暗闇に金木犀や漂う香
亡き友の彼岸の墓地で盗み酒
酒好きの意地汚さや盗み酒
今朝、取手の本願寺で墓標の年齢を見て回る。
昭和60年 30歳なのか! どのような死であったのか?
昭和20年6月享年21歳での戦死
今朝、散歩仲間の鈴木さんから10月の絵手紙を手渡られた。
暗闇に金木犀や漂う香
亡き友の彼岸の墓地で盗み酒
酒好きの意地汚さや盗み酒
今朝、取手の本願寺で墓標の年齢を見て回る。
昭和60年 30歳なのか! どのような死であったのか?
昭和20年6月享年21歳での戦死
今朝、散歩仲間の鈴木さんから10月の絵手紙を手渡られた。
1レース 7-2-3 1万8,660円(66番人気)
3レース 5-2-1 2万3,910円(72番人気)
何時も、12357のボックス車券で勝負していた荻さん
利根輪太郎もそれにならって実践した時期もあった。
1点が100円なら6000円。
利根輪太郎は200円なので、1レースに1万2000円を投じたのだ。
だが、結果的にマイナスとなる。
その後は、1番を外して、2357の4点ボックス車券に。
2400円の投じだ。
さらに123の3点ボックス車券も。
前のレースやその前のレースの上がり目、下がり目でも勝負してきた。
GⅠ 弥彦競輪 寛仁親王牌・世界選手権記念
3日目(10月21日)
11レース
並び予想 6-3 5-7 1-4 9-2 8(単騎)
レース評
カマシ捲りの打ち合いなら最後は郡司のもの。和田がマーク。諸橋は真杉に託された。捲り冴える三谷に山田、守沢もそろそろ
1番人気 9-2(6・0倍) 2番人気 2-9(7・7倍)
2-1 2-4 2-9の2連単で勝負する。
「なぜ、2-4を買って、3連単にしなかったのか?」と競輪仲間も惜しむのだ。
連戦連敗で、弱気になり3連単車券を取りやめたのだ。
1番人気5-1(3・9倍) 2番人気 1-5(5・7倍)
結果 2-4 3,310円(13番人気) 2-4-8 4万3,560円(135番人気)
予 想 |
着 順 |
車 番 |
選手名 | 着差 | 上り | 決ま り手 |
S / B |
勝敗因 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ | 1 | 2 | 和田 健太郎 | 11.2 | 差 | コース突き | ||
△ | 2 | 4 | 諸橋 愛 | 1/2車身 | 11.6 | 差 | 切替外捌き | |
3 | 8 | 河端 朋之 | 3/4車輪 | 11.2 | 殿尻大外鋭 | |||
▲ | 4 | 7 | 山田 久徳 | 3/4車輪 | 11.5 | コース探し | ||
5 | 6 | 渡邉 一成 | 1/2車輪 | 11.8 | SB | 真杉を捲る | ||
注 | 6 | 5 | 三谷 竜生 | タイヤ差 | 11.6 | 追上捲れず | ||
7 | 3 | 守澤 太志 | 3/4車身 | 11.7 | 好位捌かれ | |||
◎ | 8 | 9 | 郡司 浩平 | 1車身 | 11.6 | 3半包まれ | ||
× | 9 | 1 | 眞杉 匠 | 7車身 | 12.5 | 鐘前逃捲れ |
打鐘前から押さえた眞杉匠が先行。渡邉一成が捲り切るも切り替えた諸橋愛が伸び、郡司浩平が不発も間を割って強襲した和田健太郎が3連勝を決めた。
和田は「三谷君が追い上げて来たところが勝負所でしたね。そこで位置を取り切れていれば、浩平の捲りも決まっていたと思う。郡司が行ってくれたから自分のコースが出来た。行ってくれなければあのコースはないですよ」。
諸橋は「最終バックでは渡邉君が横に並んでいたので、飛ばせなかった。それなら切り替えることを頭に入れた。前回(熊本記念in久留米)よりはいいですね。参加している選手の中で僕が一番準備してきたと思っている。自転車に関しては今ある中の完成形。初日くらいの力を出せればいいですね」。
直線で伸びて3着に食い込んだ河端朋之は「自分は単騎だったので、プレッシャーも感じずに走れた。最後まで脚を使わずに溜められたのが大きい。もう一回走ってもまた勝ち上がれるかは分からないですね。下手に付いて行って、粘られて切らざるを得ない展開になりかねない。ただ、一成さんに付いていけなかった所は失敗でしたね」。
12レース
1-2(30・3倍) 2-1(52・4倍) 1-3(31・8倍) 3-1(44・8倍)
1-7(46・0倍) 7-1(126・3倍) 1-8(181・4倍) 8-1(516・8 倍)1-9(30・0倍) 9-1(47・2倍)の2車単を各300円買う。
「犬伏 湧也選手の3着はない」と思い込む。
そして、3連単車券は見送る。
だが、穴党の健ちゃんは、犬伏 選手を3着にして、8-7-1の大穴車券をゲットしていた。
人気薄の7-8-1と8-7-1 さらに3-9-1 9-3-1 2-3-1 2-9-12-6-1の車券を買っていたのだ。
健ちゃんには恐れ入りました!
