ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く

2020年09月25日 14時40分41秒 | 社会・文化・政治・経済

金成 隆一 (著)

なぜトランプなのか? ニューヨークではわからない。アパラチア山脈を越え、地方に足を踏み入れると状況が一変した。明日の暮らしを心配する、勤勉なアメリカ人たちの声を聴く。そこには普段は見えない、見ていない、もう一つのアメリカが広がっていた。朝日新聞の人気デジタル連載「トランプ王国を行く」をもとに、緊急出版!

本書「おわりに」より――
過去1年間のトランプ支持者の取材者リストを見返してみる。
トラック運転手、喫茶店員、電気技師、元製鉄所作業員、道路作業員、溶接工、食肉加工場作業員、ホテル客室清掃員、元国境警備兵、トレーラーハウス管理人、看護師、建設作業員、元家電製造ラインの従業員、郵便配達人――。
集会やバーなどで声をかけて取材した支持者は、数えてみると14州で約150人になっていた。本書に登場するのは、地方で暮らす普通のアメリカ人ばかり。彼らとの会話を振り返ると、日々の暮らしのために必死に働いている人、働いてきた人が多いことに気付く。
記者の取材を受けるのは初めてと言う人ばかり。彼らから見れば、私は海外メディアに過ぎない。それでも「オレに意見を求めてくれるのか」「長く話を聞いてくれてありがとう」と喜んでくれた。しばらくして、わかった。自分の声など誰も聞いていない。自分の暮らしぶりに誰も関心がない。あきらめに近い思いを持っている人たちが多かった。
私は、トランプではなく、問題だらけのトランプを支持してしまう現代アメリカに興味があった。あんな変な候補を支持する人は何を考えているのか? どんな暮らしぶりで、日本人の私にどんな話をするのか? 日本からトランプのニュースを見ている人もきっと首をかしげているに違いない。であれば特派員の仕事になるかもしれない、と考えた。

著者について

金成隆一(かなり りゅういち)
1976年生まれ.慶應義塾大学法学部政治学科卒,2000年,朝日新聞社入社.大阪社会部,米ハーバード大学日米関係プログラム研究員,国際報道部などを経て,ニューヨーク特派員.教育担当時代に「「教育のオープン化」をめぐる一連の報道」で第21回坂田記念ジャーナリズム賞(国際交流・貢献報道)受賞.
著書─『ルポ MOOC革命 無料オンライン授業の衝撃』(岩波書店),『今,地方で何が起こっているのか』(共著,公人の友社)
 
 
 
確かにアメリカといえば西海岸での日の当たる生活や、ニューヨークでの買い物生活をイメージしてしまいがちだ。しかし、今回の大統領選挙でトランプを当選させたのはそこに住んでいるわけではなく、アメリカの真ん中の地方に住んでいたかつての中産階級だと言うことがよく分かる。日給が三万円近くあり、一年のうち数週間の休暇がとれ、家族で観光地にバカンスの旅行をするのが当たり前と考え、実行できていた人たちが今回の選挙でトランプに投票した。もちろん今はそんなアメリカンドリームが消えていることを体で理解し、自分達がマイノリティになりかかっているという危機意識を十分持っている人たちだ。その人たちに丁寧なインタビューをして何故彼らがトランプに投票したかがよく分かるようになっている。ただ、今後のアメリカがどうなっていくかは分からないのが不気味である。インタビューされた人が指摘しているように、日本もアメリカと同じ道を進んでいる。対岸の火事ではない。
 
 
 
この本は、滅多に報道されない、アメリカの中西部をレポートした優れたルポルタージュです。
 しかしこの本には、二つの残念なところがあります。
 ひとつは、この取材が折角大統領選挙の最中に行われたにも関わらず、その最中には、まったく報道されなかったことです。おそらくトランプ大統領が生まれなければ、このルポルタージュも出版されなかったでしょう。これが選挙期間中に報道されていれば、識者の99パーセントが、大統領選挙を見誤るなどという大失態をしなったとでしょう。(マスゴミたる朝日新聞らしい結果ですね。折角特派員を派遣し、しかも取材てながら、まったく無駄でした。)

さて、もうひとつの残念な箇所は、「第7章アメリカンドリームの終焉」の後半部で、アメリカの民主主義の危機だとか、主張しているいる箇所は読む必要がありません。東海岸と西海岸の左翼の主張で、折角の良いレポートを、トランプ的表現を借りれば、クソまみれにしています(w)。
実際は、トランプがアメリカの民主主義を機器に落としいれたのではありません。日本のマスコミは殆ど報道していませんが、ヒラリーとその支持者が、司法省(FBI)とい共謀してロシアゲート疑惑でっち上げるという、民主主義の破格行為を行ったのです。このあたりのことは、藤井厳喜氏の最近の著作なり、Youtubeなりをご覧ください。
 
 
アメリカを扱ったルポは掃いて捨てるほどあると思うが、本書でユニークなのは、取材対象が、いわゆる普通のアメリカ人であることだ。メディアでよく取り上げられるアメリカ人といえば、セレブ、政治エリート、ITエンジニア、そして移民であるが、本書の主役は、これまで半ば忘れられつつあった、白人のミドルクラス、しかもラストベルトやアパラチア地方に住む白人たちである。

アメリカ通を自認する者であっても、ラストベルトやアパラチア地方に行ったことがある人、ましてやそこに住む人たちにここまで幅広く話を聞いた人はこれまでいなかったのではないか。彼らは貧しいと言われているが、実際に住んでいる家は、日本の水準からすると豪邸であり、あらためてアメリカのミドルクラスの豊かさを思い知った。他方で、これは製造業や石炭業で栄えた過去の産物であり、父母の代より自分たちが豊かになることはなく、ミドルクラスから転落するのではないかとの強迫観念に、多くの白人が襲われているという。ミドルクラスの白人は数で言えば依然として多数派であり、彼らをターゲットとするトランプ大統領の選挙戦略は、本人がどこまで意識していたかは別にせよ、極めて合理的だったと言える。

アメリカのエリートは誰一人として、トランプの勝利を予想していなかったとされる。それは、彼らが、これら一般のアメリカ人と接する機会が無いからである。これほどまでにアメリカ社会が分断されているのかと驚かされた。
 
 
米国のニュースは毎日のようにメディアを通して伝えられるのに、トランプ大統領が誕生する背景について、自分の不勉強さが思い知らされました。
 
 
非常に面白く、すらすら読めました。
面白いだけでなく、マスメディアが置き去りにした現地の人の声を直接届けたものであり、非常に有意義なのも良いです。
 
 
知らなかったアメリカの現状が分かり、勉強になりました。これからのアメリカの進路に注目したいと思います。
 
 
「なぜトランプが選ばれたのか」という理由、どういう人々が本当に彼を支持しているかが知りたいのに、これという本に出会わなかったけど、これは面白かった。やはり机上の理論、ぐぐって情報を得るのではなく、現場に足を運ぶことの大切さを改めて感じました。テレビに出ていた政治評論家やコメンテーター(笑)等々は番組、放送局の意向もあるにしても、あまりにも現実が見えていなかったのだな、わかっている人はいてもそれをあえて報道しなかったし目を向けなかったのだなと、アメリカも日本もネットワークは本当にダメだなと。そうやってトランプの勝利に貢献したメディアの中にも、著者のような優秀な人はたくさんいるのでしょう。埋もれていてはもったいない。
 
 
常識的な観点からは問題が多いと思われるトランプ氏の発言がなぜ少なくないアメリカ人に支持されるのか、著者の丹念なインタビューからその理由がよくわかる良書である。その他の欧米諸国の中では考えられないことだが、この本でも述べられているように、アメリカでは中年白人男性の死亡率が上昇しているという驚愕の事実があり、その原因が薬物中毒や自殺による影響であることが、現代アメリカ社会の闇を表している。この本ではそうしたデータが単なる統計上の数字としてだけでなく、著者のラストベルトをはじめとする見捨てられた街に住むアメリカの人々に対する丁寧なインタビューによって身近に感じられる。トランプ氏を支持する人々を知るための一冊というだけでなく、良質なドキュメンタリーを読みたい人にもおすすめの一冊である。

