーザーの息子」は手塚と同級生のバンカラ応援団長の話)、活字の自伝は読んだことないな、と思って読んでみた。

本書は自伝ではなく公演をまとめたものだったが、とても読みやすく、いくつも収録された手塚の妹さんや同級生の回想も手塚の人物像を詳しく知るための大きな助けとなる。
生命とか地球とかの説教臭は思ってたより少なくて一安心。

手塚による「子供の創造性を伸ばすにはどうすればいいのか」の具体的提言でもあり、手塚ファンでなくとも、ある程度の年齢の方が読めば得るものも大きいはず。

 

1978年、暑い日。教室へ行くと岡山出身の同窓生が「手塚さんが来よるんじゃ」という。

著者は当時50歳。連載を何本も抱えておられたので、少しだけお話が伺えた(*1)。ちょうど163ページに掲載されている写真のお姿でこられた。笑顔で背が高かった。

黒板に「ぼくは寝たままマンガを描くんです」とおっしゃって、寝姿をチョークで描かれた。「それで目の前に資料が積み上がるので、目の前が一杯になっちゃうから、だんだん下がって、押し入れに入ります」というお話をされた。また、円形をいくつも積み重ねて、人物や動物を描くということも話された。

この本は母校の池田小学校での講演や、他の場所で講演された記録をもとに構成された。

〈あとがき〉に書いてあるように一貫性がないけれど、子供の頃の思い出、ご両親のこと、戦争体験、命の大切さ、生命倫理、医者のあり方、教育の問題、子供から読み取るとこ、マンガのこと、アニメのことなど現代にも通用するメッセージにあふれている。

これまでテレビで見たり、新聞や雑誌で読んだメッセージをまとめて読めたことが嬉しい。妹さんの宇都美奈子さん、危機にあった著者とプロダクションを助けたアップリカの葛西健蔵さんも寄稿されている。

「鉄腕アトム」…未来は技術の進歩で幸せになるというとらえ方をされて迷惑している。技術の進歩がいかに人間性をマイナスに導くか。いかに暴走する技術が社会に矛盾を引き起こすかを言いたかった。

残念ながら十万馬力で正義の味方というサービスだけが表面に出てしまっている。「若返りガスの巻」の中でお茶の水博士は、しょげるアトムに「(若返りガスは)人間がもっともっとりっぱになってからでも遅くはない」と言っている。

緒方洪庵の時代、コレラが流行ったとき。天狗の「たたり」だと噂が立ち、天狗の羽うちわを軒先にぶら下げたら、コレラが撃退できると信じた。そのうち羽うちわの材料が足りなくなり、八つ手の葉で代用したら、今度はそれもなくなったので、蛸を持ってきた。

適塾では「たたり」ではなく、病気であることをひろめ、治す方法を研究した。病気が流行ると、ものがなくなるのは昔も今も変わらない。

 

人生の指南書です。
冒頭から戦争が終わるとこまでは、是非、学校の教師が朗読してあげるべきです。
手塚さんも最初から絵が上手かった訳ではないのです。
美空ひばりも最初から歌が上手かった訳ではないのです。
ただ、二人ともたまらなく好きで好きで熱中したから上手くなったのです。
人間は生まれてきて何をすべきなのか、何が幸せなのか、よく考えてみて下さい。
お金は確かに必要ですが、それだけで満足ですか、幸せになれますか。

 

 


「名ばかり正社員」 「非正規社員」

2020年06月25日 09時05分55秒 | 社会・文化・政治・経済

新卒を迎えるタイミングが、たった数年違うだけで、その後の人生に大きく影響した。
「名ばかり正社員」
「非正規社員」

企業やそれをほぼ放置した政治の責任であるのは明らかだ。
ダメージは就職時だけでなく、ボディーブローのように今も続く-と本田由紀東京大学大学院教授が指摘する。


実際、非正規の給与では生活費を払うと、ほとんど手元に残らずに、貯金するのも難しく、結婚にも影響する。
非正規した選べない女性も多い。
「派遣さん」と呼ばれ、自分の実績とは関係ない理由で雇い止めに遭う。
メンタル面で問題を抱え復職できないケースもある。

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氷河期ネット
就職氷河期世代当事者全国ネットワーク公式グループページです。

2020/01/12 こんにちは、1月17日、午前11時から 「就職氷河期ネット」として厚生労働省に前回請願した5項目のうち厚労省案件4項目を請願・現状確認に行くのですが
 ①同一企業内での非正規雇用の正規雇用化に対する助成金(特定求職者雇用開発助成金)適用の有無 ③短時間正社員制度の義務化 ④家族が介護を代行する場合の介護保険料からの還元措置 ⑤多様な雇用環境に対する法律の整備 に該当する当事者の方で、一緒に交渉に参加されたい方いませんか。
官僚は目の前に当事者がいると、とても影響力があります。
 たとえば ①でいうと  「今いる非正規の職場で正規として働きたい方」  ③病気や育児中フルタイムではたらけないが 日雇いではなく、正規雇用と同じ安心した環境で働きたいという方 ④在宅介護を現在行っている方 ⑤AIで変わる雇用形態の中で悩みを抱えている方 など もし来れないけど、意見を届けたいという方 このフェイスブックや、メール hyogakinet@gmail.com までご連絡をお願いします! 

https://peatix.com/group/7210798/view
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「どう生きていけば…」無職や非正規の苦しさ吐露する氷河期 

ロスジェネ食堂初開催

毎日新聞2020年1月25日 

「どう生きていけば」「老後が想像できない」--。バブル崩壊後の不況期に学校を卒業し、就職難を経験した就職氷河期世代に無料で食事を提供したり、労働相談に乗ったりする「ロスジェネ食堂」が24日、東京都千代田区で初めて開かれた。1月に結成した「就職氷河期世代当事者全国ネットワーク」(氷河期ネット)が企画。約40人が集まり、温かい豚汁を食べながら非正規やブラックな職場など、これまでの苦労を共有した。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】
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 「おいしい豚汁を食べて、悩みを語り合いましょう」。
24日午後6時半ごろ、千代田区のスポーツバー。
エプロンを着けた氷河期ネットの代表、増山麗奈さん(43)が声をかけると、参加者が次々に鍋を囲んだ。会場は想定より多い約40人が集まり、座れない人が出るほど。
豚汁と一緒におにぎりをほおばりながら、隣の人とぽつりぽつりと語り合う姿があちこちに見られた。