結果 8-7 1万7,380円(38番人気) 8-7-1 23万2,850円(305番人気)
予 想 |
着 順 |
車 番 |
選手名 | 着差 | 上り | 決ま り手 |
S / B |
勝敗因 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | 小松崎 大地 | 11.3 | 捲 | 脚溜め捲る | |||
▲ | 2 | 7 | 渡部 幸訓 | 1/4車輪 | 11.1 | ク | 小松崎付け | |
◎ | 3 | 1 | 犬伏 湧也 | 1/2車身 | 11.7 | B | 叩き逃粘る | |
注 | 4 | 3 | 寺崎 浩平 | 1/2車輪 | 11.7 | 犬伏を捲ず | ||
5 | 4 | 佐々木 雄一 | 1/4車輪 | 11.1 | 捲り3番手 | |||
○ | 6 | 5 | 松浦 悠士 | 1/2車身 | 11.7 | 番手抜けず | ||
× | 7 | 9 | 浅井 康太 | 3/4車輪 | 11.4 | 寺崎に口空 | ||
△ | 8 | 2 | 平原 康多 | 1/2車身 | 11.6 | 急追一杯で | ||
9 | 6 | 雨谷 一樹 | 大差 | 12.8 | 犬伏に抵抗 |
大きなスタート牽制が入り、結果は前受けが寺崎浩平ー浅井康太、前中団を犬伏湧也ー松浦悠士、後ろ中団を雨谷一樹ー平原康多、後攻めを小松崎大地ー渡部幸訓ー佐々木雄一で周回。赤板で小松崎が斬り、雨谷が打鐘で更に斬った所を犬伏がホームカマシ。雨谷が番手飛び付き松浦と共倒れの形から、寺崎が捲るも犬伏に併され、前団の消耗戦を後方の小松崎が捲り、渡部が続き福島ワンツー。
小松崎は『初手の位置で前受けは考えになかった。後ろからになったので、雨谷の動きや他のラインの動きも想定通りに進んだ。雨谷君のあの動きがなければ自分がその動きをしてたと思う。前団の動き、表情も見て取れましたね。この大会は相性も良く気持ちよく走れています』。
二着の渡部は『先輩達と話して前受けは我慢しようとスタートは出なかった。赤板からは前が見えず、大地さんを追走する事に集中していた。前団と遠かったですが、大地さんのスピードも良く半信半疑な所もありましたが最後に伸びていったので、そこで決まるって確信を持てた。これが初めてのGⅠ決勝。最近はGⅠでもチャンスあれば戦える感じがあったので本当に嬉しい』。
三着は逃げ残った犬伏『松浦さんと話して前受けはしないと決めていて、中団辺りから行こうと。打鐘で激しい斬り合いになって少し消耗し、後ろがどうなっているか確認も出来ず、ゴールまで持つように踏んだ。気温の上げ下げが状態キープの難しい所で悩みですね。三走して後ろに差されたりで良いとは言えないけど、決勝には乗れているので最低限ですね。疲れを残さないようにしっかり寝て備えます』。
▼失敗の原因を率直に認識し、「これはいい体験だった。尊い教訓になった」というところまで心を開く人は、後日進歩し成長する人だと思います―松下幸之助さんの言葉。
▼未来はどうなるかでなく、未来をどうするかだ。
▼一人一人の人間の生きることへの意志が人生の全体に反映され、その時代を彩り、やがて歴史へと灯影されていく。新しい道は、こうして開かれていく。
▼まさに<輝く未来は、自分の胸中の一念にある。
▼自分一人では生きていけない。
社会に生きる一人一人が、地域や社会、環境に対して、生きる責任をもっている。
▼世界に目を向ければ、富裕層と貧困層の格差は広がり続け、上位1%の超富裕層が世界全体の資産の4割近くを所有するという、不平等な現実がある。
