
今日の「お気に入り」は、アベル・ボナール著、大塚幸男訳「友情論」(中公文庫)から。
「真の友は、ともに孤独な人々である。」
「貴様、俺、というなれなれしい話し方は、友情の世界の贋金である。」
「多数から認められず、少数から認められることは楽しい。」
「自分の愛するだれかに悲しみを打ち明けることができる時にはその悲しみはほとんどなくなる。」
同じフランス語でも、翻訳者が異なるとどんな具合になるか。上の四つの箴言は次のようになります。
「真の友人とは、ともに孤独な人々である。」
「おまえ、おれ、というようななれなれしい話し方は、友情の贋金である。」
「多くの人々から無視され、少数の人々に認められるのは快い。」
「自分の愛するだれかにうち明けることができれば、悲しみをいだくことはほとんどなくなる。」
(ボナール著、山口年臣訳「友情論・恋愛論」旺文社文庫 所収)