氷河期世代が全国ネット設立 ベーシックインカム訴え 「ロスジェネ食堂」も

毎日新聞2020年1月10日
新卒時に厳しい雇用環境にさらされた就職氷河期世代(おおむね1993~2004年卒)が支援策について国に提言し、当事者同士が集まる場をつくろうと市民団体「就職氷河期世代当事者全国ネットワーク」(氷河期ネット)を発足させ、10日に東京都内で集会を開いた。
ベーシックインカム(最低限所得保障)の導入などを求めるほか、困窮する当事者に食事を提供する「ロスジェネ食堂」などの活動を予定している。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】

 氷河期ネットは30代半ばから40代の派遣労働者や介護職員ら約20人で発足した。
代表で映画監督の増山麗奈さん(43)らは昨年11月に氷河期世代を対象にした集会を開催。
そこで出た声を反映させた要望書を12月、内閣官房就職氷河期世代支援推進室に提出した。
要望書は年収300万円(月収25万円)に満たない人に給付付き税額控除の仕組みを導入
▽短時間正社員制度の創設を企業に義務付け▽在宅介護をする人への手当支給――などを求めている。氷河期ネットはこれらの活動を継続し、広げるために発足したという。

 今後は厚生労働省など関係省庁の担当者に面会して提言や交渉を続けるほか、同世代に温かい食事を提供して労働相談などに乗る「ロスジェネ食堂」を各地で定期的に開催したり、ベーシックインカムに関する勉強会なども開いたりする予定だ。

 この日、新宿区の四谷区民センターで開かれた結成集会には、氷河期ネットのメンバーに加え、日本維新の会の片山大介参院議員、昨年の参院選に立候補したれいわ新選組の渡辺照子さん、作家の雨宮処凛さんらが参加した。

 片山氏は「政府が氷河期世代の支援を打ち出した背景には、社会保障費増大の懸念や労働力人口不足の解消という狙いが見え隠れする。そうではなくて、正面からこの世代の人たちの苦しみを理解し、救うための政策にしなくてはいけない。支援策に3年間で650億円の予算がついたが、…


就職氷河期世代の支援に600億円超、「ピントずれている」と専門家

2020年06月25日 08時59分38秒 | 社会・文化・政治・経済

島津 翔
日経クロステック副編集長
2019年12月16日

 政府は就職氷河期世代に特化した支援策に今後3年間で600億円超を投じる。今年6月にまとめた経済財政運営の指針である「骨太方針」で氷河期世代支援を打ち出しており、この世代の正規雇用者を3年で30万人増加させる目標を掲げている。ただし、専門家からは「ピントがずれている」と厳しい声が上がっている。


「就職氷河期」が流行語になった1994年当時の合同企業説明会の様子(写真:Fujifotos/アフロ)
 
 就職氷河期とは一般的に、1990年代半ばから2000年代前半を指す。バブル崩壊によって企業は軒並み新卒採用を抑制。1990年代後半には一旦、採用数が持ち直したものの、97年のアジア通貨危機などによって再び景気が冷え込み、企業が採用を絞ったという経緯がある。この雇用環境が厳しかった時期に就職活動をした30代後半から50歳の「幅広い場での活躍を強力に後押しする」のが今回の政策の目的だ。

 12月8日に閣議決定した「新しい経済政策パッケージ」では、就職氷河期世代を対象として、ハローワークに専門窓口を設置することや、氷河期世代に特化した特定求職者雇用開発助成金の創設、3年間の国家公務員中途採用促進などを盛り込んだ。

 一方で、特定の世代を対象とすることに対する疑問の声もある。長年、雇用問題やキャリア論を調査・研究してきたリクルートワークス研究所の大久保幸夫所長は「2つの違和感がある」と話す。以下に、大久保氏のインタビューを掲載する。

政府が就職氷河期世代への支援を打ち出しました。この政策に対する評価は?


大久保幸夫氏
リクルートワークス研究所所長
1983年一橋大学経済学部卒業。同年株式会社リクルート入社。1999年にリクルートワークス研究所を立ち上げ、所長に就任。2010~2012年内閣府参与を兼任。2011年専門役員就任。人材サービス産業協議会理事、Japan Innovation Network理事、産業ソーシャルワーカー協会理事なども務める。専門は、人材マネジメント、労働政策、キャリア論  
大久保幸夫・リクルートワークス研究所所長(以下、大久保氏):違和感を2つ抱いています。まず1つ目は、「特定の世代を対象にすることに対する違和感」です。氷河期世代とは1994年から2000年ごろに就職活動をしていた世代。たまたま卒業した時の景気が相対的に悪かったわけですね。この層を支援すると。

 つまり、政府は、ある特定の世代が景気によって影響を受けたという「世代問題」だと捉えている。でも本当にそうでしょうか?

 私はこの数十年、ずっと雇用の変化を見てきました。はっきり言えるのは、日本の就職構造や労働市場環境が1990年後半にがらっと変わったということです。当時は「97年問題」「98年問題」のような言葉もありました。

 このころから急激にニートやフリーターが増え、社会問題化しました。若者向けの自立プランなどに規模の大きな政策が投入、展開された。「キャリア教育」「社会人基礎力」といった言葉がはやり、社会に出てからも学ぶことがやっと受け入れられるようになった。

 一方、企業内では成果主義が始まりました。賃金が右肩上がりで増える時代は終わった。ポストが不足し始め、管理職になれる確率が劇的に減りました。それまで日本型雇用システムでは、誰がラインに乗るかをミドルまで明らかにせずにモチベーションを保つという「遅い昇進」が当たり前でしたが、2000年をすぎるとこれもなくなり始めた。つまり、次世代リーダーを早めに選抜するというマネジメントが始まったわけです。

 その後、どうなったか。就業人口における非正規雇用の割合は3割から4割で高止まりしました。明らかに構造が変わり、定着したわけです。つまり、就職氷河期世代が抱えているのは「世代問題」ではなく、日本の雇用環境が変化したことによる「構造問題」なのです。これが、私が抱いている1つ目の違和感です。

 氷河期世代の下の世代も非正規雇用の割合は多く、同じように賃金は上がっていません。構造問題なのに氷河期世代だけ取り出して支援をするのはピントがずれている。政策の切り口として疑問を持っています。
ただ、氷河期世代は採用を絞られたことによってキャリア形成が難しくなったという側面もあります。支援は必要なのでは。

大久保氏:今、質問があった「採用を絞られた」というのが2つ目の違和感です。ことさらに「新卒採用」に焦点を当てる必要があるのでしょうか。

 「就職氷河期」が新語・流行語大賞で審査員特選造語賞を受賞したのは1994年。ただ、この年の求人倍率は1.2倍なんですよ(編集部注:リクルートワークスが調査している大卒求人倍率)。1倍を割ったのは2000年3月卒の1回だけ。リクルート社内でも当時、かなり議論になりましたが、この「氷河期」という言葉が誤解を生んでいる(編集部注:「就職氷河期」はリクルートの造語)。日本は世界で一番、新卒採用が優遇されている国なんです。

 問題の本質は新卒採用という入り口ではなく、むしろ会社に入った後にあります。先ほど言った通り、給料は上がらないし大きな成果を求められる。職能を鍛える時間も機会もない。転職も厳しい。キャリア形成のプロセスに乗れなかった人たちが、40代、50代になっていく。氷河期世代が直面しているのは「キャリア形成の問題」だと捉えた方がいいでしょう。

その観点だと、政策として何が必要ですか?