▼人間の欲には際限がない。
▼地球は人間の<必要>を満たすに十分でも、<貪欲>を満たすには十分ではない―ガンジーの言葉
▼「誰も置き去りにしない」ガンジーの理念だった。
ガンジーは「常に心を開けよ」と、全ての問題を対話によって解決しようといた。
何よりも心の変革が必要だ。
Charles Feeney氏 が2023年10月9日に92歳で亡くなった。1兆円を超える財産のほとんどを生前に寄付して、晩年は賃貸アパートに住む質素な生活を送っていた。なんてかっこいい。
1931年にアメリカのNJ州、労働階級の家庭に生まれた。奨学金で高校に進み、その後、自分で働いたお金で大学に進んだ。25歳で大学を卒業し、ヨーロッパで友人と始めた免税店ビジネスで大成功する。その後のビジネスや投資も成功をおさめ、彼は億万長者になった。
しかし、贅沢な生活には馴染めず、51歳でバミューダに財団(後のアトランティック・フィランソロピー)を設立、匿名で寄付を始めた。その2年後に約750億円相当の株式を寄付している。「私は自分が大金を持つことに疑問を感じはじめた。そして、自分はお金や豪華ヨットを持つことに魅力を感じないことに気づいた。」と言っている
一時は、世界の7箇所に豪邸を構える裕福な生活をしたが、60歳で30年以上連れ添った妻と離婚した時に、すべての邸宅と多額の財産を妻に渡した。
彼が匿名で寄付をした先は、大学、医療機関、科学研究活動、人権団体、平和活動、そして世界各国の生活向上を目的とした活動。
南アフリカのエイズ患者やハイチ地震など災害地域の支援もした。
世界5大陸の1000以上の建物に4000億円の寄付をしているが、どの建物にも彼の名前はついていない。
2016年、81歳で母校(コーネル大学)の大学に学生が奉仕活動をするために約10億円(約1500億円)を寄付した後、口座が空っぽになった財団は活動を終えた。
晩年の30年は、2ベッドルームの賃貸アパートに2人目の妻と住み、車を持たずバスを使い、日本のカシオ製の腕時計をしていた。
ビル・ゲイツとウォーレン・バフェットのヒーロー
ビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏も積極的に慈善活動をしているが、チャックは彼らのヒーローだ。どちらも自分の財産のほとんどを生前または死後に慈善事業に寄付する「寄付の誓約」にサインしている。
チャックはこう語っている。「生きている間に財産を寄付すること以上に、喜びを与えてくれることを僕は思いつかない。人々の状況を良くするために貢献できるんだから、本当に意味あることだ。」もちろん、ビジネスや投資を通じて彼はたくさん社会に貢献してるのだけどね。
「どこに寄付したらいいかわからない」という人に、このリストをもう一度ささげよう。
いま、世界中に助けを必要としている人たちがいる。
地震、洪水、戦争、内戦、人権侵害、地震、洪水、難民、テロ犯罪、etc. あなたが誰かをサポートできるチャンスは無限にある。私たちもチャックに倣って、生きているうちに、人々の状況を良くする働きに貢献したい。せっかく一生懸命働いて、一生懸命貯めて、一生懸命増やした財産だからこそ。
10月20日午前4時20からCSテレビのムービープラスで観た。
おもいでの夏(Summer of '42)は、1971年のアメリカ合衆国の映画。脚本家ハーマン・ローチャーの回顧録に基づく。思春期の少年のひと夏の経験を描いた。
1942年夏、ニューイングランドの沖合いのナンタケット島へハーミーとその家族は、戦火を逃れてやってきた。
