「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

すみれつむ良寛さん 2005・01・30

2005-01-30 07:00:00 | Weblog
 「道のべの すみれつみつつ 鉢の子を 忘れてぞ来し その鉢の子を」

 「鉢の子を わが忘るれども 取る人はなし 取る人はなし 鉢の子あはれ」

 「鉢の子に すみれたむぽぽ こきまぜて 三世の仏に 奉りてな」

 今日の「お気に入り」、良寛さんの歌三首です。


 良寛さんは「手毬をよめる」と題した長歌を数多く作っていますが、次の歌もそのひとつです。

 冬ごもり 春さり来れば
 飯乞ふと 草の庵を
 立ち出でて 里にい行けば
 たまほこの 道のちまたに
 子どもらが 今を春べと
 手毬つく ひふみよいむな
 汝がつけば 吾はうたひ
 吾がつけば 汝はうたひ
 つきて唄ひて 霞立つ
 永き春日を 暮らしつるかも

 霞立つ永き春日をこどもらと手まりつきつつこの日暮らしつ
 こどもらと手まりつきつつこの里に遊ぶ春日はくれずともよし
コメント
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