大久保氏:氷河期などの世代で対象を絞るのではなく、職業能力を高める機会が得られていない人たちを対象として、どう機会を増やしていくかが論点の中心になるはずです。

 逆に、無理やり採用枠をつくるという施策は最もやってはいけない。本来、採用されるようなスキルを持っていないわけですから、期待したような仕事はできず、モチベーションも上がらない。こういうスパイラルに陥ります。雇用を無理やりつくるのは間違った政策です。

今回の就職氷河期世代の支援には、実際にそういう施策が並んでいます。では具体的にどういう施策が必要ですか。

大久保氏:発想転換が必要でしょう。日本は「ものづくり訓練」にずっと力を入れてきて、ある程度は成功したと言えます。スキルをつけて製造業に就職させるという役割は十分に果たしました。ただ、今の就業人口のメインはサービス業に移っています。「ものづくり訓練」だけではマーケットに対応できないわけです。

 サービス業も含めた多様な職業訓練を実施するには、学校と企業と政府が組んで教育の機会をつくるしかありません。その多様な訓練の準備に対して税金を投入するという考え方です。

ミドル・シニアに対しても職業訓練の機会をうまくつくれるのでしょうか? 20代などの若手に対して訓練をするならすぐに想像ができますが。

大久保氏:だから発想を変えなければなりません。20代に対する職業訓練は白紙から始めますが、ミドルやシニアの場合は違う。彼ら彼女らは、それまでの数十年で積み上げたスキルがある。それに何を足せばパワーアップできるか。それを考えなければなりません。

誰が担いますか?

大久保氏:企業と専門学校の連合体か、業界団体だと考えています。今はテクノロジーが発達しているので、個人それぞれが、何ができて何が足りないのかすぐに分かります。そこに何を足すか。「大人のキャリア訓練」という観点で、サービス化していかなければなりません。

   


氷河期世代とは?

2020年06月25日 08時34分03秒 | 社会・文化・政治・経済

就職氷河期は、社会的に就職難となった時期の通称。


就職氷河期に該当する世代は一般的に1970年(昭和45年)から1982年(昭和57年)や1984年(昭和59年)までに生まれた1990年代半ばから00年代前半に社会に出たり、2000年前後に大学を卒業した、現在において40歳前後や30代後半から40代後半を迎える世代のことだとされる。
就職氷河期とはリクルート社の就職雑誌『就職ジャーナル』が1992年11月号で提唱した造語。
1994年の第11回新語・流行語大賞で審査員特選造語賞を受賞した。

日本(1993-2005年卒)[編集]
バブル崩壊後の就職が困難であった時期(1993年から2005年卒が該当するとされる)を指す語。
経過[編集]
詳しい採用状況については#採用状況を参照
バブル崩壊前の就職状況[編集]
第1次石油危機後の1970年代半ばから1985年(昭和60年)までは、日本の労働市場における新規求人倍率は 0.9倍から1倍、有効求人倍率は 0.6倍から0.7倍の間で推移していた。しかし1985年9月のプラザ合意と、それに伴う円高をきっかけに、日本経済は低金利政策で内需主導のバブル景気に入り、企業が過剰な設備投資と雇用をおこなったため、有効求人倍率は 1.4倍まで跳ね上がり、バブル景気が本格化した1988年から1992年まで1倍を上回る状況が起きた。
就職氷河期突入[編集]
詳しい経済状況については失われた10年などを参照
1990年1月より株価や地価などの暴落が起こり、「バブル崩壊」と呼ばれる様相を呈し、翌1991年2月を境に安定成長期が終焉した。景気が後退するなかで、バブル期の過剰な雇用による人件費を圧縮するために、企業は軒並み新規採用の抑制を始めた。

さらに、同時期の政界では短期間で枠組が著しく変動する大混乱のさなかにあったため、政府が景気対策に本腰を入れて取り組むことが困難な状況であった。
それでも、1993年を底として景気がゆるやかに回復し、1997年新卒の就職状況はいったんは持ち直したが、消費税引き上げなどの緊縮財政に加え、1997年夏のアジア通貨危機、不良債権処理の失敗から1997年下半期から1998年にかけて大手金融機関が相次いで破綻したことなどで景気が急速に冷え込んだため、再び就職状況が悪化した。

この時期は、求人数の大幅削減のほかに、企業の業績悪化や新興国との競争激化によって新卒を企業人として育成する余裕がなくなり、現場に即投入できる「即戦力」を新卒に求める風潮が現れた。

これにより、雇用のミスマッチが発生し、単純に求人数が増えても失業率が下がりにくくなり、収入と生活の安定を求めて本人の能力や専門知識とはかけ離れた職場に否応無く入らなければならなくなり、その様な環境下で短期間で解雇に追い込まれる状況が発生した。

また、大卒者の就職についても、1996年に就職協定が廃止されて以後は企業が優秀な大学生を囲い込むべく青田買いが発生し、こうした環境の変化により多くの大学生に混乱と過重な心理的負担を与えることとなった。