ルポ トランプ王国2: ラストベルト再訪

2020年09月25日 14時30分16秒 | 社会・文化・政治・経済

ルポ トランプ王国2: ラストベルト再訪 (岩波新書)

金成 隆一 (著)

ニューヨークを飛び出し中西部に広がるラストベルトへ。再訪のロードトリップで見えてきたトランプ王国のその後を追う。都市と地方の中間に位置し揺れる「郊外」、さらには深南部(ディープサウス)に広がる熱心なキリスト教徒の多い「バイブル(聖書)ベルト」へ。4年半で1005人に取材した真のアメリカがここに。

『ルポ トランプ王国』(2017年2月刊行)、『記者、ラストベルトに住む トランプ王国、冷めぬ熱狂』(2018年10月刊行)に続く、現地取材3部作の最後に本書はあたる。前2作を既に読まれた方も多いとは思うが、始めに3部作のまとめをしておきたい。
『ルポ トランプ王国』(2017年2月刊行)が、大統領選挙期間中のトランプ候補の支持者の生活や意識をラストベルト(五大湖周辺からアパラチア山脈北部の自動車産業、鉄鋼産業、炭鉱の集積地。繁栄が過去のものとなった地域。)の産業労働者を対象に取材したもの。ルーズベルト大統領のニューディール政策以来の民主党の支持者(多くは労組員であった)が、離反しトランプ支持に回った理由を聞き取ったもの。
『記者、ラストベルトに住む トランプ王国、冷めぬ熱狂』は、トランプ大統領当選後の、底堅いトランプ支持率の背景を丹念に描き出している。他方では、工場の海外移転を阻止する、工場を米国に呼び戻す、石炭産業を守り復活させるなど公約が実現せず。減税の代償として福祉予算が削減されそうだと言うような事も有り、落胆するトランプ支持者も出ている。その後の中間選挙における共和党の後退を結果的に予測することになった。
本書は、ラストベルトに加えて、共和党の強固な地盤であるバイブルベルト(毎週教会に通い、教会の慈善活動に参加し、勤勉を尊ぶ人たちが多い深南部諸州)の取材と、「民主的な社会主義」を掲げて中間選挙で当選した民主党の・女性下院議員アレクサンドリア・オカシオコルテスとその周辺を取り上げ、米国からの帰任を控えた著者の締めくくりとしたと言えよう。
ラストベルトの部分は、基本的に2作目『記者、ラストベルトに住む トランプ王国、冷めぬ熱狂』の延長線上だが、ベトナム帰還兵のその後を追っている場面が印象に残る。
バイブルベルトの部分では、現地取材とは別に、同地の長期間聞き取り調査により全米ベストセラーとなった『壁の向こうの住人たち---アメリカの右派を覆う怒りと響き』の著者アーリー・ホックシードへのロングインタビューが有益かと思う。同著の邦訳は読んでいないが、原書『Strangers in Their Own Land: Anger and Mourning on the American Right』のレビューをAmazonに投稿済みなので、お時間のある方はご覧頂ければと思う。
アレクサンドリア・オカシオコルテス議員については、「この選挙区にいること言うのは特権です。民主党と共和党の支持が拮抗する出馬している仲間(民主党候補)は・・・・・」(本書270頁)と語っている所に、米国全体の現実を表していると感じた。
前2作を読まれている方にも、一読をおすすめしたいと言うのが、私の結論だ。

 

金成隆一氏の『ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪』 (岩波新書)を読了。
漫然とテレビ・新聞を見たり読んだりした程度では分からないアメリカ人の「ホンネ」がよく分かる本だった。

この人の前著『ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く』 (岩波新書)、 『記者、ラストベルトに住む トランプ王国 冷めぬ熱狂』 (朝日新聞出版)はいずれも秀逸なアメリカ論であったが、今回の新著も同様の内容。

朝日記者によく見られがちな(?)単細胞史観などはなく、謙虚に取材相手(トランプ支持者、反トランプ派)に接し、彼らの「ホンネ」を引き出し、適宜、自分の視点なども出しつつ論じている。

次回大統領選挙…。民主党の候補者次第で、トランプ再選もどうなるかは未知数だろう。前回選挙でも、総得票数ではクリントンのほうが多かったのだし。

本書を読むと、退役軍人にしても、海外から米兵を撤退させているという点でトランプを支持する向きも強いようだ。最高裁判事に保守派を起用した点を高く評価する保守派、宗教右派勢力も少なくないようだ。

とはいえ、長年共和党支持者だったが、トランプは粗雑で嫌いだという向きもある。クリントンには入れたくないから棄権したり、トランプに入れた民主党系市民もいるようだ。さまざまな要因によって、棄権したり、支持政党以外の独立候補に入れた例もあるようだ。多様な価値観を持つ独立した自由な国民の意思表示がうかがえて、その点からも学べる本だった。

 

2019年10月26日に日本でレビュー済み

 
 題名に「2」とついていて、本文中で前作からの繋がりに言及されていたが、他のレビュアーの投稿を読んで本書が3部作の3番目であったことを知った。本書には田舎の米国人の肉声が収められている。実際日本でも新宿や渋谷と言わず、立川や二子玉川の賑わい目にすると、都会で生活している人には地方の衰退といっても現実感はないのではないかと思ってしまう。米国は広くて格差も激しいので、都会と田舎や郊外が日本以上に別世界という感じなんだろうなあ、と思ってはいたが、本書を読むと思っていた以上であることがわかる。かつて隆盛を誇った重厚長大産業が「消失」してしまった中西部の田舎に住むおっさんやおばさんと言うよりも爺さんや婆さんの語りを読むと、トランプ支持が彼・彼女たちの切実な感情に根ざしていることがわかる。しかもそれは単に感情的なのではなく、ヒラリーを支持するよりは「合理的」であったということも納得がいく。同様に深南部のキリスト教保守派の事情も描かれている。
 しかし本書において最も印象深かったのは退役軍人・帰還兵と言うよりも傷痍軍人を扱った章である。父親が帰還兵であり、子供時代に自宅で同居していた幼馴染のビリーや高校時代のBFも帰還兵であったデイナの発言から

 ビリーが「将来は兵士になる」と言ったら、父が「戦場から戻ると、もう同じ子ではない。別人になるぞ軍隊には近づくな」と忠告した。でもビリーは聞かず、イラク戦争に行った。ファルージャから帰ってきたら全く別人になっていた。現地で何か見たに違いない。父の忠告通りになった。
 
 
本の構成は、全米のあらゆる州で、トランプ支持者を中心に重ねた取材の記録と、専門家へのインタビューが中心となっています。
トランプ支持者への取材は、「トランプ政権に点数をつけるなら何点?」「その理由は?」「何故支持するのか?」といった内容ですが、そこから取材相手の生い立ち等深く聞いていくものも多く、膨大で充実した取材記録となっています。

印象的だったのは、貧しい労働者のトランプ支持者が、支持する理由として「トランプの政策が100%できるなんて、思っていない。ただ、トランプのように、自分たちのような者に対して語りかけてくれた大統領はいなかった」といった趣旨の発言していたことでした。
対して、本来は、労働者の権利を訴える立場にいる民主党は、多くの国民の目には、高学歴のエリート集団に映り、アメリカ国民が支持する政策提言や言動が少なく、失望されている様子が伝わってきました。

日本のメディアはトランプ大統領の過激な発言を切り取って、報道することは多いですが、アメリカ国民がどのような現状に置かれていて、何故トランプ大統領を支持するのか、といった分析はなされません。

