高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

畑作入門一歩前 その16

2016-02-10 09:00:00 | 連載
小幡 尚

 大根が発芽した後、「防護柵」の補強に取り組みました。竹の支柱を増やし、市販の防護ネットを買い足し、それまでの1重から3重の網に強化したのです。気休めの域を出ないかもしれませんが、少しは「けもの」が入ってきにくくなったように思いました。
 緑色のネットに囲まれた畑で、挑戦2年目の大根は順調に育っていきました。芽がある程度大きくなった段階で、間引きに着手しました。1年目はこれがよく分からず、生やすに任せていたのです。それを反省し、できるだけまめに間引くようにしました。
 また、この頃には、谷川徹さんに教わったやり方を実行し、液肥を施すようにしました。バケツに鶏糞と水を入れておき、その液をさらに薄めて撒く、というものです。
 大根が育つにつれ、抜き菜を収穫することができるようになりました。正直なところ、畑を始めるまで「抜き菜」という言葉を知りませんでした(この言葉、『広辞苑』には載ってません!)。大根の抜き菜は、たっぷりと食べることができました。じゃこ炒め、ふりかけ、納豆にいれたりと、いろいろ活用することができました。
 抜き菜を楽しんでいるうちに、大根だとわかる白い根ができ始めました。間引いた小さい大根でも、雑味がなく、素直な味であることが分かりました。そのうち、小振りながら大根が収穫できるようになりました。市販のものと異なり、葉はかなり虫に食われていましたが、十分に立派な「作物」に見えました。
※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』2016年2月号より転載しました。
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