さらに1999年からトライアル雇用が始まり採用後、トライアル雇用期間中であればすぐに解雇しても違法にならず新卒でも即戦力にならないとすぐに解雇される新卒切りや新卒使い捨てが行われるようになった。
このような背景があり、有効求人倍率は1993年から2005年まで 1 を下回り、新規求人倍率は1998年に 0.9 まで下がった。また、バブル期に比べて、新卒者が困難な就職活動を強いられたため、フリーターや派遣労働といった社会保険の無い非正規雇用(プレカリアート)になる者が増加した。
就職氷河期の一時終結と既卒者の就職状況[編集]
2000年代半ばの輸出産業の好転で、雇用環境は回復し、2005年には就職氷河期は一旦終結した。新卒者の求人倍率は上昇し、2006年から2008年の3年間は一転、売り手市場と呼ばれるようになり、有効求人倍率は2006年から2007年にかけて 1 を上回った。
13年近くにわたる採用抑制の影響により、多くの企業で人手不足となっており、労働環境が苛酷になるブラック企業が増加した。
また、採用抑制の結果、従業員の年齢構成がいびつになったため、技術・技能の伝承が困難になっていた。このため、企業はそれまでの態度を覆し、こぞって新卒の大量採用に走り、求人倍率そのものは「バブル期並み、もしくはそれ以上」とも言われていた。
特に金融関係の採用意欲は強く、大手メガバンクの中には一度に数千人採用した例もあった。ただし、氷河期に比べれば採用基準は緩和されたものの、依然として厳選採用の傾向にあった。
優秀な学生がいくつも内定を獲得した一方で、内定を一つ得るのに苦労した学生もおり、「内定格差」なる言葉も生まれた。
また新卒者の雇用環境が改善される一方で、既卒者の雇用環境は厳しいままであり、世代間による雇用機会の不均衡を指摘する声が強まった。
日本の労働市場における採用慣行は「新卒一括採用」と「年功序列」に偏重しているため、既卒者(第二新卒など)の就職が著しく不利になっているから、卒業後すでに相当の年数が経った氷河期世代の求職者、特にそれまで正規雇用されたことがない者は、極めて不利な条件下に追い込まれている。
団塊の世代の定年退職による労働力減少への対応についても、大多数の企業は新卒者ないしは賃金の安い外国人労働者、定年退職者の再雇用によって補うことがあり、必ずしも氷河期世代の救済にはなっておらず、非正規雇用の割合は2008年まで上がり続けているという状況がある。
採用状況[編集]
新卒採用[編集]
高卒
2005年3月高校・中学新卒者の就職内定状況等によれば、規模が500人以上の企業においての求人数は1992年の約34万人をピークに、2004年には約3万人にまで激減しており、また製造業での求人数も1992年の70万人であったのが2004年は8万人に激減した[24]。要因としてはいくつかいわれており、例えば、大手企業が大卒者等の高学歴化へのシフトなどが指摘されている[25]。

新卒時は好景気であった団塊ジュニアの高卒者もまた、1997年のアジア通貨危機や1999年の産業再生法施行後には人員削減により不安定雇用に追い込まれた者も少なくない。

高校に来る求人が大幅に減ったため学校側は、消費者金融やパチンコ屋といったかつては考えられなかった職種の求人も受け入れるようになった。
ただし、就職難を背景に次第に大学などへの進学率が増加し、高卒での就職率が減少したこと、また、大学生などとは異なり、就職希望の高校生で就職できなかった者は、専門学校などへの進学に進路を変更した者も多かったため、大卒などの就職難に比べると、高校新卒者の就職難はあまり深刻視されなかったという面もある。
大卒
大卒者の雇用環境もこの時期に厳しく悪化した。リクルートワークスの調査によれば、1991年をピークに求人倍率は低下傾向で推移し、2000年にはついに1倍を下回った。多少の変動はあるものの、2002年を谷とする景気の回復に伴い求人数が増加するまで、長期間にわたって雇用環境は厳しい状況となった。
その結果就職率も惨憺たる状況となった。学校基本調査によれば、1991年の81.3%をピークに低下を続け、2003年には55.1%(専門学校の就職率は76%)と最低記録を更新し、就職氷河期の中でも最も就職率の低い時期となった。

また、この1990年代以降には、幸運にも新卒や新卒相当で正社員の地位にありつけたとしても、たまたま求人があった全く畑違いの業種に飛び込まざるを得ない状況もあり、本人の志望や専門とはかけ離れ、大学の専門教育で身に付けた知識や能力が役に立つ機会があるとは到底思えない[28]、本意とは到底考え難い仕事しか選ぶ事ができなかった者や、総合職や専門職の新卒の正社員として就職できぬまま単純労働者や非正規雇用となった高学歴者が、様々な業種の末端で見られるようになった。就職難のため、大学卒業後に専門学校などの教育機関にさらに通う(ダブルスクール)者も増え[29]、意図的に大学卒業の手続きを取らずに留年して就職活動を継続する「就職留年」をする者もいる[30]。
中途採用[編集]
中途採用は新卒以上に厳しい状況となった。企業が「即戦力」を要求するために、新卒時に正社員へと就職できなかった者の多くが、その後も、正社員でない仕事に就職したり、非希望型ニートと呼ばれる就職活動自体を断念したりする者も現れた。離職者についても、十分なスキルを蓄積できなかった者は再就職が困難な状態となった。

また、雇用政策は新卒に重点をおくために、中途採用の方の雇用対策まで手が回らないこともあり、さらに年齢や性別を理由に門前払いされるケースもある。
人手不足が深刻な企業や団体(農業や福祉業界など)では、特に、即戦力としてのスキルを持たない就職氷河期世代のフリーターやニートの雇用を行っている企業や団体も存在している。
有効求人倍率については、1993年以降徐々に減少していき、1999年には0.48を記録した。しかし、その後徐々に上昇し、2006年には1.06を記録するまでに回復した。しかし、その後急激な減少に転じ、2009年には、1999年に前回の就職氷河期で最低を記録した0.48をさらに下回る0.47となった。そして、2009年7月の完全失業率は国全体で5.7%に、有効求人倍率は0.42倍に下がった。

そのなかでも、25歳-34歳(1975年-1984年生まれ)の完全失業率は6.1%に、15歳-24歳(1985年-1994年生まれ)の完全失業率は9.6%にのぼった(2009年4月)[31]。その後の求人倍率は上昇傾向であり、2011年は0.65であった。
就職氷河期後の新社会人の就職観の変化[編集]
バブル景気前後に生まれ、バブル崩壊後の不景気と日本(を含む先進諸国)の経済衰退という時代に少年期を送ったポスト氷河期世代は、就職難に直面する氷河期世代の後姿をみて育ったため、安定志向や大企業志向が強まっている。