対して、本書のような膨大な取材記録は、アメリカの現状を正しく理解する一助となると思いました。

「日本軍兵士」吉田裕 中公新書 は日本軍が兵士の心身をどのようにすりつぶしたかを描いている。米国軍はもう少しましなように思っていたのだけれど、そうでないことがよくわかった。
 また本書で紹介されるトランプ支持の背景と「ネット右翼とは何か 」 樋口 直人 (著), 永吉 希久子 (著), 松谷 満 (著), 倉橋 耕平 (著), ファビアン シェーファー (著), 山口 智美 (著(青弓社ライブラリー)  で描かれたような日本の排外ナショナリズムとに似通ったところがあるのではないかとも感じた次第。

大前流「自分を変革する」3つの方法

2020年09月25日 14時30分16秒 | 社会・文化・政治・経済

PRESIDENT 2016年2月1日号

大前 研一
ビジネス・ブレークスルー大学学長

去年の手帳を取り出して、見直してみる
「今年こそは」と新年の決意をする人は少なくないだろう。だが、決意を新たにしたぐらいで人はそうそう変わらない。年度替わりの4月にまた決意を新たにして、上半期が終わる頃にまた決意して、秋を迎えた頃にはなし崩しになって「来年こそは」で1年が終わる。決意の無駄打ちをしないで、自分を変えるにはどうしたらいいか。私が昔から使っている簡単な方法が3つある。時間配分を変えること。住む場所を変えること。そして付き合う人を変えることである。
まず去年の手帳を取り出して見直してほしい。記憶に残っている会合や会食はどれだけあるだろうか。1日24時間で睡眠時間8時間、食事その他で4時間を要するとして、1日で有効に使える時間は12時間。サラリーマンでも経営者でも大体同じようなものだ。12時間×365日=4380時間。1年を振り返って、4380時間で意味のある時間の使い方がどれだけできているか。会合や会食などに費やした時間で、自分が貢献した、勉強になった、ネットワークが広がった、など何らかの有意義な時間は5%もあればいいところだろう。一言も発言の機会がなかったとか、お付き合いで出ただけとか、参加した意味がない会議や会合、つまり無駄に使った時間が50%以上ではないだろうか。どんなに忙しい人でも大体そんなモンだ。「時間配分を変える」とはそうした時間を「余った時間」として認識し、やりたいこと、やらなくてはいけないことに積極的に配分していくことだ。

仕事のない土日。「自分はこういう能力を身に付けたい」「こういう活躍をしたい」という目標を持っている人にとって、まとまった時間が確保できる土日は一番肥沃な土壌だ。そこでゴロ寝したり、漫然とテレビを見ているのは実にもったいない。「漫然」というのが一番いけない。漫然と過ごした時間は頭が働いていないし、スキル向上にも役立たない。働かない頭脳は1年後には確実に退化している。

時間配分を変えるためには、どんなことに時間を使いたいのかを明確にしておく必要がある。1年後に自分がどうなっていたいのか、イメージを出すことも大切だ。たとえば「世界経済の動向をもっと自分の肌感覚でつかめるようになっていたい」とイメージしたとしよう。海外に行かずとも、毎日欠かさずにNHK BS1の朝4時から7時までのワールドニュースを見るだけで1年後には相当な力がつく。

サラリーマンにとっては朝起きてから会社に行くまでの時間も肥沃な時間帯で、私は毎朝4時に起きてBS1のニュースを見たり、パッドで新聞を読んでいる。朝が苦手ななら録画して、空いた時間に見てもいい。ただし、1週間過ぎたらダメ。1週間過ぎたニュースはあまり切実感がなく、見る価値がない。BS1のニュースがいいのは、現地の放送局の映像をそのまま流してくれることだ。余計なNHKのアナウンサーも解説委員も出てこない。朝4時台(ワールドニュースアジア)は中国、韓国、シンガポール、ベトナム、タイ、などアジアの放送局ばかりで、5~6時台はアメリカ、イギリス、ドイツ、ロシアなどの欧米系を中心に中国、インド、カタール(アルジャジーラ)、時としてトルコ、ブラジルなど世界中のニュース映像が入ってくる。

世界のニュースに浸っているとやはり世界観が変わるし、ニュースに対する感性が研ぎ澄まされてくる。たとえばイスラム国(IS)の爆弾テロでロシア機が墜落した事件。飛行機が飛び立ったのはシナイ半島の南端、シャルム・エル・シェイクというエジプトの保養地だ。かつてスエズ危機や中東戦争でイスラエルに占領された歴史を持つ同地は中東有数の国際的な高級リゾート地に変貌を遂げている。ヨーロッパ中から保養客が来るが、中でも多いのがロシア人。ビザが要らないから、ロシア人が大挙してやってくる避寒地の一つになっている。だから彼の地を行き来するロシア機がテロのターゲットになったわけだ。ちなみにムバラク前大統領が失脚後に引き籠もったのもシャルム・エル・シェイクにある邸宅だった。

中東の高級リゾート地、シャルム・エル・シェイクを知っているか?(写真=AFLO)
世界のニュースに毎日触れていると、これくらいの地名や人名は自然と頭に入ってくるし、さまざまな国際情勢がリンクしてくる。ロシア人が実質的にビザなしで行ける避寒地はエジプト以外ではトルコとタイしかない。ロシアはトルコに爆撃機が撃墜されて同国には渡航禁止令が出されている。ということは次にISが狙うのはタイではないか、という推測が成り立つ。こうしたことを自在に描けるようになるのも平素からの情報収集が立体的につながっていればこそである。

 

 


コロナ禍と認知症 実態調査結果から

2020年09月25日 13時24分57秒 | 災害

2020年9月23日 公明新聞

「状態が悪化」約4割 
外出・面会制限などの影響 

広島大学大学院 石井伸弥特任教授


広島大学大学院・石井伸弥特任教授

2日に開かれた公明党認知症施策推進本部(本部長=古屋範子副代表)の会合で、広島大学大学院の石井伸弥特任教授が、新型コロナウイルスの感染拡大が認知症の人に与えた影響について講演した。要旨を紹介する。

新型コロナによる国内の死亡者は80代以上に集中しているが、認知症の人も約4分の3が80代以上であり、認知症の人はコロナに対して高リスクだと言える。また、介護保険施設入所者のうち、約8割は80代以上であり、約9割は認知症だ。従って、コロナ対策において特に課題である介護施設での対応は、認知症高齢者にどう対応するかということと、ほぼ同じだと言えるだろう。

その上で、認知症の人を巡っては「感染予防のための日常生活の制限で状態が悪化するのではないか」などの課題も考えられることから、広島大学と日本老年医学会は6~7月にオンラインで実態を調査。施設入所中の人については全国945の高齢者医療・介護施設に、在宅で暮らす人については介護支援専門員(ケアマネジャー)751人に、それぞれ状況を尋ねた。

調査結果によると、多くの施設が外出制限や家族・友人との面会制限を実施していた。在宅では、介護サービスを受けられないために、他の人と触れ合う時間や体を動かす時間が減るといった状況が多く見られた。

こうした生活の変化によって認知症の人の状態が悪化したとの回答は、施設、ケアマネジャーそれぞれの約4割に上った。具体的には▽ADLと呼ばれる基本的日常生活動作(食事や着替えなど)の低下▽認知機能の低下▽行動・心理症状(不安・抑うつや徘徊など)の出現・悪化▽身体活動量の低下――などが幅広く見られた。

さらに施設では、コロナの陽性者や濃厚接触者などの入所者がいた56施設のうち、約4割が「行動・心理症状のために対応困難だった」と回答し、その理由として半数以上が「徘徊などによる隔離困難」を挙げた。在宅では、介護サービスを受けられなくなった場合などに家族が介護を行ったとの回答が7割を超え、家族の身体的・精神的・金銭的負担が生じていた。