彼は、現地でオシー(オスキー)、ベンジーの同年の友人ができた。思春期の彼らは性への関心が旺盛だった。
ハーミーは丘の上の一軒家に住む美しい人妻ドロシーの魅力に取り付かれた。ドロシーの夫が出征した後、ハーミーはドロシーに接近する。
そんなある日、3人でガールハントをしたが、ベンジーは途中で帰ってしまい、ハーミーはアギーと、オシーはミリアムとデートをすることになるが、ドロシーのことが頭から離れないハーミーはアギーと関係することなく別れた。
その後もハーミーは時々ドロシーと会っていたが、ある夜、ドロシーの家を訪ねると、ドロシーの夫の戦死を伝える電報がテーブルの上にあった。その夜、ハーミーはドロシーと初体験を行った。
翌日、再び訪ねると、既にドロシーは居ず、別れの手紙だけが残されていた。
役名 | 俳優 | |
---|---|---|
ドロシー | ジェニファー・オニール | |
ハーミー | ゲイリー・グライムズ | |
ハーミー(大人) | ロバート・マリガン | |
オスキー | ジェリー・ハウザー | |
ベンジー | オリヴァー・コナント | |
アギー | キャサリン・アレンタック | |
ミリアム | クリストファー・ノリス | |
薬剤師 | ルー・フリッゼル | |
不明 その他 |
||
演出 | ||
翻訳 | ||
効果 | ||
調整 | ||
制作 | ||
解説 | ||
性への好奇心と、美しく優しい年上の女性への思慕の情と、同時に湧き起こる思春期を迎えた少年の微妙な心理をノスタルジックな感覚で描いた作品。
製作は29歳の新進気鋭のプロデューサー、リチャード・ロス、監督は「レッド・ムーン」「幸せをもとめて」のロバート・マリガン、脚本はハーマン・ローチャー、撮影は「コレクター」「卒業」のロバート・サーティース、音楽は「シェルブールの雨傘」「華麗なる賭け」のミシェル・ルグラン、編集はフォルマー・ブラングステッドがそれぞれ担当。
出演は「リオ・ロボ」のジェニファー・オニール、16歳の新人ゲーリー・グライムス、19歳で俳優志望のジェリー・ハウザー、オリヴァー・コナント、キャサリン・アレンタック、クリストファー・ノリス、ルー・フリッゼルなど。
1971年製作/アメリカ
原題:The Summer of '42
配給:ワーナー
劇場公開日:1971年8月7日
15歳の夏、ハーミー(ゲーリー・グライムス)はニューイングランドの沖合いに浮かぶ美しい島にきていた。1942年の夏、第二次大戦の戦火を逃れて--。
彼は友達のオシー(ジェリー・ハウザー)とベンジー(オリヴァー・コナント)の3人で、退屈な日々を終日海辺で暮らしていた。性への旺盛な好奇心を湧きたたせながら砂浜にたわむれる3人は、ある日、小高くなった丘にポツンと建った家の前で、新婚の若い夫婦が楽しげに語らっているのを、遠くから眺めていた。
2人が家の中へ入っていくのを見て、少年らしい想像力をめぐらせたオシーとベンジーは、照れ隠しのふざけあいに興じた。しかし、ハーミーの目には、その美しい新妻の横顔が鮮明に焼きついて離れず、ただ呆然と小さな家を眺めていた。翌日、桟橋でボートに跳び乗ったハーミーの目に、昨日の美しい女の姿が映った。
彼女は、戦場に向かう夫を見送りに来ていたのだ。ハーミーはただただ目を奪われていた。数日後、沢山の買い物を抱えきれずに困っている夫人の姿を見たハーミーは、勇気をふるって夫人に近づいた。
彼女の名前はドロシー(ジェニファー・オニール)といい、ハーミーは、彼女の美しさ、優しさに心をときめかすばかりで、彼女の質問にもトンマな返事をしては、後悔していた。