そのため、中小企業は新卒が集まらない状況に直面している。2005年放送のNHK『日本の、これから』のスタジオ生討論においても、中小企業経営者らが、「町工場は人手がまったく足りない」、「求人を出している」と語っていた。また、大手や中堅企業でも飲食や介護など不人気業種は新卒の確保に苦戦している。
社会の構造と政治[編集]
プラザ合意からの円高で、バブル崩壊以前からすでに日本における労働力のコストは高騰していたが、日本企業はバブル景気による収益で高コスト体質による不利をカバーできていたため、旧来的な雇用形態を変えておらず、それゆえ高価な労働力を過剰に抱えていた。それがバブル崩壊を境にいよいよ維持できなくなったことで、リストラによる余剰人員の削減と雇用柔軟性の導入が必要となった。
この動きの一環として、1999年には、小渕恵三内閣によって派遣労働が製造業を除いて原則自由化され、企業が人員を削減する程法人税を減免する「産業再生法」が制定された。

この「産業再生法」の背景が、1995年に日経連(当時)が発表した「新時代の『日本的経営』」だとの意見がある。この「新時代の『日本的経営』」では、労働者を「長期蓄積能力活用型グループ」「高度専門能力活用型グループ」「雇用柔軟型グループ」に分けており、派遣労働者やフリーターは「雇用柔軟型グループ」に当たる。
「新時代の『日本的経営』」を支えたとみられる政治思想として、小沢一郎の「普通の国」、小泉純一郎の「聖域なき構造改革」が挙げられる。これらの路線は、「アメリカ型社会の模倣」、「『わずかな強者が主導権を握り、大多数の弱者が貧困と死におびえる階層社会』となる[33]」などと批判されることがある。

2004年3月1日には、小泉純一郎内閣によって製造業への派遣労働が解禁され、派遣労働者は爆発的に増大した。ただし、労働者派遣法の改正審議の当時、偽装請負が社会問題化のきざしをみせていた。派遣労働者激増の背景には、偽装請負業者が一般派遣へ流れ、それまで派遣労働者としてカウントされていなかった分の増加が相当の割合で寄与しているという面もある。
日本(2010-2013年卒)[編集]
ゆとり世代#就職活動も参照
2010年卒(就職活動は2008年)から2012年卒ごろは、リーマンショック後の特に大学の新卒者の就職が困難になった時期である[34]。2008年〜2013年頃に学校卒業期を迎えたこの世代は2019年4月時点で28歳〜33歳。
経緯と概要[編集]
詳しい経済状況については世界金融危機 (2007年-)#日本経済の状況などを参照
就職氷河期の終結後、数年間続いた「売り手市場」であったが、世界的金融危機やリーマンショック等の影響により景気は後退し、就職状況は一転した。
就活時期には売り手市場のはずであった2009年春卒業予定の学生の内定が取り消されるという事態が続出し、さらに、2010年大学卒業者の就職率は前年卒を7.6%下回る60.8%まで減少し、1948年の調査開始以来最大の下げ幅を記録した[37]。

このように一時的な就職氷河期であったうえに、2014年になると有効求人倍率も1を超える売り手市場となったこともあり、この期間の就職氷河期はあまり注目されず、日本政府も前述にある1993-2005年卒の就職氷河期の支援を重点課題にしている[39]。
就職状況[編集]
2008-2011年卒は就職氷河期であるといわれていたものの、前回の就職氷河期と比べれば、就職率や求人数、求人倍率も高いということもあり[40]、必ずしも就職氷河期だとは言い切れないという意見もある[41]。一方で、司法試験や公認会計士試験合格者の就職状況は1990年代の就職氷河期と比べても深刻であり、2010年には公認会計士試験合格者約2,000人のうち700人が就職できず、浪人比率は過去最悪の4割に達する程であった。
人事担当者による調査によると、2008年から2011年卒までの就職状況では「超氷河期または氷河期」と答えている人が多かった。

2012年末に第2次安倍内閣が成立し、アベノミクスを背景とした円安・株高が進むと、2014年卒の就職状況では「どちらでもない」と答える人が多くなり、就職状況が好転し、2016年卒の就職活動は売り手市場といわれるほど回復した。
なお、2012年卒から、正規雇用での就職や非正規雇用での就職に関する統計も集計を始めた。

2012年卒(558692人)の統計結果では、就職者が357011人(63.9%)、正規雇用での就職者が335048人(60.0%)、非正規雇用での就職者が21963人(3.9%)であったが2018年卒は3.0%となり減少傾向である。
採用状況の変化[編集]
将来の成長性に限界のある日本(先進国)よりも海外の新興国に活路を求める企業は、グローバル戦略での海外への展開にあたって外国人労働者の採用を年々増加させており、単なる求人数の減少のみならず、外国人との競争という前回の氷河期にはなかった逆風現象も起きている。

その他にも大学進学率が5割を超え、大学新設などにより大学の数が増加して大学生の数が増加したこと、学生の大手志向により大企業に就職希望者が殺到していて逆に中小企業には就職希望者が集まらないこと、企業が優秀な学生を採用する厳選採用を方針としていることなどが上げられる。
また、就職氷河期の影響で就職できなかった者の対策として、厚生労働省は卒業後3年以内を新卒扱いにする指針を打ち出した。

なお、2015年卒で既卒者の受付をした企業は全体の66.0%であり、実際に既卒者に内定を出した企業は14.2%であった。
また、前回の氷河期から続いている採用活動の早期化が行き過ぎ、学業が疎かになりがちなことや海外留学などの活動に手を出しづらくなっていることへの反省から、日本貿易会が採用活動の開始時期を遅らせること検討したのを皮切りに、経団連などでも同様の検討がなされた。
経団連は、2011年卒以降時期を変更する措置をとり続けてきたが、採用難が続く現状ルールを徹底することが困難となり21年卒以降のルールの撤廃することとした。

日本の就職に関する留意点
氷河期の中の売り手市場
就職氷河期であるからといって、全ての年、業種、全ての学部・学科で就職状況が厳しいわけではない。例えば、1倍を下回っていた2000年卒でも流通業は3.19倍もの求人があり、流通業は売り手であった。また同年は文科系求人倍率が 0.83 だったのに対し、理科系求人倍率が1.26倍となっていた。
また、1998年卒は10月1日時点で73.6%、12月1日時点で84.8%と団塊の世代の穴埋めで売り手市場と言われた年(2007年卒~2009年卒)よりも高い内定率を出している。
高卒においては工業科の就職率が普通科や商業科と比べて高く、就職では優位にあった。
氷河期出身者の中でも、セクター別に見通した場合、就職難を経験していない者も存在している。
大都市と地方
大都市よりも地方では有効求人倍率が低い傾向にあり、バブル景気の時期や就職氷河期が一時終結した時期でも、北海道や九州では有効求人倍率が 1 を上回らなかったという現状がある。
求人倍率の数値と実状とのギャップ[編集]
就職氷河期である2000年卒を除けば、新卒の求人倍率は1倍以上を保っていたにもかかわらず、数十社回っても内定が一つも取れない学生が続出するという現象が起きていた(逆に一人で複数の内定を得る学生もいる)。