家族の介護負担増にも対応を

今後の対応としては、本人・家族に必要な情報の提供や家族の負担軽減、自宅での介護予防の取り組みへの支援、地域とのつながりを保つための支援、コロナと認知症の両方に対応できる医療体制の整備などが必要ではないか。認知症の人が感染した場合の隔離のあり方についても、多くの施設が悩んでいるので検討を求めたい。


文化革命とは

2020年09月25日 13時13分36秒 | 事件・事故

文化大革命とは、中華人民共和国で1966年から1976年まで続き、1977年に終結宣言がなされた、中国共産党中央委員会主席毛沢東主導による文化改革運動を装った毛沢東の奪権運動、政治闘争である。
全称は無産階級文化大革命(簡体字: 无产阶级文化大革命、繁体字: 無產階級文化大革命)、略称は文革(ぶんかく)。
名目は「封建的文化、資本主義文化を批判し、新しく社会主義文化を創生しよう」という文化の改革運動だった。
実際は、大躍進政策の失敗によって国家主席の地位を劉少奇党副主席に譲った毛沢東共産党主席が自身の復権を画策し、紅衛兵と呼ばれた学生運動や大衆を扇動して政敵を攻撃させ、失脚に追い込むための官製暴動であり、中国共産党内部での権力闘争だった。
それを毛自身がスチューデント・パワーやベトナム戦争への反戦運動などに沸騰する世界と巧みに結びつけた。
それにより毛沢東自身の著書「毛主席語録」は三十カ国以上に翻訳される大ベストセラーとなり、世界に農本思想的な「毛沢東思想」を強く印象づけ、各国の知識人やフランスの五月革命などの政治・社会運動、対抗文化にも大きな影響を与えた。
文化大革命終結後の1978年、鄧小平は中国の新しい最重要指導者となり、文化革命に関連する毛沢東主義の政策を徐々に解体した。
また鄧小平は、文化大革命によって疲労した中国経済を立て直すために、改革開放を開始することによって市場経済体制への移行を試みた[4]。
合計すると、文化大革命での推定死者数は数十万人から2,000万人に及ぶ。
大量虐殺と共食いも特定の地域で発生した。
たとえば、広西虐殺(カニバリズム)と内モンゴル人民革命党粛清事件。文化大革命の最中、「板橋ダム決壊事故」も発生した。

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文化大革命を君は知っているか? 
中国にはかつてこんな時代があった
登場人物の多くは、毛沢東語録の赤い小冊子を手に持つ姿で描かれている。


Alexandra MaThe Huffington Post

2016年05月28日 

中国は、文化大革命の時代に毛沢東を称える数多くのプロパガンダ用ポスターを発行した。このポスターには「世界革命人民の中心、赤い太陽の毛主席 万歳!」と書かれている。

中国の文化大革命から今年で50周年を迎えた。文革は、中国共産党の10年にわたる混乱と内部抗争に陥れた社会運動だった。

1966年5月16日、毛沢東主席が率いる中国の政権は全国民に対し、「労働者階級からの権力奪取を目論む資本家の一味」とみなされる人物を一掃するよう布告が発せられた。1958年から毛沢東が推し進めていた大規模建設、農業増産を目指した大躍進政策が行き詰まりを見せ、2000万人の餓死者と経済危機を生み、毛沢東へのの支持が衰えかけていた頃だ。


中央政府からの呼びかけに答えて、学生たちは大学側に反旗を翻し、農民は地方政府への反乱を起こした。全国の若者たちがこの動きに同調して、紅衛兵と呼ばれる民兵組織を作りあげ、文化的遺物をぶち壊してこの国の歴史的遺産の残り香まですべて破壊し尽くそうとし、多くの知識人や政治家たちを「反革命分子」として迫害した。

政府の公式統計によれば、この文化大革命により殺害された国民は170万人以上に上るという。

毛沢東が描かれたこのポスターには、「大洋の航海は操舵手による。帝国主義者からの侵略に抵抗するために強大な海軍を作らねばならない」と書かれている。

中国にとって、この時期の記憶は蘇らせたくないものかもしれない。毛沢東の死から5年後の1981年、中国共産党中央委員会は、文革をこ「重大な災厄と損害、逆行」をもたらした「完全な失敗」だったと認める決議を採択した。

2016年5月16日、中国国内ではこの出来事に関する議論もなく、おおむね平静を保っていた。

政府はこの日、文革にまつわる公式行事は一切行われなかった。この話題について大きく取り上げた国営のメディアも、一つもなかった。中国を代表するどの新聞を見ても、南シナ海をめぐる論争などの他の記事で第1面が埋められていた。

この国では過去、影響力の大きな話題に関して頻繁に検閲が行われているが、文化大革命についての議論はソーシャルメディア上で検閲を受けたわけではないようだ。ただし、人気あるマイクロブログのプラットフォーム「ウェイボー(新浪微博)」上ではこのテーマに関するコメントはごくわずかだ。

しかし、ここに集めた文化大革命の頃に発行された年代物のポスターを見ると、この国はその当時、文革とその目的についてまったく別の見方をしていたようだ。政府が発行したポスターの多くでは、産業を育成し徴兵を奨励するために、農民や兵士たちが国家のヒーローとして褒め称えられている。登場人物の多くはまた、毛沢東語録の赤い小冊子を手に持つ姿で描かれている。

「産業の力」と題されたこの木版画では、2人の労働者のうちの1人が毛沢東語録の赤い小冊子を抱えている。多くの人々が、罰を逃れる目的でこの赤い小冊子を常に持ち歩いていた。

このポスターに描かれた農民と労働者は全員が微笑んでいる。「中国工会第九次全国代表大会の成功裏の開催を熱烈に祝す」と書かれた文字が見える。

一人の農民と人民解放軍の将校が大きく描かれたポスター。題字には「人民解放軍へ戻れ、四大運動をより高い地平に導け」と書かれている。

農民たちと並んで地方を歩く毛の姿を描いたプロパガンダ用ポスター。文化大革命の間、毛は高等教育を受けた若者たちに、地方に行って農民たちからの「再教育を受ける」ように勧めた。

「革命と生産の新たな勝利の時代、70年代へようこそ」と書かれたポスター、中国の労働者たちが手には道具、もう片方の手には毛沢東語録を持って描かれている。

「毛沢東語録を大きな声で読もう」と題されたこの木版画で赤い小冊子を持つ男。

「旅の友、毛沢東語録」と題されたこの木版画には、赤い小冊子と「毛主席最新指示」と書かれた文書を持って旅行する一団が描かれている。

この木版画の題名は「毛沢東語録は太陽の力」

農民や兵士たちが大きく描かれた木版画、題名は「毛主席はこう語った」

農民や兵士たちがそれぞれ赤い小冊子を持ち、大きな赤い旗には「偉大なる団結の旗を高く掲げ、更なる大勝利を勝ち取れ」と書かれている。この木版画の題名は「すべての人民は毛沢東語録に従う」

「喜びをもたらす毛沢東語録」と題されたポスターには、「毛主席語録 革命を掴み取れ、生産を促進せよ、労働を促進せよ、戦略を促進せよ」と書かれた板を掲げる農民が大きく描かれている。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

 


菊池桃子の夫、官邸の金正恩……安倍内閣に尽くしたあの経産官僚たちはどうなる?