ある日ハーミーたち3人は、ベンジーが家から盗み出してきた医学書に熱中し、その重要項目をコピーして、ガール・ハントに出かけた。
映画館で女の子3人のグループに声をかけ、うまくハントに成功したと思ったら、ベンジーはおじ気づいて逃げだし、女の子の1人も帰ってしまった。結局2対2となり、オシーはミリアム(クリストファー・ノリス)と、ハーミーはアギー(キャサリン・アレンタック)相手に、映画館の暗闇でゴソゴソやりだした。
翌日、荷物の整理を頼まれたハーミーは、ドロシーの家で精一杯おとなを気取ってはみたものの、憧れのドロシーを前にして、またヘマばかり繰り返してしまった。
ミリアムとアギーを夜の浜辺に誘い出す前に、ゴム製品を買いにドラッグストアーに入ったハーミーは、いぶかしげな主人にしどろもどろになりながらも、ようやく手に入れた。
夜、ミリアムを相手に奮闘するオシーは、医学書通りに最後の項までも進んでしまったが、ハーミーはドロシーが心から離れず、物想いに耽るばかりだった。
ドロシーに招かれた日の夜、ハーミーは盛装してドロシーの家を訪れた。
ノックの音に答えはなく、彼はドアを押しあけて中へ入った。蓄音機には曲の終わったレコードがくるくる回り、タバコの紫煙が立ちのぼり、そしてテーブルの上に1枚の電報が置かれていた。
ドロシーの夫の戦死を知らせる電文であった。じっと立ちつくしたハーミーの前に、泣きはらした顔のドロシーが現われ、蓄音機の針を落とし、流れ出る曲に合わせて、ハーミーを躍りに誘い込んだ。
ハーミーはただ黙って誘われるままに踊った。ドロシーはハーミーの胸に顔を埋め、とめどない涙を頬に伝わらせた。躍りながらベッドに誘うドロシーの悲しみを、ハーミーには理解することができなかった。ドロシーのベッドで朝を迎えたハーミーは、黙って身仕度を整えて去っていった。
夕方、もう一度ドロシーの家を訪れたハーミーは、彼に宛てた一通の手紙を発見した。
「昨夜のことは、あなたがおとなになった時、きっと理解してくれると思います。私は実家に帰ります--」。
翌日、ハーミーは、遠くから、今は主のいなくなった丘の上の家をじっと見つめていた。
ゲイリーグライムズ扮する思春期の高校2年生ハーミーは、悪ガキ3人でジェニファーオニール扮するドロシーを初めて眺めて見た。
性への関心が頭に蔓延している思春期に導いてくれる年上の女性はまるで女神の様。ましてジェニファーオニールの様に綺麗な人なら憧れて夢中になるのも無理の無い事だ。純粋な気持ちこそ制御出来ず想いはふくらむばかり。そんな想いを胸に人は成長していくのさ。久しぶりに観たけど、やっぱり名作だったな。
夫を戦地に送り出した美しい人妻(ジェニファー・オニール)が、好きになってしまった主人公は性の目覚めを経験する。
コメディなのだが、ミシェル・ルグランの美しいメロディと、ジェニファー・オニールにメロメロになったのを覚えている。
初めて観たのが高校生の頃深夜TVで。この曲は深夜放送のBGMとして使われていたのが懐かしい。甘酸っぱい少年の心が私と同期するかと思っていたのに、意外と冷静に見た記憶がある。当時であっても、人妻に恋するという設定は珍しかったのだろうか、草分け的な存在なのですかね。少年時代は何故か年上女性に惹かれるというのが定説になっている(?)かも。
結局、このテの映画が何故いいのか!?やはり、年上の女性に恋する性春時代の物語だからか。このお話、1942年ということで、日本ではどうだったのか?そう考えると悲しくなります。この時代にしなければならないという必然性を感じないし、脳天気すぎる友達にむかついたりもします。