この原因は、前述の“氷河期の中の売り手市場”と“大都市と地方”で触れられている事以外にも、“求人は出すが、応募者に厳しい要件をつける”いわゆる“厳選採用”の存在が上げられる。

さらに一部の中小企業などで営業職などで新卒者を大量採用して採用後、すぐに飛び込み営業や電話での勧誘をやらせ、契約が取れないあるいはノルマが達成できない人を解雇し僅かな売り上げ成績上位者だけを残す新卒切りあるいは新卒使い捨てが行われていた。
就職氷河期が再来した2010年卒の求人倍率は1.64倍であり、就職状況がよくなったといわれる2006年卒の1.60倍を上回っているにもかかわらず、2010年卒が就職難であると指摘されるのは、求人は出しても即戦力になり得る人材がいなければ採用者を出さない企業が増えているためだと考えられている。
また、企業の採用計画が軒並み出そろった後に急激な景気の変動が生じ、求人数と実際の採用数に乖離が出たためだと指摘する者もいる。このような現状があるため、好況時と不況時とで単純に求人倍率の比較はできない。
内定率や就職率の数値[編集]
就職率に関するニュースなどで使われている新卒の就職内定率は、毎年90%を超えているが、これは、就職を希望する人のうち内定が確定した人の割合だからである。そのため、大学院、就活塾、予備校等へ進学を希望した人や就職活動を諦めた人は母集団から除外され、内定率は90%以上になる。
なお、就職率は卒業者数のうち、就職したものの割合であるため、留年(就職留年も含む)したものは母集団に含まないが、卒業した人は、進学した人でも就職を諦めた人でも母集団に含まれる。
正社員・非正規社員の区分
学校基本調査(文部科学省)の統計では、2011年卒までは職に就いた者について、「就職者」と「一時的な仕事に就いた者」で区分されていた。しかし、2012年卒以降「就職者」を「正規の職員等」と「正規の職員等でない者」に区分されるようになった。なお、それぞれの区分は以下の通りになる。
正規の職員等:雇用期間がない者
正規の職員等にない者:1年以上の雇用期間があり、一週間の所定の労働時間が30~40時間の者
一時的な仕事に就いた者:1年未満の雇用期間の者、または1年以上の雇用期間があるが一週間の所定の労働時間が30時間未満の者
就職者:正規の職員等と正規の職員等にない者の合計

 

 

 

 


河井夫妻、人目避け現金手渡し 参院選「劣勢」で加速か

2020年06月25日 08時31分16秒 | 事件・事故

6/25(木) 5:01配信
産経新聞

河井克行、案里両容疑者から多額の現金を受け取ったとみられる地元議員ら

 昨年7月の参院選広島選挙区をめぐり、地元議員らに多額の現金を配ったとして、前法相で衆院議員、河井克行容疑者(57)と妻で参院議員、案里容疑者(46)が東京地検特捜部に逮捕された公選法違反事件で、克行容疑者ら夫妻が94人に現金を配布した疑いのある日時や場所などの詳細が判明した。ただ、受領した地元議員らの証言との間で食い違いも一部見受けられる。夫妻の逮捕から25日で1週間。特捜部など検察当局は慎重に調べを進めるもようだ。

【写真】河井前法相がLINEで指示していた画面

 逮捕容疑によると、夫妻は昨年3月下旬~8月上旬、94人に対して計121回にわたり、総額約2570万円の現金を配布した疑いがもたれている。

 関係者への取材によると、現金を手渡したとされる場所は、全121回のうち数回は「駐車場に停車中の車内」だったとみられる。他にもホテルのトイレなどで人目をはばかるように現金を配布しており、夫妻が違法性を認識していた可能性がある。一方で、明確な証拠が残りやすい金融機関口座への振り込みもあった。

 配布された金額を月別にみると、昨年6月が約800万円と最も多かった。翌7月の参院選が近づくにつれて候補者だった案里容疑者の劣勢を伝えられ、焦った克行容疑者らが配布を加速させた可能性もある。選挙期間中に配布されたケースもあった。

 克行容疑者が現金を配布した疑いのある地元議員や首長として名前が挙がっているのは、元広島県議会議長の奥原信也県議(77)や広島県三原市の天満(てんま)祥典市長(73)、同県安芸太田町の小坂真治前町長(71)。さらに、同県安芸高田市の児玉浩市長(57)=配布当時は県議=が含まれていたことも24日、新たに判明した。

 関係者によると、児玉市長は昨年3月と5月、現金計60万円を受け取ったという。児玉市長は24日、報道陣の取材に受領を認めた。奥原県議と小坂前町長もそれぞれ受領を認めたが、天満市長は報道陣の取材に否定を続けている。

 受け取った金額について、受領者側の認識と検察側の捜査で“ズレ”が見られるケースもある。

 ある広島市議は、検事から3月下旬に1回目の任意聴取を受けた際、受領額を問われた。「30万円程度」と答えたが、「いや違う。その額が正しいと証明できるか」と指摘されたという。

 その後も、市議側の認識する金額の2倍近くも受領したと指摘され、複数回の聴取を受けたという。市議は「記憶とは食い違うが、検察側の指摘する金額で納得するしかなかった」と証言した。産経新聞の取材では、この市議の受領額を検察当局が50万円と認定していることが判明した。

 また、手渡された現金の趣旨についても一部でズレが見受けられた。

 関係者によると、案里容疑者の参院選での「票の取りまとめや投票の依頼」ではなく「恒例の寄付行為」と説明している県議もいるという。取材に対し「自分の当選祝いだと思った」と説明した市議もいた。

 検察OBの弁護士は「受け取ったと認めた議員は、案里容疑者が参院選に出ると分かっていたのに、なぜ受け取ったのか。地元の政治家はしっかりと説明をしなければならない」と話している。

 