2020年09月25日 12時50分14秒 | 社会・文化・政治・経済

9/25(金) 6:01配信

文春オンライン

いつも安倍首相の傍にいた今井氏

 7年8カ月にわたった安倍内閣は時に「経産省内閣」と呼ばれた。だが、その終焉とともに、経産官僚たちにも変化が訪れている。

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“官邸官僚”の代名詞だったのが首相秘書官兼補佐官(政策企画の総括担当)として絶大な権力を誇った今井尚哉氏だ(昭和57年入省、以下同)。中枢ラインからは外され、内閣官房参与(非常勤)という微妙な役職に落ち着いた。

「尽くしに尽くした今井氏の面倒は今後も安倍(晋三)前首相が見る。将来の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)理事長就任もありえるが、現在の同職は経産省で6期上の細野哲弘・元エネ庁長官。いきなり彼を切るわけにもいかないので」(安倍氏周辺)

 米エネルギー省との太いパイプを今も持つ今井氏は、今後も国のエネルギー政策に関わって行きたい希望を持っているという。だが今井氏の強烈なキャラには拒否反応も多い。ほとぼりを冷ます為にも、当たり障りのない参与は当座の肩書きとしては最良だ。

 今井氏と違い、古巣の経産省に戻ったのが史上最年少の42歳で首相秘書官(事務)に抜擢された“アベノマスク”の発案者・佐伯耕三氏(平成10年)だ。第二次安倍内閣成立後の17年、今井氏の引きで官邸入り。スピーチライターとしてのみならず、秘書官では断トツに若いので若者世代の意見が分かる者としても重宝された。だが、

「経産省の先輩のみならず、コロナ対応では厚労省幹部まで口を極めて面罵した。『佐伯だけは許さない』という声が他省庁にまで充満している」(経産省幹部)

テレビ業界の恨みも買った「官邸の金正恩」
 霞が関だけではなくテレビ業界の恨みも買った。佐伯氏が深くかかわった放送法四条(政治的公平などを定めた条文)の撤廃計画などが、読売グループのドン、渡邉恒雄主筆の逆鱗に触れ、安倍首相(当時)がわざわざ東京ドームに野球観戦する渡邉氏を訪ねて釈明する一幕もあった。また、電波オークションもぶち上げたため、これまた日本テレビの大久保好男社長(当時)やフジサンケイグループの日枝久代表らが、佐伯氏を名指しで批判する事態も。

「安倍一強」の傲慢さを体現した「官邸の金正恩」佐伯氏の新たなポストは、官房参事官兼グローバル産業室付。同期らに水をあけられ、厳しい立場になった。

 もう一人、忘れてはいけないのが安倍政権の目玉政策の大半を取りまとめてきた新原浩朗・経済産業政策局長(昭和59年)。“菊池桃子の夫”である。今年3月で定年のはずが延長され、来夏の事務次官の目もあると思われた。だが安倍退陣、今井失脚の余波を受け、その可能性はゼロになった。山高ければ、谷深し。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年10月1日号

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「首相が菅さんだから…」新内閣、歴代の中でも“高支持率”な理由 「田中角栄政権」に匹敵、女性にも人気

2020年09月25日 12時38分05秒 | 社会・文化・政治・経済

9/25(金) 7:00配信

withnews

安倍首相の突然の辞任を受けて発足した菅義偉内閣。9月16、17日に朝日新聞が実施した世論調査で、65%という高支持率での船出となりました。発足直後の支持率としては、「今太閤」と呼ばれた田中角栄元首相や、第1次安倍政権に勝るとも劣らない水準です。調査から見えてくる新内閣への期待と課題を分析してみました。(朝日新聞記者・君島浩)

【画像】パンケーキを前に満面の笑み、菅義偉首相のちょっと珍しい笑顔集 会見でポケGO聞かれ思わず…

歴代内閣の中でも高水準
歴代内閣が発足してから最初の支持率を、半世紀前までさかのぼり、たどってみます。

調査方法が異なるので、単純な比較はできませんが、スタート時の支持率が6割を超える内閣は、多くありません。いわゆる55年体制下では、田中角栄内閣だけでした。

7割を超えるとなると、その55年体制を終わらせた細川護熙内閣、「自民党をぶっ壊す」と叫んだ小泉純一郎内閣、政権交代を実現させた鳩山由紀夫内閣の3回だけです。

菅内閣は支持率が65%と高水準な上に、不支持率が13%と非常に低く、期待の大きさがうかがえます。

     ◇

1972年 田中=支持(62%)/不支持(10%)
1974年 三木=支持(45%)/不支持(19%)
1977年 福田赳夫=支持(28%)/不支持(34%)
1978年 大平=支持(42%)/不支持(29%)
1980年 鈴木=支持(52%)/不支持(18%)
1982年 中曽根=支持(37%)/不支持(37%)
1987年 竹下=支持(48%)/不支持(22%)
1989年 宇野=支持(28%)/不支持(44%)
1989年 海部=支持(39%)/不支持(35%)
1991年 宮沢=支持(54%)/不支持(24%)
1993年 細川=支持(71%)/不支持(12%)
1994年 羽田=支持(47%)/不支持(32%)
1994年 村山=支持(35%)/不支持(43%)
1996年 橋本=支持(61%)/不支持(20%)
1998年 小渕=支持(32%)/不支持(47%)
2000年 森=支持(41%)/不支持(26%)
2001年 小泉=支持(78%)/不支持(8%)
2006年 安倍=支持(63%)/不支持(18%)
2007年 福田康夫=支持(53%)/不支持(27%)
2008年 麻生=支持(48%)/不支持(36%)
2009年 鳩山=支持(71%)/不支持(14%)
2010年 菅直人=支持(60%)/不支持(20%)
2011年 野田=支持(53%)/不支持(18%)
2012年 安倍=支持(59%)/不支持(24%)
2020年 菅義偉=支持(65%)/不支持(13%)

40代、50代の女性支持率は7割超え
7年8カ月続いた第2次安倍政権の内閣支持率と比べてみます。

第2次安倍政権は、女性の支持率が低いのが特徴でした。計111回の調査の平均支持率は男性が49%に対し女性は39%。女性の支持率が男性の支持率を上回ることは1回もありませんでした。

これに対し、菅内閣の支持率は、男性の62%より、女性の68%の方が高く、特に40代、50代の女性の支持率は7割を超えました。

ただ、安倍内閣も第1次政権では、男性60%、女性65%と女性の方が高いスタートでした。菅内閣が今後、女性の高い支持をつなぎ止めることができるのか。注目点の一つです。

増加した「首相が菅さんだから」
年代別では、安倍内閣は30代以下の若年層の支持が厚めだったのですが、菅内閣は各年代から6割を超える支持を得ているのも特徴です。

調査では、内閣を支持すると答えた人に、その理由も聞いています。

安倍内閣でも「他よりよさそう」がずっと最多でしたが、その割合は5割を超えることが多く、今年に入ってからは平均で56%でした。それに比べると、菅内閣の「他よりよさそう」41%は少なめです。

代わりに何が増えたかといえば、「首相が菅さんだから」の23%。安倍内閣で「首相が安倍さんだから」は、今年に入っての平均は10%でした。最近の安倍内閣と比べると、「首相」その人への評価が高いと言えます。

特に内閣を支持する女性の28%が「首相が菅さんだから」と答え、男性より高めでした。一方、男性の支持理由は「自民党中心の内閣だから」が女性より多い傾向が見られました。

     ◇

【(内閣を「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。次の4つの中から1つだけ選んでください。首相が菅さんだから。自民党中心の内閣だから。政策の面から。他よりよさそうだから、の中ではどれですか】
・首相が菅さん=全体(23%)/男性(18%)/女性(28%)
・自民党中心の内閣=全体(14%)/男性(20%/女性(10%)
・政策の面=全体(20%)/男性(18%/女性(22%)
・他よりよさそう=全体(41%)/男性(42%/女性(40%)
*その他・答えないは省略

焦点はやはりコロナ対応
菅首相は、新型コロナウイルス対策を政権の最優先課題に挙げています。そこで、次のような質問をしてみました。

     ◇

【新型コロナウイルスをめぐる菅首相の取り組みに期待できますか。期待できませんか】
・期待できる=全体(63%)/男性(60%)/女性(67%)
・期待できない=全体(22%)/男性(24%)/女性(20%)
*その他・答えないは省略