薬局のシーンではもっと笑いが欲しかったかな・・・
幸恵は、美津子の寝顔を見ているうちに、その肉感的な唇に触れてみたくなる。
悪戯心で彼女の唇に、「私の小指を口に入れたら幼児のように吸い付くのだろうか」と思うのだ。
「22歳の美津子は、既に男の体を知っているだろうか?」幸恵は想ってみた。
美津子の寝顔は、少女期の名残りをとどめている。
そして、熟れていく女の怪しさとも共存しているように、幸恵の目には映じていた。
美津子は、何か気配を感じたように、突然、瞳を開いた。
幸恵は「起きたのね」と微笑みかける。
「ああ、北島さん起きていたのね」美津子は身を起こした。
「あなたが、私を起こしたのよ」
「私が、どうして?」
「あなたは、怖い夢を見たのでしょ?」
「夢、見たわ夢を、姉が海に身を投げた夢を、とても怖い夢だったの」
「あなたは、夢を見て声を立てていたわ」
「そうなの、北島さんを起こしてしてしまって、ごめんなさいね」
「寝ましょう」
「私、気付かなかったのだけど、北島さんは部屋に何時、戻ったもの?」
「さっきよ」
「さつき?今、何時なの?」
「いいから、寝なさいね」
「北島さん、何処へ行っていたの?」
幸恵は問われて、言葉が詰まった。
嘘をつく他ない、でも全くの空言も言えない。
「夜の海が見たくて、一人で行ってきたの」
「一人で、本当?怖くなかったの?よく暗い海にまで行ったわね」美津子は半信半疑の目を幸恵に向ける。
「そうよ、一人きりで、お酒を飲み過ぎて、海を見ながら、あれこれ反省もしていたの」
「私は海を、好きになれない。姉が海で死んでから・・・」
「まあ、お姉さんが海で?」
「そうなのよ。私は姉のことが忘れられない。何時も思っているの」美津子は涙声になる。
「姉を悪く言う人もいたけど、姉はそんなに悪くはなかったのよ」
幸恵は美津子の言葉に答えようがなかった。
美津子は、姉の事情を聞くことになる。
美津子の姉は、ある県会議員の愛人だった。
そのような娘の立場を知りながら美津子の父親は、県議員に請わて市議会議員兼秘書となる。
森鴎外の小説「雁」のお玉の明治時代ならいざ知らず、愛人とは妾である。
美津子の父親は娘が置かれている境涯によって、露店商からそれなりの地位を得たのだ。
美津子の姉は農協の理事長でもある県会議員から月々の援助を受けていた。
幸恵は想えば、何処か寂しげな美津子を誘い義母の家へ連れて行ったこともあった。
「いい子だね」義母は美津子に好意を寄せる。
人生は何が起こるか分からないものだ。
美津子の姉の旦那である県会議員が乗用車で80代の婦人を死亡させた交通事故を契機に、美津子の姉への地域住民の反感が広がったのである。
県会議員との愛人関係は、一部の人々には周知のことであったが、交通事故の車には美津子の姉が同乗していたのだ。
しかも、二人は温泉宿の帰りで共に飲酒していた。
いわゆる朝酒だったのだ。
交通事故を起こしたことで、県会議員の政治政治生命は断たれだろうと、多くの人は想っただろう。
でも、有力な国会議員の後押しで、次の県会議員選挙にトップ当選をする。
そのことが、皮肉にも美津子の姉への地域住民への反感を高めることになる。
美津子の姉の始子ではなく、母親の雪乃の心痛となる。
うつ病となった母親が、一番長女の始子を案じていた。
「若すぎる」と18歳の娘の始子の結婚に反対した母親だった。
その娘が、反動のように、県会議員の秘書となってから5年余で、まさかの県会議員との愛人関係にまで発展するとは・・・。
母親は、思い余って自殺する。
そして、美津子の姉は、海で後追い自殺したのだ。