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河井夫妻、政治家42人に1810万円 買収容疑の全容

2020年06月25日 04時42分40秒 | 医科・歯科・介護

配信

参院議員の河井案里容疑者(46)=自民党を離党=が初当選した昨年7月の参院選をめぐる公職選挙法違反(買収)容疑事件で、逮捕された前法相で衆院議員の河井克行容疑者(57)=同=が94人に渡したとされる計約2570万円のうち、7割にあたる約1810万円が自民党系の地元政治家42人への提供だったことが東京地検特捜部の調べでわかった。
残りは後援会関係者46人に約390万円、選挙スタッフ6人に約370万円が渡っていたという。逮捕容疑の全容が判明した。
 克行議員は現金を渡す際、「案里が参院選に出るのでよろしく」などと、買収の趣旨を直接的に示したとみられるケースが複数あることも特捜部などの調べで新たにわかった。  
特捜部は18日、夫妻を逮捕。発表された容疑内容では、克行議員は昨年3月下旬から8月上旬、案里議員を当選させる目的で、94人に121回にわたり計約2570万円を渡し、案里議員は克行議員と共謀し、このうち5回計170万円を5人に渡したとされる。法務省によると、法相経験者の逮捕は戦後初めて。
 特捜部の調べに対し、夫妻は買収容疑を否認。94人の大半は買収目的と認識した上で、現金を受け取ったことを認めているという。

朝日新聞社

 

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コロナ感染者の多くがなぜ無症状なのか?

2020年06月25日 04時42分40秒 | 医科・歯科・介護

新型コロナ感染症:WHOはなぜ「無症状の感染者は感染させにくい」と発言したのか
石田雅彦 | ライター、編集者
6/11(木) 

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19、以下、新型コロナ感染症)の感染メカニズムが少しずつわかってきたが、症状が軽かったり無症状だったりする感染者から感染するかどうかで議論に混乱が生じている。これまでに出た論文から、この問題の真偽について考える(この記事は2020/06/11時点の情報に基づいて書いています)。

感染対策を否定する発言
 WHO(世界保健機関)が6月8日のメディア・ブリーフィングで「無症状の人が他の人へ感染せるのはとても珍しい」と述べた
6月8日のメディア・ブリーフィングで発言するWHOの新興感染症と人獣共通感染症のヘッド、Maria Van Kerkhove氏。Via:Twitter WHO/Media Briefing

 するとこの発言に対し、世界中の専門家から異議が唱えられた。WHOは対応に追われたが、この発言は新型コロナ感染症の感染拡大対策を根底からくつがえすかもしれないからだ。

 我々が発熱や長引く咳、倦怠感といった症状を起こしていなくても、外出を自粛してテレワークをし、いわゆる「3密」を避けたりソーシャル・ディスタンシングをとり、手指衛生やマスクの装着に神経質になっているのは、もしかしたら自分が感染してウイルスをもっているかもしれなかったり、同じような人に接触する危険性があるからに他ならない。

 また、医療現場でも無症状(不顕性)感染者が患者さんとして来院することに注意し、医療関係者も自らがそうであるリスクを恐れながらウイルスに対峙してきた(※1)。

 6月8日のWHOの発言は、こうしたことを否定する危険性がある。では、無症状の感染者からは感染するのだろうか。

 実際、これまでの多くの症例研究や論文で、新型コロナ感染症の無症状(不顕性)の感染者がいることが報告されてきた。記憶が薄れている人も多いと思うが、そもそも2月6日に中国からチャーター機で帰国した日本人の中に無症状の感染者がいたことがわかっている。

 また、こちらのほうは覚えている人が多いかもしれないが、クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号の患者さんを調べた研究によれば、調査した104人の感染者のうち76人(73%)が無症状だったという。また、CT画像診断により、無症状の患者さんのうち41人(54%)が肺炎にかかっていたことがわかった(※2)。

 クルーズ船といえば、3月中旬に南米アルゼンチンを出港した南極ツアーのクルーズ船では128人の新型コロナウイルス陽性の患者さんが確認されたが、そのうちの104人、81%が無症状だったという(※3)。この論文の著者らはPCR検査による有病率を過小評価するなと警告している。

枚挙に暇がない感染例
 緊急事態宣言の解除後にクラスターが発生した北九州市によれば、2020年6月10日時点での検査陽性者が累計で223人、そのうち無症状が68人だ。これによると、約30%が無症状の感染者ということになる。

 新型コロナ感染症では、都市封鎖や自宅待機のため、家族内でクラスターが発生するケースも多かった。こうした家族クラスターの中国やアジア各国での症例報告でも無症状の感染者がいたことがわかっている(※4)。

 こうした無症状の新型コロナウイルスの感染者に関する論文は多い。これらを集めて比較したレビューも出ているくらいだ(※5)。

 では、無症状の感染者は、他者へ感染させるのだろうか。

 中国とアジア各国の臨床データを研究した論文(※4-2)では、感染者が他者へ感染させる感染力は、発症する2~3日から高まるとし、発症後7日以内に感染力が低下するとしている。発症前、つまり症状が出ていなくても感染力があるということだ。

 また、中国重慶の無症状の患者さんを調べた研究によれば、その一部には他者へ感染させたことが確認されたという(※6)。この調査によれば、2020年1月から3月に入院した新型コロナウイルスの患者さんのうち23%が無症状で、そのうち9人が他者へ感染させたとしている。

 WHOは保守的であるべきだが、こうして多くの症例報告や論文があるのにもかかわらず、なぜメディア・ブリーフィングで上記のような発言をしたのだろうか。

 もちろん、無症状(不顕性)というカテゴリーを厳密に当てはめるのは難しい。基礎体温に個人差があるし、もともと喘息などの既往症をもっている人も多い。感染しても少し体調を崩した程度になってあまり気にとめない人もいれば、CT画像診断でなければ肺炎になっていたことがわからないケースもあるようだ。

 だからこそ、安易に無症状の感染者から感染するリスクは低いと述べてはいけない。

 PCR検査は過信できないし、現状、新型コロナウイルスに関する抗体検査はまだ不正確な段階であり、感染していても症状が軽かったり無症状であったりする過去感染を含む感染者を正確に見つけ出すことは難しい。

 また、感染していても感染力があるとは限らず、不顕性感染者にも感染力の強い人とそうでない人が混在していると考えられる。感染力の強弱にかかわらず、無症状の感染者を見つけ出すためには、数十万人から数百万人規模で感度の高い検査を行う必要があり、現実的ではない。

 新型コロナウイルスは、鼻や喉などの上気道、気管から気管支、肺までの下気道に感染することが多いが(※7)、くしゃみや咳、鼻水などの症状が出ていなくても会話などでウイルスが外へ出ていくことがある(※8)。