     ◇

「期待できる」が「期待できない」の3倍近くあります。男女別では、女性の方が男性より期待度が高い。「期待できる」と答えた人の内閣支持率は80%に達し、不支持率はわずか5%でした。これに対し、「期待できない」と答えた人の支持率は38%で、不支持率の37%と並びました。

新型コロナ対策をしっかりやってくれそうだ、という期待度の高さが、高支持率につながっているようです。裏返していうと、菅政権がコロナ対策で実績を上げられず、その期待が薄れると、内閣支持率は低下する可能性も示しています。

     ◇

【菅首相は、安倍さんの経済政策を続ける方がよいと思いますか。見直す方がよいと思いますか】
・続ける方がよい=全体(37%)/男性(40%)/女性(33%)
・見直す方がよい=全体(50%)/男性(48%)/女性(52%)
*その他・答えないは省略

     ◇

安倍前政権の「継承」を掲げる菅内閣は、アベノミクスも引き継ぐ姿勢を示しています。しかし、調査では、見直しを求める声の方が強くなっています。女性の方が「継承」に否定的で、50代の男性は50%が「続ける方がよい」と答えているのに対し、70歳以上の女性の「続ける方がよい」は24%にとどまりました。

「負の遺産」への姿勢は?
安倍政権の「負の遺産」の解明について、特に女性の方が「進めるべきだ」と声を上げています。年代差があり、30代以下は「その必要はない」が49%で「進めるべきだ」を上回っていますが、60代では67%が、70歳以上では60%が「進めるべきだ」と答えています。

菅首相は、官房長官として安倍政権を支え続けたこともあって、これらの問題の解明に消極的ですが、国民の方はまだ忘れてはいません。

     ◇
【安倍政権では、森友・加計学園問題や桜を見る会などの問題が相次ぎました。あなたは、菅首相は、これらの問題の解明を進めるべきだと思いますか。それとも、その必要はないと思いますか】
・進めるべきだ=全体(54%)/男性(50%)/女性(57%)
・その必要はない=全体(36%)/男性(42%)/女性(32%)
*その他・答えないは省略

 


なんと、国師は十二歳からの夢だった!

2020年09月25日 12時31分37秒 | 社会・文化・政治・経済

日蓮が、国師を自身の目標としたのは、いつごろのことだったのでしょう。ここに、その時期を示すと思われる一文があります。

「大虚空蔵菩薩の御宝前に願いを立て日本第一の智者となし給え、十二の歳よりこの願いを立つ。その所願に子細あり。いま詳しくのせがたし」(破良観等御書)

十二歳というのは、日蓮が生まれ育った安房の清澄寺に登った時とされています。ここでいう智者は、仏法を習い極めた僧を指します。日本第一の智者というのは、端的に国の最高権力者からの帰依を受け、国を正しく導く国師を指していることは、ご理解頂けると思います。

 

 日蓮は、「仏教を習わん者、父母・師匠・国の恩を忘するべしや。此の大恩を報ぜんには、必ず仏法を習い極め、智者とならで叶うべきか」(報恩抄)と述べるとともに、日蓮の願いを聞き入れない幕府に対して、「ただ国をたすけんがため、生国の恩を報ぜんと申せしを、御用いなからんこそ本意にあらざる」(撰時抄)と嘆いています。国師となって国を救う、安穏にする、これが当初からの日蓮の願いであり、誓いでした。

 

 「立正安国論」においても、執権に見立てた客の言葉に託して、次のように記します。 「(執権である私は)諸宗の浅深を推し量って判定し、もっとも優れた僧を重く崇拝するであろう」――執権が諸宗を裁定して国師を選ぶ、これが日蓮の願いなのです。

 

 ところが、少年時代からの日蓮の願いは、終生、かなうことはありませんでした。それはどのような理由によるのでしょう。

 

 もちろん、日蓮が名もない一介の僧なら、かなわなくて当然に思えます。しかし、日蓮が一介の僧なら、果たして幕府は二度までも流罪にする必要があったでしょうか。その影響力が侮れないからこその流罪だったと考える方が自然です。一方で、日蓮は流罪によって宗教上の主張を変えてはいません。にもかかわらず、幕府は、なぜ、流罪を二度とも赦しているのでしょう。流罪が宗教上の影響力を封じるためであるなら、赦免にした理由が分からないのです。

 

 幕府にとって日蓮はどのような存在であったのか、日蓮の出自を含む教団の立ち位置に、実はその処遇が振幅した理由があります。この謎については、機会を改めて第二部で考察したいと思います。(次回、番外編

 

江間浩人(2017.9.1)


〈なぜ、法華経を最上としたのか〉

2020年09月25日 12時06分47秒 | 社会・文化・政治・経済

〈なぜ、法華経を最上としたのか〉

 
 そもそも日蓮は、なぜ法華経を絶対視するのでしょう。
 
 仏教経典は、八万法蔵と呼ばれるほど、膨大な量におよびます。中国では、インドから伝わったこれらの経典を分析・比較し、それぞれの経典の目的を明らかにして、すべての経典の序列を体系化しようと試みます。中国の智顗(538-597天台大師)は、それまでの研究成果を踏まえ、法華経を唯一最上の教えとして仏教全体を体系化しました。その後、この解釈は広く受け入れられ、日本でも最澄(767-822伝教大師)によって引き継がれていきます。
 
 日蓮は、この天台と伝教の正統な継承者を自任しているのですが、ではいったい他の教え・経典と比べて法華経の何が勝れているのでしょう。日蓮は法華経の卓越性を2点、挙げています。
 
 1点は、法華経だけが万人の成仏を説いたこと、もう1点は、法華経だけが、仏は久遠の昔からこの娑婆世界において万人の成仏を説き続けてきたと明かしたこと、です。少し噛み砕きましょう。法華経以外の経典では、女性や小乗など、成仏できないと決定された人々がいました。法華経は教理上からも、その差別を打ち破り、万人を平等に成仏できるとしました。
本当は、人間のみならず、万物の成仏、万物の平等を説いたのですが、難解になるのでここでは踏み込みません。 
さらに法華経を説く仏は、娑婆世界に繰り返し現れ、永遠に万人成仏を説き続ける存在であると明かします。これによってインドの釈迦も、法華経を説く仏の一人に過ぎないと相対化したのです。ですので、この説法をした仏を、釈迦と区別して「法華経の教主釈尊」と呼びます。
 
 では、阿弥陀仏はどうでしょう。日蓮は、阿弥陀仏は娑婆世界の仏ではない、と批判します。娑婆世界の我々を仏にしようとした師匠の教主釈尊を捨てて、異世界の仏を信仰するのは不知恩であり、法華経では地獄に堕ちると説かれていると日蓮は痛烈に批判したのです。しかも、娑婆世界を離れ、異世界の仏を渇仰するから、浄土教の教主たちは自殺するのだ、と過去の記録をもとに弾劾しました。日蓮の他宗批判は、法華経との比較、信仰する仏の比較、さらに過去の論文や文献 に基づく論理的なものでした。(#007〈唱題を武器に、念仏へ殴り込む〉に続く)
 
江間浩人(2016.6.1)


「夫は財務省に殺された!」“森友自殺”妻の独占告白

2020年09月25日 12時06分47秒 | 事件・事故

9/25(金) 6:36配信

女性自身

モリカケ、桜を見る会など数えきれない疑惑にまみれてなお、首相の座にしがみ続け、連続の在任期間歴代最長記録をなしとげた直後の辞任表明。多くの人はこう思ったはずだ。「逃げ切るつもりだ」と。納得のいく説明はいまもない。許されることだろうか。一人の死者が出ているのだ。「私は真実を知りたい」。残された妻・赤木雅子さん(49)の叫びを前に、安倍さん、あなたは自分の胸に聞いてみるべきことがあるはずだ――。

