「もたない男」を読んだ。
面白かった。
著者は漫画家の中崎タツヤ氏
究極の断捨離人間が書くエッセイだった。
「断捨離」や「部屋の片付け」をしている人は、興味深く読むことができるだろう。
表紙をめくると、仕事道具の写真がある。
「えっ?これだけで描けるの?」という少なさである。
その次は、部屋の写真。見えるのは、レンガの形をした枕がひとつだけ。
押入れの中には、もともと台所に備え付けられていたガスコンロがひとつだけ。(料理をしないので、押し入れにある。本当は捨てたいそうだ。)
その後も部屋の紹介写真があるが、本当に物が少ない。
例えば、エアコンのリモコンには時計表示があるので、普通の時計もない。
部屋にきた人が「不動産に内見に案内されたみたいだ」というそうだが、その気持ちもよくわかる。
読んでいくと、中崎氏の捨て方の思い切りの良さに驚く。
こんな捨て方をする。
掃除機は、買ったその日に捨ててしまったという。
運転音がうるさい割に吸引の性能が悪かったのがその理由である。
オートバイのフェンダー(泥除け)も、前後輪共に捨ててしまう。
爽快な気持ちで乗り回していたが、ある雨の日に、泥水を跳ね上げまくって、全身びしょびしょになったそうだ。
ボールペンは、インクが少なるなるごとに、本体を短く切り、先と後ろを瞬間接着剤でくっつけて使う。
本は、読んだら捨てる。
しかも、読んでいる途中で、読み終えたページを破りながら読んでいく。
ワンガリ・マータイさんの「MOTTAINAI運動」に私は共感しているんです。」と書いてある4行後には、次のように書いている。
「100円ショップで2個一組の糊を買って、すぐに1個捨てます。」
ウーン・・・分からない。
このように捨てまくる中崎氏だが、読んでいくと、少しは分かる気もする。
なぜもたないかというと、「集中できるから」だそうな。
この方は、とにかくスッキリしたいのである。
一般の人と比べて、目に入ってくる情報がとても気になる方なのだろう。
「ものがたまってくると、ものすごいストレスになるタチ」だとも書いている。
自分は、片付けをする前に、この本を読み直そうと思う。
「捨てる」「片付ける」という心に勢いがつ来そうな気がするからである。
この本を読んでいると、捨てるかどうかという悩みは軽くなる。
この方のように、捨てる基準が「使っているか、使っていないか」で考えると、かなりのモノは捨てることができる。
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