 無症状の感染者が感染制御のためのアキレス腱になると警告する研究者もいる(※9)。やはり、自らへの感染リスクを下げ、他者へ感染させないためには、手指衛生やマスクの着用、ソーシャル・ディスタンシングという方法を地道にやっていくことが必要だ。


石田雅彦
ライター、編集者
いしだまさひこ:医科学修士(MMSc)。近代映画社で出版の基礎を学び、独立後はネットメディア編集長、紙媒体の商業誌編集長などを経験。ライターとして自然科学から社会科学まで多様な著述活動を行う。横浜市立大学大学院医学研究科博士課程在学中。JASTJ会員。元喫煙者。サイエンス系の著書に『恐竜大接近』(集英社、監修:小畠郁生)、『遺伝子・ゲノム最前線』(扶桑社、監修:和田昭允)、『ロボット・テクノロジーよ、日本を救え』(ポプラ社)など、人文系著書に『季節の実用語』(アカシック)、『おんな城主 井伊直虎』(アスペクト)など、出版プロデュースに『新型タバコの本当のリスク』(著者:田淵貴大)などがある。


日本のコロナ拡大を遺伝子的に解明、原因は海外からの帰国者

2020年06月25日 04時34分07秒 | 医科・歯科・介護

6/24(水) 12:45配信
Lmaga.jp

朝野和典教授が配布した資料より、ウイルス感染源についての調査結果

大阪府が6月22日に実施した「新型コロナウイルス対策本部専門家会議」で、これまで国内で実施されたコロナ対策の効果検証を発表。座長の大阪大学・朝野(ともの)和典教授が、「もっとも効果的だったのは海外からの入国制限、次いで外出自粛とクラスターサーベイランス(集団感染への対策)であった」と報告した。

【写真】そのほか朝野和典教授が配布した資料

この日、知見を交えた第1波の原因と有効な感染症対策などを発表した朝野教授。「最初に日本で出たコロナは、武漢の遺伝子を持っているウイルスがクラスターを作った。ダイヤモンドプリンセスも武漢の遺伝子を持っていたが、このウイルスは県外に出ていなかった」と、ウイルスの日本初上陸を説明した。

さらに、「3月から4月の増加はヨーロッパ各国、アメリカの東海岸からの帰国者の感染伝播によるもの。帰国者は3月21日をもって2週間の隔離・停留が義務付けられたが、それまでに海外から爆発的な数の帰国者がいて、行動制限が不十分ななかで広がったことが遺伝子的に解明されている」と、感染拡大第1波の原因が海外からの帰国者だったことを明らかにした。

また、日本が感染爆発しなかった理由に関しては、「日本に入ってくる感染者の数が、クラスター対策や外出自粛、院内感染対策、医療提供体制などによって『制御可能な人数』であったこと」と見解。今後の有効な対策については、「入国制限、外出自粛、クラスター対策に加え、院内感染対策と重症化リスクのある人の感染対策を優先すべき」と提案した。

また同会議では検疫体制の強化及び、入国制限の緩和について慎重な検討などを国に要望する方針を固めたが、それでは海外からの観光客回復はまだ先に。インバウンド観光客減少によるダメージに対し吉村洋文知事は、「大きなダメージは受けているのは間違いない。ただ、日本から海外に行くお客さんも減っていて、そういった意味で日本の内需はやり方によっては増える」と考察。

「アウトバウンド(海外旅行)が2兆円あり、実はインバウンドより、日本国内需要も圧倒的に高い。インバウンドが戻ってくるまで、何とか大阪に来てもらえるような政策をしたい。またインバウンドは、入国時に陽性者を確実にキャッチできる水際対策ができるよう、しっかり国に対して要望したい」と語った。

取材・文・写真/岡田由佳子

 

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大阪で会食し感染か 岩出保健所管内の20代男性

2020年06月25日 04時29分30秒 | 社会・文化・政治・経済

配信

和歌山県は23日、記者会見を開き、県内で42日ぶりに新型コロナウイルスの新規感染が確認された岩出保健所管内在住の20代会社員男性の感染経路について、大阪市内での会食で感染した可能性が高いとの見方を示した。男性は県内の医療機関に入院しているが、症状は安定しているという。  

県によると、男性は12日に友人7人と大阪市の飲食店で会食。出席していた同市在住の男性が14日に発症し、大阪府が新規感染者として20日に発表した。22日に大阪市保健所から連絡を受けた県が検査し、23日に陽性が分かった。

 男性は16日に、39・7度の発熱と咽頭痛を発症。勤務している大阪府の会社を休んだが、17日に解熱したため、18日は出勤。19日には大阪府内在住の友人1人と、大阪市内に車で遊びに出掛けたという。  

県保健福祉部の野尻孝子技監は「感染源はほぼ明らかということは安堵(あんど)しているが、県外からの流入は今後も注意しないといけない」と話した。  

クラスターが発生した大阪市のバーとの関連は、今のところ確認されていないという。県は、同僚1人(県内在住)と同居家族3人を濃厚接触者として検査している。

紀伊民報

 

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「大金運ぶ」主犯格に情報提供 被害者の元同僚を逮捕 6/25(木) 0:00配信

2020年06月25日 04時21分47秒 | 事件・事故

大阪で3月、男性が刃物で刺された事件で、男性が大金を運ぶことを、主犯格の男らに教えたとして、被害者の元同僚らが逮捕されました。

奥野哲也容疑者(31)ら2人は3月、仲間と共謀して、大阪狭山市で会社役員の男性(59)を刃物で刺し、現金数百万円が入ったリュックサックを奪おうとした疑いで逮捕されました。

この事件では、すでに実行役の少年(19)や、主犯格とされる男が逮捕・起訴されています。被害男性の元同僚の奥野容疑者が、事前に、主犯格の男に男性が多額の現金を運ぶことを伝えたとみられ、警察が犯行グループの実態を調べています。

ABCテレビ

 

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最終更新:

ハチに刺され意識がもうろうと… 38歳男性が死亡、アナフィラキシーショックか

2020年06月25日 04時15分46秒 | 事件・事故

配信

24日午後1時50分ごろ、静岡県小山町で国道ののり面の草刈りをしていた38歳の会社員の男性が、「ハチに刺された、痛い」と同僚に告げた後、嘔吐して、意識がもうろうとする状況になりました。男性は病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。  
 警察によりますと、ハチに刺されたことによるアナフィラキシーショックとみられる、ということです。  
男性は4人で草刈りの作業をしていた、ということです。