【写真】趣味の一つだった篆刻の展示会で東京に訪れた時の俊夫さん

〈――2017年2月、森友学園への国有地の8億円値引きが発覚し国会で大問題になった。そのさなかの日曜日。休みだった俊夫さんに上司の池田靖氏から電話があった。「池田さんが困っているから、ぼく助けに行くわ」と言って俊夫さんは近畿財務局に向かった。まさか公文書を改ざんさせられるとは思いもよらなかっただろう。俊夫さんが死の間際に書き遺した手記には「元は、すべて、佐川理財局長(当時)の指示です」と記されている〉

元気だった夫が突然うつ病になる。本屋さんに行ったらそういう本がたくさん並んでいますよね。そんなことが実際、自分の身に起きました。トッちゃん(俊夫さん)は改ざんに反対しましたが、佐川さんの部下の人たちが電話で圧力をかけてきました。出先機関は本省に対して立場が弱いんです。最後は近畿財務局長が「全責任を負う」と発言してゴーサインを出しました。実際にやらされたのはトッちゃんです。ふたを開けると、改ざんを指示した池田さんをはじめほかの全員が異動したのに、改ざんをさせられたトッちゃんだけが異動せず、一人ポツンと残されました。

〈――この後、俊夫さんはうつ病と診断され休職する。自分だけ職場から見捨てられて、責任を一人押しつけられると感じたのだろう〉

トッちゃんはどんなにきつい仕事でもへこたれる人じゃありませんでした。公務員の仕事に人一倍やりがいと誇りを感じていました。「私の雇用主は日本国民なんです。その日本国民のために仕事ができる国家公務員に誇りを持っています」と近所の方に話していたそうです。それだけに、こんな不正行為をやらされたことが耐えられなかったんだと思います。次第に「大変なことをさせられた」「最後は下っ端が責任を取らされる」「ぼくは検察に狙われている。犯罪者や」と繰り返すように。トッちゃんが壊れていくんです。壊れたみたいに同じことを繰り返すんです。

18年3月、公文書改ざんの疑いを指摘する記事が朝日新聞に出ました。「この人のやらされたこと、これだったんや」とすぐわかりました。でもあのとき、財務省は改ざんについて何も明らかにしなかったし、信頼していた職場の上司や同僚も誰も連絡をくれませんでした。トッちゃんは孤独と絶望の中で追い込まれて命を絶ったんです。記事が出て5日後、3月7日のこと。54歳の若さでした。直前にノートに走り書きで、こう記していました。

これが財務官僚王国

最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ

私は心の中で叫びました。「財務省に殺された!」って

〈――翌日、自宅に来た近畿財務局の上司、楠敏志管財部長の対応はひどいものだったという〉

弔問に来たのに「これはもうここだけの話で」と口止めをしたうえで「遺書かなんかはあった?」「新聞社とかは?」と尋ねて、あげくに「遺書をちょっと見させて……」と求めてきたんです。不都合な事実が書かれていると思ったのでしょう。「報道機関が押し寄せたら、えらいことになりますから」と、とにかくマスコミを避けるように言われました。

〈――雅子さんが言いなりになりそうだと見ると、財務省の人たちは態度を変えた。葬儀に参列した職場の人たちは誰一人、記帳をしなかった。受付をした親族が驚いたという〉

トッちゃんと同じように私も切り捨てられたんです。彼らは、夫を亡くした私が一人では何もできないと見くびったんだと思います。「組織としてきちっとサポートします。真実がうやむやになることはありません」とも話していましたけど、約束は何一つ守られませんでした。改ざんに関わった上司たちは形ばかりの処分を受けましたが、その後、栄転しています。

財務省はトッちゃんが亡くなって3カ月後に改ざんの「調査報告書」をまとめました。麻生財務大臣はそれで調査は尽くしたとおっしゃいます。でも報告書にはトッちゃんのことが何も書かれていません。亡くなったという事実すら書かれていないんです。改ざんをさせられた当事者なのに。それでどうして「調査を尽くした」と言えるんでしょう? トッちゃんが手記に書いた内容が事実なのか、財務省は何も答えてくれません――。

「女性自身」2020年9月29日・10月6日合併号 掲載

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ヒロシマ・ベトナム・核―戦後アメリカ外交は成功したか? 

2020年09月25日 11時31分22秒 | 社会・文化・政治・経済

ジョン・D. モンゴメリー (著), 高村 忠成 (翻訳)


内容説明
これらの出来事はすべて、アメリカがまだ世界の事象に大きな役割を果たしていた頃起きたものである。…大国になるにつれて、いわば自業自得で衰退の憂き目にあっていったアメリカから、日本は何を教訓として学ぶべきであろうか。本書は、この問に答えようとしたものである。
目次
第1章 戦争の余波
第2章 勝利の余波
第3章 植民地主義の終焉
第4章 独立を支援して
第5章 覇権の余波

〈著者紹介〉
John D. Montogomery
1920年に生まれる。カラマゾー・カレッジを卒業。
1942年から1946年まで軍人として服役、1947年から10年間、ハプソン研究所の所長、その間ジョーンズ・ホプキンス大学のオペレーション・リサーチ・オフィスの顧問も五年間兼務した。
1951年にはハーバード大学行政の教授。
1980年~84年同学部長。
現在はハーバード大学ジョン・F・ケネディ政治スクール教授。

学問は、戦争の違法性を明らかに、良い政治を生む方法を提示できるだろう。
だが、民衆の心を動かすことができない。
また、権力を伴う過ちから、人間自身を守ることもできない―。
「最高の思想を訴えるために組織化された目覚めた民衆のみが、それをすることができる」

1946/5/22
広島市復興顧問のサテン、モンゴメリー両氏が市財源調査委員会に出席し「財政再建にはロータリークラブ、宗教団体を通じ世界に呼び掛けるのが適当」と述べる。市側は「広島市は世界の同情を集めつつある」と判断し、在米同胞の援助を得るため復興富くじも考慮

1946/5/--
広島市復興のため呉駐留軍の英バービー・サテン少佐(医学博士、公衆衛生)、米ジョン・モンゴメリー中尉(ミシガン市地域計画顧問)が市復興顧問に就任。

5月17日、市役所2階に事務所開設、市復興審議会にも出席。「爆心地を保存し、産業奨励館付近に来訪者用施設の設置」など助言

 


未来の飛躍への糧

2020年09月25日 11時27分03秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽レジリエンス(困難を乗り越える力)。
とコロナ禍での希望の存在。
レジリエンス(resilience)とは外的な衝撃、ストレスやゆがみから跳ね返ってくる回復する力であり、復元性、弾力性、元気とも訳されるが、「しなやかさ」であるとも訳される。
▽「無限の向上」への挑戦と応戦を忘れずに明るく、朗らかに生きる。
▽人間、本気を出したらできないことはない、との思いで頑張る。
▽「しんどいな」と思ったら、そこからが勝負。
負けじ魂。
▽<どんなに苦しくとも、つらくとも、必ず勝ってみせる!>と智慧を湧かせて、工夫を重ねながら走り抜く。
▽一人を大切にし、苦悩を分かち合い、未来の飛躍への糧となる。

歴史家アーノルド・トインビー博士は、有名な著書「歴史の研究」のなかで、さまざまな文明が生まれ、成長し、衰退するプロセスを説明した論を進めている。
そのもっとも有名なものは、新文明がなぜ生まれるかを説いた「挑戦」と「応戦」の理論である。


「タイム」”影響力ある100人” 大坂なおみ選手と伊藤詩織さん

2020年09月25日 08時00分21秒 | 社会・文化・政治・経済

2020年9月23日 18時44分 NHK


アメリカの雑誌「タイム」はことしの「世界で最も影響力のある100人」を発表し、日本からはテニスの大坂なおみ選手とジャーナリストの伊藤詩織さんを選びました。
また世界の指導者ではアメリカのトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領、中国の習近平国家主席と台湾の蔡英文総統らを選びました。

タイム誌は毎年、「世界で最も影響力のある100人」を独自に選定していて22日、ことしの100人を発表しました。

日本からは「象徴」の部門で、今月まで行われたテニスの四大大会、全米オープンで2回目の優勝を果たした大坂なおみ選手が去年に続いて選ばれました。

紹介文を寄せたバスケットボールのアメリカ女子プロリーグ、WNBAのマヤ・ムーア選手は、大坂選手が大会中、人種差別に抗議の意思を示し続けたことに触れ、「勇気を持ち、みずからの行動を信じて成し遂げるのは簡単なことではない。彼女は声をあげ、黒人やマイノリティーの人たちの命の尊さを示した」と称賛しました。

また「開拓者」の部門では性的暴行の被害を実名で訴え、日本の女性に変化をもたらしたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さんを選びました。

世界の指導者では、アメリカからトランプ大統領や野党・民主党の候補バイデン前副大統領、さらにトランプ政権で新型コロナウイルスの感染拡大への対応を担ったNIH=国立衛生研究所のファウチ博士を選出しました。

ファウチ氏を紹介したアメリカのテレビ番組の司会者は「政治家からの圧力を拒み、命を守るために真実を伝え続けた」と評価しました。

そしてアジアからは、中国の習近平国家主席や台湾の蔡英文総統などを選びました。

伊藤詩織さん「受賞は同じような境遇の人に向けられたもの」
ことしの「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたことを受けて、ジャーナリストの伊藤詩織さんは都内で記者会見を開きました。

この中で「名前や顔を出すことで、これまでいろんなレッテルを貼られ思い出したくないことも言われましたが、今回、名前を挙げてもらい、すごくうれしかったです。自分の受けた経験について声を上げるという行動で、確実な1歩を踏み出せたという気持ちになりました。『この道を堂々と歩いていいんだよ』と言われたような気がしました」と受け止めを語りました。

そのうえで、伊藤さんは「日本だけではなく世界中に共通している問題で、『#MeToo』の運動もありますが、同じような経験をしている人のたくさんの声が重なって、たまたま私の声が響いて選ばれたと思うので、この受賞は同じような境遇の人に向けられたものだと思います。今後もこの問題に知恵を分け合って、向き合っていきたい」と話していました。

 

「タイム 100」(TIME 100)は、アメリカの雑誌「タイム」が2004年(第1回は1999年)から毎年発表している「世界で最も影響力のある100人のリスト」、及びその企画である。世界で最も影響力のある100人の名前でも知られる。何名かの有識者による議論により、その年における100人が選ばれる。
最初の企画は1999年に行われた「20世紀の最も影響力のある100人」で1回限りのものであったが大きな反響を受け、2004年から、その年の100人を選ぶ毎年の企画として行われている。
沿革と形式[編集]
リストは、1998年2月1日、ワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センターでのシンポジウムにおける討議とともに開始した。パネルの参加者は、CBSニュースのアンカーパーソンのダン・ラザー、歴史家のドリス・カーンズ・グッドウィン(en:Doris Kearns Goodwin)、元ニューヨーク州知事マリオ・クオモ、その当時政治学教授であったコンドリーザ・ライス、新保守主義の出版事業家アーヴィング・クリストル、タイム誌編集者ウォルター・アイザックソン(en:Walter Isaacson)である。
リストが初めて発行されたのは1999年である。
その時タイム誌は「20世紀の最も影響力のある100人」を選考していた。1回分で博した人気に基づき、2004年、 タイム誌は世界で最も影響力のある100人のリストを毎年発行することにした。
リストの製作には栄誉を伴う失敗が度々ある。しかしながら、タイム誌が極めて明らかにしたことは、人間は、より良い世界かより悪い世界に変えることへの認定を受ける、ということである。
認定される人々は5つのカテゴリーのうちの1つに配属する。カテゴリーはPioneer(パイオニア)、Artists(アーティスト)、Leaders(リーダー)、Titans(タイタン)、Icons(アイコン)である。それぞれのカテゴリーのなかで、最も影響力のある20人(時々2人組または小グループ)が選ばれ、トータルで毎年100人である。


TIME 誌が2020年世界で最も影響力のある100人を発表 マイケル・B・ジョーダンやヤニス・アデトクンポらと共に、日本人としては大坂なおみと伊藤詩織が選出

2020年09月25日 08時00分21秒 | 社会・文化・政治・経済

エンターテインメント
19 時間前
By Riku Ogawa
『Time Magazine』が毎年発表している“The 100 Most Influential People(世界で最も影響力のある100人)”の2020年版が発表。

このリストはパイオニアやアーティスト、リーダー、アイコンなどいくつかのカテゴリーに分かれており、『HYPEBEAST』読者にはおなじみ俳優のMichael B. Jordan(マイケル・B・ジョーダン)、NBA ミルウォーキー・バックスのGiannis Antetokounmpo(ヤニス・アデトクンポ)、R&BシンガーのThe Weeknd(ザ・ウィークエンド) 、ニューヨーク・ハーレムの伝説的テイラーであるDapper Dan(ダッパー・ダン)、レゲトンアーティストのJ Balvin(J・バルヴィン)、元NBA選手のDwyane Wade(ドウェイン・ウェイド)ら錚々たる顔ぶれが並ぶ結果に。

また、渦中のDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領と民主党の大統領候補であるJoe Biden (ジョー・バイデン)の他に、日本からは2年連続となったご存知大坂なおみと、自らの性暴力被害を公表しMe Too運動を推し進めたジャーナリストの伊藤詩織の2人が選出されている。それぞれの選出理由と合わせて全リストはこちらから。

あわせてKanye West(カニエ ・ウェスト)やKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)らが選ばれた8年ぶりの“『Rolling Stone』誌が選ぶ歴代最高のアルバム500選”もチェックしよう。


ゆうちょ銀行 デビットカードでも不正送金など被害332万円余

2020年09月25日 07時59分24秒 | 事件・事故

ゆうちょ銀行で、「ドコモ口座」などの電子決済サービスに加え、みずからが運営するデビットカード・プリペイドカードの「mijica」でも不正なアクセスによって、貯金を引き出され送金されるなどの被害が出ていたことが分かりました。
これまでに確認された被害は332万円余りに上ります。

貯金の不正な引き出しなどが新たに見つかったのは、ゆうちょ銀行が3年前から発行しているデビットカード・プリペイドカードの「mijica」です。

先月から今月にかけて何者かが利用者になりすましてmijicaの専用のサイトに不正にアクセスし、口座の貯金やカードにチャージされているお金を、別の名義のカードに送金していました。

これまでのところ被害にあったのは54人で、すべてゆうちょ銀行に口座を持ちmijicaを実際に発行済みの人だということで、被害額は合わせて332万2000円に上るということです。

詳しい手口は分かっていませんが、被害は先月8日と今月6日それに15日の3日間に集中し、ほとんどの場合、送金などの利用通知の宛先となるメールアドレスが勝手に変更されていました。

また、送金するにはログインIDとパスワードに加えて、カードの裏面に記載されている5ケタの数字を入力する必要がありますが、不正なアクセスでこの数字も入力されるなどして、セキュリティーが破られていたということです。

中には50万円を引き出された人もいるということで、銀行は被害の全額を補償するとしています。

このカードの会員はおよそ20万人に上り、銀行は今月16日からこのカードの送金機能を停止したうえで、身に覚えのない取り引きやメールの宛先変更の通知があった場合は、連絡するよう呼びかけています。

ゆうちょ銀行では、このほかにも「ドコモ口座」など7つの電子決済サービスで貯金の不正な引き出しが明らかになっていますが、今回の被害について「当初は被害の人数が限られているとして、送金機能の停止が遅れ、被害を拡大させたことを反省している」とコメントしています。